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第八章
【番外編】ラキノヴァの家 後編
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ひとつコツを掴めばあとは芋蔓式で、ニルヴァーレは風魔法の魔導師としての才能を一気に開花させた。
十四歳になった頃に王都の騎士団から勧誘を受けたが、そんなものに自分の才能を活かすべきではないと感じて断っている。
それは今でも正解だったとニルヴァーレは思っていた。
そして十七歳の誕生日を迎えた十九月七日。
その頃のニルヴァーレは十二歳になったヨルシャミをひたすら自分側に置こうと躍起になっていた。
「ヨルシャミ、君も十二歳だ。成人までまだまだあるが、早熟な君なら一通りのことはもうできるだろう? 僕が十八になったらふたりで旅に出よう! そして優れた魔導師になってお父さんを見返してやるんだ!」
「またそれか、そんなに出て行きたいならひとりで行けばいいだろう」
うんざりした様子でヨルシャミは前髪以外の長く伸ばした黒髪を後ろで縛る。
十二歳になったヨルシャミは同い年の子供より背丈が大きく、ぱっと見は十五かその辺りに見えた。エルフ種の成長速度はある程度までは人間と同じのため、この発育の良さは個人的なものだろう。
ニルヴァーレは同じように伸ばした髪を後ろで縛る。
朝の身支度をしているところに押しかけて誘いを重ねているところだ。この誘いは数年間しつこく続いていた。
「ひとりなんて味気ない。それに美しいものは手元に置いておきたいだろう?」
「誰もが同じ価値観だと思うでないわ!」
「けど世界中の魔法を学ぶ旅はヨルシャミにとっても魅力的じゃないか」
ニルヴァーレは疑問符を付けずに言いきる。
そして壁に手を突き、両腕の中にヨルシャミを囲うようにしながら見下ろした。
「いいだろ、どうせ人間は君より先に死ぬんだ。たったの七十年くらい僕にくれよ」
「魔法で長生きする方法を見つけると豪語していたのはどの口だ?」
ヨルシャミは半眼になる。
「ニルヴァーレよ、どうせお前は私がここからいなくなればカルガッサスが惜しむと思っているが故の誘いなのだろう。自分自身も含めて父から大切なものを奪ってやろうという魂胆なのだ」
「自分自身? ははは! 僕がここから出てく理由なんて僕自身が離れたいからに決まってるだろ。僕が離れることでお父さんが悲しむ、そのために離れる……なぁんて夢物語だ。だって父はそんなことで悲しまない」
興を削がれた様子でニルヴァーレはヨルシャミを解放した。
「あれは自分の望む才能を持ってない子供にはこれっぽちも興味がないのさ」
「お前な……」
「まあ、旅先で僕がお父さんの使えない高位の風魔法を会得して、既に父親の才能以上に育ったものを——研究価値のあるものをみすみす手放していたって思い知らせるのはいいかもしれないね」
ニルヴァーレがそうやって口元を歪めて笑うと、ヨルシャミはピアスを耳に付けながら横目でニルヴァーレを見遣る。
「……たしかに師は不器用の極みのような男だが、そんなカルガッサスにとっても子供は子供だと思うぞ」
「はあ? そう思うのは君がなけなしの愛情を注いでもらってるからだろ。子供が怪我しても魔法優先な奴だ。自分の子供だって思っているかどうかさえ怪しい」
七年も前だというのに足を怪我した時のことを引っ張り出したのは、ニルヴァーレにとって忘れられない光景だったからだ。
父のあの笑顔。
あれ以降も時折目にすることがあったが、それはすべてヨルシャミに向けられたものだった。ニルヴァーレにはただの一度も向けられていない。
そんな親がこの世にいるだろうか。
きっとお父さんはすでに自分のことを我が子とは思っていない。
そうニルヴァーレは感じているし、信じている。
信じてしまうほどの呪いと化していた。
ヨルシャミはなにかを言い淀んだ後、首を横に振って「いや」と口を開く。
「私の魔法に一気に興味が引っ張られてしまったようだが、あれはカルガッサスの性分だ。私も会話中だというのに他の対象に師の興味を掻っ攫われたことがある。ニルヴァーレよ、私はな、あの時どうしても気になっていたことがあるのだ」
