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人魚達の願い
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大陸が近づいてくるとどこからともなくきれいな歌声が聞こえてきた。
「誰が歌っているのかしら?すごくきれいな声ね。」
「確かにな。」
「心が和みにゃ~!」
「ミーアが食べ物以外に感動するなんてありえるの?」
「当たり前にゃ!」
「ハッハッハッハッ」
岩礁のいたるところに美女達が座って歌っていた。よく見ると上半身は海藻を水着のように身につけ、下半身が魚の姿をしている。
「人魚にゃ!初めて見たにゃ!」
「本当ね。みんなきれいだわ!」
女性陣がオレを見た。オレは気にしていない素振りを見せたが、一瞬見惚れてしまったようだ。すると、人魚が一人船に近づいてくる。
「イカルドさんが来た時も人魚はいたんですか?」
「いいや。俺も初めて見たよ。」
どうして以前にはいなかった人魚が急に現れたのだろう。そんなことを考えていると近づいてくる人魚がいた。
「はじめまして。アテナ様の使徒様。私は人魚族のマーナと言います。お願いがあるんですがよろしいでしょうか?」
するとマーナの姿が人間に変化していく。そして船の上に飛び乗った。
「オレは使徒ではありませんけどね。でも、お願いって何ですか?」
マーナはオレの言葉に首をかしげて不思議そうな顔をした。
「私達は今まで人魚の里で平和に暮らしていたんですが、最近半魚人達が人魚の里に攻め込んできて大勢の仲間が殺されました。私達は何とか逃げ延びたんですが、安心して暮らすことができないんです。半魚人達を何とかしてもらえませんか?」
ここで気になることがあった。
「半魚人達は昔からいたんですよね?昔から人魚の里を襲っていたんですか?」
「いいえ。半魚人と人魚は同族ですから仲がよかったんです。ですが、空に真っ黒な雲がかかってから急に半魚人達が狂暴になったんです。」
やはりサティーニの復活が原因なのかもしれない。そうだとしたら、サティーニ復活の影響は魔大陸全域に広がっている可能性がある。相当厄介だ。
「人魚の里は海の中ですよね?もしかしたら半魚人達も海の中で暮らしているんですか?」
人魚の里は海の中だ。だとしたら半魚人達も海の中で暮らしているのだろう。そうであれば、簡単に解決できそうもない。
「ユーリ。どうするの?」
「ユリウス様。何とかできませんか?」
「でもな~。半魚人は海の中にいるんだろ?海の中では戦えないんじゃないか。」
すると、マーナが教えてくれた。
「それなら大丈夫です。半魚人達は岸の洞窟の中で生活していますから。」
「そうなの?」
「はい。この先に見える岬の向こう側に洞窟があるんです。そこにいます。」
「わかったよ。なら、やってみるよ。」
「ありがとうございます。」
イカルドには船に残ってもらい、人魚達に守ってもらうようにお願いした。
「イカルドさん。オレ達、半魚人を討伐してきます。もし何かあったらこの水晶に魔力を流してください。オレと連絡が取れますから。」
「わかったよ。気を付けてな。」
オレ達はマーナの案内で半魚人達の住処に向かった。岬の向こう側から煙が出ている。どうやら半魚人の住処は近い様だ。
「あそこです。あの洞窟は中が広がっていて、そこに半魚人達の集落があるんです。」
マーナが指差した方向に入り口が大きな洞窟があり、そこから煙が出ていた。
「サニー、ソフィア、ミーア!行くぞ!」
「いいわよ!」
みんなで洞窟に入っていくと、異様な臭いがしてくる。下を見るとごつごつした岩の隙間に骨のようなものが散乱していた。
「もしかして、これって人魚の骨?」
「多分な。」
「かわいそうです。」
さらに奥に進んでいくと、見張りらしき者達が鉄の銛を持って立っていた。
「お前達は何者だ!」
「見ればわかるだろ。人族とエルフ族、それに獣人族だ。」
オレの言葉に驚いたようだ。魔大陸に来る人族などないのだから驚くのも無理はない。
「おい!族長達に報告して来い!」
兵士の一人が奥に向かって走り出した。
