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燃え尽きたぜ……真っ白にな……
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「大丈夫ですか~? 米本さん」
バイトの休憩室で、米本健二がソファに項垂れて座ってる。
顔が真っ白で、魂が抜けたみたいに燃え尽きてる。
さっきのピトへの告白が盛大に空振りして、レジ裏から虚無の笑いで逃げてきた直後だ。
そんな米本を、藍子さんがニコニコ笑顔で声をかけている。
「振られちゃって残念でしたね~。でも、ピトちゃん可愛いから仕方ないですよね~」と、慰めてるようで煽ってる。
米本が「……うう」と呻いて、さらに肩を落とす。
藍子が「次は頑張ってくださいね~」と畳み掛ける。
俺は休憩室の隅で弁当食いながら(こいつ……鬼か)と鬼畜を見るような目で眺めてた。
藍子さんのこの喜び方、ピトが振った事で内心喜んでるのがバレバレだ。
普段おとなしいのに、ピト絡みだと本当に人が変わる。
米本が「もう……俺、立ち直れねえよ……」と呟くと、藍子が「大丈夫ですよ~、ピトちゃんはみ~んな大好きって言ってましたから~」と追い打ち。
米本の目が死んでく。もうやめて!彼のライフはゼロよ!
俺は箸を置いて、ふと今までのピトの行いを振り返った。
ピトってさ、夜に平然と俺の部屋にパジャマで来るよな。
昨日も一昨日も、異性の部屋に一人で遊びに来て、漫画見て王様ゲームしてた。
あと、やたらと距離感近いよな。バイト中も「せーんぱい!」って近くで絡んでくるし、手を触ってきたり。
王様ゲームでも藍子に抱きしめられて嬉しそうに笑ってたし。
普通の女なら、もっと警戒するだろ。俺だって、ピトが人外っぽいからビビってるけど、ピト自身は全然そういう雰囲気ねえ。
「ひょっとしたら、恋愛感情ってものが欠如してるんじゃないか?」と、俺は唐突に気づいた。
米本の「好きだ!」に「私も好きです!」って返したけど、「み~んな大好き」って意味だった。
あれ、恋愛の好きじゃなくて、友達とか仲間的な好きだろ。
ピト、恋愛って概念分かってないのかも。確かに、「美味しそうです」って恋愛シーンに言ってたし、感覚がズレてるよな。
そもそも年齢はいくつなんだろうと気になって、俺は藍子に聞いてみた。
「藍子さん、ピトちゃんの年齢知ってる?」
藍子が「18歳だよ。そんなことも知らないの一般常識だよ」と、被り気味に早口で捲し立ててきた。目がギラッと光った気がする。
俺はビビってと後ずさった。18歳か、確かにバイト始めた時、ススムさんが「新人のピトちゃん、18歳よ~」って言ってた気もする。
一応納得したけど、なんか引っかかる。念のため確認しよう。
タイミングよく、休憩室のドアが開いて、ピトが入ってきた。
「先輩! 藍子さん! 休憩ですか?」とニコニコしてる。
俺は「ピトちゃんって年齢いくつだったっけ」と、さりげなく聞いた。
ピトが「え~っと確か、にひゃく……あっ!! 18歳です!」と、冷や汗を流しながら答えた。額に汗が浮かんで、目が泳いでる。
「え!? 今200とか言いかけなかった!?」
俺は驚愕して、箸を落とした。にひゃく!? 200!? 何!? ピトが慌てて「18歳です! 18歳ですってば!」と手を振るけど、俺の頭の中はパニックだ。200って何だ!? いやしかし人外ならあり得るよな。あの翼と尻尾とツノ、18歳の人間にあんなパーツねえよ。
謎を解き明かそうとしたらより謎が増えた。こんな謎に巻き込まれるのはゴメンだ。
バイトの休憩室で、米本健二がソファに項垂れて座ってる。
顔が真っ白で、魂が抜けたみたいに燃え尽きてる。
さっきのピトへの告白が盛大に空振りして、レジ裏から虚無の笑いで逃げてきた直後だ。
そんな米本を、藍子さんがニコニコ笑顔で声をかけている。
「振られちゃって残念でしたね~。でも、ピトちゃん可愛いから仕方ないですよね~」と、慰めてるようで煽ってる。
米本が「……うう」と呻いて、さらに肩を落とす。
藍子が「次は頑張ってくださいね~」と畳み掛ける。
俺は休憩室の隅で弁当食いながら(こいつ……鬼か)と鬼畜を見るような目で眺めてた。
藍子さんのこの喜び方、ピトが振った事で内心喜んでるのがバレバレだ。
普段おとなしいのに、ピト絡みだと本当に人が変わる。
米本が「もう……俺、立ち直れねえよ……」と呟くと、藍子が「大丈夫ですよ~、ピトちゃんはみ~んな大好きって言ってましたから~」と追い打ち。
米本の目が死んでく。もうやめて!彼のライフはゼロよ!
俺は箸を置いて、ふと今までのピトの行いを振り返った。
ピトってさ、夜に平然と俺の部屋にパジャマで来るよな。
昨日も一昨日も、異性の部屋に一人で遊びに来て、漫画見て王様ゲームしてた。
あと、やたらと距離感近いよな。バイト中も「せーんぱい!」って近くで絡んでくるし、手を触ってきたり。
王様ゲームでも藍子に抱きしめられて嬉しそうに笑ってたし。
普通の女なら、もっと警戒するだろ。俺だって、ピトが人外っぽいからビビってるけど、ピト自身は全然そういう雰囲気ねえ。
「ひょっとしたら、恋愛感情ってものが欠如してるんじゃないか?」と、俺は唐突に気づいた。
米本の「好きだ!」に「私も好きです!」って返したけど、「み~んな大好き」って意味だった。
あれ、恋愛の好きじゃなくて、友達とか仲間的な好きだろ。
ピト、恋愛って概念分かってないのかも。確かに、「美味しそうです」って恋愛シーンに言ってたし、感覚がズレてるよな。
そもそも年齢はいくつなんだろうと気になって、俺は藍子に聞いてみた。
「藍子さん、ピトちゃんの年齢知ってる?」
藍子が「18歳だよ。そんなことも知らないの一般常識だよ」と、被り気味に早口で捲し立ててきた。目がギラッと光った気がする。
俺はビビってと後ずさった。18歳か、確かにバイト始めた時、ススムさんが「新人のピトちゃん、18歳よ~」って言ってた気もする。
一応納得したけど、なんか引っかかる。念のため確認しよう。
タイミングよく、休憩室のドアが開いて、ピトが入ってきた。
「先輩! 藍子さん! 休憩ですか?」とニコニコしてる。
俺は「ピトちゃんって年齢いくつだったっけ」と、さりげなく聞いた。
ピトが「え~っと確か、にひゃく……あっ!! 18歳です!」と、冷や汗を流しながら答えた。額に汗が浮かんで、目が泳いでる。
「え!? 今200とか言いかけなかった!?」
俺は驚愕して、箸を落とした。にひゃく!? 200!? 何!? ピトが慌てて「18歳です! 18歳ですってば!」と手を振るけど、俺の頭の中はパニックだ。200って何だ!? いやしかし人外ならあり得るよな。あの翼と尻尾とツノ、18歳の人間にあんなパーツねえよ。
謎を解き明かそうとしたらより謎が増えた。こんな謎に巻き込まれるのはゴメンだ。
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