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第三章 自分のこと、これからのこと
45.一緒に話しましょう
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「お疲れ様ー。ことりちゃんもあがりか」
「お疲れ様です」
社長が笑いながら手を振って、こちらへと近づいてくる。
私もバッグを持って席を立ちながら、頭を下げて挨拶を返す。
顔をあげると、氷室さんの目線が私に向いていることに気付く。
なんだろう? 何か用事かな?
すぐに察した社長が氷室さんの背中をポンと叩く。
「あー……俺、この後は気晴らしも兼ねてジムでも行ってこようかなー? あ、プライベートなんで付いてこなくていいからな」
物凄くわざとらしすぎるけど、氷室さんに気遣ったってことなのかな?
明るく手を振りながら去っていく社長を見送ると、改めて氷室さんが側に歩み寄ってきた。
「どうしたんですか?」
「小鳥さん、この後、少し時間をもらえるか?」
突然の申し出に少し驚いたけど、私に付き合ってもらったばかりだし。
特に断る理由もないので、はい、と了承する。
「ありがとう。話をしようと思ったんだが……特に場所を考えていなかったな。考えるので、移動しても構わないだろうか」
「このまま会社にいるのも微妙ですし、どこか落ち着いた場所でお話しますか? それともご飯を食べながら、気楽にお話する感じでしょうか?」
氷室さんは俯いて少し思案しながら、そうだな、と呟く。
「いつも行く喫茶店は静かで落ち着く雰囲気なのだが、どうだろうか。お腹を満たすメニューもあったはずだ」
「この前のラーメン屋も美味しかったですし、氷室さんおすすめの場所に行きましょう」
社長もそうだけど、氷室さんもお店選びのセンスが良くって流石だと思う。
やっぱりお付き合いで偉い人と一緒に行く場所とか抑えてたりするのかな?
「そうか。では、行こうか」
最近の氷室さんは、前とは違ってよく笑いかけてくれるようになった。
もしかしたら、氷の所以は人見知りとかだったりして。
それとも、私のこと認めてくれているからかな?
もし、そうだとしたら嬉しいな。
+++
氷室さんと日の暮れてきた夕方の街中を歩く。
ビル群を抜けてメインの通りを外れて左に曲がっていくと、喧騒からは離れて車も通らない道になる。
氷室さんに置いていかれないように、私も半歩後ろからついていく。
会社を出てから十五分くらい経って、漸く目的地についた。
思っていたよりは遠かったけど、その間も何気ない日常や会社での出来事について話していたから、そこまで苦痛には感じなかった。
「すまない、結構歩かせてしまったな」
「近くなイメージがなかったので覚悟はしてたんですけど、確かに想像よりは遠かったです。でも、楽しかったですよ? 最近色々と話してくださいますし」
笑いかけると氷室さんも安心したのか、そうか、と言って微笑する。
普段が無表情に近い分、微笑だけでも嬉しそうに見えるのは得なのかもしれない。
「お疲れ様です」
社長が笑いながら手を振って、こちらへと近づいてくる。
私もバッグを持って席を立ちながら、頭を下げて挨拶を返す。
顔をあげると、氷室さんの目線が私に向いていることに気付く。
なんだろう? 何か用事かな?
すぐに察した社長が氷室さんの背中をポンと叩く。
「あー……俺、この後は気晴らしも兼ねてジムでも行ってこようかなー? あ、プライベートなんで付いてこなくていいからな」
物凄くわざとらしすぎるけど、氷室さんに気遣ったってことなのかな?
明るく手を振りながら去っていく社長を見送ると、改めて氷室さんが側に歩み寄ってきた。
「どうしたんですか?」
「小鳥さん、この後、少し時間をもらえるか?」
突然の申し出に少し驚いたけど、私に付き合ってもらったばかりだし。
特に断る理由もないので、はい、と了承する。
「ありがとう。話をしようと思ったんだが……特に場所を考えていなかったな。考えるので、移動しても構わないだろうか」
「このまま会社にいるのも微妙ですし、どこか落ち着いた場所でお話しますか? それともご飯を食べながら、気楽にお話する感じでしょうか?」
氷室さんは俯いて少し思案しながら、そうだな、と呟く。
「いつも行く喫茶店は静かで落ち着く雰囲気なのだが、どうだろうか。お腹を満たすメニューもあったはずだ」
「この前のラーメン屋も美味しかったですし、氷室さんおすすめの場所に行きましょう」
社長もそうだけど、氷室さんもお店選びのセンスが良くって流石だと思う。
やっぱりお付き合いで偉い人と一緒に行く場所とか抑えてたりするのかな?
「そうか。では、行こうか」
最近の氷室さんは、前とは違ってよく笑いかけてくれるようになった。
もしかしたら、氷の所以は人見知りとかだったりして。
それとも、私のこと認めてくれているからかな?
もし、そうだとしたら嬉しいな。
+++
氷室さんと日の暮れてきた夕方の街中を歩く。
ビル群を抜けてメインの通りを外れて左に曲がっていくと、喧騒からは離れて車も通らない道になる。
氷室さんに置いていかれないように、私も半歩後ろからついていく。
会社を出てから十五分くらい経って、漸く目的地についた。
思っていたよりは遠かったけど、その間も何気ない日常や会社での出来事について話していたから、そこまで苦痛には感じなかった。
「すまない、結構歩かせてしまったな」
「近くなイメージがなかったので覚悟はしてたんですけど、確かに想像よりは遠かったです。でも、楽しかったですよ? 最近色々と話してくださいますし」
笑いかけると氷室さんも安心したのか、そうか、と言って微笑する。
普段が無表情に近い分、微笑だけでも嬉しそうに見えるのは得なのかもしれない。
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