「お前達はどうして人魚達を襲うんだ?」
「お前はバカか?うまいからに決まっているだろう。人魚達の肉は最高だからな。」
兵士がオレ達に銛で攻撃してきた。それをかわして刀を抜くと、今度は口から水を吐き出してきた。凄まじい威力だ。オレの避けた後の岩が水の勢いで切断された。
ビシュッ ガタガタ
「あの水攻撃は危険だ。不用意に近づかない方がいいな。」
「了解よ。」
すると半魚人は穴の奥に走り出した。オレ達がそれを追いかけていくと大きな空間に出た。そこには50体を超える半魚人達が待ち構えていた。
「形勢逆転だな。この数を相手に生きて帰れると思うなよ。」
「人間の肉か~。どんな味だろうな。うまいんだろうな~。ウシシシ」
「俺はあっちの女をもらうぜ。柔らかくてうまそうだ。」
どうやら半魚人達はオレ達を食べる気のようだ。
「どうするの?ユーリ。」
もしかしたらサティーニの影響かもしれない。もし彼らが操られているだけだとしたら殺したくはない。オレは呪いや洗脳を解除する魔法を発動した。
『リムーヴ』
彼らの身体が光り始めたが、何の変化もない。
「呪いでも何でもないようね。」
「ユリウス様。彼らの本質だと思われます。」
「そうだね。なら遠慮はいらないかな。」
「退治するにゃ!」
ミーアがいきなり剣を抜いて走り出した。半魚人達は一斉にミーアに向けて水のカッターを吐きだした。ミーアはそれを避けながら半魚人達に近づいていく。
「サニー!ミーアの援護を頼む!」
「了解!」
サニーが半魚人達の前に光球を作り出した。半魚人達は眩しさに目を開けていられない。
「ソフィア!行くよ!」
「はい!」
オレも背中の刀を抜いて半魚人に斬り込む。横を見るとソフィアの剣からは炎が揺らめいでいた。
スパッ シュッ ズボッ スパッ
半魚人達も銛で何とか応戦しようとするが相手にならない。50体ほどいた半魚人は全て地面に倒れていた。
「終わったね。」
「いいや。まだだ。海の方からものすごい魔力が近づいてくるぞ!みんな注意しろ!」
海の中から現れたのは巨大な蜘蛛の身体をしていて、頭に角の生えた生き物だ。まるで地球にいた時のアニメで見た牛鬼のようだ。
「よくも我が眷属たちを殺してくれたな。貴様らにはそれなりの報いを受けてもらうぞ!」
「誰が歌っているのかしら?すごくきれいな声ね。」
「確かにな。」
「心が和みにゃ~!」
「ミーアが食べ物以外に感動するなんてありえるの?」
「当たり前にゃ!」
「ハッハッハッハッ」
岩礁のいたるところに美女達が座って歌っていた。よく見ると上半身は海藻を水着のように身につけ、下半身が魚の姿をしている。
「人魚にゃ!初めて見たにゃ!」
「本当ね。みんなきれいだわ!」
女性陣がオレを見た。オレは気にしていない素振りを見せたが、一瞬見惚れてしまったようだ。すると、人魚が一人船に近づいてくる。
「イカルドさんが来た時も人魚はいたんですか?」
「いいや。俺も初めて見たよ。」
どうして以前にはいなかった人魚が急に現れたのだろう。そんなことを考えていると近づいてくる人魚がいた。
「はじめまして。アテナ様の使徒様。私は人魚族のマーナと言います。お願いがあるんですがよろしいでしょうか?」
するとマーナの姿が人間に変化していく。そして船の上に飛び乗った。
「オレは使徒ではありませんけどね。でも、お願いって何ですか?」
マーナはオレの言葉に首をかしげて不思議そうな顔をした。
「私達は今まで人魚の里で平和に暮らしていたんですが、最近半魚人達が人魚の里に攻め込んできて大勢の仲間が殺されました。私達は何とか逃げ延びたんですが、安心して暮らすことができないんです。半魚人達を何とかしてもらえませんか?」
ここで気になることがあった。
「半魚人達は昔からいたんですよね?昔から人魚の里を襲っていたんですか?」
「いいえ。半魚人と人魚は同族ですから仲がよかったんです。ですが、空に真っ黒な雲がかかってから急に半魚人達が狂暴になったんです。」
やはりサティーニの復活が原因なのかもしれない。そうだとしたら、サティーニ復活の影響は魔大陸全域に広がっている可能性がある。相当厄介だ。
「人魚の里は海の中ですよね?もしかしたら半魚人達も海の中で暮らしているんですか?」