「気になっていたこと?」
「カルガッサスはなぜ、あの時に裏口から出てきた?」
ニルヴァーレは片眉を上げる。
「木を掻っ捌いた音が気になったからだろ」
「カルガッサスはお前が裏庭で魔法の練習をしていることを知っていたはずだ。そこで明らかに異常な物音がしたから様子を見にきたのではないか」
カルガッサスは音が気になっただけでなく、ニルヴァーレのことを心配して様子を見にきたのではないかとヨルシャミは言っているのだ。
不器用で人見知り。
それがヨルシャミが感じたカルガッサスの性格だ。
息子との付き合い方がわからなくなり、自分でそれをフォローもできず、性分も変えられず、それどころか悪化させてばかりでどうしようもない。
魔法の話題をクッションに挟まなくては行えないコミュニケーションもそろそろ限界。妻のレヴァンティーナのように見切りをつけられそうで、それも恐ろしい。
特に最近のニルヴァーレは母親に似てきていた。
直毛に見えて伸ばせばうねるウェーブヘアーは母に似、目付きも瞳の下半分に溜まる青色も整った鼻筋も、はっきりとした物言いも。
それらをカルガッサスが口にしたことはないが、ヨルシャミが第三者目線で観察する限り『そうに違いない』と受け取れることが散見された。
カルガッサスから歩み寄るのが難しいならニルヴァーレから歩み寄らなくてはならない。それがどれだけ苦しいことだとしても。
なにせニルヴァーレは本心では親の愛情を望んでいるのだから。
しかし、ヨルシャミから父の話を聞いたニルヴァーレは特に表情も動かさず、
「……?」
緩く緩く首を傾げた。
「……なんだその顔は」
「いや、親に心配されたことなんてないからいまいちピンとこなくてさ」
やっぱり夢物語に聞こえるな、となんの感慨もない様子でニルヴァーレは言う。
そしてそのまま大きく伸びをすると背を向けた。
「想像力にも限界があるよ、ヨルシャミ。そういう無駄話は美しくない」
「お前――」
ヨルシャミがそう呼び止めかけた時。
真上から大きな物音がした。固いものが床に当たった音だ。
ふたりのいる部屋の真上はカルガッサスの私室である。
ニルヴァーレが誕生日を迎えたその日、カルガッサスは悪化した病を抱えて私室で昏倒したのだった。
***
回復魔法には主に負傷を治すものと病を治すものがある。
後者は水属性の最上位魔法に位置しており、その頃のヨルシャミではまだ扱えないものだった。
試しにいつもの回復魔法をかけてみたものの、病による臓腑の炎症が一時的に治って楽にはなるものの快癒はせず、再び元に戻ることを繰り返す。
そのうち悪化に歯止めが効かなくなり、半年が経過する頃にはベッドから起き上がれなくなっていた。
「……」
ベッドの脇に立ち、ニルヴァーレは以前より更に痩せた父親を見下ろす。
老い、病に蝕まれたカルガッサスはどう見ても美しくなかった。
こうはなるまいとニルヴァーレは心に誓う。
そんな思いでカルガッサスを見ていると、不意にその目が開いた。
燻んだ緑色の瞳がこちらに向く。
こんなにも父親に真っ直ぐ見られたのは初めてだった。
カルガッサスはゆっくりと口を開くが、声が出ないのか空気の流れる音だけがする。
「ろくに飲み食いしてないんだ、喋れるわけないだろ」
ニルヴァーレはふと考えついた。
普段は直接言う気にもなれなかったが、今なら期待違いの返答をされる心配もない。ならば、と薄ら笑いを浮かべて言う。
「お父さん、僕はもう少ししたらヨルシャミとここを出てくつもりなんだ」
「……」
「僕にはまったく興味がなかったようだからむしろ清々するかもしれないが、ヨルシャミを連れてかれたら嫌だろ? はは、でも残念、一緒にこの家ごと捨ててやる」
これは僕を蔑ろにした復讐だ。
そんな子供じみた、しかし切実な想いをぶつける。
カルガッサスにはきっと堪えもしないだろう。
ただ、ヨルシャミのことは酷く惜しむに違いない。
そう思っているとカルガッサスは薄い瞼を大きく開いて口を開閉させ、出ない声にもどかしげに眉根を寄せた。
眉を寄せると自分に仄かに似るのでニルヴァーレはこの顔が嫌いだ。
「……悪いけど僕は手ぶらでさ、後でヨルシャミに水でも持ってきてもらいなよ」
そう言って席を立とうとしたところで、カルガッサスはほとんど動かすことのできなかった腕を上げた。
そしてどこにそんな力が残っていたんだと思わざるをえない勢いでニルヴァーレを引っ張り、両腕で引き寄せる。
目を丸くしたニルヴァーレは一瞬固まったが、我に返って歯を食い縛った。
「こんなに必死で引き留めるほどヨルシャミが大切なのか。……いや、まあ、わかってたことだけどね」
聞こえているのかいないのか、カルガッサスは両腕に力を込めてニルヴァーレを抱き締める。――そう、抱き締められている、と。
錯覚してしまうことがニルヴァーレは許せない。
「おや、泣いてるのか? 珍しい。そんな顔初めて見たよ、これはいい土産に――」
そう悪態をつこうとして、カルガッサスが布団の上に赤黒い血を吐いたのを見て言い淀む。
カルガッサスはそのまま激しく咳き込み、両腕から力を抜いてニルヴァーレを解放した。
よろめくように数歩離れたニルヴァーレはいつの間にか乱れていた息を整える。
痩せた背が苦しげに膨らみ、萎み、大袈裟なほど咳き込み、見ていられないほど痩せた指がシーツを握る。
――苦悶の表情を浮かべる老人だ。
とても、とても、美しくない。
だというのになぜか自分の片腕が上げられているのに気がついて怪訝な顔をする。
(背でも撫でてやろうっていうのか? なにを馬鹿なことを)
今更そんなことをする意味も、そんなことをしたいと思う感情もない。
腕を引っ込めたニルヴァーレは絞り出すように言った。
「……医者くらいは呼んであげるよ。ずっと咳き込まれちゃ煩くて敵わないからな」
***
それでも人間はすぐに死ぬものではないのか、はたまた今際の際で運がいいのか、カルガッサスはニルヴァーレが十八歳になるまで生きた。
しかしそれもある日の朝までで、まったくいつもと同じはずの発作に耐えられずそのまま意識を手放し、再び目を開けないまま夕暮れと共に死去した。
冷たくなった父は、父だったものだ。
美しくないただの肉塊。
なら、ほんの一瞬だけなら自分から触れられる。
ニルヴァーレは薄く開いたままだったカルガッサスの瞼を閉じさせる。
自分と半分だけ似た緑の瞳を覆い隠すためだ、と言い訳をしながら。
ヨルシャミが旅に出たのはその少し後のことだった。
しかし彼はニルヴァーレを連れて行かず、書き置きを残して旅立ったのである。
その書き置きには『お前も自分の中の世界を広げろ』と付け加えられていた。
ニルヴァーレは書き置きを持つ手に力を込め、震えた息を吐く。
結局、残されたのは自分だけだ。
結局、捨てられたのは父ではなく自分だ。
「……ヨルシャミ、なぜ僕を連れていってくれなかった?」
自分の世界に美しいものとその維持に必要なもの以外は必要ない。
ヨルシャミは自分と共にいるべきだった。
そう、今はヨルシャミさえいればわざわざ探さずとも全て満たせたというのに。
「ヨルシャミさえいれば……、そうか」
生きていようがいまいが手元に置いておければそれでいいのではないか。
その考えに至ったニルヴァーレは妙案だというように笑みを浮かべると、書き置きを破り捨てて旅の準備に取り掛かった。
その最中、本に挟んだままだった白い紙を見つける。
「才能を活かし、絶やしたくなくなったら、ね」
自分のために活かし、絶やしたくないというのは当てはまるのだろうか。
どんな思想の集まりかはわからないが――利用できるなら利用してやろう、とニルヴァーレは白い紙に魔力を流し込む。
すると紙の表面にいくつかの地図が表示され、その瞬間たにだの小さな紙が魔力を帯びた道具になったのがわかった。
魔力などそのまま出せばすぐに雲散霧消するというのに、この紙はそれを貯めて原動力にできるらしい。
地図は何度か切り替わり、途中である一点にマーカーを付けて止まった。
ここに来い、ということだろう。
その方角に向かって魔力が引っ張られるのを感じる。
強引な案内だな、と鼻で笑いながらニルヴァーレは紙を胸ポケットに入れた。
そして荷物を全て纏め、そのコンパクトさに苦笑しつつドアを閉める。
こうしてニルヴァーレはずっと捨てたかった家から一人ぼっちで出ていった。
