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潮道進向編
隊長
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(異次元ライフ3日め)
急に眠気に襲われてきた。今までは、無我夢中に仲間のために戦ってきたからか、眠気を感じることはなかったのだが、「魔の手」からの攻撃が終わると、二人は、お尻から空気が抜けたようにして、その場に座り込んでしまった。でも、今から軍人センターに行かなくてはならない。
「良かったべな。三人を助け出すことが出来て……」
「ああ、そうだな」
二人は疲労でまともに会話することも難しい状況であった。そうして、二人が座ってぐったりしていると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「おーい」
「そ、その声は!!!」
二人が後ろを向くと、服がビリビリに破れ、顔と腕に大量の血がまとわりついている男がいた。頭と足には包帯を巻いていて、剣を杖にして立っていないとまともに立てないくらいにふらふらしていた。しかし、そんな醜い姿でも、高生と義志斗は、その男の正体に気づいた。
「進向……!」
「お前、、、そんなボロボロになって、、、どうしちまったんだべ……」
「私は愛する女を守れなかったのデス…私のトアたん、トアたんは、、、連れ去られてしまったのです……。もう終わりです。私もこの人生に終止符を打つときが来たようなのです。最後に二人に会えてよかったです……。」
そう言って、進向は、持っていた剣を自分の首元にあてて刺そうとした。高生の背中にひんやりと冷気がよぎる。
「はやまるなぁぁぁ!」
気力が殆ど残っていない高生が、最後に気力を振り絞って叫んだ。しかし、既に遅かった。進向は、既に手を押し込んでいた。そして、地面にガコンと音を立てて剣が落ちる。
「私には自分の命を経つ力も、勇気も残っていませんのです」
進向は、腕をついて四つん這いになった。愛する女を守れず、それに対する責任で自分で自らを戒めようとしたが、失敗した惨めな男だった。それでも、高生と義志斗は、進向がまだ生きるという選択をしたことが嬉しかった。しかし、俺たちはこのままどうしたらよいのか……。ボロボロに粉砕されてしまったこの街で俺たちが向う先は一体どこなのだろう?
「おーい!」
空の上から声が聞こえた。空耳ではなかった(空だけに)。空からは、その声とともに、ブンブンブンブン音がなっている。
「ヘリ?」
見上げるとヘリコプターが、高生たちのもとに降りてきていた。そして、先程地下で軍人を引き連れていた銀髪ロングヘアの美人の女性がへりから身を乗り出して手を振っていた。そして、ヘリは地面の平らなところに止まり、そこから、女性が走ってやってきた。
「君たち、大丈夫か?怪我はない?」
体格が良く、がっしりとしていたその体つきはなんともいやらしい雰囲気を漂わせていた。
「見ている限り、致命傷は負っていないようね、、、ホッとしたわ。でも、ここに居続ける暇は、私達にはもう無い。街の人達をコミュの外まで助けに行かなくちゃ」
「コミュの外に、出られるのですか?」
四つん這いのまま、上目遣いに女性を見ながら進向は言った。そーいえば進向の上司だったな、この人。
「当たり前でしょ。進向君。こうしてみんなの平和を守るのが私達の役目なのだから、ぐずぐずしている時間なんてないの」
「はいぃ…」
進向は、土下座をするように女性に対して体を畳んだ。それを見た女性は、口角を少しあげ、そのまま高生と義志斗を見た。
「君たちは、新入り?」
「は、はい。僕は、津田高生っていいます。こっちは、細井義志斗です」
「よろしくお願いします」
二人も進向にならって女性に対して体を折り畳んだ。
「もう。そんなに頭をさげないでよ。私だって、そんなにめちゃくちゃ偉いわけじゃないんだから!ほら、早くヘリに乗って!」
女性は、顔を赤らめながら、ヘリの入口を指さした。そして、進向が、乗り、高生と義志斗が乗ろうとしたところで、
