29 / 29
【最終話】領主の妻になりました
しおりを挟む今日は朝から大忙しだ。
私は初めて別邸に足を踏み入れた。
自分は別邸に何か思うことがあるだろうかと、事前にぐずぐず考えた時間は無駄だった。
クライブ様がブリジット様を囲って暮らしていた別邸は、以前の領主が美術品を魅せるために作った館というだけのことがある、さすがデザイン性に富んだ建物だなと思っただけだった。
クライブ様とアーサーが、別邸の使用人たちの今後を決めていった。
基本的には本人の希望を優先して、クライブ様と一緒に伯爵領に行く者たち、本邸の使用人を少し増やすことにしたので本邸で働くことになる者たち、退職を選んだ者たちもいる。
ブリジット様の侍女やメイドだった者たちは、全員が退職を自ら選んだ。
本邸で働くことになる者の中で、女性についてはヘレナの意見をよく聞いた。
ブリジット様の残した多くのドレスや貴金属類、帽子や靴や本に至るまでのすべてを、使用人たちに分け与えることになった。
質の良いものが多いので、売ればお金になる。
女性物ばかりだが男性にも公平に分けていく。妻や妹などへあげてもよいし、もちろん売ってもよい。
その分配などもクライブ様とアーサーが中心となってやっていた。
ヘレナは、最初は要らないと言ったけれど、売ればお金になるしジュエリーは宝石を外して再利用することもできるからと言ったら、それなら戴きますと小さな笑顔を見せた。
下着類や靴下まですべてが誰かの手に渡り、ブリジット様の部屋が空っぽになった。
「実はこの部屋に入るのは初めてなんだ」
空になった部屋を見回して、クライブ様が驚くようなことを言った。
アーサーが少し前に、『クライブ様はフォスティーヌ様とも白い結婚だったが』と口を滑らせた。
まさかあれだけ仲睦まじく、大切に囲っていたブリジット様と何も無かったのかと少し驚いた。
夫婦や恋人同士という『閉ざした世界』の中のことは、外から伺えるものではないのだと改めて思う。
「こうしてすべての物を出してみれば、ここに在った物たちは僕の愚かだった日々を形にしたものだと思えて、君に申し訳ない気持ちがまた湧き上がってくる」
「歩み寄ろうとする姿勢が私にあったかと言えば、そうでもありませんでしたので、もう過ぎたことです」
「いつまでも何度も謝罪の言葉を口にするのも返って失礼だと、分かってはいるのだがつい出てしまうのだ」
「クライブ様のお荷物はもう片付いたのですか?」
「ああ、ほとんど馬車に入れてある。今度の領地はここよりずっと暖かいようだから、寒冷地用の上着などは、ここに残る従者たちに置いていく。必要であれば使ってもらえたらと」
「クライブ様、昼食でもご一緒しませんか?」
「アーサー、ありがたいが、まだ少しやるべきことが残っているんだ。あと二名分の紹介状を書かなければならない。よく働いてくれた者たちだから、良いところをいくつも書こうと思っている。これが終わればすぐに伯爵領に向かう。
見送りは要らないから、今ここでお別れだ」
クライブ様は私に向かって言った。
「僕は結婚式の場で、君を愛することは無いと、愚かにも言ってしまった。
どうか二人は、愛し愛され……幸せになってほしい、そう心から願っている」
「クライブ様も、どうかお幸せになってください」
「お身体お気をつけてくださいね」
「ありがとう、では」
クライブ様は微笑を浮かべると、別邸の執務室に入りパタンと扉を閉めた。
私たちは閉じた扉を見つめて立ち尽くした。
しばらくそうして扉を見つめ、そしてくるりと向き直るとアーサーは歩き出し、私もその後ろを歩いていく。
クライブ様は、私たちに見送られることを柔らかく拒絶した。
人に優しくされることに慣れていない人だと感じていた。
結婚の前に私宛に『弟のことをよろしく頼む』と一行だけの手紙を陛下から戴いたのは、そうしたクライブ様のことを慮ってのことだったのだろうと今なら分かる。
