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奈落に落とされる!
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オレは神山翔太。小学校のころから気弱でいじめの対象になっていた。だからかもしれない。せっかく高校に入学したにもかかわらず、学校にも行かずいつも家でゲームばかりして過ごしている。最近ではネット小説やアニメにはまり、自分でも小説を書き始める始末だ。そのためか現在では体重がとうとう100キロを超えてしまった。
「あ~あ。このゲームももう飽きちゃったよな~。新しいものでも買いに行くか。」
引きこもりのオレでもたまに外に行くこともある。それは、新しいゲームを買いに行く時だ。ゲームを売っている店に行くためには繁華街に行く必要がある。繁華街には危険がいっぱいだ。だからオレはいつも足早に歩くようにしている。
「てめぇ!金を出せって言ってるだろ!」
バコッボコッ
“あ~。誰かが因縁をつけられてるな~。だから、繁華街は嫌いなんだ!”
ゲームを買いに行く途中、路地裏でカツアゲされている人がいた。本来なら警察に通報するなり、助けに入るべきだろうが、こういう時は見て見ぬふりをしてその場を立ち去るようにしている。
“あの人、大丈夫かな~。まあ、オレには関係ないし。早くゲームを買わなくちゃ。”
ピカ ゴロゴロ
「なんか雲行きが怪しくなってきたな~。降られる前に急ぐか~。」
ピカッ バキバキバキドッカーン
“あっ!”
目の前が光ったと思ったら意識を失った。どうやら雷に打たれたようだ。
「ん~。ここどこかな~?」
意識を取り戻すと真っ白な世界にいた。そして目の前には白い衣装をまとった老人が立っていた。
「おお、気が付いたか。」
「ここは?」
「ここは死後の世界じゃ。」
「じゃあ、オレは?」
「雷に打たれて死んだんじゃな。」
「そうだったんですか~。」
その老人は少し怒った口調で言った。
「お主はわしを見て何も思い出さぬか?」
「えっ?!何をですか?」
初めて見る老人だが、どことなく見覚えがある。
「は~。お主という奴は・・・・。まあよい。」
パチン
老人が指を鳴らすと、オレの頭の中に様々な情報が飛び込んできた。頭が割れるように痛い。すると、その情報が映像化されていく。
“なんなんだ?これは。あの男の頭、あれってチョンマゲだよな~。なんか時代劇のようだ。一体何がどうなってるんだ~?”
チョンマゲの男の前にはやくざ風の男達にいじめられている女性や子どもの姿が見えた。だが、チョンマゲの男はそれを無視して隠れるようにその場から立ち去った。そして、チョンマゲの男は逃げる途中で辻斬りに殺されたのだ。
“なんなんだ?もしかしてあのチョンマゲの男ってオレなのか?”
再び頭が割れるように痛くなった。そして、光る存在に土下座して必死に懇願するチョンマゲの男の姿が見えた。
“お願いします!次こそは人のため、世のためになる生き方をします!何卒お許しください!もう一度生まれ変わりのチャンスをください!お願いします!”
チョンマゲの男の姿がどんどん変化して、そこには自分がいた。そしてすべてを思い出した。
「オレはまた同じことを繰り返してしまったんですか。」
「ああ、そうじゃ。これで何度目かの~。」
「えっ?!2度目じゃないんですか?」
「違うさ。そなたは死ぬたびに同じことをいつも願っていたんじゃ。だが、いっこうに改まる様子がないんじゃよ。」
「情けないです。」
「そうじゃ!情けなさすぎるんじゃ!だからそなたには天罰を与えるしかなさそうじゃ!」
「ちょっと待ってください。次こそはしっかり生きますから。」
「神であるこのわしに何度も何度もそうやって懇願したんじゃ。わしの堪忍袋も限界じゃ。そなたには厳しい修行をしてもらうぞ!」
「ごめんなさい!次こそはしっかり生きます!許してください!」
「ダメじゃ。今回は許さん。奈落の底で修行してくるがよい!」
パチン
神様が指を鳴らすと足元が暗くなり、真っ逆さまに暗闇の中に落ちていった。
「わ~!!!落ちる~!!!」
気が付くと、鼻が曲がるほど臭くしかも真っ暗でじめじめした場所にいた。