「私の名前は、ミーラ。一応軍隊長をやっている者よ。よろしくね」
と告げた。
急に眠気に襲われてきた。今までは、無我夢中に仲間のために戦ってきたからか、眠気を感じることはなかったのだが、「魔の手」からの攻撃が終わると、二人は、お尻から空気が抜けたようにして、その場に座り込んでしまった。でも、今から軍人センターに行かなくてはならない。
「良かったべな。三人を助け出すことが出来て……」
「ああ、そうだな」
二人は疲労でまともに会話することも難しい状況であった。そうして、二人が座ってぐったりしていると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「おーい」
「そ、その声は!!!」
二人が後ろを向くと、服がビリビリに破れ、顔と腕に大量の血がまとわりついている男がいた。頭と足には包帯を巻いていて、剣を杖にして立っていないとまともに立てないくらいにふらふらしていた。しかし、そんな醜い姿でも、高生と義志斗は、その男の正体に気づいた。
「進向……!」
「お前、、、そんなボロボロになって、、、どうしちまったんだべ……」
「私は愛する女を守れなかったのデス…私のトアたん、トアたんは、、、連れ去られてしまったのです……。もう終わりです。私もこの人生に終止符を打つときが来たようなのです。最後に二人に会えてよかったです……。」
そう言って、進向は、持っていた剣を自分の首元にあてて刺そうとした。高生の背中にひんやりと冷気がよぎる。
「はやまるなぁぁぁ!」
気力が殆ど残っていない高生が、最後に気力を振り絞って叫んだ。しかし、既に遅かった。進向は、既に手を押し込んでいた。そして、地面にガコンと音を立てて剣が落ちる。
「私には自分の命を経つ力も、勇気も残っていませんのです」
進向は、腕をついて四つん這いになった。愛する女を守れず、それに対する責任で自分で自らを戒めようとしたが、失敗した惨めな男だった。それでも、高生と義志斗は、進向がまだ生きるという選択をしたことが嬉しかった。しかし、俺たちはこのままどうしたらよいのか……。ボロボロに粉砕されてしまったこの街で俺たちが向う先は一体どこなのだろう?
「おーい!」
空の上から声が聞こえた。空耳ではなかった(空だけに)。空からは、その声とともに、ブンブンブンブン音がなっている。
「ヘリ?」
見上げるとヘリコプターが、高生たちのもとに降りてきていた。そして、先程地下で軍人を引き連れていた銀髪ロングヘアの美人の女性がへりから身を乗り出して手を振っていた。そして、ヘリは地面の平らなところに止まり、そこから、女性が走ってやってきた。
「君たち、大丈夫か?怪我はない?」
体格が良く、がっしりとしていたその体つきはなんともいやらしい雰囲気を漂わせていた。
「見ている限り、致命傷は負っていないようね、、、ホッとしたわ。でも、ここに居続ける暇は、私達にはもう無い。街の人達をコミュの外まで助けに行かなくちゃ」
「コミュの外に、出られるのですか?」
四つん這いのまま、上目遣いに女性を見ながら進向は言った。そーいえば進向の上司だったな、この人。
「当たり前でしょ。進向君。こうしてみんなの平和を守るのが私達の役目なのだから、ぐずぐずしている時間なんてないの」
「はいぃ…」
進向は、土下座をするように女性に対して体を畳んだ。それを見た女性は、口角を少しあげ、そのまま高生と義志斗を見た。
「君たちは、新入り?」
「は、はい。僕は、津田高生っていいます。こっちは、細井義志斗です」
「よろしくお願いします」
二人も進向にならって女性に対して体を折り畳んだ。
「もう。そんなに頭をさげないでよ。私だって、そんなにめちゃくちゃ偉いわけじゃないんだから!ほら、早くヘリに乗って!」
女性は、顔を赤らめながら、ヘリの入口を指さした。そして、進向が、乗り、高生と義志斗が乗ろうとしたところで、
「私の名前は、ミーラ。一応軍隊長をやっている者よ。よろしくね」
と告げた。
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