6 / 8
少人数と大人数との非日常
しおりを挟む
「いただきます!」
皆で手を合わせて、食材に向けて感謝を込める。ちびっこ達は元気よく給食を頬張った。可愛らしいこと。
リスのように頬をふくらませながら、生徒の1人が私に聞いた。
「花火先生は何しにこの学校来たのー?」
「ちょっと調べ物をね~、あ、ねぇ君達坂木先生知ってる?」
「…坂木先生?知ってます!俺の2年前担任でした!」
右斜め前に座る真面目そうな少年が、牛乳を飲み干してから言った。
おや、情報屋を1人発見。私は何処ぞの探偵少年のようにニヤリと笑い、その真面目そうな少年に聞いてみた。
「…2年前…ってことは坂木先生が行方不明になった年で良いのかな?」
私はそう言うと、しゅんと班の生徒達は給食を食べる手を止めた。けれどその真面目少年は変わらず給食を食べながら言った。
「…はい、突然居なくなっちゃって…居なくなる前は特に何も変わった所もなく…‥あ、でも何だかやけに幸せそうだったのを覚えています。先生に『なんか良い事でもあったんですか?』って聞いてみたら『内緒です。でも…いつかわかるかもね、数年後の10月24日、誰かがきっと行動する』って言ってました」
「10月の24日?………今日じゃん。その誰かってもしかして…」
私は黒板に書かれた日付を見ながら呟いた。その誰かってもしかして…私は振り返りながら言った。
「「私達のこと?」」
遠くから聞いていたのだろう。夏目がこちらを見ながら言った。見事にハモった声は生徒達の目を輝かせた。
「おわーーー!!すげぇ!じゃあ坂木先生の予言は当たってんのかよ!?」
「え!?なに!?坂木先生って魔術師だったの!?」
「魔術師は違くね!?」
班の生徒達は大歓声を上げ各それぞれ話を膨らませ始めた。「しっ!なるべく小さい声で!」と私は人差し指を立てると「先生が魔術師ってバレたらあれだしね!」と生徒達は大人しくとひそひそと話しながら給食を食べ始めた。
「まぁとりあえずこの事は他言無用ってことで…」
「う、うん!言わない!」
私はひそひそ声で生徒達に言った。
いずれ知られるかも知れないが、あまりにも話が広がるのも面倒くさそうだからだ。まぁ、非日常な出来事を少人数だけで共有するのは最高に面白いだろう。
案の定、生徒達は秘密を共有した時のように楽しそうな顔を浮かべていた。
「そうだそうだ…坂木先生が行方不明になったあとってどうなったの?担任持ってたんだよね?」
「うーんとね…まるで待ってました!と言わんばかりに新しい先生がやってきた」
1人の女の子が、シューマイを睨みながら言った。シューマイ嫌いなのかな。
「そうそう!ぜってーおかしいよな!だって行方不明になって1日で新しい先生が来るんだぜ!?ただ『坂木先生からの要望だ』の一点張りでよォ」
ガキ大将のような男の子も、シューマイを睨みながら言った。シューマイ嫌いなのかな。
「へぇ…なんかそれはおかしいねぇ」
「だろ?」
「…あ、そうだその先生ってこの人?」
私はファイルの中から先程手に入れたその男の写真を取り出した。
「「「「あ!そうそう!この人!」」」」
生徒達は声を揃えてそう言った。
「…本当にそうなんだ…この先生ってまだこの学校にいるの?」
私は聞いた。
「うん、でも今日休みです」
男の子がそう言った。
「え?お休み?なんで?」
私はまた聞いた。
「…さぁ?今年は5年3組の担任なんですが、確か急用だかなんだかでお休みだと」
真面目少年がシューマイを睨みながら呟いた。
どうしてそんなに皆シューマイを睨むんだ?シューマイに親でも殺されたか?
「あ、でも、一昨日から様子がおかしかったらしいです。『10月24日までにはどうにかしないと』ってぶつぶつ呟いてたらしいです」
真面目少年が続けてそう言った。
それは何か怪しいなと、私は1度考えてみた。けれど空腹が勝って頭が回るのを拒否し始めたので、私はシューマイを口に放り込んだ。あぁ、なんか懐かしい味…けれども何だか変な感じがする。
「…う、なんだこ、れ…!?」
「「「「花火先生!?」」」」
急にぐわんと視点が回転した。ガタン!と音が響く。あれ、皆の足が見える。…倒れてる!?突如降り掛かった異常なほどのだるさと眠気を感じながら私は根性で起き上がろうとするが、急に力が抜けて、結局また倒れ込んだ。あー、なんかもう駄目な気がする。ぼんやりする視界の中、次々と生徒達すら倒れてく。クソ、シューマイに何か入れ込みやがったな
「…やっぱり、シューマイ変な感じがしたんだ」
班の女の子が呟く。くそぉ…言っておいてくれよ…
小学生の勘ってのは凄いもんだと感心しているうち、いつの間にか視界は暗転していた。
皆で手を合わせて、食材に向けて感謝を込める。ちびっこ達は元気よく給食を頬張った。可愛らしいこと。
リスのように頬をふくらませながら、生徒の1人が私に聞いた。
「花火先生は何しにこの学校来たのー?」
「ちょっと調べ物をね~、あ、ねぇ君達坂木先生知ってる?」
「…坂木先生?知ってます!俺の2年前担任でした!」
右斜め前に座る真面目そうな少年が、牛乳を飲み干してから言った。
おや、情報屋を1人発見。私は何処ぞの探偵少年のようにニヤリと笑い、その真面目そうな少年に聞いてみた。
「…2年前…ってことは坂木先生が行方不明になった年で良いのかな?」
私はそう言うと、しゅんと班の生徒達は給食を食べる手を止めた。けれどその真面目少年は変わらず給食を食べながら言った。
「…はい、突然居なくなっちゃって…居なくなる前は特に何も変わった所もなく…‥あ、でも何だかやけに幸せそうだったのを覚えています。先生に『なんか良い事でもあったんですか?』って聞いてみたら『内緒です。でも…いつかわかるかもね、数年後の10月24日、誰かがきっと行動する』って言ってました」
「10月の24日?………今日じゃん。その誰かってもしかして…」
私は黒板に書かれた日付を見ながら呟いた。その誰かってもしかして…私は振り返りながら言った。
「「私達のこと?」」
遠くから聞いていたのだろう。夏目がこちらを見ながら言った。見事にハモった声は生徒達の目を輝かせた。
「おわーーー!!すげぇ!じゃあ坂木先生の予言は当たってんのかよ!?」
「え!?なに!?坂木先生って魔術師だったの!?」
「魔術師は違くね!?」
班の生徒達は大歓声を上げ各それぞれ話を膨らませ始めた。「しっ!なるべく小さい声で!」と私は人差し指を立てると「先生が魔術師ってバレたらあれだしね!」と生徒達は大人しくとひそひそと話しながら給食を食べ始めた。
「まぁとりあえずこの事は他言無用ってことで…」
「う、うん!言わない!」
私はひそひそ声で生徒達に言った。
いずれ知られるかも知れないが、あまりにも話が広がるのも面倒くさそうだからだ。まぁ、非日常な出来事を少人数だけで共有するのは最高に面白いだろう。
案の定、生徒達は秘密を共有した時のように楽しそうな顔を浮かべていた。
「そうだそうだ…坂木先生が行方不明になったあとってどうなったの?担任持ってたんだよね?」
「うーんとね…まるで待ってました!と言わんばかりに新しい先生がやってきた」
1人の女の子が、シューマイを睨みながら言った。シューマイ嫌いなのかな。
「そうそう!ぜってーおかしいよな!だって行方不明になって1日で新しい先生が来るんだぜ!?ただ『坂木先生からの要望だ』の一点張りでよォ」
ガキ大将のような男の子も、シューマイを睨みながら言った。シューマイ嫌いなのかな。
「へぇ…なんかそれはおかしいねぇ」
「だろ?」
「…あ、そうだその先生ってこの人?」
私はファイルの中から先程手に入れたその男の写真を取り出した。
「「「「あ!そうそう!この人!」」」」
生徒達は声を揃えてそう言った。
「…本当にそうなんだ…この先生ってまだこの学校にいるの?」
私は聞いた。
「うん、でも今日休みです」
男の子がそう言った。
「え?お休み?なんで?」
私はまた聞いた。
「…さぁ?今年は5年3組の担任なんですが、確か急用だかなんだかでお休みだと」
真面目少年がシューマイを睨みながら呟いた。
どうしてそんなに皆シューマイを睨むんだ?シューマイに親でも殺されたか?
