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第六節 〜似非魔王と魔物、女王と兵隊〜
071 槍使い《スピア》
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悪役女王様?なハナちゃん、強烈爆誕です。
シバき(訓練)が過激です。
途中から◆赤鬼ゲート視点に変わります。
ご笑覧いただければ幸いです。
※注1
黒い◆が人物の視点の変更の印です。
白い◇は場面展開、間が空いた印です。
◆ (引き続き『ハナさま』の視点です)
―――――――――
ホントにわかってるのかな。赤鬼も槍使い組の五十人も。七十二時間の縛りもただウダウダ過ごせばいいという事では決して無いのだけど。“必死こいて”と“死ぬほど”の絶対条件が付くのだけど。
今、ギルドの鍛錬場では盾使い組と槍使い組のとの熱意の温度差が凄い事になっている。
確かに盾使い組のようなゲーム性もスペクタル感も命の危険も、スピア組には皆無で超絶に地味でガクブルするほどジミジミだけど。これはちょっとなってレベル。
さっき“魔法の杖”を取りに最下層の工房に行ったんだけど、そこのアラクネのお姉さん達の姿には室温が下がるほどの鬼気迫るものを感じ、ハム君貴方ナニしたのって問い詰めたいぐらいに引いた(チョット熟したメス的な匂いがしたのは気の所為? ん?)。地味さでは槍使い組に勝るとも劣らないと思うんだけど。
そんなグダグダな槍使い組の中でもアラクネのお姉さん達に匹敵する鬼気が伝わってくる者が居るにはいるが、それが意外にもハム君にメンチを切って、汚い手で私の愛しの“アレスティエア・マークⅣ”、ハム君の言うところの“火縄銃モドキ”を触ったバカヤンキーだった。でも許さぬ。絶対だ。
もっと深刻に許せないのは監督指導の責任がある“赤鬼ゲート”だ。欠伸をしていないのが奇跡な程にだらけ切っている。だからお見舞いしてやったわ。その後頭部に。
それを視もしないで余裕で避けて振り返ると私に向かってニカッと笑った赤鬼。私もニッコリと微笑み返してあげる、だから甘いのよ。
球種の違う変化球が完全な死角から七発同時に襲う。速度を落とせばこれぐらい出来る。っていうか、盾使い組の訓練に付き合っていたらさっき出来るようになっちゃってた。私もマダマダ成長過程ってことね。沈みなさい赤鬼ゲート。
そのうち四発を避けたのは驚愕だったけど、正面中央ローなポールなゴールドさんに命中して轟沈。悶絶して丸まってピクピクしてる。其処は真っ先に守らなくっちゃ。戦場での常識よ。そんなところはやっぱり甘々なのね。
轟沈且つ悶絶して丸まってピクピクな赤鬼と、擁壁上の私を交互に手を止めてただ見やる五十人。
私は“アレスティエア・マークⅣ(火縄銃モドキ)”を構え、彼等に無言のまま銃弾の雨を降らせる。弾数と威力は現代のマシンガン程度で、撃たれれば簡単に肉体を穿つとわかる。最初に盾使い組に召し上がってもらった止まらない連射とは訳が違う本当の血の匂いがする鉛の弾を。
それを足元に、たまにサービスで肌にかすってあげて、誰が上か解らせてあげる。命の危険を与えてあげる。そんなに地味と嘆くなら。
その間、三分。槍組の五十人は直立不動で耐えしのいでいる。
よしよしいい子。なら肌と弾道の間をもっともっと詰めてあげましょう。降り注ぐ死の匂いを纏った銃弾の豪雨をもっと肌身に感じなさい。三分。されど三分。
終わった後、崩れ落ちマトモに立っていたのは数人。その中にヤンキー君が残っていたのは意外。だって蹲って失禁している者も何人か居るのに。
「七十二時間後、三日後に“武魔装技操”を顕現出来ていない者がいればその時は改めて私が殺してあげる。だって必要ないもの。“遷”で絶対死ぬのなら、迷惑だからその前に殺してあげる。さあ、始めなさい。必死で死にもの狂いな七十二時間をやりと遂げなさい」
ノロノロと立ち上がる五十人、私は舌打ちひとつ、三十秒間の銃弾爆撃二倍濃縮を敢行。
そうして彼等の七十二時間がやっと始まった。
私の意識がブラック・アウトする。
最後の三十秒は明らかに余計。計算外。不味い。その私が倒れるのをそっと支えてくれたのはサッちゃん。ありがたい。無様な姿をさらさずにすんだ。服が肌に張り付いて気持ち悪い。そっとサチがハンカチを私の鼻に充てる。ああ、鼻血ね。たぶん目も充血で酷いことになってるわね。血の涙を流さないのはあの時よりは少しは増しなのかしら。でも手足に力が入らない。すぐにでも横になりたい。
