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しおりを挟むまばらに座っていた人達が立ち上がり、わらわらと扉に集まる。
電車はホームに入り、ガタンッと一回大きく揺れると、窓から見える景色が止まった。
プシュウゥゥ。
空気が抜けたような音がし、扉が開く。
乗客は電車から降りていき、誰もいなくなった。
扉が閉まると駅員が1両目から歩き始め、首を左右に振りながら、車内の忘れ物をチェックする。
さっきまで雨が降っていたからなぁ。
最終車両の手すりに子供用のピンクの傘が引っ掛けてあるのに気がつき、駅員はその傘を手に取った。
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