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最終決戦
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ソフィア達がハデスと戦っているころ、オレは悪魔城の中に入り悪魔王のサティーニのいる場所に向かっていた。どんどん魔力が強くなってくる。
“なんか奈落にいた時に似てるよな~。このうす暗くてじめじめした感覚は久しぶりだ。”
すると辺りの景色が変わっていく。気付けば辺り一帯なのもない真っ黒な空間の中にいた。
「お前がサティーニか?」
「ああ、そうだ。お前はアテナの使徒か?」
「別に使徒ってわけじゃないさ。」
「 まあよい。この空間の中ではアテナの力も及ばぬからな。」
どす黒いオーラがサティーニの身体を覆っている。このどす黒いオーラの源は恐らく人々の苦しみ、悲しみ、憎しみなのだろう。
「では始めるか。」
サティーニの身体からどんどん黒い魔力が溢れ出てくる。その黒い魔力が漆黒のドラゴンへと変化した。黒い翼、頭には黒い角が2本、胴体はまるで魔力の鎧で固められたような姿だ。明らかに今までの敵とは格が違う。
「なら、オレも本気を出させてもらうぞ!」
オレが魔力を解放すると、全身から神々しい光が放たれ、その光が黄金色に輝く竜へと変化した。
「なるほどな。お前なら相手にとって不足はない。行くぞ!」
漆黒のドラゴンが黒炎のブレスを放ってきた。それを光竜が身体をくねらせながら避ける。そして今度は光竜が光りの粒子を降らせ始めた。だが、漆黒のドラゴンは黒い靄となってすぐに違う場所へと移動した。
漆黒のドラゴンと光竜が戦っているその下では、サティーニとオレが戦闘を繰り広げていた。自分達から生まれたドラゴンと竜は、オレ達がダメージを負うとドラゴンや竜へも影響を与える。当然その逆も同じだ。ドラゴンや竜が受けたダメージが、そのままオレ達のダメージとなった。
「まさかこの俺と対等に戦える存在がいるとは思わなかったぞ!確かユリウスとか言ったな。お前に敬意を表して俺の全力を見せてやろう。」
するとサティーニの身体に真っ黒な靄のようなものがどんどん流れ込んでいく。サティーニの身体がどんどん大きくなっていく。そして、身体から溢れ出る魔力もより濃密になった。
「ハッハッハッハッ 今の俺は史上最強だ。この世界で最高神を名乗っているアテナすらこの俺にはかなうまい。」
上空では黒い雲がところどころ赤く染まり、真っ黒な稲光が下に向かって落ち始めた。昔、何かで見た地獄のようだ。
「行くぞ!」
サティーニの姿も気配も消えた。次の瞬間、脇腹に激痛を感じ、そこから血が流れた。
グハッ
「すぐには殺さぬ!俺様には向かった罰を与えてから殺してやろう。」
シュッ ズバ スパッ ブス
グハッ
オレの手や足、腹から血が流れ出る。
“サティーニはここまで強いのか。まるで黒龍と戦ったときみたいだ。オレはこのままここで死ぬのか。でも、奈落と違って復活はできないよな。どうすればいいんだ?”
するとどこからか声が聞こえた。
“ここで諦めたら今までと同じよ。修行に打ち勝ちなさい。”
“そうだ!ここで諦めたらダメなんだ!何か方法はないか・・・・”
その間にもサティーニの攻撃は続く。もう立っているのも限界だ。上空の竜もドラゴンに踏みつけられている。
“サティーニに流れ込んだ黒い靄は、恐らく人々の苦しみ、悲しみ、憎しみだろうな。ならば、オレが対抗するにはその反対のことを・・・・”
オレはこの世界に来てから出会った人々の笑顔を思い出した。自分を愛してくれる仲間、自分を慈しんでくれる父上と母上。
“この世界は絶対に暗闇にしない!”
オレの身体から金色に輝く光が溢れ出た。そして、背中に純白の翼が生え、まるで天使のような、あるいは神のような姿へと変化した。そして、身体中の傷が見る見るうちに癒えていく。その様子を見て焦ったのはサティーニだ。
「貴様は一体何者だ?」
「さあな。オレにもわからないさ。サティーニ!今度はオレの番だ。」
オレは背中の刀を抜いてサティーニに斬りかかった。サティーニは咄嗟に姿も気配も消した。だが、オレは上空に舞い上がり刀を振った。
スパッ
グハッ
右腕を失ったサティーニが姿を現した。
「なぜだ?なぜ俺の場所が分かった?」
「貴様の源は人々の悲しみ、怒り、憎しみだ。オレにはそれが見えるのさ。」
「なるほどな。だが、この攻撃からは逃れられまい。」
サティーニが手を前にかざすと黒い球が現れて、辺りの空気を飲み込み始めた。まるでブラックホールのようだ。
『ディスアピアランス』
オレは右手を前に向けて魔法を唱えた。すると、サティーニが放ったすべてを吸い込む黒い球は消滅してしまった。
「なんだと~!」
「もうお終りだ!サティーニ!何をしようがお前はオレには勝てない!」
「ふざけるな!俺は…俺は悪魔王だ!」
「なら、終わらせよう。」
オレは今の自分が持てる力をすべて出し切って魔法を唱えた。
『ゴッドブレッシング』
すると真っ黒だった空間にひびが入り、辺り一面見事に咲き誇る花畑の空間が現れた。上から降り注ぐ光がすべてを優しく包み込んでいく。そしてサティーニの身体を包み込むと、サティーニの目から涙が流れた。
「今分かった。俺達悪魔がなぜ創造されたのか。俺達は‥‥」
サティーニの身体が完全に消滅した。
「終わったな~。さて、サニー達のところに帰るか。」
城から出てサニー達のいる場所まで向かおうとすると、目の前にサニー、ソフィア、ミーアがいた。その脇にはドラクや竜王達もいる。
”どうやら無事に終わったようだな。“
歩き始めたその瞬間、上空から光が差し込んできた。そして、気付けばオレは真っ白な世界にいた。
「ホッホッホッホッ 第2の修行も無事に終わったようじゃな。」
「あなたは‥‥。」
「さて、そなたの修行もこれで終わりじゃ。これからどうするかの~?」
「ちょ、ちょっと待ってください!修行が終わりって!まさかこのまままた別の場所に移動させるわけじゃないですよね?」
「それをどうするか考えておるんじゃよ。」
その頃、悪魔城の前では突然空から差し込んできた光にオレが飲み込まれていなくなったのを見て、サニー達が心配していた。
「サニー様、もしやユリウス様は天界に行かれたのでしょうか?」
「多分ね。サティーニを討伐してアテナ様のお手伝いが終わったのかもしれないわ。」
「なら、修行が終わったってことにゃ?ユリウス様はもう戻ってこないにゃ?」
「わからないわ。ユーリ‥‥」
確かに今回の人生は創造神様から修行だと言われた。でも、この世界にはオレの婚約者達がいる。父上や母上もいる。守りたい人達が大勢いるのだ。
「創造神様。オレをこの世界に戻してはいただけないでしょうか?」
「何故だ?」
創造神様が厳しい目つきでオレを見た。
「この世界に転生して、今までの自分を振り返ることができました。人の幸せを本気で考えることができました。オレはこの世界が好きなんです。この世界の人々を幸せにしたいんです。」
創造神様の顔がほころんだ。
「そうか。成長したな。良かろう。ただし、そなたの寿命が尽きるまでじゃ。良いな。」
「ありがとうございます。」
オレは地上へと戻った。すると、サニー、ソフィア、ミーアがオレのところに駆け寄ってきた。
「お帰り。」
「ああ、ただいま。」
――――――完
“なんか奈落にいた時に似てるよな~。このうす暗くてじめじめした感覚は久しぶりだ。”
すると辺りの景色が変わっていく。気付けば辺り一帯なのもない真っ黒な空間の中にいた。
「お前がサティーニか?」
「ああ、そうだ。お前はアテナの使徒か?」
「別に使徒ってわけじゃないさ。」
「 まあよい。この空間の中ではアテナの力も及ばぬからな。」
どす黒いオーラがサティーニの身体を覆っている。このどす黒いオーラの源は恐らく人々の苦しみ、悲しみ、憎しみなのだろう。
「では始めるか。」
サティーニの身体からどんどん黒い魔力が溢れ出てくる。その黒い魔力が漆黒のドラゴンへと変化した。黒い翼、頭には黒い角が2本、胴体はまるで魔力の鎧で固められたような姿だ。明らかに今までの敵とは格が違う。
「なら、オレも本気を出させてもらうぞ!」
オレが魔力を解放すると、全身から神々しい光が放たれ、その光が黄金色に輝く竜へと変化した。
「なるほどな。お前なら相手にとって不足はない。行くぞ!」
漆黒のドラゴンが黒炎のブレスを放ってきた。それを光竜が身体をくねらせながら避ける。そして今度は光竜が光りの粒子を降らせ始めた。だが、漆黒のドラゴンは黒い靄となってすぐに違う場所へと移動した。
漆黒のドラゴンと光竜が戦っているその下では、サティーニとオレが戦闘を繰り広げていた。自分達から生まれたドラゴンと竜は、オレ達がダメージを負うとドラゴンや竜へも影響を与える。当然その逆も同じだ。ドラゴンや竜が受けたダメージが、そのままオレ達のダメージとなった。
「まさかこの俺と対等に戦える存在がいるとは思わなかったぞ!確かユリウスとか言ったな。お前に敬意を表して俺の全力を見せてやろう。」
するとサティーニの身体に真っ黒な靄のようなものがどんどん流れ込んでいく。サティーニの身体がどんどん大きくなっていく。そして、身体から溢れ出る魔力もより濃密になった。
「ハッハッハッハッ 今の俺は史上最強だ。この世界で最高神を名乗っているアテナすらこの俺にはかなうまい。」
上空では黒い雲がところどころ赤く染まり、真っ黒な稲光が下に向かって落ち始めた。昔、何かで見た地獄のようだ。
「行くぞ!」
サティーニの姿も気配も消えた。次の瞬間、脇腹に激痛を感じ、そこから血が流れた。
グハッ
「すぐには殺さぬ!俺様には向かった罰を与えてから殺してやろう。」
シュッ ズバ スパッ ブス
グハッ
オレの手や足、腹から血が流れ出る。
“サティーニはここまで強いのか。まるで黒龍と戦ったときみたいだ。オレはこのままここで死ぬのか。でも、奈落と違って復活はできないよな。どうすればいいんだ?”
するとどこからか声が聞こえた。
“ここで諦めたら今までと同じよ。修行に打ち勝ちなさい。”
“そうだ!ここで諦めたらダメなんだ!何か方法はないか・・・・”
その間にもサティーニの攻撃は続く。もう立っているのも限界だ。上空の竜もドラゴンに踏みつけられている。
“サティーニに流れ込んだ黒い靄は、恐らく人々の苦しみ、悲しみ、憎しみだろうな。ならば、オレが対抗するにはその反対のことを・・・・”
オレはこの世界に来てから出会った人々の笑顔を思い出した。自分を愛してくれる仲間、自分を慈しんでくれる父上と母上。
“この世界は絶対に暗闇にしない!”
オレの身体から金色に輝く光が溢れ出た。そして、背中に純白の翼が生え、まるで天使のような、あるいは神のような姿へと変化した。そして、身体中の傷が見る見るうちに癒えていく。その様子を見て焦ったのはサティーニだ。
「貴様は一体何者だ?」
「さあな。オレにもわからないさ。サティーニ!今度はオレの番だ。」
オレは背中の刀を抜いてサティーニに斬りかかった。サティーニは咄嗟に姿も気配も消した。だが、オレは上空に舞い上がり刀を振った。
スパッ
グハッ
右腕を失ったサティーニが姿を現した。
「なぜだ?なぜ俺の場所が分かった?」
「貴様の源は人々の悲しみ、怒り、憎しみだ。オレにはそれが見えるのさ。」
「なるほどな。だが、この攻撃からは逃れられまい。」
サティーニが手を前にかざすと黒い球が現れて、辺りの空気を飲み込み始めた。まるでブラックホールのようだ。
『ディスアピアランス』
オレは右手を前に向けて魔法を唱えた。すると、サティーニが放ったすべてを吸い込む黒い球は消滅してしまった。
「なんだと~!」
「もうお終りだ!サティーニ!何をしようがお前はオレには勝てない!」
「ふざけるな!俺は…俺は悪魔王だ!」
「なら、終わらせよう。」
オレは今の自分が持てる力をすべて出し切って魔法を唱えた。
『ゴッドブレッシング』
すると真っ黒だった空間にひびが入り、辺り一面見事に咲き誇る花畑の空間が現れた。上から降り注ぐ光がすべてを優しく包み込んでいく。そしてサティーニの身体を包み込むと、サティーニの目から涙が流れた。
「今分かった。俺達悪魔がなぜ創造されたのか。俺達は‥‥」
サティーニの身体が完全に消滅した。
「終わったな~。さて、サニー達のところに帰るか。」
城から出てサニー達のいる場所まで向かおうとすると、目の前にサニー、ソフィア、ミーアがいた。その脇にはドラクや竜王達もいる。
”どうやら無事に終わったようだな。“
歩き始めたその瞬間、上空から光が差し込んできた。そして、気付けばオレは真っ白な世界にいた。
「ホッホッホッホッ 第2の修行も無事に終わったようじゃな。」
「あなたは‥‥。」
「さて、そなたの修行もこれで終わりじゃ。これからどうするかの~?」
「ちょ、ちょっと待ってください!修行が終わりって!まさかこのまままた別の場所に移動させるわけじゃないですよね?」
「それをどうするか考えておるんじゃよ。」
その頃、悪魔城の前では突然空から差し込んできた光にオレが飲み込まれていなくなったのを見て、サニー達が心配していた。
「サニー様、もしやユリウス様は天界に行かれたのでしょうか?」
「多分ね。サティーニを討伐してアテナ様のお手伝いが終わったのかもしれないわ。」
「なら、修行が終わったってことにゃ?ユリウス様はもう戻ってこないにゃ?」
「わからないわ。ユーリ‥‥」
確かに今回の人生は創造神様から修行だと言われた。でも、この世界にはオレの婚約者達がいる。父上や母上もいる。守りたい人達が大勢いるのだ。
「創造神様。オレをこの世界に戻してはいただけないでしょうか?」
「何故だ?」
創造神様が厳しい目つきでオレを見た。
「この世界に転生して、今までの自分を振り返ることができました。人の幸せを本気で考えることができました。オレはこの世界が好きなんです。この世界の人々を幸せにしたいんです。」
創造神様の顔がほころんだ。
「そうか。成長したな。良かろう。ただし、そなたの寿命が尽きるまでじゃ。良いな。」
「ありがとうございます。」
オレは地上へと戻った。すると、サニー、ソフィア、ミーアがオレのところに駆け寄ってきた。
「お帰り。」
「ああ、ただいま。」
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