「ここはどこだ?まさか地獄か?確か神様は奈落の底って言ってたよな~。やっぱり地獄なのか?」
遠くで何か獣のようなものが吠えているのが聞こえてきた。真っ暗で何も見えない。真っ暗な世界がこれほど怖いとは知らなかった。
ギャー キエー グオー
「やばい!やばい!どうなっちゃうんだよ~!」
獣の叫び声が聞こえる度に体に力が入る。オレは目を閉じて体を丸めた。
「なんでなんだよ~。オレより悪事を働いた奴は山ほどいるじゃないか!なんでオレが奈落の底に落とされなきゃいけないんだ!オレ、そんなに悪いことなんかしてないじゃないか!人をだましたわけじゃないし、人を傷つけたわけでもないんだ!なのに何でだよ~!」
どれくらいたっただろうか、こうしていても仕方ないと思い、目をゆっくりと開いた。しばらく目を閉じていたせいか、暗いながらも少し周りの様子が見えてきた。
「目が慣れたのかな~。薄暗いけどかすかに見えるぞ!」
すると首のあたりに冷たいものを感じた。手で払いのけようとすると、蛇が手に絡みついてきた。
ギャー
オレは立ち上がってその場を離れようとしたが、足元がおぼつかない。ゆっくりと足元を確認しながらその場から離れると、頭に角の生えた小さな鬼のような化け物が何匹も現れた。口元には牙も見える。
「なんなんだ!あれは!」
ゆっくりと後ずさりすると、棍棒を持った小鬼達が襲い掛かってきた。追い払おうとするが小鬼達は引き下がらない。
ボコッ バコッ ボコボコ
「痛い!痛い!やめてくれー!」
あまりの痛みに意識が遠のいていく。
“これで罰は終わりなのかな~。”
淡い期待を持ちながら意識を失った。そして再び目を開けると最初と同じ場所にいた。
「えっ?!どういうことだ?罰は終わったんじゃないのか?」
先ほどと同じように蛇が現れた。そして次に棍棒を持った小鬼達が現れた。ここでオレはあることに気付いた。
“これってさっきと同じ流れだよな~。さっきは小鬼達に殴られて意識を失ったんだ。だったら、小鬼達を退治する方法を何とか考えないとまた同じことになるぞ!”
そんなことを考えていると、少し先のくぼみが光った。近づいていくとそこには剣が置かれていた。
「これがあればなんとかなるかもな。」
思った通り少し先に小鬼達がいた。先ほどと同じように棍棒をもって襲い掛かってくる。オレは手に持つ剣で小鬼達を斬り殺そうとしたが、剣がうまく使えない。再び小鬼達にボコボコにされ意識を失った。
「またここからか~。もしかしてオレは小鬼達に殺されたのか?死ぬ度にここから始まるのか?」
同じことを何度も繰り返しているうちに剣の使い方がわかってきた。そしてとうとう小鬼達を殲滅できた。
「ふ~。今度は生き残ったぞ!」
オレはさらに先に進んでいくことにした。しばらく進むと、今度は鋭い牙を生やした黒い狼達がいた。狼達が物凄い速さで攻撃してくる。剣を振ろうとするが間に合わない。足や腕を噛まれ激痛が走った。
「痛い!痛い!こいつらなんなんだ~!」
オレは走って逃げようとしたが、暗闇の中を思うように走れない。狼達に追いつかれて首を噛み切られた。
「あれ?ここって一番最初の場所じゃないか!やっぱりそうだ!死ぬとここに戻ってくるんだ!」
最初と違って右手に何かを持っている感触があった。見てみるとさっき見つけた剣を握っていた。
”どういうことだ?もしかしたら一度手にした武器は失わないってことか?“
それから何度も何度も狼達に殺された。10回や20回じゃない。数えきれないほどだ。その都度、痛みや苦しみを感じるのだからたまったものではない。でも、ここから逃れるすべはないのだ。神様の罰がこれほど酷いものだとは思わなかった。
「あれっ?今回は今までよりかなり視界が良くなってるぞ!」
何度も生まれ変わって能力があがったのか、暗闇の中でもかなりよく見えるようになっていた。そして速すぎてよくわからなかった狼達の動きも、しっかりと目で追えるようになっている。
「これならいけるぞ!」
バシッ グサッ シュバッ
「ふ~。やったぞ~!全部倒したぞ~!」
そして僕は再び奥へと進んだ。それにしてもおかしいことだらけだ。
“眠くならないし、お腹もすかないよな~。なんでだ?ここが地獄だからか~?”