「主様、いえ、お嬢様、一度お下がりになったほうがよろしいかと」
この街に入った時から、私の呼び名を『お嬢』にしてもらっている。誰も居ない森の中でならサッちゃんのいいようにして構わなかったんだけど、人の眼がある街中では、ね。
「もう少し、このままで、此処で下がったら明白でしょ。ここは威厳を見せる場面よ」
「ですがお嬢様」
「サチ、あなたは私を支えてくれるのでしょ」
「ご随意のままに」
何時の間にかハム君が傍に寄り添っていてくれた。たぶん繋がっちゃってたから気配で駆けつけてくれたのね。ごめんなさい。お仕事の手を止めてしまったわね。でも大丈夫よ。心配ないわ。ハム君は御自分のお仕事に戻ってちょうだいな。でも次の瞬間に私の意識は完全に閉ざされてしまった。ハム君の腕の中に。
◆ (『赤鬼ゲート』の視点です)
オレはいま部下らと共に槍を突き上げている。捻って突き上げ、捻って胸元に戻す。繰り返す。
“武魔装技操”『秘技・毛槍回し』
実は一時間もせずに習得できてしまった。簡単だった。こんな単純な動作に苦労することはない。今は汗ひとつ掻いてない。掻けない。暇だから速度を上げる事にする。直ぐに目にも止まらなく突くことが可能となるだろう。オレはコト武術格闘に於いては天才だった。烏滸がましいが事実だからしょうがない。だから弊害もある。
たぶん障害だ、と、そんなオレに気配を隠し右から急速に近づくヤツに対応しようとして、左脇腹を蹴られ転ばされる。地面を擦って削れた顔を上げると、其処にはあのお嬢ちゃんの忠実な部下、黒革コートの副官が腕を組んでオレを見下ろしていた「ナニやってんだオマエ」
その横にはこのギルドの長である幼馴染者のアンナ・フレミナが悲し気な顔で同じく俺を見下ろしていた。アンナはオレから視線を外し、サマンサに「あとはお願い、私も色々とやる事あるから」
サマンサはひとつ頷きオレに視線を戻すが、フレミアはオレに一瞥もくれずに去っていく。
俺を転ばせた左右の違いは“至高”を冠した幻術使いのアンナだろう。
オレの弊害は器用貧乏。どんな技でも高いレベルまで練度を高められるが、それ以上を“突き抜け”られない。先程のお嬢ちゃんの死角からの魔法弾を四発まで考えなくても避けられたが、五発目はダメだった。アンナの“至高”まで高められた幻覚には全く刃が立たない。
難なく極めた其れまで、どうやって練度を高めたかが全く解らないのに、その上ナンて、もうどうすればいいかワカラナイ。
その次、“至高”までどうやったらたどり着けるのか。
もう一つの弊害。他人がワカラナイ。
オレは人とすぐに打ち解けられる。人好きのする良い性格をしていると言われる。そうだとオレも思う。誰とも仲良くなれる。ある一定までは。
出がストリートチルドレンなのか人に阿る事はその日を生き延びる為の術だったからか、オレにとって人は得になるか、害になるかでしか判断できない。
それを超えた付き合いってなんだ。そんなの知らない。出来ない。それと、武術もそうだが並大抵の事は考えなくても出来た。だから出来ない他人がどうして出来ないかワカラナイ。
だから何時もアンナに迷惑をかけている。今みたいに。今回は助けてくれないのかもしれない。そんな気がする。
実は、フレミアの気持ちもワカラナイ。でもフレミアだけは守ろうと決めている。何故だかわからないがそれはオレの中で覆ることの無い決定事項だ。だからこのギルドにフレミアが飛ばされた時には無理を言って付いてきた。
オレが「付いて行く」よと告げた時、アンナは最初、困ったような悲しそうな顔を見せていた。が、結局最後は笑って許してくれた。しょうがないわねと。最初に見せた顔は、さっき見下ろしていた顔によく似ていたなと、今更に思う。
彼女はここに着いた夜、あまりに酷い現状に悲嘆に暮れたが、それでも直ぐに顔を上げ、皆でこのギルドを再建しようと誓いあった。
そして二年後の“遷”からも。
『このギルドを一緒に守ろう』と。
だからオレは、
「ああ、オレが全部守ってやるよ」と答えた。
―――――――――
お読み頂き、誠にありがとうございます。
よろしければ次話もお楽しみ頂ければ幸いです。
毎日更新しています。
シバき(訓練)が過激です。
途中から◆赤鬼ゲート視点に変わります。
ご笑覧いただければ幸いです。
※注1
黒い◆が人物の視点の変更の印です。
白い◇は場面展開、間が空いた印です。
◆ (引き続き『ハナさま』の視点です)
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ホントにわかってるのかな。赤鬼も槍使い組の五十人も。七十二時間の縛りもただウダウダ過ごせばいいという事では決して無いのだけど。“必死こいて”と“死ぬほど”の絶対条件が付くのだけど。
今、ギルドの鍛錬場では盾使い組と槍使い組のとの熱意の温度差が凄い事になっている。
確かに盾使い組のようなゲーム性もスペクタル感も命の危険も、スピア組には皆無で超絶に地味でガクブルするほどジミジミだけど。これはちょっとなってレベル。
さっき“魔法の杖”を取りに最下層の工房に行ったんだけど、そこのアラクネのお姉さん達の姿には室温が下がるほどの鬼気迫るものを感じ、ハム君貴方ナニしたのって問い詰めたいぐらいに引いた(チョット熟したメス的な匂いがしたのは気の所為? ん?)。地味さでは槍使い組に勝るとも劣らないと思うんだけど。
そんなグダグダな槍使い組の中でもアラクネのお姉さん達に匹敵する鬼気が伝わってくる者が居るにはいるが、それが意外にもハム君にメンチを切って、汚い手で私の愛しの“アレスティエア・マークⅣ”、ハム君の言うところの“火縄銃モドキ”を触ったバカヤンキーだった。でも許さぬ。絶対だ。
もっと深刻に許せないのは監督指導の責任がある“赤鬼ゲート”だ。欠伸をしていないのが奇跡な程にだらけ切っている。だからお見舞いしてやったわ。その後頭部に。
それを視もしないで余裕で避けて振り返ると私に向かってニカッと笑った赤鬼。私もニッコリと微笑み返してあげる、だから甘いのよ。
球種の違う変化球が完全な死角から七発同時に襲う。速度を落とせばこれぐらい出来る。っていうか、盾使い組の訓練に付き合っていたらさっき出来るようになっちゃってた。私もマダマダ成長過程ってことね。沈みなさい赤鬼ゲート。
そのうち四発を避けたのは驚愕だったけど、正面中央ローなポールなゴールドさんに命中して轟沈。悶絶して丸まってピクピクしてる。其処は真っ先に守らなくっちゃ。戦場での常識よ。そんなところはやっぱり甘々なのね。
轟沈且つ悶絶して丸まってピクピクな赤鬼と、擁壁上の私を交互に手を止めてただ見やる五十人。
私は“アレスティエア・マークⅣ(火縄銃モドキ)”を構え、彼等に無言のまま銃弾の雨を降らせる。弾数と威力は現代のマシンガン程度で、撃たれれば簡単に肉体を穿つとわかる。最初に盾使い組に召し上がってもらった止まらない連射とは訳が違う本当の血の匂いがする鉛の弾を。
それを足元に、たまにサービスで肌にかすってあげて、誰が上か解らせてあげる。命の危険を与えてあげる。そんなに地味と嘆くなら。
その間、三分。槍組の五十人は直立不動で耐えしのいでいる。
よしよしいい子。なら肌と弾道の間をもっともっと詰めてあげましょう。降り注ぐ死の匂いを纏った銃弾の豪雨をもっと肌身に感じなさい。三分。されど三分。
終わった後、崩れ落ちマトモに立っていたのは数人。その中にヤンキー君が残っていたのは意外。だって蹲って失禁している者も何人か居るのに。
「七十二時間後、三日後に“武魔装技操”を顕現出来ていない者がいればその時は改めて私が殺してあげる。だって必要ないもの。“遷”で絶対死ぬのなら、迷惑だからその前に殺してあげる。さあ、始めなさい。必死で死にもの狂いな七十二時間をやりと遂げなさい」
ノロノロと立ち上がる五十人、私は舌打ちひとつ、三十秒間の銃弾爆撃二倍濃縮を敢行。
そうして彼等の七十二時間がやっと始まった。
私の意識がブラック・アウトする。
最後の三十秒は明らかに余計。計算外。不味い。その私が倒れるのをそっと支えてくれたのはサッちゃん。ありがたい。無様な姿をさらさずにすんだ。服が肌に張り付いて気持ち悪い。そっとサチがハンカチを私の鼻に充てる。ああ、鼻血ね。たぶん目も充血で酷いことになってるわね。血の涙を流さないのはあの時よりは少しは増しなのかしら。でも手足に力が入らない。すぐにでも横になりたい。