クライブ様と私は初めからずっと、互いの人生が重ならないようになっていたかのようだった。踏み込んでいく勇気の無い私と、傷つくことを恐れて最初から踏み込ませないようにするクライブ様。
きっとブリジット様がいなくても、結果は同じだったように思えた。
***
あの日、クライブ様を乗せた馬車がオールブライトを後にするのを、本邸の二階の窓からアーサーと共に静かに見送ってから七か月が過ぎた。
その七か月は、噛み砕いた飴玉みたいに忙しさの中に溶けていった。
本邸と別邸の改装工事がようやく終わった。
ピートとヘレナの他に別邸から従者がやって来て、本邸も少し賑やかになった。
今日は結婚式。
と言っても、私は再婚なので実を言えば教会での式はしたくなかった。
でもアーサーがどうしてもと言うので、またあの街はずれの小さな教会で式をすることにした。
真っ白ではなく、遠目からは白っぽく見える淡いモスグリーンのワンピースを選んだ。
この七か月、夕食後にもいろいろな作業があって本当に時間がなかったけれど、眠る前の僅かな時間にレースのベールを編んだ。
ここから遠い島国の最北端の島には、極細の羊の糸で編むレースがあるという。
その島で作られる、極細の糸と同じくらいの細さでモッカ婆さんが撚ってくれた糸玉は、本当に細くて軽くて編み目を間違うと解くのも一苦労だった。
モッカ婆さんは、糸玉を作るのはこれが最後だと言った。
指先が思うように動かせなくなってきたと寂しそうに言ったモッカ婆さんが撚った最後の糸玉を、私は大切に大切に編んだ。
結婚式が終わったら、モッカ婆さんにあげる予定だ。
とても軽い糸で長方形に編んだので、細長く畳めばマフラーのようにもなるし、そのまま羽織っても肩周りを軽く温めてくれるだろう。
ちなみにモッカ婆さんのことを、アーサーとの結婚が正式に決まってからは『モニカ様』とお呼びするのにそれだと返事をしてもらえない。
モッカ婆さんと言い直すと満面の笑みで振り返るので、この頃は堂々とモッカ婆さんと呼んでいる。
今日はヘレナが髪を結ってくれる。
短く切ってしまった髪も、ずいぶん伸びてきた。
モッカ婆さんの細い糸で編んだ花のモチーフを、ヘレナがひとつひとつ髪につけていく。
髪を少し束に取って、そこに花のモチーフの糸を結んでいくという、根気のいる作業をヘレナは楽しそうにやってくれている。
「このお花、とても繊細で素敵ですよね。こんな細い糸では自分は編めませんが、普通の毛糸ならできそうなのでいつか教えてください」
「まあ、私が誰かに編み物を教えることになるなんて。オールブライトへ来るまでは、針も棒も持ったことがなかったのよ?」
「フォスティーヌ様は、生まれた時からオールブライトにいるみたいですよ。
さあ、お支度ができました。早くアーサー様に見せてあげてください。
落ち着かないのか、廊下をずっと行ったり来たりしていますから」
ヘレナが開けてくれた扉から部屋を出ると、アーサーが振り返った。
「……すごい、綺麗だ……こんな……何のひねりもない言葉しか出てこない……」
「どうしてひねらないといけないの、……ありがとう、アーサーも素敵よ。ちょっとタイを直すわね」
アーサーはシルバーグレーのコートに、私のベールとお揃いの糸で編んだタイを結んでいる。
お世辞抜きで素敵だった。まともに顔を見られないのでタイを直すのは都合がいい。
「タイを締めるのは好きではないけど、こうして毎朝直してくれるなら、毎日してもいいな……」
「毎日するなら自分できちんとできるようになるわ、良かったわね」
「……ヘレナ、聞いたか? 俺は今、意地悪を言われたんだよな?」
「はいはい、もうお時間ですので急いでくださいね」
ヘレナに背中を押され、私たちは本邸の前に停めてある馬車に乗り込んだ。
ピートも走って出てきて、大きく手を振ってくれている。
オールブライトの旗にもなっている紋章の入った馬車に、私は初めて乗った。
いつもは本邸から歩いて乗合い馬車の停留所に行っていた。
思ったより豪華という訳でもないのね。
「初めてオールブライトの馬車に乗ったわ、それほど豪華でもないのね……ってところですか?」
「まさかそれは私の真似なのかしら。まったく下手ね。
初めてオールブライトの馬車に乗ったわ、それほど豪華でもないのね、こうよ」
「本人による真似はずるい、似ているに決まっている!」
私は声に出して笑ってしまった。
アーサーが私の緊張感を和らげるためにわざとふざけているのが分かって、まんまと笑う。
でも、むしろこういう何気ない幸せの一場面が、私の涙を探し出してくる。
だから笑う。今はまだ泣いてはいけない。
教会に着くと、今日も誰かに案内されるわけでもなく、自分たちで司祭がいる部屋まで行く。
そこにいた司祭はあの日の司祭とは違う人で、ほんの少し安堵した。
すぐにセレモニーを行うようで、私たちは礼拝堂の入口に立つ。
父や兄にエスコートをされて祭壇の前にいる新郎まで歩くわけではなく、最初から二人で祭壇まで歩いていく。
陽の光が地上のすべてを暖かく優しく照らすときも
雨粒が濁流となりすべてを押し流そうとするときも
あなたがたは互いの手を取り、支え合い生きることを誓いますか
そしてその手を離すことなく、貞操を固く守ることを誓いますか
柔らかな司祭の声が、礼拝堂の高い天井に響いてそこから降り注ぐ。
合図もなく、アーサーと私の声が重なった。
「はい、誓います」
顏の半分ほどをふわりと覆っていたベールをアーサーが上げる。
濃いエメラルドグリーンの瞳が私を捉え、優しい瞬きをした。
そこに愛があるか無いか、分からない訳が無かった。
瞳は真実を映す鏡で、私はそこに映る偽りの無い愛を見つめる。
アーサーの顏がゆっくりと近づき、私は目を閉じた。
私のくちびるに温かいアーサーが優しく触れ、そっと離れる。
「あなたを愛しています」
近くに居る司祭にも聞こえないほどの声で囁いた。
堪えていた涙がこぼれ、それをアーサーが優しく拭う。
「私も……あなたを愛しています」
やっと、この気持ちを言葉にすることができた。
水の湧く泉が胸にあるように涙が次々溢れてきて、アーサーは私を横抱きにした。
その胸に私を抱き留めたまま教会の中を歩き、誰かが扉を開け放った。
そこにはヘレナやピート、本邸で働く者たち、そしてオールブライトの街の人たちがいた。
驚く私に、おめでとうの声が降り注ぐ。
「フォスティーヌ、挨拶をしよう。みんな居るから一人一人に挨拶に行く必要はないようだ」
結婚したら私の名前をそのまま呼ぶと言っていたアーサーが、その時の言葉どおりフォスティーヌと私を呼んで、そっと降ろした。
ああ、私はこの人の妻になったのだと、そんな思いがこみ上げる。
「この度、領主の妻になりました、フォスティーヌと申します」
お辞儀をすると、大きな拍手が私を包んだ。
野菜屋の御主人が弾く、鍵盤の抜けた古いオルガンから明るい曲が流れる。
聴いたことがあるような無いような、でも踊り出したくなる曲だ。
結婚式にはもっと荘厳な曲が合うのかもしれないけれど、私たちにはこれが似合う。
アーサーが跪いて私の手を取り、私は回る。
ワンピースのスカートが、幸せでふんわりと膨らんだ。
おわり
====================================
これにて完結です、ここまでお読みくださってありがとうございました!
たくさんのエールやブックマークやしおりなど、とても嬉しかったです。
青波鳩子(*´ω`*)
1,554
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
【完結】氷の令嬢は愛を請わない - 捨て子の『義妹』に愛も家族も奪われたマリーローズの逆襲
恋せよ恋
恋愛
銀髪紫眼の美貌の侯爵令嬢、マリーローズ。
完璧な淑女に育った彼女だったが、母は捨て子ジュリエットを寵愛。
婚約者の公爵家嫡男アレックスも、友人も、次々に奪われる――。
家族に裏切られ、すべてを失った彼女が下した決断は、
家族を見かぎり、国を捨て、自らの人生を取り戻すこと。
理不尽な悲恋を力に変え、運命をひっくり返す令嬢の逆転劇!
