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潮道進向編
救出
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「急ぐぞ!早くしないと三人が連れ去られてしまうべ!」
不幸中の幸い、まだ三人をつかんだアームは、外へ繋がる穴から遠く、まだ猶予があるようだった。しかし、穴からは遠いにしても、空の上を飛ぶことはできない。まずい、このままじゃ助け出すことができない。
「どうにかならないのか…」
高生は、飛んで戦うことができないかを必死に考えたが、時間だけが過ぎ去るばかりか、それは、自分たちへの死のカウントダウンになっていた。
「どうするんだよぉぉ!無理じゃねえか!こんな鬼畜なことある???」
高生は狂ったように叫びだした。すると、その叫び声が聞こえたのか、背中から聞き覚えのある声が聞こえた。
「私がいますよぉぉぉぉ」
「そ、その声は!!!」
二人が後ろを振り返ると、宙に浮いたスズコが全速力で追ってきた。
「説明はいいですよ。すべて分かっています。あの人達を助け出したいんですよね?今は一刻を争う事態なのです。無駄な会話はしてはいられませんよ。ほら、私の背中に乗って」
そう言って、スズコは浮いたまま横になり、背中に高生と義志斗を乗せた。
「いいですか?絶対に離しちゃいけませんからね。我慢してくださいね」
スズコは、そう注意すると、アームに向かって一直線で向かった。
「助けに来たぞー!!」
高生は、捕まっている三人に対して叫んだ。
「ありがとうー!!助けに来てくれると思ってたよー!」
「おにいちゃんありがとう」
「お、来たか」
公輔だけ、いつもと同じ様子だったが、アリスとのりかは、目の下を真っ赤にしたまま笑っている。しかし、まだ三人を助け出した訳では無い。
「どうするべ?アームを直接たたくべか?」
と言って義志斗は、背中に固定していた大剣を取り出してアームのチューブ部分を攻撃したが、びくともしないどころか、反動で義志斗が、振り落とされるところだった。高生も槍でチューブ部分を刺すも、全く効果がない。
「全然だめじゃないか…」
「アームを後ろから攻撃するのです。そこが唯一の弱点なので、後ろを狙えば、捕まっている人達は救出できるはずです。でも、そうするのであれば、私は、三人を救助したときに、下からキャッチしないといけないので、高生さんと義志斗さんには、チューブに乗ってもらう必要があるのです」
「任せて下さい!スズコさん!」
「ふふふ、じゃあ頑張って」
スズコは、高生と義志斗をチューブ上に降ろして、手のひらの方へ行った。チューブの上は、かなり細く、気を抜くと今にも倒れそうだった。
「あっぶねーなー!落ちそうだぜ」
「じゃあ、やるべ!」
義志斗は、アームの後ろを剣で振りかざした。すると、チューブが揺れ、高生と義志斗は一瞬宙に浮いた。
「あっぶねえ!」
「大丈夫ですか???」
スズコの声が聞こえた。
「なんとか、、、」
自分たちのことに気を取られすぎていたが、アームにはかなりのダメージがはいっていたようだ。アームが下に傾いてきた。
「よし、もういっちょ!」
高生が槍でアームを刺した。すると、アームとチューブの部分に隙間ができ、中から電線がでてきた。
「ここを切れば……」
そう呟いたのもつかの間だった。アームが暴れ出したのである。横に縦に激しく揺れだした。
「チューブにつかまれええ!!!!」
高生と義志斗は、なんとかチューブにしがみついて耐えた。しかし、揺れが止まる気配がない。
「わーわーわーわーわー」
大変だ。このままだと連れて行かれてしまう。しかし、対抗する方法がない。電線さえ、電線さえ切れればよいのに。
そして、アームは、揺れたまま上がり始めた。まずい、このままじゃ連れて行かれてしまう。無理だ…。そう高生が思ったとき、義志斗が、電線のあるところまで登って、ポケットから何かを取り出した。
「俺のメリケンサックをくらえー!!」
そう言って、ポケットからメリケンサックを取り出して、右手にはめ、すぐに電線を切った。すると、ゴゴゴゴゴという音がして、二人はゆっくりと下に落ちていった。切り離されたアームは、直角に落ちていった。そして、捕らえられていた三人は、スズコが見事にキャッチしていた。
「や、やった……」
下に着いた二人が、空の上を見上げると、スズコが、三人を抱えてゆっくりと降りてきた。
「ありがとうございます。高生さん、義志斗さん」
スズコがそう礼を言うと、
「本当にありがとうございます。スズコさん。スズコさんが、空を飛べなかったら、僕たちなんて何もできていませんから」
と返した。
「ふふふ。それほどでもないわ」
あ、照れてる。
三人はアームが暴れたせいで気を失っているようだったので、スズコが、休憩所に連れて行くようだ。そして、高生と義志斗は、さらに助けに行こうと思ったが、そこで、ボーンボーンと日付の変わる鐘がなった。その音がなった瞬間、アームは高速でコミュの外に出ていき、それから入ってくることは無くなった。そして、今まで起きていたことが嘘みたいに静かになった。戦っていた軍人の中には、終わったことに喜ぶ者や、大切な人を守れなかった辛さに襲われているように見える人もいた。そんな光景を見ていると、どこからか放送が聞こえた。