***
「これ、起こしても大丈夫かな?」
そんな声を認識してニルヴァーレは目を閉じたまま目覚めた。
瞬時に「ああ」と理解する。夢路魔法の世界で眠っていたらしい。
すでに睡眠など必要ない体だが、夢路魔法は厳密には夢を見ている状態ではないため寝ようと思えば寝ることが可能だ。先日ようやく気がついた。
なら自分の大切なものたちが来るのを待つ間にそれを試してみよう、と思ったのだが思いのほかしっかりと寝入ってしまったようだ。
「夢路魔法の世界で眠るとは器用な……」
「それだけ暇なのかも。けどイスに座ったまま寝るのは体に悪そうだなぁ、風邪引きそう」
「いやさすがにここで風邪は引かんだろう、もし引いたらわざとだわざと。絶対に騙されるのではないぞイオリ!」
さて、これは叩き起こされる流れだろうか。
そう思って寝たふりを続けていると、胸元に大きな布がかけられた。――毛布だ。
本人の与り知らぬところでわざわざ親切を振る舞うお人好し。
そんなただの少年の、自分の身も顧みず戦う不作法な戦い方。
それが美しいと思ってから――見目の整ったもの以外にも美しいものがあると知ってからしばらく経つ。
ニルヴァーレはうっすらと目を開くと、ずいっと両腕を伸ばして癖毛の黒髪を持つ少年を目一杯引き寄せた。
「ぅわ!」
「優しいことをしてくれるじゃないか、イオリ! そしておはようヨルシャミ、ここは寝心地がいいからイスでも平気だよ」
「私は心配してないのだが」
半眼になるヨルシャミをよそにニルヴァーレはジタバタともがく伊織を毛布に包むような形で抱き締める。
その途中、ああそうか——『あれ』は本当に抱き締めてたんじゃないか、とすとんと納得した。
不思議な感情が湧きそうになり、それを抑えるように軽口を叩く。
「いやしかし、眠っている者に毛布をかけるとは愛だね愛!」
「またそういうことを軽々しく言う……」
「ま、まぁ、愛情なのは間違いないですけども」
「またそういうことを軽々しく言う!」
わなわなと小さな両手を震わせたヨルシャミは伊織をニルヴァーレから引き剥がそうとしたが、逆に自分ごと抱き込まれてしまった。
その勢いでイスが真後ろに倒れ、夢路魔法の世界のため強い痛みはないが三人が三人ともそれぞれ叫びながら床に投げ出される。
衝撃でニルヴァーレは直前まで思い出していたカルガッサスの表情が瞼の裏に流れたのを感じた。
なにかを伝えようとし、そしてこれまで伝えようとしてこなかったことを悔い、一度も見せなかった涙を初めて流し、掠れた声にすらならない空気の流れる音に血を混じらせて、意識を混濁させた苦しげな顔。
そんな父親に投げかけた言葉が耳の奥に残っていた。
ニルヴァーレはふたりを胸に抱いたまま「うーん」と天井を見つめて唸る。
意識して作ったわけではないが、その天井は昔住んでいた家のものだった。
「……僕は美しいけど、いやはや実に悪い奴だなぁ」
「なにを今更」
ヨルシャミは口をひん曲げて言う。
「ニルヴァーレさんは、うん、まあ、悪い人ですよね」
伊織もまったくセリフに不釣り合いな笑みを浮かべて言う。
「けど今の僕にとっては師匠で大切な仲間なんで、良い人とか悪い人とかは関係ありませんよ」
ニルヴァーレは千年以上も前の古ぼけた記憶の父の顔ではなく、今ここに生きるふたりの顔を映した目を細めた。
「……ははは! そうか、関係ないか!」
床に引っ繰り返ったままふたりの頭をわしゃわしゃと撫でる。
それは遥か昔に口にした『目一杯可愛がる』という言葉を実行したものだった。
父を見返すことができず、ナレッジメカニクスに入っても結局人間としての人生すら失ってしまったが――これくらいは守らせてもらおうじゃないか、と。
相変わらず天井は昔の家に似ていたが、それを目にしてもニルヴァーレは不快に思うことはなかった。
もしこの場に父がいたなら、ちゃんと気持ちを口にできたかもしれない。
――酷いことを言ったと謝れたかもしれない。
自分から歩み寄れたかもしれない。
しかし父はもういないのだ。
ここには今も昔もずっと抱き続けていた感情だけが残っている。
そう自覚してニルヴァーレは目を細めた。
結局この家へ帰ってきてしまったのではない。
自分から出ていった、捨てていったと思っていたのに――その実、この家はずっと自分の中にあったのである。
十四歳になった頃に王都の騎士団から勧誘を受けたが、そんなものに自分の才能を活かすべきではないと感じて断っている。
それは今でも正解だったとニルヴァーレは思っていた。
そして十七歳の誕生日を迎えた十九月七日。
その頃のニルヴァーレは十二歳になったヨルシャミをひたすら自分側に置こうと躍起になっていた。
「ヨルシャミ、君も十二歳だ。成人までまだまだあるが、早熟な君なら一通りのことはもうできるだろう? 僕が十八になったらふたりで旅に出よう! そして優れた魔導師になってお父さんを見返してやるんだ!」
「またそれか、そんなに出て行きたいならひとりで行けばいいだろう」
うんざりした様子でヨルシャミは前髪以外の長く伸ばした黒髪を後ろで縛る。
十二歳になったヨルシャミは同い年の子供より背丈が大きく、ぱっと見は十五かその辺りに見えた。エルフ種の成長速度はある程度までは人間と同じのため、この発育の良さは個人的なものだろう。
ニルヴァーレは同じように伸ばした髪を後ろで縛る。
朝の身支度をしているところに押しかけて誘いを重ねているところだ。この誘いは数年間しつこく続いていた。
「ひとりなんて味気ない。それに美しいものは手元に置いておきたいだろう?」
「誰もが同じ価値観だと思うでないわ!」
「けど世界中の魔法を学ぶ旅はヨルシャミにとっても魅力的じゃないか」
ニルヴァーレは疑問符を付けずに言いきる。
そして壁に手を突き、両腕の中にヨルシャミを囲うようにしながら見下ろした。
「いいだろ、どうせ人間は君より先に死ぬんだ。たったの七十年くらい僕にくれよ」
「魔法で長生きする方法を見つけると豪語していたのはどの口だ?」
ヨルシャミは半眼になる。
「ニルヴァーレよ、どうせお前は私がここからいなくなればカルガッサスが惜しむと思っているが故の誘いなのだろう。自分自身も含めて父から大切なものを奪ってやろうという魂胆なのだ」
「自分自身? ははは! 僕がここから出てく理由なんて僕自身が離れたいからに決まってるだろ。僕が離れることでお父さんが悲しむ、そのために離れる……なぁんて夢物語だ。だって父はそんなことで悲しまない」
興を削がれた様子でニルヴァーレはヨルシャミを解放した。
「あれは自分の望む才能を持ってない子供にはこれっぽちも興味がないのさ」
「お前な……」
「まあ、旅先で僕がお父さんの使えない高位の風魔法を会得して、既に父親の才能以上に育ったものを——研究価値のあるものをみすみす手放していたって思い知らせるのはいいかもしれないね」
ニルヴァーレがそうやって口元を歪めて笑うと、ヨルシャミはピアスを耳に付けながら横目でニルヴァーレを見遣る。
「……たしかに師は不器用の極みのような男だが、そんなカルガッサスにとっても子供は子供だと思うぞ」
「はあ? そう思うのは君がなけなしの愛情を注いでもらってるからだろ。子供が怪我しても魔法優先な奴だ。自分の子供だって思っているかどうかさえ怪しい」
七年も前だというのに足を怪我した時のことを引っ張り出したのは、ニルヴァーレにとって忘れられない光景だったからだ。
父のあの笑顔。
あれ以降も時折目にすることがあったが、それはすべてヨルシャミに向けられたものだった。ニルヴァーレにはただの一度も向けられていない。
そんな親がこの世にいるだろうか。
きっとお父さんはすでに自分のことを我が子とは思っていない。
そうニルヴァーレは感じているし、信じている。
信じてしまうほどの呪いと化していた。
ヨルシャミはなにかを言い淀んだ後、首を横に振って「いや」と口を開く。
「私の魔法に一気に興味が引っ張られてしまったようだが、あれはカルガッサスの性分だ。私も会話中だというのに他の対象に師の興味を掻っ攫われたことがある。ニルヴァーレよ、私はな、あの時どうしても気になっていたことがあるのだ」
「気になっていたこと?」
「カルガッサスはなぜ、あの時に裏口から出てきた?」
ニルヴァーレは片眉を上げる。
「木を掻っ捌いた音が気になったからだろ」
「カルガッサスはお前が裏庭で魔法の練習をしていることを知っていたはずだ。そこで明らかに異常な物音がしたから様子を見にきたのではないか」
カルガッサスは音が気になっただけでなく、ニルヴァーレのことを心配して様子を見にきたのではないかとヨルシャミは言っているのだ。
不器用で人見知り。
それがヨルシャミが感じたカルガッサスの性格だ。
息子との付き合い方がわからなくなり、自分でそれをフォローもできず、性分も変えられず、それどころか悪化させてばかりでどうしようもない。
魔法の話題をクッションに挟まなくては行えないコミュニケーションもそろそろ限界。妻のレヴァンティーナのように見切りをつけられそうで、それも恐ろしい。
特に最近のニルヴァーレは母親に似てきていた。
直毛に見えて伸ばせばうねるウェーブヘアーは母に似、目付きも瞳の下半分に溜まる青色も整った鼻筋も、はっきりとした物言いも。
それらをカルガッサスが口にしたことはないが、ヨルシャミが第三者目線で観察する限り『そうに違いない』と受け取れることが散見された。
カルガッサスから歩み寄るのが難しいならニルヴァーレから歩み寄らなくてはならない。それがどれだけ苦しいことだとしても。
なにせニルヴァーレは本心では親の愛情を望んでいるのだから。
しかし、ヨルシャミから父の話を聞いたニルヴァーレは特に表情も動かさず、
「……?」
緩く緩く首を傾げた。
「……なんだその顔は」
「いや、親に心配されたことなんてないからいまいちピンとこなくてさ」
やっぱり夢物語に聞こえるな、となんの感慨もない様子でニルヴァーレは言う。
そしてそのまま大きく伸びをすると背を向けた。
「想像力にも限界があるよ、ヨルシャミ。そういう無駄話は美しくない」
「お前――」
ヨルシャミがそう呼び止めかけた時。
真上から大きな物音がした。固いものが床に当たった音だ。
ふたりのいる部屋の真上はカルガッサスの私室である。
ニルヴァーレが誕生日を迎えたその日、カルガッサスは悪化した病を抱えて私室で昏倒したのだった。
***
回復魔法には主に負傷を治すものと病を治すものがある。
後者は水属性の最上位魔法に位置しており、その頃のヨルシャミではまだ扱えないものだった。
試しにいつもの回復魔法をかけてみたものの、病による臓腑の炎症が一時的に治って楽にはなるものの快癒はせず、再び元に戻ることを繰り返す。
そのうち悪化に歯止めが効かなくなり、半年が経過する頃にはベッドから起き上がれなくなっていた。
「……」
ベッドの脇に立ち、ニルヴァーレは以前より更に痩せた父親を見下ろす。
老い、病に蝕まれたカルガッサスはどう見ても美しくなかった。
こうはなるまいとニルヴァーレは心に誓う。
そんな思いでカルガッサスを見ていると、不意にその目が開いた。
燻んだ緑色の瞳がこちらに向く。
こんなにも父親に真っ直ぐ見られたのは初めてだった。
カルガッサスはゆっくりと口を開くが、声が出ないのか空気の流れる音だけがする。
「ろくに飲み食いしてないんだ、喋れるわけないだろ」
ニルヴァーレはふと考えついた。
普段は直接言う気にもなれなかったが、今なら期待違いの返答をされる心配もない。ならば、と薄ら笑いを浮かべて言う。
「お父さん、僕はもう少ししたらヨルシャミとここを出てくつもりなんだ」
「……」
「僕にはまったく興味がなかったようだからむしろ清々するかもしれないが、ヨルシャミを連れてかれたら嫌だろ? はは、でも残念、一緒にこの家ごと捨ててやる」
これは僕を蔑ろにした復讐だ。
そんな子供じみた、しかし切実な想いをぶつける。
カルガッサスにはきっと堪えもしないだろう。
ただ、ヨルシャミのことは酷く惜しむに違いない。
そう思っているとカルガッサスは薄い瞼を大きく開いて口を開閉させ、出ない声にもどかしげに眉根を寄せた。
眉を寄せると自分に仄かに似るのでニルヴァーレはこの顔が嫌いだ。
「……悪いけど僕は手ぶらでさ、後でヨルシャミに水でも持ってきてもらいなよ」
そう言って席を立とうとしたところで、カルガッサスはほとんど動かすことのできなかった腕を上げた。
そしてどこにそんな力が残っていたんだと思わざるをえない勢いでニルヴァーレを引っ張り、両腕で引き寄せる。