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
王太子妃は離婚したい
凛江
恋愛
アルゴン国の第二王女フレイアは、婚約者であり、幼い頃より想いを寄せていた隣国テルルの王太子セレンに嫁ぐ。
だが、期待を胸に臨んだ婚姻の日、待っていたのは夫セレンの冷たい瞳だった。
※この作品は、読んでいただいた皆さまのおかげで書籍化することができました。
綺麗なイラストまでつけていただき感無量です。
これまで応援いただき、本当にありがとうございました。
レジーナのサイトで番外編が読めますので、そちらものぞいていただけると嬉しいです。
https://www.regina-books.com/extra/login
病弱な幼馴染を守る彼との婚約を解消、十年の恋を捨てて結婚します
佐藤 美奈
恋愛
セフィーナ・グラディウスという貴族の娘が、婚約者であるアルディン・オルステリア伯爵令息との関係に苦悩し、彼の優しさが他の女性に向けられることに心を痛める。
セフィーナは、アルディンが幼馴染のリーシャ・ランスロット男爵令嬢に特別な優しさを注ぐ姿を見て、自らの立場に苦しみながらも、理想的な婚約者を演じ続ける日々を送っていた。
婚約して十年間、心の中で自分を演じ続けてきたが、それももう耐えられなくなっていた。
探さないでください。旦那様は私がお嫌いでしょう?
雪塚 ゆず
恋愛
結婚してから早一年。
最強の魔術師と呼ばれる旦那様と結婚しましたが、まったく私を愛してくれません。
ある日、女性とのやりとりであろう手紙まで見つけてしまいました。
もう限界です。
探さないでください、と書いて、私は家を飛び出しました。
もうあなた達を愛する心はありません
佐藤 美奈
恋愛
セラフィーナ・リヒテンベルクは、公爵家の長女として王立学園の寮で生活している。ある午後、届いた手紙が彼女の世界を揺るがす。
差出人は兄ジョージで、内容は母イリスが兄の妻エレーヌをいびっているというものだった。最初は信じられなかったが、手紙の中で兄は母の嫉妬に苦しむエレーヌを心配し、セラフィーナに助けを求めていた。
理知的で優しい公爵夫人の母が信じられなかったが、兄の必死な頼みに胸が痛む。
セラフィーナは、一年ぶりに実家に帰ると、母が物置に閉じ込められていた。幸せだった家族の日常が壊れていく。魔法やファンタジー異世界系は、途中からあるかもしれません。
婚約者チェンジ? 義理の妹は公爵令嬢の地位もチェンジされました』 ~三日で破談、家ごと褫奪の末路です~
ふわふわ
恋愛
「お姉様の婚約者、私がいただきますわ。だって“公爵令嬢”ですもの」
義理の妹コンキュはそう言って、王太子との婚約を奪いました。
父はそれを容認し、私は静かに受け入れます。
けれど――
公爵令嬢とは“地位”ではなく、“責任”の継承者。
王宮で礼儀も実務も拒み、「未来の王太子妃」を名乗った義妹は、わずか三日で婚約破棄。
さらに王家への不敬と統治能力の欠如が問題視され、父の監督責任が問われます。
そして下されたのは――家ごとの褫奪。
一方で私は、領地を守り、帳簿を整え、静かに家を支え続ける。
欲しがったのは肩書。
継いだのは責任。
正統は叫びません。
ただ、残るだけ。
これは、婚約を奪われた公爵令嬢が
“本当に継がれるべきもの”を証明する物語。
白い結婚の行方
宵森みなと
恋愛
「この結婚は、形式だけ。三年経ったら、離縁して養子縁組みをして欲しい。」
そう告げられたのは、まだ十二歳だった。
名門マイラス侯爵家の跡取りと、書面上だけの「夫婦」になるという取り決め。
愛もなく、未来も誓わず、ただ家と家の都合で交わされた契約だが、彼女にも目的はあった。
この白い結婚の意味を誰より彼女は、知っていた。自らの運命をどう選択するのか、彼女自身に委ねられていた。
冷静で、理知的で、どこか人を寄せつけない彼女。
誰もが「大人びている」と評した少女の胸の奥には、小さな祈りが宿っていた。
結婚に興味などなかったはずの青年も、少女との出会いと別れ、後悔を経て、再び運命を掴もうと足掻く。
これは、名ばかりの「夫婦」から始まった二人の物語。
偽りの契りが、やがて確かな絆へと変わるまで。
交差する記憶、巻き戻る時間、二度目の選択――。
真実の愛とは何かを、問いかける静かなる運命の物語。
──三年後、彼女の選択は、彼らは本当に“夫婦”になれるのだろうか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる