106 / 129
第九節 〜遷(うつり)・彼是(あれこれ)〜
106 焔雲と稲妻 2
しおりを挟む
105 106 107 108は“ひと綴りの物語”です。
いろいろと、自分のおケツを拭くのは大変ですってお話し。
《その2》
ご笑覧いただければ幸いです。
※注
黒い◆が人物の視点の変更の印です。
白い◇は場面展開、間が空いた印です。
◆ (引き続き、『サチ』の視点です)
―――――――――
「ほら、私の新しい獣と戦ってみなさいな」
背を付けた壁の向こうにばかり集中していて、気づかなかった。物音で廊下側に顔を戻すと最初の攻撃魔法で穴が空いた部屋からメイドの少女と下僕の少年がくぐり抜け出てくるところだった。
既に二人の服の襟首や袖口、裾から作り物じみた渦巻くヘドロのような煙が立ち上り、正対する頃には服は燃え炭と化し、全身を黒い焔と見間違えるような禍々しい雲を身にまとっていた。それが獣化した体毛だ。
表面の焔雲に青白い、無軌道な閃光を幾筋も躍らせている。表情を失ったかのようなその瞳は白濁し、大きく広げた口には新たな不揃な牙が何本も生え、その度に口内を傷つけ血と唾液が混ざったピンク色の涎を垂れ流している。その手が縦に伸び、爪が伸び始める。背のコウモリの羽が打ち震え、細く長い尾が断末魔の蛇のようにのた打ち回る。二本の角が長く鋭利に突き出す。
咆哮を上げる。長く、長く、引き摺るように。
それは地を這い人に原始の恐怖を与える獣のそれだったが、何処かもの悲しく、悲鳴のようにも聞こえた。
落国の民の一つの種サキュバス。その中で異型の魔女・魔人の、稀に現れる奇種が見せる獣化。それを忌みを込めて呼ぶ、人食い狂雷獣と、或るいはただ単に悪魔と。
それは本来人が制御できるモノではなかった。バチバチと表面を覆う焔雲の体表を稲妻が走る。
サキュバスの魔女・魔人は元々が体温が異常に高い。それは内部に太陽を抱え、その熱が表に漏れ出す為。そのままでは自分自身をも焼き殺しかねないそれを、身に備わった自個保有魔系特異技能の“冷却”で抑える。
全てを溶かす熱焔と全てを氷結させる冷却がせめぎ合い、その温度差で肌の表面に雷雲を生じさせる。
相反する魔法は術者を極限状態にし、乾きは血を、身を凍らせる寒気は人の温もりを求め人を襲い、無意識に取り込もうと人を食らう。そう伝承は綴っている。一度喰らえば、もう元にはもう出れない。そう伝承では続き、唐突に終る。
「もうこの子達って優秀なの、この年でもう人を食べたのよ。すごくない。
ありがとうサマンサ、出来損ないでも貴女を育てたノウハウが充分に役立ったわ。後はその身でその強さを実感して頂戴。死になさい。私の為に」
「逃げるわよ! サチ。こんなの相手になんて出来ない。後はハム君と団長さんに任せて!」
そう叫ぶとエリエル様は胸に吊り下げていた音響閃光弾を二つ、室内と獣化した少年少女の足元に起動一秒で転がし、大音響とフラッシュバンの嵐の中を逃げるのではなく、室内に向け散弾を連射し、連射しながら室内へと飛び込んでいった。
私はハム殿から支給された兜と保護メガネに装備された自動対ショック防護機構で何事もなかったが、エリエル様をお止めすることは出来なかった。
事前準則での撤退時の“ひと当て”は、私がオルツィに行う事にしてもらっていたのだが……正直ありがたい。今オルツィに相対すれば殺意で我を忘れ、獣化の最終段階に達しそうで本当に怖い。
何より、目の前の二人子供を助けたい。もう人を喰ったとオルツィは言っていた。今は眩しさに目を閉じているが、あの感情が抜け落ちた白濁した眼球が物語るもの。何が出来るか解らないけど、もう遅いのかもしれないけど、二人は嘗ての私だから。
