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第二章 ラブスピの世界へようこそ?
7.精霊たち
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炎の精霊に上から睨みつけられると威圧感があるな。
カティは早々に水の精霊の後ろに隠れてるし。怖くても見なければいい話だ。
水の精霊が視線を遮るように、俺の前で腕を広げる。
「ルカン、決めつけてはいけません。我々はあくまで平等な立場。贔屓してはならないのです」
「俺様もイアリスに同意する。お前はいつも感情のままに動きすぎなんだよ」
更に話に加わってきたのは黒い短髪で黒い鎧をまとった見た目は戦士のような精霊だ。
こっちは闇の精霊だったか?
「シアンの言うことも一理ある。だが、最初からリュカティオの邪魔をしていたのも確かだ。ハルがいくら記憶喪失だとはいえ、優しくする必要もない」
光の精霊のアウレリオルがぴしゃりと言い放つ。この人がリーダー格だったはずだから、精霊たちのまとめ役なんだろうな。他の精霊も黙ってしまった。
「記憶がなかろうと、お前は精霊使いの卵だ。やるべきことはやってもらう。分からないことがあるのならもう一度イアリスに聞くといい」
「分かりました」
俺が返事だけすると、炎の精霊が可愛げがねぇと舌打ちする。
いや……別に男には可愛げもいらないと思うけど。このゲームは可愛げを求めてくるのか?
「そういえば……グラウディは?」
「アイツならさっさとどこかへ行っちまった。俺様も戦ってきて疲れてるからもう行くぞ」
アウレリオルの問いに、闇の精霊はあくびをしながら答える。
闇と光……この二人もあんまり仲は良さそうじゃないな。光の精霊はずっと闇の精霊を睨みつけてるし。
「……オブディシアン!」
アウレリオルが闇の精霊に向かって叫んだ。なるほど、それが闇の精霊の名前か。
闇の精霊もさっさといなくなってしまった。
精霊はみんなイケメンだけど、こうして目の前で見ていると全員面倒臭そうな性格なのかもしれない。
別に精霊と仲良くしたい訳じゃないからいいけど、ただ邪険にされるのに耐えるっていうのも疲れそうだ。
「そうやって怒ってばかりだと疲れるよ。終わったならオレも行く」
最後に話を切り出したのは、ブルーの流れるような髪を持つラフな服を着ている青年だ。
どこか水の精霊リバイアリスに似ている気がする。
髪の色がブルー系だからか?
「ウィン、後で貴方のところへいきますね」
「了解、兄さん」
兄さん? ってことは、水の精霊と兄弟なのか。
精霊は光・闇・炎・水・土・風だから……ウィンは風の精霊だな。
ここに残されたのは俺とリバイアリスとアウレリオルだけになった。
「イアリス、ハルをどうするつもりだ?」
「先ほども言ったように、もう一度こちらでの生活の仕方を教えようと思っています。レリオル、貴方は戻っていてください」
「そうか、後は任せる」
アウレリオルは俺を一瞥してからコツコツと歩いて行ってしまった。
俺は終始無言で見守っていたけど、リバイアリスだけは俺へ微笑みかけてくれる。
「急に記憶がなくなってしまったら不便でしょう? 今日は疲れているでしょうし、大切なことだけ簡単にお教えしますね」
「……ありがとうございます。でも、俺のことは気にしないでください」
精霊と仲良くする気もないから気にするなと言ったんだけど、リバイアリスは少し悲しそうな顔をする。
「疲れているのに余計なことを言ってしまってすみません。でも、ハルの雰囲気が以前と違うので少し驚きました」
「そうですか。今の俺には以前との違いが分からないので……」
「混乱させてすみません。でも、記憶をなくす前はどこかトゲトゲとしていて……って。こんなことを言ってはいけませんね」
「別に、気にしてません。それに後は自分で何とかしますので。お構いなく」
「そう、ですか……。分かりました。でも、心配なので。退屈かもしれませんがついてきてくださいね」
寂しそうな顔をしたリバイアリスには申し訳ないが、俺は精霊たちに頼らずともこのゲームで結果を出せる方法は理解している。
だから、俺に対しての親切は必要ないんだけど……どうやら受け入れないと進まないみたいだ。
カティは早々に水の精霊の後ろに隠れてるし。怖くても見なければいい話だ。
水の精霊が視線を遮るように、俺の前で腕を広げる。
「ルカン、決めつけてはいけません。我々はあくまで平等な立場。贔屓してはならないのです」
「俺様もイアリスに同意する。お前はいつも感情のままに動きすぎなんだよ」
更に話に加わってきたのは黒い短髪で黒い鎧をまとった見た目は戦士のような精霊だ。
こっちは闇の精霊だったか?
