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19.ギルドでざわざわ
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サンドイッチをお腹いっぱい食べて、おばさんにお礼を言ってから出発する。
今日もギルドにお仕事があるといいんだけど、どうかなあ?
「ん? なんかギルドの前が騒がしいな」
「何かあったのかな?」
ギルドの近くに行くと、入り口の前に人がいっぱいいた。
みんなざわざわしていて、落ち着かない感じがする。
「何よ、集まっちゃって」
「あぁ、今は中に入らないほうがいい。あいつらと関わり合いになると面倒なんだよ」
「ほう。厄介者か。しかし、大の男たちが集まって情けないな」
ギルドの前にいる人たちは、困った顔をして黙ってしまった。
ラグお姉さんとルナちゃんは、気にせずみんなを押しのけて中へ入ろうとする。
僕はラグお姉さんとルナちゃんの服を引っ張って止めようとしたけど、僕の力じゃ止められない。
「……めてください! ここは立ち入り禁止でですよ!」
「ケチケチすんなよ。ギルド嬢ってのは疲れた冒険者さまの心を癒してくれるんだろ?」
「疲れたですって? 朝から酔っ払っている人が?」
昨日と同じようにギルドの中に入ると、ギルドのお姉さんの大きな声が聞こえてくる。
なんだか怒っているみたいだ。
受付の前に何人かの男の人たちがいるんだけど、一人の男の人は受付の中に入ってお姉さんの肩に腕を回してる。
僕でも分かるくらいに嫌な雰囲気だ。
「全く、ああいうのをゴロツキって言うんだろうな。質の悪いヤツがいるものだ」
「ちょっと、あんたたちどいてくれない? 私たちギルドの人に用があるのよ」
ラグお姉さんとルナちゃんが話しかけると、男の人たちも僕たちを見てゲラゲラと笑い始めた。
「おー! これは美人なねぇちゃんと可愛い嬢ちゃんじゃねぇか。俺たちとも仲良くしようぜ」
「確かに上玉だ。こう見えても俺たちは強ぇからよ。洞窟の魔物討伐にでも行こうじゃねぇか」
ギルドのお姉さんをパッと放すと、今度はラグお姉さんに触ろうとする。
僕は触って欲しくなくって、ラグお姉さんの側に飛び出る。
「や、やめてください!」
僕が叫ぶと、ラグお姉さんとルナちゃんもビックリさせちゃったみたいでがばっと振り返られちゃった。
「なんだぁ? このチビは」
「大人の話をしてんだから邪魔すんな」
男の人が僕に近づいてきて、睨んでくる。
怖くて固まってると、ラグお姉さんが男の人の腕を掴んでググっと引っ張っているのが見えた。
「いでで!」
「か弱い者の前では偉そうにして。分かりやすいゴロツキだな。こんなヤツらでも冒険者だというのか?」
ラグお姉さんが不機嫌そうに言うと、ギルドのお姉さんがぺこりと頭をさげてくれる。
「申し訳ありません。冒険者の判断は街のギルドによって違うんです。魔物を倒せる能力があれば冒険者認定するギルドもありますから」
「酔っ払いでも魔物を倒す力があればいいって訳ね。まぁこんなのよくある話だから別にどうでもいいけど」
ルナちゃんはつまらなそうにじっと男の人を見てから、はぁっと溜め息をついてる。
男の人はイライラしてるみたいだけど、ラグお姉さんの力が強くて敵わないのかな。
ラグお姉さんに、離してくれってお願いし始めた。
今日もギルドにお仕事があるといいんだけど、どうかなあ?
「ん? なんかギルドの前が騒がしいな」
「何かあったのかな?」
ギルドの近くに行くと、入り口の前に人がいっぱいいた。
みんなざわざわしていて、落ち着かない感じがする。
「何よ、集まっちゃって」
「あぁ、今は中に入らないほうがいい。あいつらと関わり合いになると面倒なんだよ」
「ほう。厄介者か。しかし、大の男たちが集まって情けないな」
ギルドの前にいる人たちは、困った顔をして黙ってしまった。
ラグお姉さんとルナちゃんは、気にせずみんなを押しのけて中へ入ろうとする。
僕はラグお姉さんとルナちゃんの服を引っ張って止めようとしたけど、僕の力じゃ止められない。
「……めてください! ここは立ち入り禁止でですよ!」
「ケチケチすんなよ。ギルド嬢ってのは疲れた冒険者さまの心を癒してくれるんだろ?」
「疲れたですって? 朝から酔っ払っている人が?」
昨日と同じようにギルドの中に入ると、ギルドのお姉さんの大きな声が聞こえてくる。
なんだか怒っているみたいだ。
受付の前に何人かの男の人たちがいるんだけど、一人の男の人は受付の中に入ってお姉さんの肩に腕を回してる。
僕でも分かるくらいに嫌な雰囲気だ。
「全く、ああいうのをゴロツキって言うんだろうな。質の悪いヤツがいるものだ」
「ちょっと、あんたたちどいてくれない? 私たちギルドの人に用があるのよ」
ラグお姉さんとルナちゃんが話しかけると、男の人たちも僕たちを見てゲラゲラと笑い始めた。
「おー! これは美人なねぇちゃんと可愛い嬢ちゃんじゃねぇか。俺たちとも仲良くしようぜ」
「確かに上玉だ。こう見えても俺たちは強ぇからよ。洞窟の魔物討伐にでも行こうじゃねぇか」
ギルドのお姉さんをパッと放すと、今度はラグお姉さんに触ろうとする。
僕は触って欲しくなくって、ラグお姉さんの側に飛び出る。
「や、やめてください!」
僕が叫ぶと、ラグお姉さんとルナちゃんもビックリさせちゃったみたいでがばっと振り返られちゃった。
「なんだぁ? このチビは」
「大人の話をしてんだから邪魔すんな」
男の人が僕に近づいてきて、睨んでくる。
怖くて固まってると、ラグお姉さんが男の人の腕を掴んでググっと引っ張っているのが見えた。
「いでで!」
「か弱い者の前では偉そうにして。分かりやすいゴロツキだな。こんなヤツらでも冒険者だというのか?」
ラグお姉さんが不機嫌そうに言うと、ギルドのお姉さんがぺこりと頭をさげてくれる。
「申し訳ありません。冒険者の判断は街のギルドによって違うんです。魔物を倒せる能力があれば冒険者認定するギルドもありますから」
「酔っ払いでも魔物を倒す力があればいいって訳ね。まぁこんなのよくある話だから別にどうでもいいけど」
ルナちゃんはつまらなそうにじっと男の人を見てから、はぁっと溜め息をついてる。
男の人はイライラしてるみたいだけど、ラグお姉さんの力が強くて敵わないのかな。
ラグお姉さんに、離してくれってお願いし始めた。
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