「主様、いえ、お嬢様、一度お下がりになったほうがよろしいかと」
この街に入った時から、私の呼び名を『お嬢』にしてもらっている。誰も居ない森の中でならサッちゃんのいいようにして構わなかったんだけど、人の眼がある街中では、ね。
「もう少し、このままで、此処で下がったら明白でしょ。ここは威厳を見せる場面よ」
「ですがお嬢様」
「サチ、あなたは私を支えてくれるのでしょ」
「ご随意のままに」
何時の間にかハム君が傍に寄り添っていてくれた。たぶん繋がっちゃってたから気配で駆けつけてくれたのね。ごめんなさい。お仕事の手を止めてしまったわね。でも大丈夫よ。心配ないわ。ハム君は御自分のお仕事に戻ってちょうだいな。でも次の瞬間に私の意識は完全に閉ざされてしまった。ハム君の腕の中に。
◆ (『赤鬼ゲート』の視点です)
オレはいま部下らと共に槍を突き上げている。捻って突き上げ、捻って胸元に戻す。繰り返す。
“武魔装技操”『秘技・毛槍回し』
実は一時間もせずに習得できてしまった。簡単だった。こんな単純な動作に苦労することはない。今は汗ひとつ掻いてない。掻けない。暇だから速度を上げる事にする。直ぐに目にも止まらなく突くことが可能となるだろう。オレはコト武術格闘に於いては天才だった。烏滸がましいが事実だからしょうがない。だから弊害もある。
たぶん障害だ、と、そんなオレに気配を隠し右から急速に近づくヤツに対応しようとして、左脇腹を蹴られ転ばされる。地面を擦って削れた顔を上げると、其処にはあのお嬢ちゃんの忠実な部下、黒革コートの副官が腕を組んでオレを見下ろしていた「ナニやってんだオマエ」
その横にはこのギルドの長である幼馴染者のアンナ・フレミナが悲し気な顔で同じく俺を見下ろしていた。アンナはオレから視線を外し、サマンサに「あとはお願い、私も色々とやる事あるから」
サマンサはひとつ頷きオレに視線を戻すが、フレミアはオレに一瞥もくれずに去っていく。
俺を転ばせた左右の違いは“至高”を冠した幻術使いのアンナだろう。
オレの弊害は器用貧乏。どんな技でも高いレベルまで練度を高められるが、それ以上を“突き抜け”られない。先程のお嬢ちゃんの死角からの魔法弾を四発まで考えなくても避けられたが、五発目はダメだった。アンナの“至高”まで高められた幻覚には全く刃が立たない。
難なく極めた其れまで、どうやって練度を高めたかが全く解らないのに、その上ナンて、もうどうすればいいかワカラナイ。
その次、“至高”までどうやったらたどり着けるのか。
もう一つの弊害。他人がワカラナイ。
オレは人とすぐに打ち解けられる。人好きのする良い性格をしていると言われる。そうだとオレも思う。誰とも仲良くなれる。ある一定までは。
出がストリートチルドレンなのか人に阿る事はその日を生き延びる為の術だったからか、オレにとって人は得になるか、害になるかでしか判断できない。
それを超えた付き合いってなんだ。そんなの知らない。出来ない。それと、武術もそうだが並大抵の事は考えなくても出来た。だから出来ない他人がどうして出来ないかワカラナイ。
だから何時もアンナに迷惑をかけている。今みたいに。今回は助けてくれないのかもしれない。そんな気がする。
実は、フレミアの気持ちもワカラナイ。でもフレミアだけは守ろうと決めている。何故だかわからないがそれはオレの中で覆ることの無い決定事項だ。だからこのギルドにフレミアが飛ばされた時には無理を言って付いてきた。
オレが「付いて行く」よと告げた時、アンナは最初、困ったような悲しそうな顔を見せていた。が、結局最後は笑って許してくれた。しょうがないわねと。最初に見せた顔は、さっき見下ろしていた顔によく似ていたなと、今更に思う。
彼女はここに着いた夜、あまりに酷い現状に悲嘆に暮れたが、それでも直ぐに顔を上げ、皆でこのギルドを再建しようと誓いあった。
そして二年後の“遷”からも。
『このギルドを一緒に守ろう』と。
だからオレは、
「ああ、オレが全部守ってやるよ」と答えた。
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お読み頂き、誠にありがとうございます。
よろしければ次話もお楽しみ頂ければ幸いです。
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