「軍人の皆さんは、軍人センターにお集まり下さい」
不幸中の幸い、まだ三人をつかんだアームは、外へ繋がる穴から遠く、まだ猶予があるようだった。しかし、穴からは遠いにしても、空の上を飛ぶことはできない。まずい、このままじゃ助け出すことができない。
「どうにかならないのか…」
高生は、飛んで戦うことができないかを必死に考えたが、時間だけが過ぎ去るばかりか、それは、自分たちへの死のカウントダウンになっていた。
「どうするんだよぉぉ!無理じゃねえか!こんな鬼畜なことある???」
高生は狂ったように叫びだした。すると、その叫び声が聞こえたのか、背中から聞き覚えのある声が聞こえた。
「私がいますよぉぉぉぉ」
「そ、その声は!!!」
二人が後ろを振り返ると、宙に浮いたスズコが全速力で追ってきた。
「説明はいいですよ。すべて分かっています。あの人達を助け出したいんですよね?今は一刻を争う事態なのです。無駄な会話はしてはいられませんよ。ほら、私の背中に乗って」
そう言って、スズコは浮いたまま横になり、背中に高生と義志斗を乗せた。
「いいですか?絶対に離しちゃいけませんからね。我慢してくださいね」
スズコは、そう注意すると、アームに向かって一直線で向かった。
「助けに来たぞー!!」
高生は、捕まっている三人に対して叫んだ。
「ありがとうー!!助けに来てくれると思ってたよー!」
「おにいちゃんありがとう」
「お、来たか」
公輔だけ、いつもと同じ様子だったが、アリスとのりかは、目の下を真っ赤にしたまま笑っている。しかし、まだ三人を助け出した訳では無い。
「どうするべ?アームを直接たたくべか?」
と言って義志斗は、背中に固定していた大剣を取り出してアームのチューブ部分を攻撃したが、びくともしないどころか、反動で義志斗が、振り落とされるところだった。高生も槍でチューブ部分を刺すも、全く効果がない。
「全然だめじゃないか…」
「アームを後ろから攻撃するのです。そこが唯一の弱点なので、後ろを狙えば、捕まっている人達は救出できるはずです。でも、そうするのであれば、私は、三人を救助したときに、下からキャッチしないといけないので、高生さんと義志斗さんには、チューブに乗ってもらう必要があるのです」
「任せて下さい!スズコさん!」
「ふふふ、じゃあ頑張って」
スズコは、高生と義志斗をチューブ上に降ろして、手のひらの方へ行った。チューブの上は、かなり細く、気を抜くと今にも倒れそうだった。
「あっぶねーなー!落ちそうだぜ」
「じゃあ、やるべ!」
義志斗は、アームの後ろを剣で振りかざした。すると、チューブが揺れ、高生と義志斗は一瞬宙に浮いた。
「あっぶねえ!」
「大丈夫ですか???」
スズコの声が聞こえた。
「なんとか、、、」
自分たちのことに気を取られすぎていたが、アームにはかなりのダメージがはいっていたようだ。アームが下に傾いてきた。
「よし、もういっちょ!」
高生が槍でアームを刺した。すると、アームとチューブの部分に隙間ができ、中から電線がでてきた。
「ここを切れば……」
そう呟いたのもつかの間だった。アームが暴れ出したのである。横に縦に激しく揺れだした。
「チューブにつかまれええ!!!!」
高生と義志斗は、なんとかチューブにしがみついて耐えた。しかし、揺れが止まる気配がない。
「わーわーわーわーわー」
大変だ。このままだと連れて行かれてしまう。しかし、対抗する方法がない。電線さえ、電線さえ切れればよいのに。
そして、アームは、揺れたまま上がり始めた。まずい、このままじゃ連れて行かれてしまう。無理だ…。そう高生が思ったとき、義志斗が、電線のあるところまで登って、ポケットから何かを取り出した。
「俺のメリケンサックをくらえー!!」
そう言って、ポケットからメリケンサックを取り出して、右手にはめ、すぐに電線を切った。すると、ゴゴゴゴゴという音がして、二人はゆっくりと下に落ちていった。切り離されたアームは、直角に落ちていった。そして、捕らえられていた三人は、スズコが見事にキャッチしていた。
「や、やった……」
下に着いた二人が、空の上を見上げると、スズコが、三人を抱えてゆっくりと降りてきた。
「ありがとうございます。高生さん、義志斗さん」
スズコがそう礼を言うと、
「本当にありがとうございます。スズコさん。スズコさんが、空を飛べなかったら、僕たちなんて何もできていませんから」
と返した。
「ふふふ。それほどでもないわ」
あ、照れてる。
三人はアームが暴れたせいで気を失っているようだったので、スズコが、休憩所に連れて行くようだ。そして、高生と義志斗は、さらに助けに行こうと思ったが、そこで、ボーンボーンと日付の変わる鐘がなった。その音がなった瞬間、アームは高速でコミュの外に出ていき、それから入ってくることは無くなった。そして、今まで起きていたことが嘘みたいに静かになった。戦っていた軍人の中には、終わったことに喜ぶ者や、大切な人を守れなかった辛さに襲われているように見える人もいた。そんな光景を見ていると、どこからか放送が聞こえた。
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