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ぴーさん

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バラード

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今日もヘッドフォンをつけてバラードを聴いている自分に浸りながり好きなこの子とを考える。歌詞一句一句が耳に痛い程のしかかるこの感じがたまらない。あたかも自分の恋愛と重なっているかのように錯覚させる歌詞を書く作詞家は天才に思う。
雄平はこんな感じだ。雄平はごく普通の20歳の青年だ。男子校出身のため恋愛経験は皆無どころか女子との接点すらなかった。そんな雄平も大学二年生になりようやく女子をある程度知り、ある程度仲の良い子もできた。そして雄平は恋をした。莉穂は同じ大学でサークルも同じだ。だが今のところ微妙な関係だ。会って話はするがそれだけ。その先は…ない。
雄平は莉穂のことが好きだ。好きなはずだ。恋愛経験の乏しさから好きなのかすら定かではない。だがさすがに恋愛をしたい。大学生活をより良いものにするためにも恋愛をしておきたい。出会いが欲しい。きっかけが欲しい。雄平は大学の友達の椿に頼む。「お願いだからご飯の口実作って!」「仕方ねーな、いいよ!」「ありがと!」。意外にも集まるのは2日後という結果になった。すぐに着ていく物や髪型のセットを考えた。こんな経験初めてだ。胸が高まった。
そして当日になった。いつもよりも莉穂と会話をすることができた。手応えはそこそこ。また違う日に会う約束をしようと考えた。
雄平は帰宅するとすぐに莉穂に連絡しようとした。だが連絡する前に莉穂から連絡が来ていた。
「今日はわざわざありがとね!」。どう返そうかな…うーん…これでいくか!。「こちらこそありがと!」。無難だよな!。「ところで雄平くんは椿くんの友達なんだよね?」。へ?なぜ椿、まあいっか。「そうだけど、どうして?」。「実は椿くんのことが気になってて、もしよかったら雄平くん協力してくれない?」。ちーん。「そうか!よし俺に任せて!」。もうしらん。「本当に!ありがとー!」。これにてやりとりは終わった。
雄平は思う。これってドラマで主人公をサポートする一番良いやつだよな。
今日も雄平はバラードを聴く。失恋という思い荷物を持ちながらいつも以上に突き刺さる歌詞をいつも以上に浸りながら。
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