「あ、でも、一昨日から様子がおかしかったらしいです。『10月24日までにはどうにかしないと』ってぶつぶつ呟いてたらしいです」
真面目少年が続けてそう言った。
それは何か怪しいなと、私は1度考えてみた。けれど空腹が勝って頭が回るのを拒否し始めたので、私はシューマイを口に放り込んだ。あぁ、なんか懐かしい味…けれども何だか変な感じがする。
「…う、なんだこ、れ…!?」
「「「「花火先生!?」」」」
急にぐわんと視点が回転した。ガタン!と音が響く。あれ、皆の足が見える。…倒れてる!?突如降り掛かった異常なほどのだるさと眠気を感じながら私は根性で起き上がろうとするが、急に力が抜けて、結局また倒れ込んだ。あー、なんかもう駄目な気がする。ぼんやりする視界の中、次々と生徒達すら倒れてく。クソ、シューマイに何か入れ込みやがったな
「…やっぱり、シューマイ変な感じがしたんだ」
班の女の子が呟く。くそぉ…言っておいてくれよ…
小学生の勘ってのは凄いもんだと感心しているうち、いつの間にか視界は暗転していた。
0
あなたにおすすめの小説
ねえ、今どんな気持ち?
かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた
彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。
でも、あなたは真実を知らないみたいね
ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
使い捨て聖女の反乱
あんど もあ
ファンタジー
聖女のアネットは、王子の婚約者となり、瘴気の浄化に忙しい日々だ。 やっと浄化を終えると、案の定アネットは聖女の地位をはく奪されて王都から出ていくよう命じられるが…。 ※タイトルが大げさですがコメディです。
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
その狂犬戦士はお義兄様ですが、何か?
行枝ローザ
ファンタジー
美しき侯爵令嬢の側には、強面・高背・剛腕と揃った『狂犬戦士』と恐れられる偉丈夫がいる。
貧乏男爵家の五人兄弟末子が養子に入った魔力を誇る伯爵家で彼を待ち受けていたのは、五歳下の義妹と二歳上の義兄、そして王都随一の魔術後方支援警護兵たち。
元・家族の誰からも愛されなかった少年は、新しい家族から愛されることと癒されることを知って強くなる。
これは不遇な微魔力持ち魔剣士が凄惨な乳幼児期から幸福な少年期を経て、成長していく物語。
※見切り発車で書いていきます(通常運転。笑)
※エブリスタでも同時連載。2021/6/5よりカクヨムでも後追い連載しています。
※2021/9/15けっこう前に追いついて、カクヨムでも現在は同時掲載です。
【完結】婚約者なんて眼中にありません
らんか
恋愛
あー、気が抜ける。
婚約者とのお茶会なのにときめかない……
私は若いお子様には興味ないんだってば。
やだ、あの騎士団長様、素敵! 確か、お子さんはもう成人してるし、奥様が亡くなってからずっと、独り身だったような?
大人の哀愁が滲み出ているわぁ。
それに強くて守ってもらえそう。
男はやっぱり包容力よね!
私も守ってもらいたいわぁ!
これは、そんな事を考えているおじ様好きの婚約者と、その婚約者を何とか振り向かせたい王子が奮闘する物語……
短めのお話です。
サクッと、読み終えてしまえます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる