いつから魔力がないと錯覚していた!?

犬丸まお

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ドキッ! 波乱だらけ? の新婚旅行?  その2

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 青空の下、白い船が波間をすべる。
 俺たちが乗った観光船は、鏡のように澄んだ湖を進み、やがてその中心に浮かぶ小さな島を遠巻きに旋回した。このフレット湖は、その透明な水と神秘的な中島の祠が有名なんだって。
「きれいだね」
「そうだな」
 目を細めて頷いたパーシヴァルの金の髪が、陽射しを受けて淡く輝いている。
 観光船に同乗しているご婦人たちの視線が、島じゃなくてパーシヴァルに釘付けだ。ここでも太陽の騎士は健在だな。
「あれが、精霊を祀っている祠だ」
 小島には、苔むした石段と、木々に隠れるようにして建つ古い祠の姿が見える。
「島は立ち入り禁止なんだよね?」
「そうだな。あの場所は精霊を祀る聖域となっていて、かつては巫女が渡っていたらしい」
「かつてってことは、今は巫女さんいないんだ」
「いや、巫女は今でもいるが、島に渡ることはできない。昔は祭礼の際に巫女が中島に渡ったらしいが……詳しい話が知りたければ、街の中央にある神殿に行ってみるか?」
「神殿?」
「ああ。精霊にまつわる資料や書籍が収められているんだ」
「え! それはぜひ行きたい!」 

 観光船を降りた俺たちは、街の中央にある小さな資料館兼神殿に向かう。
 湖畔の町は、観光客と地元民が入り混じって活気がある。通りでは小さな音楽隊が陽気な音楽を奏でていたりして、否が応にも休暇気分が盛り上がった。
 神殿には水の精霊にまつわる歴史や祭礼の衣装や契約の文献、過去の儀式具なんかが展示してあって、観光客にも人気らしい。俺たちの他にも見物客がいて、巫女の衣装を見ている。
「えーっと、なになに……中島の祠にはかつて、精霊との契約を記した「碑文」と、それを封じ守る「誓いの剣」が納められていたとされる。この剣は実在していたが、数百年前の内乱の際、盗まれ行方不明となった。碑文には、以下のような文が刻まれていた。『両者の誓いにて、水は静まる』だって……精霊かぁ。ちょっと会ってみたいな」
 精霊の逸話は各地にあるけれど、実際にお目にかかったという話は聞かない。とはいえ、女神に会ったことがある俺としては、見えない存在の否定はしないけどね。
「サフィラスだったら精霊に会えるかもしれないな」
「いやいや、さすがに無理でしょ」
「お二方は階段の遺跡には行かれましたか?」
 誰でも閲覧できる資料の書籍をめくっていると、人の良さそうな神官に声をかけられた。
「階段の遺跡ですか?」
「ええ。湖の水が割れ、道が出来た時のみ現れる階段の遺跡があるのですよ」
「そういえば、中島には石段があったね……まさか、あの石段がこっちの岸まで続いてるんですか?」
「ええ。遺跡では水に沈んでいる階段を見ることができますよ。かつて巫女だけが、あの中島に渡ることができました。しかし、誓いの剣が失われて以来、階段が現れることは無くなったそうです。けれど、この街に住む人々はみな、精霊の存在を信じております。この時間でしたら遺跡で巫女が舞を披露しているはずです。水の精霊に捧げる巫女の舞はとても素晴らしいので、もしかしたら精霊が現れるかもしれません。お時間があればぜひ足を運んでみてはいかがでしょう」
 にこにこと笑顔を浮かべた神官は、巫女の衣装を見ている見学客にも声をかけに行った。きっとあの人たちにも階段の遺跡を薦めるんだろうな。
「せっかくだ。階段の遺跡に行ってみるか?」
「そうだね」
 精霊に会えるとは思わないけど、巫女さんの素晴らしい舞というのは見てみたい。
 案内板を頼りに階段の遺跡に向かう。今の俺たちって、ものすごく避暑客してるよな。フォルティスだった頃は、それこそいろんなところに行ったけど、今ほど平和じゃなかったし、何より依頼を受けている最中だったりして、土地を楽しむなんて考えもしなかった。しかも新婚旅行だなんて……
 隣を歩くパーシヴァルにちらっと視線を向けると、パーシヴァルも俺に視線を向けて柔らかく微笑む。
 ……うわぁ、なんともくすぐったい。
 いつも一緒にいるんだけどな。この土地の雰囲気もあるんだろうけど、ちょっといつもと違う空気。嫌じゃないけど、なんというかこそばゆい。

 湖畔にある階段の遺跡では、すでに見学客と地元の人々が集まっていた。
 神官の言った通り、まばゆい陽射しの下、一人の巫女さんが湖の底に向かう階段の前に立っている。
 巫女さんは薄藍の衣をひらりとひらめかせながら、静かな鈴の音に合わせて軽やかに舞い始めた。
 その最中。観客の中から、明らかに場違いな大声が響く。
「もう少し近くで顔を見せてくれよ! 君、なかなかの美人じゃないか!」
 金髪の美形だが傲慢そうな青年が、厳かな舞に踏み込んできた。上等な上着の胸元をだらしなく開き、酔っているのか手にワインボトルを持っている。
 おい、おい、避暑地で羽目を外すのも結構だけど、人に迷惑をかけるのは違うだろう。
「神聖な舞の場ですので、お控えください!」
 付き人らしい神官見習いが青年を止めに入る。
「いいだろ? このくらい。俺は貴族だぞ? この街の観光にいくら貢いでると思ってんだ。なあ、舞なんかやめて酒の相手をしてくれよ」
 青年が巫女さんの手首を乱暴に掴む。
「は、放してください!」
「固いこと言うなよ。別に取って食おうってわけじゃないんだからさ」
「いやいや、うっかり食っちゃうかもしれないぜ」
 何が面白いのか青年たちが下品に笑う。こいつら本当に貴族か?
「精霊様に仕える巫女に触れないでください!」
「うるさいな! 引っ込んでろよ」
 青年の暴挙を止めようとした神官見習いが、取り巻き連中に突き飛ばされて尻餅をつく。タチの悪そうな連中を嫌厭しているのか、誰も止めに入らない。
 あー! もう、見てられないよ!
「みっともない真似はやめろ」
 黙っていられなくなって、酔っ払い貴族と巫女さんの間に転移で割って入る。
「なっ! なんだお前? 俺の邪魔をするのか?」
「邪魔してるのはあんただろ。神聖な舞の邪魔をするなんて、精霊の怒りを買うぞ」
「はっ! 精霊なんて信じているのか? くだらない。そんなものいるわけないだろう。本当にいるなら、今すぐ出てこいって話だ。なぁ!」
 ええぇ、何を言っているんだこいつは。精霊信仰のある街で堂々と精霊を否定なんかしたら、敬虔な信者に後ろから殴られたって文句言えないぞ。もしかしてこいつは、神殿の女神像の前で、女神はいないって叫んじゃったりするような恐れ知らずな奴なのかな? 
「……自身の振る舞いには気をつけた方がいい」
 静かながらも凛とした声が背後から響いた。
「ここで披露される舞は精霊への祈り。それを妨げた上、巫女に絡むとは……貴族以前に、人として恥ずべきことだ」
 パーシヴァルが正論を突きつける。そうだ、そうだ、人として恥ずかしいぞ。
「なっ! この俺が恥ずかしいだと!? ……っ!」
 青年は憤慨したが、ようやく周囲の目が冷たいことに気がついたようだ。慌てて巫女から手を離すと、バツが悪そうに後退る。
「ちっ……なんだよ、つまらん街だな……お前ら、行くぞ」
 そう言い捨てて、青年は取り巻きらしい連中と共にふらふらと去っていく。
「全く、マナーのなっていない奴らだったな。ほんと迷惑」
「ああいう輩はどこにでもいる。酔いが覚めて反省してくれればいいが」
「助けて頂きありがとうございます!」
 迷惑貴族連中の後ろ姿を見送っていると、見習い神官と巫女が俺たちに深々と頭を下げた。
「巫女さん、大丈夫だった?」
「はい……おふたりが来てくださらなければどうなっていたか……本当に助かりました」
「俺たちは当たり前のことをしただけですから。それよりも、精霊に捧げる舞をぜひ見せてください」
「もちろんです……!」
 神官見習いが場を仕切り直す。
 無粋な貴族に中断されたけど、巫女さんの舞は精霊に捧げるだけあって厳かで神秘的だった。
 それにしても、水の精霊の逸話もだけど。今朝の水竜騒ぎといい、この湖には何かある気がする。


 
 「あー、楽しかったぁ!」
 一日かけて街の遺跡や史跡を見て回って、宿の美味しい夕食を堪能した俺は寝台に倒れ込む。
「楽しかったのならよかった」
 パーシヴァルが寝転がった俺の隣に腰を下ろす。
 なんとなく見つめ合っちゃったと思ったら、パーシヴァルの整った顔が近づいてきたので俺は目を閉じた。柔らかく唇が触れ合うと、口の中にするっと舌が入ってくる。それを迎えるように、俺も舌を絡ませた。舌と舌が触れ合って、蕩けちゃうくらい気持ちがいい口付けにうっとりしていると、体を起こしたパーシヴァルが丁寧に俺のシャツの釦を外してゆく。やっぱりこれは、そういう流れだよね。だって新婚旅行だし。
 任せっきりなのも申し訳ないので、俺もパーシヴァルのシャツに手を伸ばす。
 初夜以来だよな……
 最終的にはとろとろのくたくたになったけど、最初はかなり痛かった。あれから結構間が空いているし、体はパーシヴァルを受け入れたことを忘れていると思う。
 きっと痛いだろうなぁ……あの時の痛みを思い出してちょっとだけ身構えてしまったけど、パーシヴァルは相変わらず丁寧に俺の体を開いてゆく。身体中余すところなく優しく触れたり舐められたりして、やっぱり骨抜きにされた。
 単純な俺は、パーシヴァルに触られると簡単に気持ち悦くなっちゃうんだ。
「サフィラス……」
 すっかり緩み切ったところで、甘さを孕んだ低い声が俺の名前を呼ぶ。もうそれだけで、腹の底がゾクゾクして早くも極まりそうだ。
 パーシヴァルが軽々と俺の足を抱えると、熱くて固いものがゆっくりと中に入ってくる。
「あっ……いっ……」
 ギリギリまで広げられ熱さに似た痛みと痺れに体を強張らせれば、パーシヴァルは俺の敏感なところばかり優しく触れた。いっそ焦ったい刺激と、腹を占める苦しさにたまらずしがみつくと、パーシヴァルも力強い腕で抱き返してくれる。
「はぁ……」
 触れあう肌の温かさに安堵の息を吐く。なんだろうなこの安心感。レモネとミンタと少しの汗の匂いを感じながら抱き合っているうちに、だんだん中に入っているものの大きさに体が慣れてきた。
 それを見計らったように、パーシヴァルが動く。
「んっ……んんっ……」
 挿入の痛みで少し萎えかけていた俺だけれど、パーシヴァルの引き締まった腹に擦られて忽ち元気を取り戻した。腰の動きを早めたパーシヴァルが、俺の感じるところを容赦なく責める。
「あ……ぁ、パーシヴァ……ル……っ、ああ……」
 大きな波に揺さぶられて、ひっきりになしに恥ずかしい声をあげてしまう。痛さはもう感じなくて、ただただ気持ちが悦いだけだ。
 パーシヴァルが、少し苦しそうな余裕のない表情を浮かべている。これは俺しか知らないパーシヴァルだ。
 そう思うと、なんとも言いようのない幸福感が湧き上がってくる。俺ってパーシヴァルのことがすごく好きなんだな。
「パーシヴァル……好きだ」
「っ!」
 俺の宣言に不意打ちを喰らったらしいパーシヴァルが息を詰めると、腹の中の屹立がこれでもかってほどにグッと大きくなって弾ける。同時に、俺もわずかな精を吐き出した。パーシヴァルの魔力が腹の中に広がって、あの羽で体の中を撫でられるような快感に包まれる。
 俺を抱きしめる腕の力が少し強くて、ちょっと苦しいけれど、それも愛されてるって感じがして悪くない。
 心地よい魔力に満たされて意識をふわふわとさせていれば、昨夜夢現で聞いた泣き声が聞こえてきた。
 昨夜は夢だと思ったけど。
「……やっぱり……泣いてる」
 なんで泣いているんだ? 君はこの湖の精霊か?
「サフィラス?」
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