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僕はディーン・アスタロス。
その辺の平々凡々の平会社員2年目。
兄は兼ねてより付き合っていた後輩と昨年結婚した。
もうすぐ第1子が産まれる。
2人とも毎日幸せそうで。
近くにそんなのがいるからか、恋人のいない今の自分が虚しく感じる。
別にモテないとか、恋人いたことないとかそういうことはない。
自分で言うことじゃないだろうけど、顔も頭も性格も、特別良くなかったとしても、決して悪くはない。
ただ、変なのにばっかモテるから色々慎重になるんだよね。
まともな人にモテたいよ。
友人はいるよ?いっぱいいる。みんな良い人だよ。
たまに恋バナが始まると、この事を相談することもある。
曰く、チョロそうだとか、遊んでそうだとか、たらしとか色々....
そんなこと全くないのに酷いよね。
まあ、男らしさを求めるならダメかもね。
僕は男らしさの欠片もないし。
身長は遺伝でそれなりに高いけど、体は薄め、体毛も薄い。顔つきは童顔寄りで、荒事は苦手。力仕事も女性よりはいけるっていう程度。
だからだろうね。ストーカー紛いの変態にばっかにモテるのは。しかも男女問わずだよ。
こう言っちゃ炎上しそうだけど、うちの兄嫁のエル君なら分かるよ。だって両性だし。人間やっぱりさ、動物である以上、種の存続への本能ってのがあるもん。あとは絶世レベルの美貌の持ち主や有名人でも理解出来る。
でも僕はただのその辺のちょっとヒョロめの男だよ。意味わかんなくない?
ご勘弁願いたいよ、まったく。
「ディーンちゃん、呼ばれてるわよ~」
「はーい、行きます」
先輩に呼ばれて向かった先に居たのは最近よく一緒に喋る男だった。デニス・カールトン。確か年上だった気はする。
「どうしたの?」
「持ってくって言っただろ?企画資料。」
「ああ、そうだった。メールで良かったのに。」
「逆に面倒。んじゃ、よろしく。」
「はーい」
「また飯行こうな」
「うん。」
彼とは同じ企画のメンバーになった事で出会った。
話してると仲良くなって、こんな感じに。
たまに他の仲良しメンバーも一緒にご飯行って色々話すけど、中でも彼とは凄く気が合った。
きっと親友とかってこうやってなって行くんだろうなって思ったよ。
「へぇー、甥っ子が。おめでとう。」
「ありがとう。そっちそういうのないの?」
「俺が長男。ご覧の通り。家族にせっつかれ始めて疲れた。」
「ご愁傷さま。」
「ああ。そういえば最近は大丈夫なのか?変なやつにばっかモテるって言ってたけど。」
「そうだね。今のところは、かな。まあ、目の前にいるデニー君がそうじゃなければの話だけどねぇ~。」
「.....そんなふうに見えるのか?」
「いんや?冗談だよ?....あ、本気にしたの?ごめんね。」
「顔がからかってたから別に本気にはしてない。」
お互いにくすくす笑った。
デニスは僕と身長はあまり変わらない。ちょっと高いくらい。いかにも仕事が出来そうで、爽やかで、愛嬌もある。僕より特徴は無いかもしれないけど、それなりには整っている容姿。
普通なら恋人の1人くらい、いても全然おかしくない。
「デニー君さ、本当にモテないの?そんな感じ全くしないのに。」
「.......まあな。俺の周りの人らは俺の好みの事知ってるから。」
「好み?」
「そう。でもディーンには教えない。俺の周りに聞いて回るなよ。俺はそういうのでからかわれたり嫌がられたりするのがすっげー嫌いだから。」
「ふーん....。」
特殊性癖か....?まあ、知られたくないって言うなら気になるけど触れないでおこう。
「じゃあ、また明日。」
「また明日~!!」
何も無い平和な日々はあれからおよそ半年程続いた。
半年しか続かなかった!
あー!!もう!! 新入社員に変な女が入っちゃった!!!
出社すると「椅子温めておきました♡」じゃないよ!
「リラックスできる飲み物を用意しました♡」ってそこに何か入れたの見えてたからね。
家に帰る道で「先輩は危なっかしくていつどこで襲われるか分かりませんので護衛をと思いまして....」ってお前が1番危ないヤツなんだけど!!?
こういう人たちって何がしたいわけ?
