おっさんの転生珍道中

dai

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王都

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「ぷ…ぶふっ」
セシルは笑いを我慢している。

「笑いたきゃ笑えよ」
大樹は昨日の夜の事を思い出し、少し不機嫌になっている。

「あるじさま、本当の事を言っただけですよ。あるじさまは凄いんですから自覚してください」

「もうその話は終わり!早く王都に行くぞ!」

昨日は良かれと思い、お返しに魔物とか果物を出したお陰でマチルダさん達に変な目で見られたり、何故か俺の凄さ自慢みたいのが始まり、凄く困り果てた。
まぁ何とか説明をして納得はしてくれた……と思いたい。

それで俺達はマチルダさん達に別れを告げ、王都に向かっている。
王都までは半日ぐらいで着くとセシルが言っていた。

途中、休憩をしながら何事もなく進み、遠くに大きな城が見えてきた。
近付くにつれ王都の凄さがわかる。

このエクスピアの世界には4つの大きな国がある。その中の1つが王都なのだ。
その他の国は、岩と山に囲まれているガサンドラ、世界樹がそびえ立つ森にある魔法国家のエレンシア、そして力こそ全てと考えている帝国ルーレンドがある。

「おぉ、久しぶりに来たがやっぱり王都はすげえな!」
セシルは腰に手を当てながら門を見つめている。

確かに、王都の入り口にある門だけでも細かな細工が刻まれ凄く綺麗だ。城なんて輝いている。
そして門の横にいる兵士もさすが王都だけあって貫禄がある。

俺達は門をくぐり中に入った。
もちろん2人分の入場料を払った。
本当はミコには人型を解いてペットとして中に入れば金が浮くと思ったがやめといた。
だってケチな男だと思われたら嫌だしね。

王都を簡単に説明すると、門を抜けるとまずは商業施設がある。その奥に住居施設と学校があり、城の手前に貴族達が住む貴族街がある。

今は祭の最中だけあって人も多いし屋台やら出店も多い。

うぉ~すげ~携帯があるなら写メりたい。こんな風景や街並みは俺の世界でも滅多にないだろう……
大樹が呆気に取られていると、「あるじさま、どうされましたか?」ミコが大樹を見上げながら心配している。

「やっぱり、異世界に俺は来たんだな……こんな街並みは俺がいた世界では見たことがないよ」
もしかしたら海外にはあるのかも知れないが、俺は海外には行ったことがない。

「街を見て歩く前に宿を取ろうぜ!」
セシルが久しぶりにまともな事を言っている。
王都の宿は今まで泊まってきた宿とは違い見るからに豪勢な感じがする。

「うわ~高そうな宿だな……」
俺が心配しているのがわかったのか、セシルは「高そうに見えるが他の宿とそんなに変わらないぞ」と言っていた。

中に入り受け付けを済ませた。
確かに料金は普通だった。

「まずは王都のギルドに行こう。色々情報も聞きたいし……」

街並みを見ながらギルドに向かった。
ギルドの前に着くと唖然とした。
「えっ?ここがギルドか?」
目の前にあるのは高級ホテルかの様な建物が建っている。

「おいおい、田舎者でもあるまいし、こんなんで驚くなよ」
セシルは自分は田舎者じゃないかの様にしている。

いやいや、お前は田舎者だろ!

中に入ると冒険者達で活気があり、今までのギルドが嘘かの様に沢山の冒険者達で賑わっていた。
受け付けを探す様に周りを見渡していると、「何か御用ですか?」と綺麗な女性に声をかけられた。

女性はこのギルドの案内役と受け付けをしている。
王都のギルドは広く大きいので迷子まではいかなくとも、ギルドランクで受け付けが異なるのでわからない人が出てくるそうだ。

大樹達は女性に低ランクの受け付けまで案内してもらい、兎人族の情報がないか聞いた。
すると有力な情報を教えてくれた。
その情報とはやはりここから北にあるトランスという街の方で兎人族が目撃されていて兎人族の村があるとの事だ。

村があるならもしかしたらメルの親族がいるかも知れない。
少し希望が見えてきた。
女性にお礼をして、ついでに王都のギルドではどの様な依頼が来るのか気になり、掲示板を見る為に場所を聞いた。

王都での依頼は低ランクでも討伐依頼や護衛依頼が多く、あまり採取依頼は少ない。変わった依頼では子守や掃除などがあった。

依頼の中にはタイラントベアーの討伐依頼とアサシンスパイダーの素材採取の依頼があったのでまた受け付けに戻り、受け付けの女性に事情を説明して討伐した証拠にタイラントベアーとアサシンスパイダーを出そうとした。

「ここで出すんじゃなくてちゃんと確認する場所があったはずだぞ!」
とセシルに止められたので、女性に達成した依頼はどうすればいいのか聞くと、ギルドの横に討伐した魔物などを確認して買取ってくれる場所があると教えてもらった。
ギルドの横の建物に入ると中には冒険者がわんさかいる。
空いている受け付けを見つけ、タイラントベアー2匹とアサシンスパイダー2匹を出し確認してもらった。

「こりゃ~綺麗に仕留めたな!それに倒したばかりの様な新鮮さだな!」
そりゃアイテムボックスは時間経過ないからな……
多分ドワーフだと思われるオヤジが出てきた。
「確認出来たぞ!依頼は完了だお疲れさん。他に買取っともらいたいものがあれば出してくれ。ないなら今回の依頼料は全部で金貨14枚になる」

おぉ~たまたま持っていた魔物で金貨14枚はかなりおいしい……日本円にしたら14万だ!まだ魔物のストックはあるから金に困ったら売るかな。

ホクホク顔でギルドを後にした。

「はい、みんな注目!」
するとみんなが何事かと大樹を見た。

「思わぬ収入があったので、みんなにはお小遣いをあげたいと思います」

「ダイキ、まじか?」
「あるじさま、頂けません」
「ダイキお兄ちゃん、ホント?」

各々思とこはあるだろうが、皆で頑張った結果の泡銭なので皆に還元しようと大樹は思った。

「ちょうど王都で祭も開催されていて出店も出ているから食べたい物や欲しいものがあれば小遣いの範囲内で自分で買っても構わないからな!」

大樹は皆に金貨1枚づつ渡した。

「金貨くれるのか?」
セシルは驚いている。

えっ?日本円にしたら1万だけど……

「あるじさま、ありがとうございます」
「ダイキお兄ちゃん、ありがとう」

「みんなで祭を楽しもう!」
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