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44.子育て編6
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「おかあーさまっ」
「はい、どうしたの? 可愛いお姫様」
駆け寄ってきたルイーズを膝に乗せると、小さな手には小さな手紙。宛先を確認したマルベーは微笑んだ。
「ラーナ様に手紙書いたの?」
「うん!いっぱい書いた!あとラフィーおじさんに、おじい様とおばあ様にも書くの!」
「じゃあ、これからいっぱい書く前におやつにしようか」
「うん!」
ルイーズとの時間を増やそうと決めてから、リュカが昼寝をする間を、ルイーズの時間にあてた。侍女達が準備をする間、ルイーズはマルベーの膝から降りなかった。
母親の手をぎゅっと握り、見上げるようにしていた。
「おかーさま、リュカは?リュカのお世話はしなくていいの?」
「うん、今はルイーズお姫様との時間……あ」
ドアをノックする音に「どうぞー」とマルベーが声をかける。入ってきたのはティメオだった。膝に乗せていたルイーズの頭からぴょこんと耳が出現する。
「おとーさま!?」
「一緒にお茶をしようか。ルイーズ」
「やったー!」
ぴょこぴょこと撥ねる耳が顎にあたりくすぐったい。マルべーは出産を経て知ったが、獣人は獣の姿として生まれるわけではないらしい。成長するにつれ耳や尻尾が生え始め、コントールする術を覚えるのだそうだ。
ルイーズも喜怒哀楽が出るようになると、耳が出たり消えたりするし、一時的な興奮が高まると獅子の姿になったりする。本人も驚いてパニックになっていたが、ティメオが慣れた者で娘に色々と教えていた。
「ルイーズ、耳が出ているよ」
正面に座ったティメオが優しく指摘する。ルイーズとの時間を作りたいと言ってから、ティメオもすぐに賛成してくれて、こうやって公務の合間に時間を調整してくれた。
はっとなったルイーズが頭を抑えた。
「うーん……おとーさまみたいに出しっぱなしにできない……」
「少しずつ慣れていけばいーよ。お姫様の耳可愛いからね」
「えへへ」
嬉しそうに手足をパタパタされるルイーズが、耳の出た頭をぐりぐりとマルべーに押しつける。愛娘の頭を撫でようと手を頭を近づけた途端、小さな耳がぺしょんと折れる。
親が頭を撫でやすいようにと、ルイーズの耳を折る仕草に夫夫は吹き出した。
「ル、ルイーズっ……っ」
ティメオも堪らず顔が崩れる。マルベーは愛らしい仕草に、娘を抱き締めていた。
「あぁ、可愛い!可愛いお姫様っ!」
「?なに?なになに?」
「ふふふ」
たまらなくなったマルベーは再度、頭に手をかざす。耳がぺしょんと折れて、笑いながら頭を撫でた。
「どうしたの?おとーさまとおかーさま、どうして笑ってるの?」
「ん、とね」
マルベーは耳を撫でながら愛娘に教えた。多分、無意識に耳が動いているのだろう。信頼の証のように思えて、マルべーは娘の耳に小さなキスをした。
「可愛いねぇ」
よしよし頭を撫でると、ルイーズは不思議そうな表情になった。
「気づいてなかったんだね」
「……ちがうよぉ」
「ん?」
ティメオも微笑みながら娘の頭を撫でる。どういう意味かと目を見つめると「ルイーズはおとーさまのマネしてるのよ!」と元気な声が返ってきた。
「え」
「おかーさまにヨシヨシされるとおとーさまの耳がぺしょんてなるのよ!だから頭をなでられる時はこうしてるの!」
「……」
ティメオが真顔で自分の頭に触れた。耳はピンと立ったままなので、マルベーが手を伸ばしてみると……
「あはは」
ルイーズの倍はあるしっかりした黄金色の耳がぺしょんと折れる。マルべーは夫の頭を撫で過ぎて気がつかなかったが、こうやって夫も頭を撫でやすいように、無意識に耳を折っていたのだ。
「ね、おとーさまの耳もおれるでしょ」
「本当だねぇ。気がつかなかった」
頭を撫でやすいようにと、耳が大人しく折れているのがおかしい。ルイーズと同じ色の金髪を指で梳くと、ティメオが手に頭を擦り付けるようにして、頭を揺らした。
親子の頭を撫でていると、ティメオもおそるおそる自分の頭に触れていた。
「本当だ……耳が折れてる……」
「ね、おれちゃうよね? ルイーズだけじゃないのよ」
ルイーズが得意げに言うので、笑いが零れ落ちる。耳が折れる、折れないと他愛もない話をする間、侍女達がデザートをテーブルに並べていた。
「ねぇ、リュカも耳ができる?」
「まだ成長しないと分かんないかなー……耳、できて欲しい?」
「うーん……」
ルイーズがテーブルのクッキーをじっと見つめていた。いつもだったら好物のクッキーに手を伸ばすところなのだが、考え込むようにぐっと口を結んでいた。しばらくして心配そうに「わからない」と言った。
「だっておかーさまに耳はないでしょ?おかーさまだけ耳がないの、寂しいから」
「ふふ」
(なるほど、俺だけのけ者になるんじゃないかって心配してくれてるのか)
別に獣人か人かで、何か変わるわけではないのだが、子どもの視野で母親だけ見た目が違うことを心配しているらしい。周囲に目が向き、違いに気がつき始めていることが成長であり、親として喜ばしいことだった。
(両親に俺も手紙送ろう)
ウキウキするマルベーとは対極に、ルイーズの話を聞いていたティメオは神妙な顔をしていた。
「ルイーズ、お母様に耳は無いけど、別にそれが寂しいことじゃないんだよ」
「そーなの?」
「うん、違うことは寂しいことじゃないよ……お姫様もだんだんそれが分かってくるからね」
また頭を撫でると、ルイーズが小さな手を伸ばした。
「ルイもおかーさまをなでなでしたいっ!」
「どーぞ」
包み込めるぐらいの小さな手が頭に乗る。子どもだから体温が高い。黒髪に触れる手が温かくて、マルベーは目を閉じた。
(なんか安心するな~)
マルベーには耳がない。だけど頭を撫でられる安心感は分かる。見た目は違っても、感じることは一緒なんだと……
(それもいつか分かるようになるんだろうな)
「はい、どうしたの? 可愛いお姫様」
駆け寄ってきたルイーズを膝に乗せると、小さな手には小さな手紙。宛先を確認したマルベーは微笑んだ。
「ラーナ様に手紙書いたの?」
「うん!いっぱい書いた!あとラフィーおじさんに、おじい様とおばあ様にも書くの!」
「じゃあ、これからいっぱい書く前におやつにしようか」
「うん!」
ルイーズとの時間を増やそうと決めてから、リュカが昼寝をする間を、ルイーズの時間にあてた。侍女達が準備をする間、ルイーズはマルベーの膝から降りなかった。
母親の手をぎゅっと握り、見上げるようにしていた。
「おかーさま、リュカは?リュカのお世話はしなくていいの?」
「うん、今はルイーズお姫様との時間……あ」
ドアをノックする音に「どうぞー」とマルベーが声をかける。入ってきたのはティメオだった。膝に乗せていたルイーズの頭からぴょこんと耳が出現する。
「おとーさま!?」
「一緒にお茶をしようか。ルイーズ」
「やったー!」
ぴょこぴょこと撥ねる耳が顎にあたりくすぐったい。マルべーは出産を経て知ったが、獣人は獣の姿として生まれるわけではないらしい。成長するにつれ耳や尻尾が生え始め、コントールする術を覚えるのだそうだ。
ルイーズも喜怒哀楽が出るようになると、耳が出たり消えたりするし、一時的な興奮が高まると獅子の姿になったりする。本人も驚いてパニックになっていたが、ティメオが慣れた者で娘に色々と教えていた。
「ルイーズ、耳が出ているよ」
正面に座ったティメオが優しく指摘する。ルイーズとの時間を作りたいと言ってから、ティメオもすぐに賛成してくれて、こうやって公務の合間に時間を調整してくれた。
はっとなったルイーズが頭を抑えた。
「うーん……おとーさまみたいに出しっぱなしにできない……」
「少しずつ慣れていけばいーよ。お姫様の耳可愛いからね」
「えへへ」
嬉しそうに手足をパタパタされるルイーズが、耳の出た頭をぐりぐりとマルべーに押しつける。愛娘の頭を撫でようと手を頭を近づけた途端、小さな耳がぺしょんと折れる。
親が頭を撫でやすいようにと、ルイーズの耳を折る仕草に夫夫は吹き出した。
「ル、ルイーズっ……っ」
ティメオも堪らず顔が崩れる。マルベーは愛らしい仕草に、娘を抱き締めていた。
「あぁ、可愛い!可愛いお姫様っ!」
「?なに?なになに?」
「ふふふ」
たまらなくなったマルベーは再度、頭に手をかざす。耳がぺしょんと折れて、笑いながら頭を撫でた。
「どうしたの?おとーさまとおかーさま、どうして笑ってるの?」
「ん、とね」
マルベーは耳を撫でながら愛娘に教えた。多分、無意識に耳が動いているのだろう。信頼の証のように思えて、マルべーは娘の耳に小さなキスをした。
「可愛いねぇ」
よしよし頭を撫でると、ルイーズは不思議そうな表情になった。
「気づいてなかったんだね」
「……ちがうよぉ」
「ん?」
ティメオも微笑みながら娘の頭を撫でる。どういう意味かと目を見つめると「ルイーズはおとーさまのマネしてるのよ!」と元気な声が返ってきた。
「え」
「おかーさまにヨシヨシされるとおとーさまの耳がぺしょんてなるのよ!だから頭をなでられる時はこうしてるの!」
「……」
ティメオが真顔で自分の頭に触れた。耳はピンと立ったままなので、マルベーが手を伸ばしてみると……
「あはは」
ルイーズの倍はあるしっかりした黄金色の耳がぺしょんと折れる。マルべーは夫の頭を撫で過ぎて気がつかなかったが、こうやって夫も頭を撫でやすいように、無意識に耳を折っていたのだ。
「ね、おとーさまの耳もおれるでしょ」
「本当だねぇ。気がつかなかった」
頭を撫でやすいようにと、耳が大人しく折れているのがおかしい。ルイーズと同じ色の金髪を指で梳くと、ティメオが手に頭を擦り付けるようにして、頭を揺らした。
親子の頭を撫でていると、ティメオもおそるおそる自分の頭に触れていた。
「本当だ……耳が折れてる……」
「ね、おれちゃうよね? ルイーズだけじゃないのよ」
ルイーズが得意げに言うので、笑いが零れ落ちる。耳が折れる、折れないと他愛もない話をする間、侍女達がデザートをテーブルに並べていた。
「ねぇ、リュカも耳ができる?」
「まだ成長しないと分かんないかなー……耳、できて欲しい?」
「うーん……」
ルイーズがテーブルのクッキーをじっと見つめていた。いつもだったら好物のクッキーに手を伸ばすところなのだが、考え込むようにぐっと口を結んでいた。しばらくして心配そうに「わからない」と言った。
「だっておかーさまに耳はないでしょ?おかーさまだけ耳がないの、寂しいから」
「ふふ」
(なるほど、俺だけのけ者になるんじゃないかって心配してくれてるのか)
別に獣人か人かで、何か変わるわけではないのだが、子どもの視野で母親だけ見た目が違うことを心配しているらしい。周囲に目が向き、違いに気がつき始めていることが成長であり、親として喜ばしいことだった。
(両親に俺も手紙送ろう)
ウキウキするマルベーとは対極に、ルイーズの話を聞いていたティメオは神妙な顔をしていた。
「ルイーズ、お母様に耳は無いけど、別にそれが寂しいことじゃないんだよ」
「そーなの?」
「うん、違うことは寂しいことじゃないよ……お姫様もだんだんそれが分かってくるからね」
また頭を撫でると、ルイーズが小さな手を伸ばした。
「ルイもおかーさまをなでなでしたいっ!」
「どーぞ」
包み込めるぐらいの小さな手が頭に乗る。子どもだから体温が高い。黒髪に触れる手が温かくて、マルベーは目を閉じた。
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