人魚の里は海の中だ。だとしたら半魚人達も海の中で暮らしているのだろう。そうであれば、簡単に解決できそうもない。
「ユーリ。どうするの?」
「ユリウス様。何とかできませんか?」
「でもな~。半魚人は海の中にいるんだろ?海の中では戦えないんじゃないか。」
すると、マーナが教えてくれた。
「それなら大丈夫です。半魚人達は岸の洞窟の中で生活していますから。」
「そうなの?」
「はい。この先に見える岬の向こう側に洞窟があるんです。そこにいます。」
「わかったよ。なら、やってみるよ。」
「ありがとうございます。」
イカルドには船に残ってもらい、人魚達に守ってもらうようにお願いした。
「イカルドさん。オレ達、半魚人を討伐してきます。もし何かあったらこの水晶に魔力を流してください。オレと連絡が取れますから。」
「わかったよ。気を付けてな。」
オレ達はマーナの案内で半魚人達の住処に向かった。岬の向こう側から煙が出ている。どうやら半魚人の住処は近い様だ。
「あそこです。あの洞窟は中が広がっていて、そこに半魚人達の集落があるんです。」
マーナが指差した方向に入り口が大きな洞窟があり、そこから煙が出ていた。
「サニー、ソフィア、ミーア!行くぞ!」
「いいわよ!」
みんなで洞窟に入っていくと、異様な臭いがしてくる。下を見るとごつごつした岩の隙間に骨のようなものが散乱していた。
「もしかして、これって人魚の骨?」
「多分な。」
「かわいそうです。」
さらに奥に進んでいくと、見張りらしき者達が鉄の銛を持って立っていた。
「お前達は何者だ!」
「見ればわかるだろ。人族とエルフ族、それに獣人族だ。」
オレの言葉に驚いたようだ。魔大陸に来る人族などないのだから驚くのも無理はない。
「おい!族長達に報告して来い!」
兵士の一人が奥に向かって走り出した。
「お前達はどうして人魚達を襲うんだ?」
「お前はバカか?うまいからに決まっているだろう。人魚達の肉は最高だからな。」
兵士がオレ達に銛で攻撃してきた。それをかわして刀を抜くと、今度は口から水を吐き出してきた。凄まじい威力だ。オレの避けた後の岩が水の勢いで切断された。
ビシュッ ガタガタ
「あの水攻撃は危険だ。不用意に近づかない方がいいな。」
「了解よ。」
すると半魚人は穴の奥に走り出した。オレ達がそれを追いかけていくと大きな空間に出た。そこには50体を超える半魚人達が待ち構えていた。
「形勢逆転だな。この数を相手に生きて帰れると思うなよ。」
「人間の肉か~。どんな味だろうな。うまいんだろうな~。ウシシシ」
「俺はあっちの女をもらうぜ。柔らかくてうまそうだ。」
どうやら半魚人達はオレ達を食べる気のようだ。
「どうするの?ユーリ。」
もしかしたらサティーニの影響かもしれない。もし彼らが操られているだけだとしたら殺したくはない。オレは呪いや洗脳を解除する魔法を発動した。
『リムーヴ』
彼らの身体が光り始めたが、何の変化もない。
「呪いでも何でもないようね。」
「ユリウス様。彼らの本質だと思われます。」
「そうだね。なら遠慮はいらないかな。」
「退治するにゃ!」
ミーアがいきなり剣を抜いて走り出した。半魚人達は一斉にミーアに向けて水のカッターを吐きだした。ミーアはそれを避けながら半魚人達に近づいていく。
「サニー!ミーアの援護を頼む!」
「了解!」
サニーが半魚人達の前に光球を作り出した。半魚人達は眩しさに目を開けていられない。
「ソフィア!行くよ!」
「はい!」
オレも背中の刀を抜いて半魚人に斬り込む。横を見るとソフィアの剣からは炎が揺らめいでいた。
スパッ シュッ ズボッ スパッ
半魚人達も銛で何とか応戦しようとするが相手にならない。50体ほどいた半魚人は全て地面に倒れていた。
「終わったね。」
「いいや。まだだ。海の方からものすごい魔力が近づいてくるぞ!みんな注意しろ!」
海の中から現れたのは巨大な蜘蛛の身体をしていて、頭に角の生えた生き物だ。まるで地球にいた時のアニメで見た牛鬼のようだ。
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