次に現れたのは巨大な蛇だ。蛇の動きに注意しながらゆっくりと近づき、剣で斬りつけた。だが、皮膚が固くて剣が通らない。逆に蛇が口から液体を吹きかけてきた。
「熱い!熱い!痛い!」
見ると手の皮膚が溶けて骨がむき出しになっている。そして再び意識を失った。狼の時と同じように、その後も何度も何度も蛇に挑戦し続け、その度ごとに身体が焼けるような激痛に見舞われた。
「もしかしたらオレが前に進むから危険な目に遭うのかもしれないな。最初の蛇を殺して、ここにいる方がいいんじゃないか~。」
独り言をつぶやいていると、あの巨大な蛇の毒と同じように激痛が走った。見ると足や手が溶けている。そして再び意識を失った。どうやらじっとしていることは許されないようだ。
「あ~。またここか~。いつまで続くんだ?ここにじっとしていてもまたあの激痛に襲われるなら、前に進むしかないじゃないか!」
“あれ?身体が軽いんだけど。”
自分の身体を見てみると、150キロあった太い胴体は見違えるほど筋肉質になっている。考えてみれば当然だ。あれだけ魔物と戦ったんだ。しかも何も食べずにだ。痩せるのも当然だろう。
「この蛇を殺さない限り先には進めないんだよな~。ならやってやるさ。」
グサッ バシッ
オレは剣で蛇に傷をつけることができるようになっていた。恐らく何度も戦っているうちに筋力が付いたのだろう。
プシュー
蛇が毒を吐きだしてきた。今までと違って避けることができるようになっていたが、油断した。まさか大蛇が2匹いて後ろから攻撃してくるとは思っていなかったのだ。
プシュー
「痛い!痛い!くそー!」
そして再び意識を失った。意識を取り戻すと最初の場所にいる。
「もう少しだったのに!次こそはあいつらを倒してみせるぞ!」
そして再び小鬼達と黒い狼達を倒し、大蛇の前に来た。
「今度こそ倒してみせるぞ!」
大蛇が液を吹きかけてきた。避けきれずに液のかかった腕を見てみるとただれてはいるが溶けてはいない。どうやら毒に耐性がついてきたようだ。そして、オレはボロボロになりながらも大蛇の討伐に成功した。
「やったぞー!」
大蛇を倒した後、座って休みながらいろいろなことを考えた。
「ここに落とされて何日が過ぎたんだ?一体いつまで続くんだ?先が見えないのって苦痛だよな~。もういい加減にして欲しいよ。」
「あ~あ。このゲームももう飽きちゃったよな~。新しいものでも買いに行くか。」
引きこもりのオレでもたまに外に行くこともある。それは、新しいゲームを買いに行く時だ。ゲームを売っている店に行くためには繁華街に行く必要がある。繁華街には危険がいっぱいだ。だからオレはいつも足早に歩くようにしている。
「てめぇ!金を出せって言ってるだろ!」
バコッボコッ
“あ~。誰かが因縁をつけられてるな~。だから、繁華街は嫌いなんだ!”
ゲームを買いに行く途中、路地裏でカツアゲされている人がいた。本来なら警察に通報するなり、助けに入るべきだろうが、こういう時は見て見ぬふりをしてその場を立ち去るようにしている。
“あの人、大丈夫かな~。まあ、オレには関係ないし。早くゲームを買わなくちゃ。”
ピカ ゴロゴロ
「なんか雲行きが怪しくなってきたな~。降られる前に急ぐか~。」
ピカッ バキバキバキドッカーン
“あっ!”
目の前が光ったと思ったら意識を失った。どうやら雷に打たれたようだ。
「ん~。ここどこかな~?」
意識を取り戻すと真っ白な世界にいた。そして目の前には白い衣装をまとった老人が立っていた。
「おお、気が付いたか。」
「ここは?」
「ここは死後の世界じゃ。」
「じゃあ、オレは?」
「雷に打たれて死んだんじゃな。」
「そうだったんですか~。」
その老人は少し怒った口調で言った。
「お主はわしを見て何も思い出さぬか?」
「えっ?!何をですか?」
初めて見る老人だが、どことなく見覚えがある。
「は~。お主という奴は・・・・。まあよい。」
パチン
老人が指を鳴らすと、オレの頭の中に様々な情報が飛び込んできた。頭が割れるように痛い。すると、その情報が映像化されていく。
“なんなんだ?これは。あの男の頭、あれってチョンマゲだよな~。なんか時代劇のようだ。一体何がどうなってるんだ~?”