目を丸くしたニルヴァーレは一瞬固まったが、我に返って歯を食い縛った。
「こんなに必死で引き留めるほどヨルシャミが大切なのか。……いや、まあ、わかってたことだけどね」
聞こえているのかいないのか、カルガッサスは両腕に力を込めてニルヴァーレを抱き締める。――そう、抱き締められている、と。
錯覚してしまうことがニルヴァーレは許せない。
「おや、泣いてるのか? 珍しい。そんな顔初めて見たよ、これはいい土産に――」
そう悪態をつこうとして、カルガッサスが布団の上に赤黒い血を吐いたのを見て言い淀む。
カルガッサスはそのまま激しく咳き込み、両腕から力を抜いてニルヴァーレを解放した。
よろめくように数歩離れたニルヴァーレはいつの間にか乱れていた息を整える。
痩せた背が苦しげに膨らみ、萎み、大袈裟なほど咳き込み、見ていられないほど痩せた指がシーツを握る。
――苦悶の表情を浮かべる老人だ。
とても、とても、美しくない。
だというのになぜか自分の片腕が上げられているのに気がついて怪訝な顔をする。
(背でも撫でてやろうっていうのか? なにを馬鹿なことを)
今更そんなことをする意味も、そんなことをしたいと思う感情もない。
腕を引っ込めたニルヴァーレは絞り出すように言った。
「……医者くらいは呼んであげるよ。ずっと咳き込まれちゃ煩くて敵わないからな」
***
それでも人間はすぐに死ぬものではないのか、はたまた今際の際で運がいいのか、カルガッサスはニルヴァーレが十八歳になるまで生きた。
しかしそれもある日の朝までで、まったくいつもと同じはずの発作に耐えられずそのまま意識を手放し、再び目を開けないまま夕暮れと共に死去した。
冷たくなった父は、父だったものだ。
美しくないただの肉塊。
なら、ほんの一瞬だけなら自分から触れられる。
ニルヴァーレは薄く開いたままだったカルガッサスの瞼を閉じさせる。
自分と半分だけ似た緑の瞳を覆い隠すためだ、と言い訳をしながら。
ヨルシャミが旅に出たのはその少し後のことだった。
しかし彼はニルヴァーレを連れて行かず、書き置きを残して旅立ったのである。
その書き置きには『お前も自分の中の世界を広げろ』と付け加えられていた。
ニルヴァーレは書き置きを持つ手に力を込め、震えた息を吐く。
結局、残されたのは自分だけだ。
結局、捨てられたのは父ではなく自分だ。
「……ヨルシャミ、なぜ僕を連れていってくれなかった?」
自分の世界に美しいものとその維持に必要なもの以外は必要ない。
ヨルシャミは自分と共にいるべきだった。
そう、今はヨルシャミさえいればわざわざ探さずとも全て満たせたというのに。
「ヨルシャミさえいれば……、そうか」
生きていようがいまいが手元に置いておければそれでいいのではないか。
その考えに至ったニルヴァーレは妙案だというように笑みを浮かべると、書き置きを破り捨てて旅の準備に取り掛かった。
その最中、本に挟んだままだった白い紙を見つける。
「才能を活かし、絶やしたくなくなったら、ね」
自分のために活かし、絶やしたくないというのは当てはまるのだろうか。
どんな思想の集まりかはわからないが――利用できるなら利用してやろう、とニルヴァーレは白い紙に魔力を流し込む。
すると紙の表面にいくつかの地図が表示され、その瞬間たにだの小さな紙が魔力を帯びた道具になったのがわかった。
魔力などそのまま出せばすぐに雲散霧消するというのに、この紙はそれを貯めて原動力にできるらしい。
地図は何度か切り替わり、途中である一点にマーカーを付けて止まった。
ここに来い、ということだろう。
その方角に向かって魔力が引っ張られるのを感じる。
強引な案内だな、と鼻で笑いながらニルヴァーレは紙を胸ポケットに入れた。
そして荷物を全て纏め、そのコンパクトさに苦笑しつつドアを閉める。
こうしてニルヴァーレはずっと捨てたかった家から一人ぼっちで出ていった。
***
「これ、起こしても大丈夫かな?」
そんな声を認識してニルヴァーレは目を閉じたまま目覚めた。
瞬時に「ああ」と理解する。夢路魔法の世界で眠っていたらしい。
すでに睡眠など必要ない体だが、夢路魔法は厳密には夢を見ている状態ではないため寝ようと思えば寝ることが可能だ。先日ようやく気がついた。