仲の良い周りの人たちも注意したり、そっと助けてくれたりしたけど、こういう手合いは己が正しいと思いこんでいるから聞く耳は無い。
前までどんな風に撃退したっけ....。警察に逃げ込む...喧嘩強いひとにボコして貰う....根気強く説得....など
今回の人はどうしようか。また飲み物になにか入れようとした時の瞬間を撮影して、そのままその足で警察? 大人になった以上暴力沙汰は非常に面倒になるし....相手女性だし....。その方向で行くか。同時に説得も試みるって事で。
はぁ.....頭が痛くなる。
その辺の平々凡々の平会社員2年目。
兄は兼ねてより付き合っていた後輩と昨年結婚した。
もうすぐ第1子が産まれる。
2人とも毎日幸せそうで。
近くにそんなのがいるからか、恋人のいない今の自分が虚しく感じる。
別にモテないとか、恋人いたことないとかそういうことはない。
自分で言うことじゃないだろうけど、顔も頭も性格も、特別良くなかったとしても、決して悪くはない。
ただ、変なのにばっかモテるから色々慎重になるんだよね。
まともな人にモテたいよ。
友人はいるよ?いっぱいいる。みんな良い人だよ。
たまに恋バナが始まると、この事を相談することもある。
曰く、チョロそうだとか、遊んでそうだとか、たらしとか色々....
そんなこと全くないのに酷いよね。
まあ、男らしさを求めるならダメかもね。
僕は男らしさの欠片もないし。
身長は遺伝でそれなりに高いけど、体は薄め、体毛も薄い。顔つきは童顔寄りで、荒事は苦手。力仕事も女性よりはいけるっていう程度。
だからだろうね。ストーカー紛いの変態にばっかにモテるのは。しかも男女問わずだよ。
こう言っちゃ炎上しそうだけど、うちの兄嫁のエル君なら分かるよ。だって両性だし。人間やっぱりさ、動物である以上、種の存続への本能ってのがあるもん。あとは絶世レベルの美貌の持ち主や有名人でも理解出来る。
でも僕はただのその辺のちょっとヒョロめの男だよ。意味わかんなくない?
ご勘弁願いたいよ、まったく。
「ディーンちゃん、呼ばれてるわよ~」
「はーい、行きます」
先輩に呼ばれて向かった先に居たのは最近よく一緒に喋る男だった。デニス・カールトン。確か年上だった気はする。
「どうしたの?」
「持ってくって言っただろ?企画資料。」
「ああ、そうだった。メールで良かったのに。」
「逆に面倒。んじゃ、よろしく。」
「はーい」
「また飯行こうな」
「うん。」
彼とは同じ企画のメンバーになった事で出会った。
話してると仲良くなって、こんな感じに。
たまに他の仲良しメンバーも一緒にご飯行って色々話すけど、中でも彼とは凄く気が合った。
きっと親友とかってこうやってなって行くんだろうなって思ったよ。
「へぇー、甥っ子が。おめでとう。」
「ありがとう。そっちそういうのないの?」
「俺が長男。ご覧の通り。家族にせっつかれ始めて疲れた。」
「ご愁傷さま。」
「ああ。そういえば最近は大丈夫なのか?変なやつにばっかモテるって言ってたけど。」
「そうだね。今のところは、かな。まあ、目の前にいるデニー君がそうじゃなければの話だけどねぇ~。」
「.....そんなふうに見えるのか?」
「いんや?冗談だよ?....あ、本気にしたの?ごめんね。」
「顔がからかってたから別に本気にはしてない。」
お互いにくすくす笑った。
デニスは僕と身長はあまり変わらない。ちょっと高いくらい。いかにも仕事が出来そうで、爽やかで、愛嬌もある。僕より特徴は無いかもしれないけど、それなりには整っている容姿。
普通なら恋人の1人くらい、いても全然おかしくない。
「デニー君さ、本当にモテないの?そんな感じ全くしないのに。」
「.......まあな。俺の周りの人らは俺の好みの事知ってるから。」
「好み?」
「そう。でもディーンには教えない。俺の周りに聞いて回るなよ。俺はそういうのでからかわれたり嫌がられたりするのがすっげー嫌いだから。」
「ふーん....。」
特殊性癖か....?まあ、知られたくないって言うなら気になるけど触れないでおこう。
「じゃあ、また明日。」
「また明日~!!」
何も無い平和な日々はあれからおよそ半年程続いた。
半年しか続かなかった!
あー!!もう!! 新入社員に変な女が入っちゃった!!!
出社すると「椅子温めておきました♡」じゃないよ!
「リラックスできる飲み物を用意しました♡」ってそこに何か入れたの見えてたからね。
家に帰る道で「先輩は危なっかしくていつどこで襲われるか分かりませんので護衛をと思いまして....」ってお前が1番危ないヤツなんだけど!!?
こういう人たちって何がしたいわけ?
仲の良い周りの人たちも注意したり、そっと助けてくれたりしたけど、こういう手合いは己が正しいと思いこんでいるから聞く耳は無い。
前までどんな風に撃退したっけ....。警察に逃げ込む...喧嘩強いひとにボコして貰う....根気強く説得....など
今回の人はどうしようか。また飲み物になにか入れようとした時の瞬間を撮影して、そのままその足で警察? 大人になった以上暴力沙汰は非常に面倒になるし....相手女性だし....。その方向で行くか。同時に説得も試みるって事で。
はぁ.....頭が痛くなる。
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