「安心しなさいサチ、伝承なんてない。人喰いの衝動なんて出鱈目。そんなのコイツが勝手に植え付けた唯の設定よ。遊んでいるだけ。だから未だ間に合う。救ってあげなさい。自らも獣化して。二人を、あなた自身を救いなさい。
獣化しても、あなたは意識を保ったままでいられる。無意識に人を襲わない。人を喰わない。だから安心して今まで頑なに守っていた封印を解き放しなさい。大丈夫。
獣化はあなたの紛れもない力。あなたの誇れる力。私には判る。だから信じなさい。あなた自身と、私を、貴女の誇れる主人である私を。
貴女と私は魔力でパスが通じているのよ。ぶっ太い土管のようなパスが。だから安心しなさい、あなたの脳みそは私が守って上げる。ダメそうになったら私が蹴り上げて引き戻して上げる。それでもダメだったら、その時は私があなたを殺して上げる。あなたの主人として責任を取ってあげるわ」
私は丹田に魔力を込める。未だ怖い。獣化して、人喰いになったら。それこそ気が狂いそうになる程に。それでも、私は獣になって目の前の二人と、私自身を救わなければならない。御主人様の、命令ではなく、願いだから。
テッパチとタクティカル・ベスト、ついで黒いコートを投げ捨てる。全身を黒い焔雲が覆う。背のコウモリの羽が広がり打ち震え、細く長い尾が狂乱の蛇のようにのたうつ。牙が生え、爪が伸び、二本の角が鋭利に突き出す。全身の経絡に沿って稲妻が奔る。
力が漲る。身体が軽い。経絡に沿った稲妻が筋肉を収縮させ、普段とは全く違う動き、速さを実現させる。黒い焔雲に青い稲妻を纏う。
二人の子供は上手く自身を制御できていないのか動きがぎこちなく、ただ有り余る稲妻を経絡を無視してバチバチと露出させ、周りに放電している。雷電の攻撃特化なのかもしれない。
このまま去なし続ければさほど時を置かずに魔力切れに陥るだろう。しかしながら年端も行かない少年少女の身に合わない明らかな負荷超過は、身体が絶え切れずに魔力暴走による膨張爆発が今直ぐに起こってもおかしくはない。それ程に魔力のコントロールが滅茶苦茶だ。いや、最初から最高出力値に固定されているのかもしれない。
そこまでするものかと思うが、身体を覆う焔雲が赤い蒸気を上げ始めている。全身から血が吹き出ているのだろう。自分も経験したからわかる。
悠長に構えている暇はない。
身体を覆う焔雲は衝撃を受けると硬化し、防御力が上がる。また筋肉に直接電気を送ることで手足を動かす速さが増加する。何より、雷電の攻撃が可能となる。
私も獣化して電撃が効きにくい身体だが表面だけだ。直接触れられての通電には耐えられないし、空中放電では電圧の高さで優劣が決まり、低い方は発生熱に耐えられない。そして今の状況からは彼女たちの方が勝っているのは確実。
なら、電撃を使われる前に殴打で沈める。骨折位するだろうが、後でハム小僧殿がなんとかしてくれるだろう。幸い二人に武術の心得はないようだ。
ヒット&ウェイを仕掛ける為に最大加速、少女の左下の死角まで飛ぶ。やはり付いてこれない。がら空きの肝臓が目の前にあった。次の瞬間に意識が暗転した。
二秒も経っていないだろうが、意識を取り戻した時には、少女がゆっくりと歩み転がった私を見下し止まったところだった。転がっている場所もさっき居た場所から大きく離れていた。その場所にはまだ少年がゆらゆらと身体を揺らし立っていた。初手から失敗したことを痛感する。
これ程とは思いもしなかった。安全マージン無視のリミッター外しか? 逃げようにも足に力が入らない。
少女は右手を私に差し向ける。確実な雷電攻撃の基本は直接接触して流し込む。その腕がバチバチと稲妻を這わせ私に迫る。でも、その手が私に届くことはなかった。
―――――――――
お読み頂き、誠にありがとうございます。
よろしければ次話もお楽しみ頂ければ幸いです。