チョンマゲの男の前にはやくざ風の男達にいじめられている女性や子どもの姿が見えた。だが、チョンマゲの男はそれを無視して隠れるようにその場から立ち去った。そして、チョンマゲの男は逃げる途中で辻斬りに殺されたのだ。
“なんなんだ?もしかしてあのチョンマゲの男ってオレなのか?”
再び頭が割れるように痛くなった。そして、光る存在に土下座して必死に懇願するチョンマゲの男の姿が見えた。
“お願いします!次こそは人のため、世のためになる生き方をします!何卒お許しください!もう一度生まれ変わりのチャンスをください!お願いします!”
チョンマゲの男の姿がどんどん変化して、そこには自分がいた。そしてすべてを思い出した。
「オレはまた同じことを繰り返してしまったんですか。」
「ああ、そうじゃ。これで何度目かの~。」
「えっ?!2度目じゃないんですか?」
「違うさ。そなたは死ぬたびに同じことをいつも願っていたんじゃ。だが、いっこうに改まる様子がないんじゃよ。」
「情けないです。」
「そうじゃ!情けなさすぎるんじゃ!だからそなたには天罰を与えるしかなさそうじゃ!」
「ちょっと待ってください。次こそはしっかり生きますから。」
「神であるこのわしに何度も何度もそうやって懇願したんじゃ。わしの堪忍袋も限界じゃ。そなたには厳しい修行をしてもらうぞ!」
「ごめんなさい!次こそはしっかり生きます!許してください!」
「ダメじゃ。今回は許さん。奈落の底で修行してくるがよい!」
パチン
神様が指を鳴らすと足元が暗くなり、真っ逆さまに暗闇の中に落ちていった。
「わ~!!!落ちる~!!!」
気が付くと、鼻が曲がるほど臭くしかも真っ暗でじめじめした場所にいた。
「ここはどこだ?まさか地獄か?確か神様は奈落の底って言ってたよな~。やっぱり地獄なのか?」
遠くで何か獣のようなものが吠えているのが聞こえてきた。真っ暗で何も見えない。真っ暗な世界がこれほど怖いとは知らなかった。
ギャー キエー グオー
「やばい!やばい!どうなっちゃうんだよ~!」
獣の叫び声が聞こえる度に体に力が入る。オレは目を閉じて体を丸めた。
「なんでなんだよ~。オレより悪事を働いた奴は山ほどいるじゃないか!なんでオレが奈落の底に落とされなきゃいけないんだ!オレ、そんなに悪いことなんかしてないじゃないか!人をだましたわけじゃないし、人を傷つけたわけでもないんだ!なのに何でだよ~!」
どれくらいたっただろうか、こうしていても仕方ないと思い、目をゆっくりと開いた。しばらく目を閉じていたせいか、暗いながらも少し周りの様子が見えてきた。
「目が慣れたのかな~。薄暗いけどかすかに見えるぞ!」
すると首のあたりに冷たいものを感じた。手で払いのけようとすると、蛇が手に絡みついてきた。
ギャー
オレは立ち上がってその場を離れようとしたが、足元がおぼつかない。ゆっくりと足元を確認しながらその場から離れると、頭に角の生えた小さな鬼のような化け物が何匹も現れた。口元には牙も見える。
「なんなんだ!あれは!」
ゆっくりと後ずさりすると、棍棒を持った小鬼達が襲い掛かってきた。追い払おうとするが小鬼達は引き下がらない。
ボコッ バコッ ボコボコ
「痛い!痛い!やめてくれー!」
あまりの痛みに意識が遠のいていく。
“これで罰は終わりなのかな~。”
淡い期待を持ちながら意識を失った。そして再び目を開けると最初と同じ場所にいた。
「えっ?!どういうことだ?罰は終わったんじゃないのか?」
先ほどと同じように蛇が現れた。そして次に棍棒を持った小鬼達が現れた。ここでオレはあることに気付いた。
“これってさっきと同じ流れだよな~。さっきは小鬼達に殴られて意識を失ったんだ。だったら、小鬼達を退治する方法を何とか考えないとまた同じことになるぞ!”
