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第1話・女子の尿意が見えるようになりました。

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 なぜかは分からないが、夏休みが明けたある日、目が覚めると俺は、周りの女子に尻尾のようなものが見えるようになっていた。

 どういうことか分からないだろうが、自分でもまだよくわかっていない。

 今朝の話だ。俺がトイレに入っていると

「お兄ちゃん! まだ⁉ 私、もうおしっこ漏れちゃいそうなんだけど!」

とドアの向こうから妹の優愛の慌てた声が聞こえた。足踏みをしている音が聞こえたから、相当切羽詰まっていたのだろう。俺がトイレから出ると、入れ替わるように優愛がトイレに駆け込んでいった。

 そんな優愛のお尻のあたりから、黄色い尻尾のようなものが見えた。優愛がトイレのドアを閉めるまでの一瞬しか見えなかったが、優愛の紺色の制服に黄色い尻尾のようなものがはっきりと見えたのだ。

 俺が優愛のお尻のあたりに見えた黄色い物について考えていると、トイレの中から優愛のおしっこの音がし始めた。優愛のおしっこの音を聞いていたことがバレてしまえば、優愛に何と言われるか分からない。俺はトイレから少し離れた。

 1分ほど経って、トイレから水の流れる音がして優愛が出てきた。今度は優愛の後ろに、さっきは黄色く染まっていた尻尾のようなものが半透明になってついているように見えた。

 ……あれはいったい何だったんだ……?

 そう思いながら俺は学校に向かった。

 ◇ ◇ ◇ 

 学校が近づくにつれて、周りに同年代の女子が増えてくる。そして、その女子全てに、長さや太さ、黄色い部分の割合はそれぞれ異なっていたが、黄色い尻尾のようなものが付いていた。

 ……ん? あの色といい、結構人によって差があるのといい、もしかして……?

 その仮説は、学校に着くとすぐに事実となった。

「ごめん、ちょっとトイレ行ってくる!」

 教室に着いて少し経ったあと、楽しそうに話していた女子のグループの1人がそう言ってトイレに向かった。もちろん、その女子にも尻尾が付いていたのだが、トイレに行く前は8割ほどが黄色く満たされていたのが、トイレから戻ってくると黄色い部分がほとんどなくなっていた。

 試しに教室から一番近い女子トイレの入口の近くでトイレに来る女子を見ていると、量や割合に差はあったがトイレに来る女子はみな尻尾が黄色くなっている部分が多く、トイレから出てくるとそれは総じてなくなっていた。

 ……間違いない。あれは女子のおしっこだ。そうに違いない。

 そうして俺は女子のおしっこの量が見えるようになったのだった。まあ、何に役立つのかは分からないが。

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 新連載です!(もちろん不定期です)
 これからよろしくお願いします!
 ではまた次回!
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