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第四章 行動に移す魔塔主と色々認めたくない弟子
89.甘えベタな弟子
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これだけ頑張るのは珍しいからな。
流されるだけじゃなく、自ら積極的にっていうのは嬉しいもんだ。
愛おしさが増して、何度も、何度も、撫でていく。
「テオ……?」
「何だ?」
「もしかして、今……甘やかして、くれてます……?」
「まぁ、随分と張り切って誘惑してたしなァ? まだまだ物足りねぇが、健気に頑張る弟子を褒めてやるのも師匠の仕事だろ?」
俺が笑うと、酔いが落ち着いてきたレイヴンがクスクスと笑う。
「何ソレ……」
嬉しそうに柔らかい微笑みを浮かべているレイヴンを見ていると、もっと甘やかして可愛がりたくなる。
「何かフワフワするし、もう、夢でもいいです。だから……今日だけ……」
言いながら甘えるように身体を寄せてくるレイヴンを優しく抱きしめて、柔らかい髪に唇を落とす。
今はからかうよりも、甘やかしたい気分だな。
「優しくされると、どうしていいか分からないから……甘えていいのかも、分からない。そんな価値、あるのかな? まだまだ、未熟だし……」
独り言のような呟きに手を止めて、レイヴンの頬に触れて視線を合わせる。
「価値も何も、俺はそうしたい時にそうしてるだけだしな。そんなこと気にしてんのか?」
「テオは……分かる気がするから。でも、一度甘えてしまうと。もっと欲しくなる。そんなに、俺のためだけにって……」
「まぁ……言いたいことは分からなくもねぇが。レイちゃんは人気者だからなァ? 構いたくなるんじゃねぇの?」
「……それも何か、恥ずかしい。そんなに子どもかな……」
レイヴンが心の奥底で思っていることを打ち明けてくることは珍しい。
とはいえ、そんな顔で俺を見つめてくると話をするより温もりを与えてやりたくなって、気づけば顎を掬い上げて優しく口付けていた。
「ん……」
「甘える時は、子どもらしく甘えればいいだろ? まぁ……エロいのも俺は好きだぜ?」
「それは、その……誘いに乗ってくれるのかなって、思って。あぁ……何、言ってるのか分かんなくなってきた……俺、どうしたいのかな……どうなりたい、んだろ……」
「小難しいこと考えてんなぁ。甘えベタなのは、アレか? まぁ……俺もお前の全てを知り尽くしている訳じゃねぇが。そんなに不安なら言っといてやるか」
あー……コレ、まだ酔ってんだな。
だから色々喋ってんのか。
まぁ、いいや。
なるようになるだろ。
もう一度キスをして、レイヴンの頬に両手を当てて顔を覗き込む。
ジッと見つめてくるレイヴンを見ていると、この状況で伝えてやるのが正解なのか悩む。
だが、あからさまに何か期待するような視線を向けてくるので俺も少しだけ打ち明けてやることにする。
「お前のことは、俺の中でそれなりに……特別に思ってる。じゃなきゃ、こんなに構って抱いたりしねぇよ。だから、心配すんな」
「……え…?」
「ま、どうせ覚えてねぇだろうからな。ホント、俺の愛が伝わらないのが残念だなァ? こんなに可愛がってんのに?」
「暇潰しでも、性欲処理でも……適当に言ってるんじゃなくて……? え…やっぱり、夢なのかなコレ……でも。それでも、テオがそう言うなら。良かった」
心の底から嬉しそうと言わんばかりの笑顔のレイヴンが、自分から口付けて俺の頬に擦り寄ってゆっくりと目を閉じる。
レイヴンが眠るまで優しく髪を、背を、撫で続けてからそのまま胸の中に閉じ込めた。
高めの体温は心地良い。
俺も目を閉じると、そのうちに意識が落ちて眠ってしまった。
流されるだけじゃなく、自ら積極的にっていうのは嬉しいもんだ。
愛おしさが増して、何度も、何度も、撫でていく。
「テオ……?」
「何だ?」
「もしかして、今……甘やかして、くれてます……?」
「まぁ、随分と張り切って誘惑してたしなァ? まだまだ物足りねぇが、健気に頑張る弟子を褒めてやるのも師匠の仕事だろ?」
俺が笑うと、酔いが落ち着いてきたレイヴンがクスクスと笑う。
「何ソレ……」
嬉しそうに柔らかい微笑みを浮かべているレイヴンを見ていると、もっと甘やかして可愛がりたくなる。
「何かフワフワするし、もう、夢でもいいです。だから……今日だけ……」
言いながら甘えるように身体を寄せてくるレイヴンを優しく抱きしめて、柔らかい髪に唇を落とす。
今はからかうよりも、甘やかしたい気分だな。
「優しくされると、どうしていいか分からないから……甘えていいのかも、分からない。そんな価値、あるのかな? まだまだ、未熟だし……」
独り言のような呟きに手を止めて、レイヴンの頬に触れて視線を合わせる。
「価値も何も、俺はそうしたい時にそうしてるだけだしな。そんなこと気にしてんのか?」
「テオは……分かる気がするから。でも、一度甘えてしまうと。もっと欲しくなる。そんなに、俺のためだけにって……」
「まぁ……言いたいことは分からなくもねぇが。レイちゃんは人気者だからなァ? 構いたくなるんじゃねぇの?」
「……それも何か、恥ずかしい。そんなに子どもかな……」
レイヴンが心の奥底で思っていることを打ち明けてくることは珍しい。
とはいえ、そんな顔で俺を見つめてくると話をするより温もりを与えてやりたくなって、気づけば顎を掬い上げて優しく口付けていた。
「ん……」
「甘える時は、子どもらしく甘えればいいだろ? まぁ……エロいのも俺は好きだぜ?」
「それは、その……誘いに乗ってくれるのかなって、思って。あぁ……何、言ってるのか分かんなくなってきた……俺、どうしたいのかな……どうなりたい、んだろ……」
「小難しいこと考えてんなぁ。甘えベタなのは、アレか? まぁ……俺もお前の全てを知り尽くしている訳じゃねぇが。そんなに不安なら言っといてやるか」
あー……コレ、まだ酔ってんだな。
だから色々喋ってんのか。
まぁ、いいや。
なるようになるだろ。
もう一度キスをして、レイヴンの頬に両手を当てて顔を覗き込む。
ジッと見つめてくるレイヴンを見ていると、この状況で伝えてやるのが正解なのか悩む。
だが、あからさまに何か期待するような視線を向けてくるので俺も少しだけ打ち明けてやることにする。
「お前のことは、俺の中でそれなりに……特別に思ってる。じゃなきゃ、こんなに構って抱いたりしねぇよ。だから、心配すんな」
「……え…?」
「ま、どうせ覚えてねぇだろうからな。ホント、俺の愛が伝わらないのが残念だなァ? こんなに可愛がってんのに?」
「暇潰しでも、性欲処理でも……適当に言ってるんじゃなくて……? え…やっぱり、夢なのかなコレ……でも。それでも、テオがそう言うなら。良かった」
心の底から嬉しそうと言わんばかりの笑顔のレイヴンが、自分から口付けて俺の頬に擦り寄ってゆっくりと目を閉じる。
レイヴンが眠るまで優しく髪を、背を、撫で続けてからそのまま胸の中に閉じ込めた。
高めの体温は心地良い。
俺も目を閉じると、そのうちに意識が落ちて眠ってしまった。
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