そんなことを考えていると、少し先のくぼみが光った。近づいていくとそこには剣が置かれていた。
「これがあればなんとかなるかもな。」
思った通り少し先に小鬼達がいた。先ほどと同じように棍棒をもって襲い掛かってくる。オレは手に持つ剣で小鬼達を斬り殺そうとしたが、剣がうまく使えない。再び小鬼達にボコボコにされ意識を失った。
「またここからか~。もしかしてオレは小鬼達に殺されたのか?死ぬ度にここから始まるのか?」
同じことを何度も繰り返しているうちに剣の使い方がわかってきた。そしてとうとう小鬼達を殲滅できた。
「ふ~。今度は生き残ったぞ!」
オレはさらに先に進んでいくことにした。しばらく進むと、今度は鋭い牙を生やした黒い狼達がいた。狼達が物凄い速さで攻撃してくる。剣を振ろうとするが間に合わない。足や腕を噛まれ激痛が走った。
「痛い!痛い!こいつらなんなんだ~!」
オレは走って逃げようとしたが、暗闇の中を思うように走れない。狼達に追いつかれて首を噛み切られた。
「あれ?ここって一番最初の場所じゃないか!やっぱりそうだ!死ぬとここに戻ってくるんだ!」
最初と違って右手に何かを持っている感触があった。見てみるとさっき見つけた剣を握っていた。
”どういうことだ?もしかしたら一度手にした武器は失わないってことか?“
それから何度も何度も狼達に殺された。10回や20回じゃない。数えきれないほどだ。その都度、痛みや苦しみを感じるのだからたまったものではない。でも、ここから逃れるすべはないのだ。神様の罰がこれほど酷いものだとは思わなかった。
「あれっ?今回は今までよりかなり視界が良くなってるぞ!」
何度も生まれ変わって能力があがったのか、暗闇の中でもかなりよく見えるようになっていた。そして速すぎてよくわからなかった狼達の動きも、しっかりと目で追えるようになっている。
「これならいけるぞ!」
バシッ グサッ シュバッ
「ふ~。やったぞ~!全部倒したぞ~!」
そして僕は再び奥へと進んだ。それにしてもおかしいことだらけだ。
“眠くならないし、お腹もすかないよな~。なんでだ?ここが地獄だからか~?”
次に現れたのは巨大な蛇だ。蛇の動きに注意しながらゆっくりと近づき、剣で斬りつけた。だが、皮膚が固くて剣が通らない。逆に蛇が口から液体を吹きかけてきた。
「熱い!熱い!痛い!」
見ると手の皮膚が溶けて骨がむき出しになっている。そして再び意識を失った。狼の時と同じように、その後も何度も何度も蛇に挑戦し続け、その度ごとに身体が焼けるような激痛に見舞われた。
「もしかしたらオレが前に進むから危険な目に遭うのかもしれないな。最初の蛇を殺して、ここにいる方がいいんじゃないか~。」
独り言をつぶやいていると、あの巨大な蛇の毒と同じように激痛が走った。見ると足や手が溶けている。そして再び意識を失った。どうやらじっとしていることは許されないようだ。
「あ~。またここか~。いつまで続くんだ?ここにじっとしていてもまたあの激痛に襲われるなら、前に進むしかないじゃないか!」
“あれ?身体が軽いんだけど。”
自分の身体を見てみると、150キロあった太い胴体は見違えるほど筋肉質になっている。考えてみれば当然だ。あれだけ魔物と戦ったんだ。しかも何も食べずにだ。痩せるのも当然だろう。
「この蛇を殺さない限り先には進めないんだよな~。ならやってやるさ。」
グサッ バシッ
オレは剣で蛇に傷をつけることができるようになっていた。恐らく何度も戦っているうちに筋力が付いたのだろう。
プシュー
蛇が毒を吐きだしてきた。今までと違って避けることができるようになっていたが、油断した。まさか大蛇が2匹いて後ろから攻撃してくるとは思っていなかったのだ。
プシュー
「痛い!痛い!くそー!」
そして再び意識を失った。意識を取り戻すと最初の場所にいる。
「もう少しだったのに!次こそはあいつらを倒してみせるぞ!」
そして再び小鬼達と黒い狼達を倒し、大蛇の前に来た。
「今度こそ倒してみせるぞ!」
大蛇が液を吹きかけてきた。避けきれずに液のかかった腕を見てみるとただれてはいるが溶けてはいない。どうやら毒に耐性がついてきたようだ。そして、オレはボロボロになりながらも大蛇の討伐に成功した。
「やったぞー!」
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