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Season3
勇者ーSiriusー1
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「アイリーンちゃ~ん。隠れてないで出ておいで~」
闘技場の関係者用通路、選手の控え室や物品倉庫などが並ぶ廊下にビルの声が響く。
アイリーンは控え室の一室に立て籠もり、部屋の隅で蹲るシリウスに寄り添って震えていた。
すると遠くの部屋から次々と扉が開かれていく音が聞こえてきた。音は次第に近づいてきてついに隣の部屋の扉が開かれると足音がこちらへと近づいてくる。
「っ!!シリウスさん、こっちに来る!!」
アイリーンはシリウスを揺さぶり正気を戻そうと試みるがただ抜け殻のように虚空を見つめるのみであった。
ついに足音が部屋の前で止まると鍵をかけた扉が激しく荒ぶる。
「おや、締め出すなんて酷いじゃないか」
一拍の間の後、扉とバリケードとして置いておいたチェストが宙を舞い、入口からビルが顔を覗かせた。
「おお、いたいた」
「いやっ!!来ないで!!」
手元にある物を投げつけるが大男は怯むことなく近づいてくる。
「落ち着きなさい、アイリーンちゃん。私の狙いはあくまで君じゃなくてそっちの男だ」
ビルは大斧を手に取るとシリウスにその鋒を向ける。
アイリーンはシリウスを庇うように覆いかぶさると何度もその名前を呼びかける。
「無駄だよ。その男の心はすでに折れ、己の強大な魔力に押し潰されている。もはや死んだも同然。いや、むしろ殺してやったほうが本人のためだろう」
ビルは斧を振り上げ脅しをかけるが、それでもなお動かないアイリーンを呆れた目で見る。ため息をつくと斧を下げ、説得を続けた。
「アイリーンちゃん、君のことは気に入っているんだ。殺したくない。そこを退いてくれて“仕事”をしてくれるなら私からダイムラー殿に取り入ってやろう」
「……は?」
アイリーンにはビルが何を言っているのかすぐには理解できなかった。
「君の容姿は中々良いからすぐに人気者になるだろう。まあ、色々な趣味の奴がいるから最初は大変かも知れんがすぐに慣れるさ」
「何を……言っているの?」
ビルはアイリーンの腕を掴むと強引にシリウスから引き剥がし壁に叩きつける。
「た……すけ……シリ……ウス……」
捻り出すような悲痛な声はしかし、シリウスの心には届かなかった。
「これより勇者シリウスの凱旋パレードを開始する!!」
うるさいラッパの音と自分の名を賞賛する声で目を覚ます。辺りを見回すもそこは自分のよく知る平和なガラクシアそのものであった。
「シリウス様、顔色がよろしくない様ですが大丈夫ですか?」
まだ顔に幼さが残る聖女、ローズが顔を覗き込む。どうやら俺は馬車に乗りガラクシアの街中を凱旋している様だ。
「やっと起きたかと思えば。どうしたシリウス怖い夢でも見たのか?」
「ふふ。あなたもまだまだお子ちゃまね」
ザハクとターニャが俺のキョトンと呆けた顔を見て笑う。
「一体どんな夢を見ていたんですか?」
ローズがあどけない顔で質問する。
ーーああ、それは……
言葉が詰まる。一体何の夢を見ていたのだろうか自分でも思い出せなかった。
馬車はそのまま城へと向かう。
「では勇者アルタイルの再来、シリウスに乾杯!!」
国王から勲章をもらうと俺たちの旅を労う宴が始まった。一応王族の務めとして話しかけてくる貴族の相手をしていたがやはりこういう場は苦手だ。貴族の相手を父上に擦りつけると窓辺で一人飲むことにした。
ザハクは相当飲んだのか戦士ギルドの同胞達と下手な歌と踊りを披露している。ターニャは若い貴族に取り入ろうと必死だ。ローズは教会の聖職者、特にロメロ大司祭に褒められてとても誇らしげにしている。エストレアは無機質な表情で手当たり次第にご馳走を口に運んでいる。まあ奴らしい。
ふと窓辺から外を見ると若い兵士が槍の素振りをしていた。
ーーおい、ポラリス!!
ポラリス?なんで俺はあの兵士の名前を知っているのだろうか。
とにかく何か懐かしいものを感じて彼の下へ向かおうとする。しかし窓辺から降りようとする時、俺の袖をローズが掴んだ。
「シリウス様、どうしました?」
ーーああ、あの兵士が少し気になってな
「うわああああ!!」
突如外から叫び声が聞こえる。急いで様子を見ると若い兵士が突如現れたアンデットに囲まれていた。
急いで助けに向かおうとするもローズの手を振り解くことができなかった。
「シリウス様、どこへ行くのですか?どうせ貴方には何もできませんよ」
その言葉に振り向くと今まで生者だったはずのローズ達は醜いアンデットに成り果てていた。
掴まれた袖を勢い良く振り解くとこちらにゆっくりと近づいてくるアンデット達から距離を取るためジリジリと後ずさる。
「誰か……助けて……」
ーー!?ポラリス!!
兵士の声に急いで振り向くと、彼はなす術なくアンデット達に噛み殺されていた。
不意に視界が闇に覆われる。
「ほら、やっぱり誰も救えない」
俺の手元から声が聞こえる。恐る恐る視線を下に向けると自分の腕に抱かれたローズがいた。その胸には剣が突き刺さりその柄は俺が握っていた。
自身の胸からドス黒い何かが溢れ出るのを感じるとローズをその場に落とす。するとその体はガラス細工の様に粉々に砕け散った。
何か遠くから声が聞こえる。いや、遠くからではない、声は俺の内側から聴こえてきていた。
その声に恐怖して|蹲りうずくま》り、耳を塞ぐ。
「シリウス様、貴方がもっと強ければ私は貴方に殺されなかった」
「シリウス、お前が判断を誤らなければワシは死ななかった」
「シリウス、あなたがもっと速ければ私はまだ生きていた」
「シリウス様、貴方が加勢して戴ければ私たちはデネブに敗れなかった」
「シリウス様、貴方が来てくれれば私たちはデネブに殺されなかった」
「シリウスさん、シリウスさんが居てくれれば自分はまだ人間でいられた」
「シリウス、お前が本物の勇者なら妾はお前に殺されなかった」
耳を塞いでも声は自身の内側から聞こえてくる。
ーー済まない……皆んな、許してくれ……
膝で立つことさへ耐えられず地面に横たわり体を丸くなる。それでも俺を責める声は消えることはなかった。
突然、暖かい光が俺の体を包む。同時に声も消えていった。
「まったく、我が子孫ながら不甲斐ないぞ」
声の方向に顔を上げる。眩い光に目を慣らしながら後光が背から差す人影の正体を暴こうとする。
ぼんやりと浮かび上がるその顔に驚愕する。
シリウスと同じ黒髪に鋭い目つき。それは勇者アルタイルその人であった。
闘技場の関係者用通路、選手の控え室や物品倉庫などが並ぶ廊下にビルの声が響く。
アイリーンは控え室の一室に立て籠もり、部屋の隅で蹲るシリウスに寄り添って震えていた。
すると遠くの部屋から次々と扉が開かれていく音が聞こえてきた。音は次第に近づいてきてついに隣の部屋の扉が開かれると足音がこちらへと近づいてくる。
「っ!!シリウスさん、こっちに来る!!」
アイリーンはシリウスを揺さぶり正気を戻そうと試みるがただ抜け殻のように虚空を見つめるのみであった。
ついに足音が部屋の前で止まると鍵をかけた扉が激しく荒ぶる。
「おや、締め出すなんて酷いじゃないか」
一拍の間の後、扉とバリケードとして置いておいたチェストが宙を舞い、入口からビルが顔を覗かせた。
「おお、いたいた」
「いやっ!!来ないで!!」
手元にある物を投げつけるが大男は怯むことなく近づいてくる。
「落ち着きなさい、アイリーンちゃん。私の狙いはあくまで君じゃなくてそっちの男だ」
ビルは大斧を手に取るとシリウスにその鋒を向ける。
アイリーンはシリウスを庇うように覆いかぶさると何度もその名前を呼びかける。
「無駄だよ。その男の心はすでに折れ、己の強大な魔力に押し潰されている。もはや死んだも同然。いや、むしろ殺してやったほうが本人のためだろう」
ビルは斧を振り上げ脅しをかけるが、それでもなお動かないアイリーンを呆れた目で見る。ため息をつくと斧を下げ、説得を続けた。
「アイリーンちゃん、君のことは気に入っているんだ。殺したくない。そこを退いてくれて“仕事”をしてくれるなら私からダイムラー殿に取り入ってやろう」
「……は?」
アイリーンにはビルが何を言っているのかすぐには理解できなかった。
「君の容姿は中々良いからすぐに人気者になるだろう。まあ、色々な趣味の奴がいるから最初は大変かも知れんがすぐに慣れるさ」
「何を……言っているの?」
ビルはアイリーンの腕を掴むと強引にシリウスから引き剥がし壁に叩きつける。
「た……すけ……シリ……ウス……」
捻り出すような悲痛な声はしかし、シリウスの心には届かなかった。
「これより勇者シリウスの凱旋パレードを開始する!!」
うるさいラッパの音と自分の名を賞賛する声で目を覚ます。辺りを見回すもそこは自分のよく知る平和なガラクシアそのものであった。
「シリウス様、顔色がよろしくない様ですが大丈夫ですか?」
まだ顔に幼さが残る聖女、ローズが顔を覗き込む。どうやら俺は馬車に乗りガラクシアの街中を凱旋している様だ。
「やっと起きたかと思えば。どうしたシリウス怖い夢でも見たのか?」
「ふふ。あなたもまだまだお子ちゃまね」
ザハクとターニャが俺のキョトンと呆けた顔を見て笑う。
「一体どんな夢を見ていたんですか?」
ローズがあどけない顔で質問する。
ーーああ、それは……
言葉が詰まる。一体何の夢を見ていたのだろうか自分でも思い出せなかった。
馬車はそのまま城へと向かう。
「では勇者アルタイルの再来、シリウスに乾杯!!」
国王から勲章をもらうと俺たちの旅を労う宴が始まった。一応王族の務めとして話しかけてくる貴族の相手をしていたがやはりこういう場は苦手だ。貴族の相手を父上に擦りつけると窓辺で一人飲むことにした。
ザハクは相当飲んだのか戦士ギルドの同胞達と下手な歌と踊りを披露している。ターニャは若い貴族に取り入ろうと必死だ。ローズは教会の聖職者、特にロメロ大司祭に褒められてとても誇らしげにしている。エストレアは無機質な表情で手当たり次第にご馳走を口に運んでいる。まあ奴らしい。
ふと窓辺から外を見ると若い兵士が槍の素振りをしていた。
ーーおい、ポラリス!!
ポラリス?なんで俺はあの兵士の名前を知っているのだろうか。
とにかく何か懐かしいものを感じて彼の下へ向かおうとする。しかし窓辺から降りようとする時、俺の袖をローズが掴んだ。
「シリウス様、どうしました?」
ーーああ、あの兵士が少し気になってな
「うわああああ!!」
突如外から叫び声が聞こえる。急いで様子を見ると若い兵士が突如現れたアンデットに囲まれていた。
急いで助けに向かおうとするもローズの手を振り解くことができなかった。
「シリウス様、どこへ行くのですか?どうせ貴方には何もできませんよ」
その言葉に振り向くと今まで生者だったはずのローズ達は醜いアンデットに成り果てていた。
掴まれた袖を勢い良く振り解くとこちらにゆっくりと近づいてくるアンデット達から距離を取るためジリジリと後ずさる。
「誰か……助けて……」
ーー!?ポラリス!!
兵士の声に急いで振り向くと、彼はなす術なくアンデット達に噛み殺されていた。
不意に視界が闇に覆われる。
「ほら、やっぱり誰も救えない」
俺の手元から声が聞こえる。恐る恐る視線を下に向けると自分の腕に抱かれたローズがいた。その胸には剣が突き刺さりその柄は俺が握っていた。
自身の胸からドス黒い何かが溢れ出るのを感じるとローズをその場に落とす。するとその体はガラス細工の様に粉々に砕け散った。
何か遠くから声が聞こえる。いや、遠くからではない、声は俺の内側から聴こえてきていた。
その声に恐怖して|蹲りうずくま》り、耳を塞ぐ。
「シリウス様、貴方がもっと強ければ私は貴方に殺されなかった」
「シリウス、お前が判断を誤らなければワシは死ななかった」
「シリウス、あなたがもっと速ければ私はまだ生きていた」
「シリウス様、貴方が加勢して戴ければ私たちはデネブに敗れなかった」
「シリウス様、貴方が来てくれれば私たちはデネブに殺されなかった」
「シリウスさん、シリウスさんが居てくれれば自分はまだ人間でいられた」
「シリウス、お前が本物の勇者なら妾はお前に殺されなかった」
耳を塞いでも声は自身の内側から聞こえてくる。
ーー済まない……皆んな、許してくれ……
膝で立つことさへ耐えられず地面に横たわり体を丸くなる。それでも俺を責める声は消えることはなかった。
突然、暖かい光が俺の体を包む。同時に声も消えていった。
「まったく、我が子孫ながら不甲斐ないぞ」
声の方向に顔を上げる。眩い光に目を慣らしながら後光が背から差す人影の正体を暴こうとする。
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横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
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