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第五章 天の川を一緒に歩こ!
猫の恋愛指南
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そして、怪猫ぽん太の恋愛指南が始まる。
(波に乗った男が現れるからといって、間違っても、焦って佑夏と一氣に距離を縮めようとするな。
あの娘は、”男がいないと寂しくて耐えられねえ”、みてえなガキじゃねえ。)
「そんなこと、分かってるよ。」
(なら、話は早え。長い月日をかけて、信頼を築くんだ。一朝一夕で落とせる相手じゃねえぜ。
今は、先コーになることで、頭一杯だしな。)
そう言うと、今度は、ぽん太は尻尾をピンと立てて
(佑夏がパートナーを分かち合いたいのは、惚れたハレたの話とちげーんだ。
長い時間をかけて培った信頼の大きさなんだよ。
自分を待っていてくれた時間の長さこそが、佑夏からの信頼に繋がる。)
「佑夏ちゃんの負担になるようなことは、しないって。」
(それでいい。お前のお姫さんは、一瞬で燃え上がった恋の炎に身を委ねて、何も見えなくなっちまうタイプの女達とは違う。
見てる世界が子供の世話、それも世界規模だから、普通の女よりずっと大きいのさ。)
ぽん太、さすが超常生物だな........。伊達に90年近く生きて来たんじゃない。
言うことが違う。
(ところでよ、ジンスケ。”恋愛ホルモン”って知ってるか?)
「恋愛ホルモン?なんだそりゃ?」
(スマホでちょっと調べてみな。)
言われるまま、ググってみると......。
「とっても好きだったのに、恋愛ホルモンは三年しか持たないの?」
こういうタイトルが目に入って来る。
さらに、かいつまんで要約してみると、こういうことらしい。
”恋愛ホルモンとはPEAというホルモン。
このホルモンをたくさん分泌してくれた人を好きになります。でも、だんだん分泌量は減少し、その効果は三年ほどです。"
(それが、出てくんのは、見た目がモロに好みだったり、スポーツや楽器が上手かったり、単純にカッコいい、カワイイと思えた時だな。だがよ、一過性の媚薬に過ぎねえんだ。
そんなもんに寄らねえ愛こそ本物よ。)
ぽん太が解説を付け足す。
(佑夏は賢い子だぜ。興奮物質で燃え上がった自分の気持ちさえ、冷静に見つめて正しい判断ができるんだよ。)
「うん、そうだろうな。」
(だから、好きなんだけど。)僕の心の声は、ぽん太に聞こえたか?
すっかり僕を諭す賢者と化した、怪猫。
(佑夏は恋愛ホルモンのことを知ってるんじゃねえ。種の本能なんだ。
女には子を産み、育てる役割がある。
だから、恋愛ホルモンの効果が切れる三年経っても、まだ自分を愛してくれるのか?で、男を判断する佑夏みてえな子が、ごく稀にだが、いるんだよ。
子育ての途中でいなくなったり、他の女に目移りするような旦那じゃ、話にならねえからな。
そこ行くと、男はどうだ?ジンスケ?)
「圧倒的に、色んな女とすぐヤりたがる、バカばかりだな、ハハハ!」
(その通りだ。だが逆に言ゃ、チャンスだぜ。
たった三年も待てねえ男は、佑夏と結ばれることはねえんだからな。
ライバルが消えるってことだ。)
そして、ぽん太は僕を値踏みするように、
(あの娘と出会ってから一年だな。
どうだ、ジンスケ?あと二年待てるか?佑夏の為によ?)
「佑夏ちゃんの為だったら、十年だって待つよ。」
(合格だ。待った月日は絶対に無駄にはならねえぜ。
自分の為に、長い間、待ってくれた男に感動しねえ女はいねえ。
出会って間もないのに、いきなり身体の関係を求めてくる奴と、どっちが信用されるか、言うまでもねえやな。)
(んでよ。これはオレの考えだがな。)
ぽん太は後足で、顔を掻きながら。
(三年経って、恋愛ホルモンの効果が切れても、見返りを欲しがらず、まだ相手を想い続けているとな。
今度は、自分のことはどうでも良くなって、心から相手のことだけを思いやる優しい氣持ちが生まれてくる。
それが、人間の言う、「永遠の愛」ってやつだ。
佑夏がパートナーに求めてるのは、まさにそれなんだよ!)
ああ、佑夏ちゃん、君らしいな。
超能力猫が言うんだから、本当だろう。
俺も、そう思うよ。
彼女は大変な美女ではあるが、僕は決して容姿に惹かれたんじゃない。
初対面の時も、圧倒的な美しさに驚きはした。
だが、氣になったのは、ぽん太の方である。
見た目に一目惚れするなど、武の者のすることではない。
なのに、佑夏ちゃん、君は.......。
ハンパじゃないくらい多忙なのに、「忙しい」などと一言も口にせず、いつだって周囲をみんな笑顔にしてしまうくらい、明るく振舞う頑張り屋さん。
膨大な量の勉強は、全て子供達の為。利己を越えた幼い弱者の為の努力。
施設の児童の世話までする、子供の為の献身性。
卒論のテーマは「幸福論」。
自分の知識は社会の為に役立てようとする。
そして、どれだけ教養があっても、少しも知識をひけらかして自慢したりせず、世界全体の幸せを考える、深い人類愛。
あの、知性に裏付けされた穏やかな奥ゆかしさは、本当にドキッとするくらい麗しい。
しかも、勉強一本だけでなく、宅配便の重労働さえ、難なくこなしてしまう自立性。
料理に裁縫に歌唱に卓球。
何でもござれのマルチな才能。
努力家の彼女のことだから、きっと陰で人の何倍も頑張って身に着けたに違いない。
それでいて、(ぽん太には悪いが)臭氣漂う、不気味な野良猫一匹、見捨てない優しい心。
僕の中で、佑夏への特別な想いが確固としたものになったのは、この時である。
ぽん太の言う「波に乗った男」がどんな強敵であろうと。
例え、東大出のイケメンであったとしても。
僕はもう、彼女を誰にも譲るつもりはない。
(波に乗った男が現れるからといって、間違っても、焦って佑夏と一氣に距離を縮めようとするな。
あの娘は、”男がいないと寂しくて耐えられねえ”、みてえなガキじゃねえ。)
「そんなこと、分かってるよ。」
(なら、話は早え。長い月日をかけて、信頼を築くんだ。一朝一夕で落とせる相手じゃねえぜ。
今は、先コーになることで、頭一杯だしな。)
そう言うと、今度は、ぽん太は尻尾をピンと立てて
(佑夏がパートナーを分かち合いたいのは、惚れたハレたの話とちげーんだ。
長い時間をかけて培った信頼の大きさなんだよ。
自分を待っていてくれた時間の長さこそが、佑夏からの信頼に繋がる。)
「佑夏ちゃんの負担になるようなことは、しないって。」
(それでいい。お前のお姫さんは、一瞬で燃え上がった恋の炎に身を委ねて、何も見えなくなっちまうタイプの女達とは違う。
見てる世界が子供の世話、それも世界規模だから、普通の女よりずっと大きいのさ。)
ぽん太、さすが超常生物だな........。伊達に90年近く生きて来たんじゃない。
言うことが違う。
(ところでよ、ジンスケ。”恋愛ホルモン”って知ってるか?)
「恋愛ホルモン?なんだそりゃ?」
(スマホでちょっと調べてみな。)
言われるまま、ググってみると......。
「とっても好きだったのに、恋愛ホルモンは三年しか持たないの?」
こういうタイトルが目に入って来る。
さらに、かいつまんで要約してみると、こういうことらしい。
”恋愛ホルモンとはPEAというホルモン。
このホルモンをたくさん分泌してくれた人を好きになります。でも、だんだん分泌量は減少し、その効果は三年ほどです。"
(それが、出てくんのは、見た目がモロに好みだったり、スポーツや楽器が上手かったり、単純にカッコいい、カワイイと思えた時だな。だがよ、一過性の媚薬に過ぎねえんだ。
そんなもんに寄らねえ愛こそ本物よ。)
ぽん太が解説を付け足す。
(佑夏は賢い子だぜ。興奮物質で燃え上がった自分の気持ちさえ、冷静に見つめて正しい判断ができるんだよ。)
「うん、そうだろうな。」
(だから、好きなんだけど。)僕の心の声は、ぽん太に聞こえたか?
すっかり僕を諭す賢者と化した、怪猫。
(佑夏は恋愛ホルモンのことを知ってるんじゃねえ。種の本能なんだ。
女には子を産み、育てる役割がある。
だから、恋愛ホルモンの効果が切れる三年経っても、まだ自分を愛してくれるのか?で、男を判断する佑夏みてえな子が、ごく稀にだが、いるんだよ。
子育ての途中でいなくなったり、他の女に目移りするような旦那じゃ、話にならねえからな。
そこ行くと、男はどうだ?ジンスケ?)
「圧倒的に、色んな女とすぐヤりたがる、バカばかりだな、ハハハ!」
(その通りだ。だが逆に言ゃ、チャンスだぜ。
たった三年も待てねえ男は、佑夏と結ばれることはねえんだからな。
ライバルが消えるってことだ。)
そして、ぽん太は僕を値踏みするように、
(あの娘と出会ってから一年だな。
どうだ、ジンスケ?あと二年待てるか?佑夏の為によ?)
「佑夏ちゃんの為だったら、十年だって待つよ。」
(合格だ。待った月日は絶対に無駄にはならねえぜ。
自分の為に、長い間、待ってくれた男に感動しねえ女はいねえ。
出会って間もないのに、いきなり身体の関係を求めてくる奴と、どっちが信用されるか、言うまでもねえやな。)
(んでよ。これはオレの考えだがな。)
ぽん太は後足で、顔を掻きながら。
(三年経って、恋愛ホルモンの効果が切れても、見返りを欲しがらず、まだ相手を想い続けているとな。
今度は、自分のことはどうでも良くなって、心から相手のことだけを思いやる優しい氣持ちが生まれてくる。
それが、人間の言う、「永遠の愛」ってやつだ。
佑夏がパートナーに求めてるのは、まさにそれなんだよ!)
ああ、佑夏ちゃん、君らしいな。
超能力猫が言うんだから、本当だろう。
俺も、そう思うよ。
彼女は大変な美女ではあるが、僕は決して容姿に惹かれたんじゃない。
初対面の時も、圧倒的な美しさに驚きはした。
だが、氣になったのは、ぽん太の方である。
見た目に一目惚れするなど、武の者のすることではない。
なのに、佑夏ちゃん、君は.......。
ハンパじゃないくらい多忙なのに、「忙しい」などと一言も口にせず、いつだって周囲をみんな笑顔にしてしまうくらい、明るく振舞う頑張り屋さん。
膨大な量の勉強は、全て子供達の為。利己を越えた幼い弱者の為の努力。
施設の児童の世話までする、子供の為の献身性。
卒論のテーマは「幸福論」。
自分の知識は社会の為に役立てようとする。
そして、どれだけ教養があっても、少しも知識をひけらかして自慢したりせず、世界全体の幸せを考える、深い人類愛。
あの、知性に裏付けされた穏やかな奥ゆかしさは、本当にドキッとするくらい麗しい。
しかも、勉強一本だけでなく、宅配便の重労働さえ、難なくこなしてしまう自立性。
料理に裁縫に歌唱に卓球。
何でもござれのマルチな才能。
努力家の彼女のことだから、きっと陰で人の何倍も頑張って身に着けたに違いない。
それでいて、(ぽん太には悪いが)臭氣漂う、不気味な野良猫一匹、見捨てない優しい心。
僕の中で、佑夏への特別な想いが確固としたものになったのは、この時である。
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僕はもう、彼女を誰にも譲るつもりはない。
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