ねえ、好き。知ってる。

郗櫲乃

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「千草、はい、あーん。」

「やめろって。」

「美味しいのに~」

大学の食堂で、俺、船橋千草と桐生翔は、二人で食事をとっていた。時間的には少し早いが、お昼時は人が多すぎてゆっくり食事なんて出来ないからな。

翔は中高から一緒の友人だ。中高一貫の男子校だった。せっかく顔が良いんだから、女の子と青春でもすれば良いものを、ずっと俺と居る。

その理由は単純。こいつは、俺が好きだから。
ゲイやらホモやらとかいうやつじゃなくて、好きになった奴がたまたま男だったやつだと。

中高一貫の男子校だったし、あるあるなのかもしれないけど。

でも別に俺らは付き合っている訳じゃない。
というか告白もされていない。

じゃあ、なんでそんな話を俺が知っているかって?

こいつが色んな意味でアホだからだ。

「えっと.....と、友達の話なんだけどさー....」

翔は友達が多かったから最初は鵜呑みにして、コイツも男子校という特殊空間に飲まれたか...と色々聞いてやっていたが、色々アドバイスした事を、俺に実践してきた。

しかも、大学も学部も学科も全部ついてきた。

ここまでやられて気づかないほど俺は鈍くは無い。

友達の話イコール自分の話だと言うのはよくある話だしな。

大学に入って以降は知り合いが全然いないのをいい事に、ずっと俺にベッタリだった。

「翔、レポート良いのか?」

「うん?終わってるよ?だから、こうやって千草とのんびり出来るんじゃん。」

「....それもそうか。今日はどうする?」

「........うちで、ゲームしよ」

「分かった。」

別に俺としても、離れる理由はないからずっと一緒に居るんだけど。

時々こうして互いの家の遊びに行くくらいには元々仲が良い。

最近は随分と頻度が減ったけどな。

ああ、でも最近、翔んち行く時はいつも2人きりだな。

....今日もまた2人きりだった。

「今日こそ捕まえようね。」

「ああ。」

二人で肩を寄せ合い、ゲームをするのももういつもの事。
しばらくして、ようやくゲームの中の幻のクリーチャーを捕まえた。

「やったー!!」
「ようやく...!」

なんせおよそひと月も苦労していたからな。

俺たちは喜びでお互いを抱きしめた。

そしてそのまま、翔は俺にもたれかかった。

「.....ねえ、千草。」

「なに?」

「ちゅーして良い?」

「.....どうして?」

「したいから。」

「俺と?」

「うん。」

「....良いよ。」

ムードもへったくれもないファーストキス。

唇だけかと思ったら、翔は舌を入れてきた。
でもお互い初めてだから、下手くそも下手くそ。

でもそれでも、なんだかくすぐったくて。

「あのさ、千草。」

「ん?」

「大好き。愛してる。」

「.....知ってる。」

「....だと思った。」

お互いくすくすと笑った。

「もっとちゅーして良い?」

「良いよ。」

俺らはまた下手くそなキスをした。
そのキスは首筋へとどんどん下がっていく。

「もっとねだったら怒る?」

「怒ると思う?」

「じゃあ、もっと貰うね。」

翔は俺の服を捲り上げた。キスがどんどん下へ下へと降りていく。

2人の欲望は昂っていた。

「っ。翔、触りたい....っ」

「.....今日はダメ。」

「分かった。」

翔は俺の肉棒を口に咥えた。
そして絶頂に達する少し前で止めた。

「?」

「....初めてだから、気持ちよくなかったらごめんね。」

翔は自分の後孔に、俺の肉棒を咥えていた。

「解してたのか?」

「んっ....俺はいつでも準備万端で誘ってたの。んっ....ちょっと、告白のタイミングとかっ、勇気とか、無かっただけだし。」

「そっか。通りで最近ずっと、ここに来ると2人きりが多いと思った。」

「誘うのは絶対俺からが良いって....っ、思って、た、からっ。はぁ.....っ、全部、入った....」

「苦しくないのか?」

「大丈夫っ....!」

翔は俺の上で上下に動き始めた。
喘ぐ翔はかなり扇情的だった。

「っ!あっ、んっ...!は、あっ....ち、ぐさぁ....んんっ」

キスをして抱きしめた。

「ああっ..!んっ、んっ!!....はぁ....」

「くっ....」

翔がイッたみたいだ。すごく締め付けられて、持っていかれそうになった。

翔の痙攣が収まると、ゆるゆるとまた動き出した。

「おい....」

「千草、を、イカせるからっ!」

「っ...!しょ....待って....っ....」

「あっ....はぁ...はぁ....っ....」

そんなに時間は経たずに、翔がまた達してその締め付けで俺も達した。

お互いの呼吸音が部屋に響く。

「やったね....千草のせーえきゲット。」

「....早く出さないと腹壊すぞ。」

「後で。今幸せを噛み締めてんの。」

俺らは抱きしめあったままキスをした。

「また今度、俺が千草を開発するから、良いよね?」

「....好きにしろ。」

「千草ってさ、言葉にしないだけで、すごく表情豊かで可愛いよね。今もだって....俺が大好きって顔してる。」

「......俺はお前のもんだろ。ずっと昔から。」

「知ってる。そんな千草が大好きだよ。」

「........うん。俺も......好き....。」

俺らは再びキスをした。


それからというもの、
無事お付き合いを始めても、元々の距離が近かったから、あんまり変わらない。

体の関係が増えたくらい。

俺はあれ以降、よくズブズブに溶かされるようになった。

翔の気分によって入れる側は変わるけど、物理的な上下は結局変わらない。

自主性を持てって?

なんか、翔といると、翔の好きにしてって思ってしまうんだ。

まあ、そのくらい、翔を信用しているし、愛してるって事なんだけどさ。





END
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