いろいろと、自分のおケツを拭くのは大変ですってお話し。
《その2》
ご笑覧いただければ幸いです。
※注
黒い◆が人物の視点の変更の印です。
白い◇は場面展開、間が空いた印です。
◆ (引き続き、『サチ』の視点です)
―――――――――
「ほら、私の新しい獣と戦ってみなさいな」
背を付けた壁の向こうにばかり集中していて、気づかなかった。物音で廊下側に顔を戻すと最初の攻撃魔法で穴が空いた部屋からメイドの少女と下僕の少年がくぐり抜け出てくるところだった。
既に二人の服の襟首や袖口、裾から作り物じみた渦巻くヘドロのような煙が立ち上り、正対する頃には服は燃え炭と化し、全身を黒い焔と見間違えるような禍々しい雲を身にまとっていた。それが獣化した体毛だ。
表面の焔雲に青白い、無軌道な閃光を幾筋も躍らせている。表情を失ったかのようなその瞳は白濁し、大きく広げた口には新たな不揃な牙が何本も生え、その度に口内を傷つけ血と唾液が混ざったピンク色の涎を垂れ流している。その手が縦に伸び、爪が伸び始める。背のコウモリの羽が打ち震え、細く長い尾が断末魔の蛇のようにのた打ち回る。二本の角が長く鋭利に突き出す。
咆哮を上げる。長く、長く、引き摺るように。
それは地を這い人に原始の恐怖を与える獣のそれだったが、何処かもの悲しく、悲鳴のようにも聞こえた。
落国の民の一つの種サキュバス。その中で異型の魔女・魔人の、稀に現れる奇種が見せる獣化。それを忌みを込めて呼ぶ、人食い狂雷獣と、或るいはただ単に悪魔と。
それは本来人が制御できるモノではなかった。バチバチと表面を覆う焔雲の体表を稲妻が走る。
サキュバスの魔女・魔人は元々が体温が異常に高い。それは内部に太陽を抱え、その熱が表に漏れ出す為。そのままでは自分自身をも焼き殺しかねないそれを、身に備わった自個保有魔系特異技能の“冷却”で抑える。
全てを溶かす熱焔と全てを氷結させる冷却がせめぎ合い、その温度差で肌の表面に雷雲を生じさせる。
相反する魔法は術者を極限状態にし、乾きは血を、身を凍らせる寒気は人の温もりを求め人を襲い、無意識に取り込もうと人を食らう。そう伝承は綴っている。一度喰らえば、もう元にはもう出れない。そう伝承では続き、唐突に終る。
「もうこの子達って優秀なの、この年でもう人を食べたのよ。すごくない。
ありがとうサマンサ、出来損ないでも貴女を育てたノウハウが充分に役立ったわ。後はその身でその強さを実感して頂戴。死になさい。私の為に」
「逃げるわよ! サチ。こんなの相手になんて出来ない。後はハム君と団長さんに任せて!」
そう叫ぶとエリエル様は胸に吊り下げていた音響閃光弾を二つ、室内と獣化した少年少女の足元に起動一秒で転がし、大音響とフラッシュバンの嵐の中を逃げるのではなく、室内に向け散弾を連射し、連射しながら室内へと飛び込んでいった。
私はハム殿から支給された兜と保護メガネに装備された自動対ショック防護機構で何事もなかったが、エリエル様をお止めすることは出来なかった。
事前準則での撤退時の“ひと当て”は、私がオルツィに行う事にしてもらっていたのだが……正直ありがたい。今オルツィに相対すれば殺意で我を忘れ、獣化の最終段階に達しそうで本当に怖い。
何より、目の前の二人子供を助けたい。もう人を喰ったとオルツィは言っていた。今は眩しさに目を閉じているが、あの感情が抜け落ちた白濁した眼球が物語るもの。何が出来るか解らないけど、もう遅いのかもしれないけど、二人は嘗ての私だから。
「安心しなさいサチ、伝承なんてない。人喰いの衝動なんて出鱈目。そんなのコイツが勝手に植え付けた唯の設定よ。遊んでいるだけ。だから未だ間に合う。救ってあげなさい。自らも獣化して。二人を、あなた自身を救いなさい。