なら自分の大切なものたちが来るのを待つ間にそれを試してみよう、と思ったのだが思いのほかしっかりと寝入ってしまったようだ。
「夢路魔法の世界で眠るとは器用な……」
「それだけ暇なのかも。けどイスに座ったまま寝るのは体に悪そうだなぁ、風邪引きそう」
「いやさすがにここで風邪は引かんだろう、もし引いたらわざとだわざと。絶対に騙されるのではないぞイオリ!」
さて、これは叩き起こされる流れだろうか。
そう思って寝たふりを続けていると、胸元に大きな布がかけられた。――毛布だ。
本人の与り知らぬところでわざわざ親切を振る舞うお人好し。
そんなただの少年の、自分の身も顧みず戦う不作法な戦い方。
それが美しいと思ってから――見目の整ったもの以外にも美しいものがあると知ってからしばらく経つ。
ニルヴァーレはうっすらと目を開くと、ずいっと両腕を伸ばして癖毛の黒髪を持つ少年を目一杯引き寄せた。
「ぅわ!」
「優しいことをしてくれるじゃないか、イオリ! そしておはようヨルシャミ、ここは寝心地がいいからイスでも平気だよ」
「私は心配してないのだが」
半眼になるヨルシャミをよそにニルヴァーレはジタバタともがく伊織を毛布に包むような形で抱き締める。
その途中、ああそうか——『あれ』は本当に抱き締めてたんじゃないか、とすとんと納得した。
不思議な感情が湧きそうになり、それを抑えるように軽口を叩く。
「いやしかし、眠っている者に毛布をかけるとは愛だね愛!」
「またそういうことを軽々しく言う……」
「ま、まぁ、愛情なのは間違いないですけども」
「またそういうことを軽々しく言う!」
わなわなと小さな両手を震わせたヨルシャミは伊織をニルヴァーレから引き剥がそうとしたが、逆に自分ごと抱き込まれてしまった。
その勢いでイスが真後ろに倒れ、夢路魔法の世界のため強い痛みはないが三人が三人ともそれぞれ叫びながら床に投げ出される。
衝撃でニルヴァーレは直前まで思い出していたカルガッサスの表情が瞼の裏に流れたのを感じた。
なにかを伝えようとし、そしてこれまで伝えようとしてこなかったことを悔い、一度も見せなかった涙を初めて流し、掠れた声にすらならない空気の流れる音に血を混じらせて、意識を混濁させた苦しげな顔。
そんな父親に投げかけた言葉が耳の奥に残っていた。
ニルヴァーレはふたりを胸に抱いたまま「うーん」と天井を見つめて唸る。
意識して作ったわけではないが、その天井は昔住んでいた家のものだった。
「……僕は美しいけど、いやはや実に悪い奴だなぁ」
「なにを今更」
ヨルシャミは口をひん曲げて言う。
「ニルヴァーレさんは、うん、まあ、悪い人ですよね」
伊織もまったくセリフに不釣り合いな笑みを浮かべて言う。
「けど今の僕にとっては師匠で大切な仲間なんで、良い人とか悪い人とかは関係ありませんよ」
ニルヴァーレは千年以上も前の古ぼけた記憶の父の顔ではなく、今ここに生きるふたりの顔を映した目を細めた。
「……ははは! そうか、関係ないか!」
床に引っ繰り返ったままふたりの頭をわしゃわしゃと撫でる。
それは遥か昔に口にした『目一杯可愛がる』という言葉を実行したものだった。
父を見返すことができず、ナレッジメカニクスに入っても結局人間としての人生すら失ってしまったが――これくらいは守らせてもらおうじゃないか、と。
相変わらず天井は昔の家に似ていたが、それを目にしてもニルヴァーレは不快に思うことはなかった。
もしこの場に父がいたなら、ちゃんと気持ちを口にできたかもしれない。
――酷いことを言ったと謝れたかもしれない。
自分から歩み寄れたかもしれない。
しかし父はもういないのだ。
ここには今も昔もずっと抱き続けていた感情だけが残っている。
そう自覚してニルヴァーレは目を細めた。
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自分から出ていった、捨てていったと思っていたのに――その実、この家はずっと自分の中にあったのである。
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