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久々の降臨
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突如現れたゼウス様にこれまでの暴言のことをこってりと絞られ、今は正座中だ。
「わしの神としての有難みをしっかりと理解したようで何よりじゃ」
「はい、頭でと言うより体で理解しました…」
満面の笑みで満足そうに頷くゼウス様。
「そうかそうか、ならばよい。してベータ、おまえもきちんとこやつに指導をせんか。そこにいるという意味をよく考えるのじゃな」
「は、はい、申し訳ないっス…」
「わかればよい。これからはしっかりとするのじゃぞ。特にいらんことを言わんようにしっかりと頼むぞ」
「はいっス!」
俺のせいでとばっちりくらうベータ。
すまんな…つい愚痴りたくなったんだよ…
久しぶりの再会をこんな良くわからない説教からはじまるなんて…
たまったもんじゃない。
このままズルズル怒られ続けるのも嫌だからさっさと話題変えないと。
「あのところで、わざわざ数年ぶりに起こりに来ただけじゃないですよね?」
「おぉそうじゃったそうじゃった。大したことでは無いんじゃがな、おぬしに一つ忠告をと思ってな」
「そうなんですね」
……ボソっ)大したことじゃなきゃわざわざ来なくてもいいだろ。
「あ?おぬし今何か言ったか?」
「いえいえ、なにも言ってませんよ!ただ、久しぶりに会えて嬉しいなと思っただけですよ」
「ふ~ん…まぁいい。久しぶりとはいえ、わしも暇でここに来たわけではないからのぉ」
そう言って、俺の部屋に備え付けてあるゼウス様には少々大き目の椅子に腰かける。
俺はその椅子に座ったゼウス様の目の前に正座だ。
ベータも同様。
トカゲの正座なんて初めて見た…
「先のことはもうよい、水に流してやろう。足を崩して楽にするのじゃ。と言ってもそんなに長い話ではない」
「ありがとうございます、では忠告と言うのはなんでしょうか?」
「アルファの素行以外のことっスか?」
「ベータ、いらないこと言うなよ」
「ハハハっ!そうじゃな、アルフレドの素行についてもモノ申したいことはあるのじゃが、今回はそれとは別じゃ」
それは流石にそうだろう。
こってり絞られた上にこれ以上何があるというのか。
「まぁ笑い話はこれくらいにしてだ、簡潔に言うがヤツには気を付けるのじゃ」
突然真顔になり気をつけろと言うゼウス様。
ヤツとだけ言われても全くわからないんだが…
「ヤツ…とは誰のことですか?」
「おぬしをここに招き入れた者…と言えばわかるかの?」
「まさかっ…」
よくわからないが背中に嫌な汗がじっとりと吹出してきた。
そんなはず…いや、まさか…
そう思ったのも一瞬で、ゼウス様は俺の口元の動きを見てすぐに答えた。
「おぬしが思っておる通り、サーシャ・バル・ヴェンディじゃ」
「わしの神としての有難みをしっかりと理解したようで何よりじゃ」
「はい、頭でと言うより体で理解しました…」
満面の笑みで満足そうに頷くゼウス様。
「そうかそうか、ならばよい。してベータ、おまえもきちんとこやつに指導をせんか。そこにいるという意味をよく考えるのじゃな」
「は、はい、申し訳ないっス…」
「わかればよい。これからはしっかりとするのじゃぞ。特にいらんことを言わんようにしっかりと頼むぞ」
「はいっス!」
俺のせいでとばっちりくらうベータ。
すまんな…つい愚痴りたくなったんだよ…
久しぶりの再会をこんな良くわからない説教からはじまるなんて…
たまったもんじゃない。
このままズルズル怒られ続けるのも嫌だからさっさと話題変えないと。
「あのところで、わざわざ数年ぶりに起こりに来ただけじゃないですよね?」
「おぉそうじゃったそうじゃった。大したことでは無いんじゃがな、おぬしに一つ忠告をと思ってな」
「そうなんですね」
……ボソっ)大したことじゃなきゃわざわざ来なくてもいいだろ。
「あ?おぬし今何か言ったか?」
「いえいえ、なにも言ってませんよ!ただ、久しぶりに会えて嬉しいなと思っただけですよ」
「ふ~ん…まぁいい。久しぶりとはいえ、わしも暇でここに来たわけではないからのぉ」
そう言って、俺の部屋に備え付けてあるゼウス様には少々大き目の椅子に腰かける。
俺はその椅子に座ったゼウス様の目の前に正座だ。
ベータも同様。
トカゲの正座なんて初めて見た…
「先のことはもうよい、水に流してやろう。足を崩して楽にするのじゃ。と言ってもそんなに長い話ではない」
「ありがとうございます、では忠告と言うのはなんでしょうか?」
「アルファの素行以外のことっスか?」
「ベータ、いらないこと言うなよ」
「ハハハっ!そうじゃな、アルフレドの素行についてもモノ申したいことはあるのじゃが、今回はそれとは別じゃ」
それは流石にそうだろう。
こってり絞られた上にこれ以上何があるというのか。
「まぁ笑い話はこれくらいにしてだ、簡潔に言うがヤツには気を付けるのじゃ」
突然真顔になり気をつけろと言うゼウス様。
ヤツとだけ言われても全くわからないんだが…
「ヤツ…とは誰のことですか?」
「おぬしをここに招き入れた者…と言えばわかるかの?」
「まさかっ…」
よくわからないが背中に嫌な汗がじっとりと吹出してきた。
そんなはず…いや、まさか…
そう思ったのも一瞬で、ゼウス様は俺の口元の動きを見てすぐに答えた。
「おぬしが思っておる通り、サーシャ・バル・ヴェンディじゃ」
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