「シアンの言うことも一理ある。だが、最初からリュカティオの邪魔をしていたのも確かだ。ハルがいくら記憶喪失だとはいえ、優しくする必要もない」
光の精霊のアウレリオルがぴしゃりと言い放つ。この人がリーダー格だったはずだから、精霊たちのまとめ役なんだろうな。他の精霊も黙ってしまった。
「記憶がなかろうと、お前は精霊使いの卵だ。やるべきことはやってもらう。分からないことがあるのならもう一度イアリスに聞くといい」
「分かりました」
俺が返事だけすると、炎の精霊が可愛げがねぇと舌打ちする。
いや……別に男には可愛げもいらないと思うけど。このゲームは可愛げを求めてくるのか?
「そういえば……グラウディは?」
「アイツならさっさとどこかへ行っちまった。俺様も戦ってきて疲れてるからもう行くぞ」
アウレリオルの問いに、闇の精霊はあくびをしながら答える。
闇と光……この二人もあんまり仲は良さそうじゃないな。光の精霊はずっと闇の精霊を睨みつけてるし。
「……オブディシアン!」
アウレリオルが闇の精霊に向かって叫んだ。なるほど、それが闇の精霊の名前か。
闇の精霊もさっさといなくなってしまった。
精霊はみんなイケメンだけど、こうして目の前で見ていると全員面倒臭そうな性格なのかもしれない。
別に精霊と仲良くしたい訳じゃないからいいけど、ただ邪険にされるのに耐えるっていうのも疲れそうだ。
「そうやって怒ってばかりだと疲れるよ。終わったならオレも行く」
最後に話を切り出したのは、ブルーの流れるような髪を持つラフな服を着ている青年だ。
どこか水の精霊リバイアリスに似ている気がする。
髪の色がブルー系だからか?
「ウィン、後で貴方のところへいきますね」
「了解、兄さん」
兄さん? ってことは、水の精霊と兄弟なのか。
精霊は光・闇・炎・水・土・風だから……ウィンは風の精霊だな。
ここに残されたのは俺とリバイアリスとアウレリオルだけになった。
「イアリス、ハルをどうするつもりだ?」
「先ほども言ったように、もう一度こちらでの生活の仕方を教えようと思っています。レリオル、貴方は戻っていてください」
「そうか、後は任せる」
アウレリオルは俺を一瞥してからコツコツと歩いて行ってしまった。
俺は終始無言で見守っていたけど、リバイアリスだけは俺へ微笑みかけてくれる。
「急に記憶がなくなってしまったら不便でしょう? 今日は疲れているでしょうし、大切なことだけ簡単にお教えしますね」
「……ありがとうございます。でも、俺のことは気にしないでください」
精霊と仲良くする気もないから気にするなと言ったんだけど、リバイアリスは少し悲しそうな顔をする。
「疲れているのに余計なことを言ってしまってすみません。でも、ハルの雰囲気が以前と違うので少し驚きました」
「そうですか。今の俺には以前との違いが分からないので……」
「混乱させてすみません。でも、記憶をなくす前はどこかトゲトゲとしていて……って。こんなことを言ってはいけませんね」
「別に、気にしてません。それに後は自分で何とかしますので。お構いなく」
「そう、ですか……。分かりました。でも、心配なので。退屈かもしれませんがついてきてくださいね」
寂しそうな顔をしたリバイアリスには申し訳ないが、俺は精霊たちに頼らずともこのゲームで結果を出せる方法は理解している。
だから、俺に対しての親切は必要ないんだけど……どうやら受け入れないと進まないみたいだ。
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