獣化しても、あなたは意識を保ったままでいられる。無意識に人を襲わない。人を喰わない。だから安心して今まで頑なに守っていた封印を解き放しなさい。大丈夫。
獣化はあなたの紛れもない力。あなたの誇れる力。私には判る。だから信じなさい。あなた自身と、私を、貴女の誇れる主人である私を。
貴女と私は魔力でパスが通じているのよ。ぶっ太い土管のようなパスが。だから安心しなさい、あなたの脳みそは私が守って上げる。ダメそうになったら私が蹴り上げて引き戻して上げる。それでもダメだったら、その時は私があなたを殺して上げる。あなたの主人として責任を取ってあげるわ」
私は丹田に魔力を込める。未だ怖い。獣化して、人喰いになったら。それこそ気が狂いそうになる程に。それでも、私は獣になって目の前の二人と、私自身を救わなければならない。御主人様の、命令ではなく、願いだから。
テッパチとタクティカル・ベスト、ついで黒いコートを投げ捨てる。全身を黒い焔雲が覆う。背のコウモリの羽が広がり打ち震え、細く長い尾が狂乱の蛇のようにのたうつ。牙が生え、爪が伸び、二本の角が鋭利に突き出す。全身の経絡に沿って稲妻が奔る。
力が漲る。身体が軽い。経絡に沿った稲妻が筋肉を収縮させ、普段とは全く違う動き、速さを実現させる。黒い焔雲に青い稲妻を纏う。
二人の子供は上手く自身を制御できていないのか動きがぎこちなく、ただ有り余る稲妻を経絡を無視してバチバチと露出させ、周りに放電している。雷電の攻撃特化なのかもしれない。
このまま去なし続ければさほど時を置かずに魔力切れに陥るだろう。しかしながら年端も行かない少年少女の身に合わない明らかな負荷超過は、身体が絶え切れずに魔力暴走による膨張爆発が今直ぐに起こってもおかしくはない。それ程に魔力のコントロールが滅茶苦茶だ。いや、最初から最高出力値に固定されているのかもしれない。
そこまでするものかと思うが、身体を覆う焔雲が赤い蒸気を上げ始めている。全身から血が吹き出ているのだろう。自分も経験したからわかる。
悠長に構えている暇はない。
身体を覆う焔雲は衝撃を受けると硬化し、防御力が上がる。また筋肉に直接電気を送ることで手足を動かす速さが増加する。何より、雷電の攻撃が可能となる。
私も獣化して電撃が効きにくい身体だが表面だけだ。直接触れられての通電には耐えられないし、空中放電では電圧の高さで優劣が決まり、低い方は発生熱に耐えられない。そして今の状況からは彼女たちの方が勝っているのは確実。
なら、電撃を使われる前に殴打で沈める。骨折位するだろうが、後でハム小僧殿がなんとかしてくれるだろう。幸い二人に武術の心得はないようだ。
ヒット&ウェイを仕掛ける為に最大加速、少女の左下の死角まで飛ぶ。やはり付いてこれない。がら空きの肝臓が目の前にあった。次の瞬間に意識が暗転した。
二秒も経っていないだろうが、意識を取り戻した時には、少女がゆっくりと歩み転がった私を見下し止まったところだった。転がっている場所もさっき居た場所から大きく離れていた。その場所にはまだ少年がゆらゆらと身体を揺らし立っていた。初手から失敗したことを痛感する。
これ程とは思いもしなかった。安全マージン無視のリミッター外しか? 逃げようにも足に力が入らない。
少女は右手を私に差し向ける。確実な雷電攻撃の基本は直接接触して流し込む。その腕がバチバチと稲妻を這わせ私に迫る。でも、その手が私に届くことはなかった。
―――――――――
お読み頂き、誠にありがとうございます。
よろしければ次話もお楽しみ頂ければ幸いです。
0
あなたにおすすめの小説
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる