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勇者のママは海で魔王様と
Ⅲ・海戦と怪物と7
翌朝。
城内は俄かに物々しく、ぴりぴりとした緊張感に包まれていました。
海軍の包囲網にとうとう海賊が捕捉されたのです。
海賊を拿捕するのも時間の問題となり、海域一帯には魔界の戦艦だけでなく精霊界の戦艦も姿を現わしました。作戦行動の主体となるのは魔界側の海軍ですが、第三国の海域で魔界の力が行使されるので精霊界側も海軍を動かしたのです。
「行ってくる」
「いってらっしゃい。くれぐれも気を付けてくださいね」
海賊との対峙が迫り、ハウストが自ら全権の指揮を取ることになりました。
城門まで見送りに出た私とイスラをハウストが振り返ります。
本来なら海賊狩り程度の戦いは将校らで充分でしたが、ハウストが直々に海に出て海賊を拿捕することを希望しました。
魔王自らの出陣に家臣たちは驚いて引き止めようとしましたが、ハウストの意志は固いものでした。それだけ彼の怒りが強かったのです。
「大丈夫だ、すぐに片付けてくる」
ハウストはそう言うとガーゼを貼っている私の頬に触れ、そっと触れるだけの口付けをしてくれる。
口付けは労わるように優しく、私を見つめる眼差しは深い想いを宿したものです。でも今、彼の背後には錚々たる顔ぶれの将校たちが整列して控えている。これから海戦が始まるのです。
「この傷をつけたことを後悔させてこよう」
「ご武運を」
「ああ、待っていてくれ」
今度は唇に口付けられて顔が仄かに熱くなります。
私も彼の頬に手を添え、お返しの口付けをしました。
「イスラ、あなたもご挨拶してください」
私の後ろに隠れるように立っていたイスラを前に促します。
イスラは私の手をぎゅっと握り、おずおずとハウストを見上げました。怒られたことをまだ気にしているのです。
「……いってらっしゃい」
「ああ。お前もブレイラと待っていろ」
ハウストがそう言ったものの、イスラはまた私の後ろに隠れてしまいました。
そんな姿にハウストと私は顔を見合わせて苦笑してしまう。
「すみません、ハウスト」
「構わない。今回の件が片付いたらイスラとはちゃんと話しをするつもりだ」
「お願いします」
「ああ、では行ってくる」
ハウストはそう言うと踵を返し、長い外套を靡かせて颯爽と歩いて行く。
その後に将校たちが続き、私は彼らの姿が見えなくなるまで見送りました。
「イスラ、部屋のバルコニーに行きましょう。ハウストが乗っている船が見えるかもしれません」
このまま部屋に引っ込む気にもなれなくて、イスラの手を引いてバルコニーへ向かいます。
海を一望できるバルコニーからならハウストの船が見えるかもしれません。
部屋への回廊を歩いていると、ふとイスラが立ち止まりました。
「どうしました?」
振り向くと、イスラはいつになくソワソワしています。
「……おしっこ」
「そうでしたか、ではラバトリーに行きましょう」
「ううん。ひとりで、だいじょうぶ……」
「一人で行けるんですか?」
「うん、だいじょうぶ。だから、ブレイラはさきにいってて」
「分かりました。では先にバルコニーにいますね」
イスラを召使いの女性に任せて一人で部屋へ行きました。
バルコニーに出ると、気持ちいい潮風が吹き抜けて視界一杯に青い海が広がります。
でも今、青い海には隊列を組んだ戦艦が数多くありました。
海は物々しい雰囲気が漂い、遠目に見える沿岸には島民らしき人々が何ごとかと見物に出てきています。第三国の長閑な海を戦艦が往来するなど滅多にないことなのです。
隊列を組んだ中心に一際巨大な戦艦がありました。王旗と軍旗が掲げられたそれはハウストが乗船している戦艦です。
「あれにハウストが乗っているんですね」
船団が沖へ向かって出航していきます。
今回の海戦は魔界の海軍と海賊の戦いです。誰が考えても、海軍が圧倒的な火力と軍事力で海賊を制圧するのは分かっていました。
きっと今夜の舞踏会までには全て終わってしまうでしょう。
舞踏会のことを思うと胸がぎゅっと締め付けられましたが、首を振って痛みを振り払う。
ハウストがどうして私を連れて行きたがらないのか、私がいない舞踏会で誰と過ごすつもりなのか、……それは私が気にしてはならないことです。
今、ハウストが一番愛しているのは私です。それは間違いない事実で、愛されていることに自信だってあります。それで充分ではないですか。
「……今日はイスラにチョコレイトを作ってあげましょう。フルーツをたくさん使ったタルトを焼いてもいいですね」
気を取り直し、今日の予定を考えます。
先ほどのイスラはあまり元気がなかったので、大好きなお菓子を作って少しでも元気づけることにしました。きっと喜んでくれるはずです。
「それにしてもイスラは遅いですね……」
ラバトリーに行っているイスラが帰ってきません。
体調でも崩しているのかと心配していると、召使いの女性が血相を変えて駆けこんできました。
「失礼します! 大変です、ブレイラ様!」
「ど、どうしたんですか?」
ひどく慌てた様子に私の方が驚いてしまいます。
召使いの女性は乱れた呼吸を整え、深刻な顔で事態を告げる。
「大変です! イスラ様がラバトリーからいなくなってしまいました!」
「えええええ?! どういうことですっ、いったいどうして!」
「それが忽然と消えてしまったんです!」
「そんな……。と、とにかく探してください! どこかにいる筈です!」
「畏まりました!」
召使いの女性達がイスラを探して城中を駆けまわってくれます。
私も部屋から飛びだし、イスラが使っていたはずのラバトリーからその周辺を必死で探しました。
ラバトリーから突然消えたなんて有り得ません。なにか事件にでも巻き込まれたのでしょうか。
もう一度問題のラバトリーに戻り、いないと分かっていても隅々まで探します。そしてふと、気になる箇所が目に留まりました。それは換気口です。
換気口は子どもなら入れるくらいの大きさでした。
「まさかっ……」
嫌な予感に全身から血の気が引いていく。
そして思い出すのが、さっきハウストを見送りした時のこと。「ブレイラと待っていろ」と言ったハウストにイスラは返事をしなかったのです。それは怒られて拗ねているからだと思っていましたが、実は最初から待たないつもりだったとしたら……?
「イスラ!!」
ラバトリーから飛びだし、換気口の出口を予測します。回廊を抜けて外へ出ると城の裏手に回りました。
城は高い城壁に囲まれていますがイスラは勇者です。勇者とは人間でありながら規格外の存在。イスラの身体能力なら何の問題もなく突破できるでしょう。
「ああもうっ、勇者って厄介ですね!」
急いで裏門を駆け抜けました。
気付いた門番が「ブレイラ様? お待ちください!!」と慌てて制止しますが立ち止まっている暇はありません。
「すぐに戻ります!!」
「そういう訳には参りません!」
門番たちが慌てて城内の兵士に連絡してくれました。
でも彼らを待っている暇はないのです。
「イスラが城の外に出て行きました! 私は先に行きますから皆も探してください!!」
走りながらそう言うと海に向かって坂道を駆け下りました。
イスラがどこに向かおうとしているのか、何をしたいのか分かりません。
でも今一番いてほしくない場所は海です。海にいないことをまず確認したい。
それなのに、……ああ眩暈がしました。
「イ、イスラ?! どうしてあんな所に!」
最悪でした。よりにもよって一番いてほしくない場所にいたのです。
しかもイスラは堤防の端に括り付けられていた小舟に乗りこんでいる。
城内は俄かに物々しく、ぴりぴりとした緊張感に包まれていました。
海軍の包囲網にとうとう海賊が捕捉されたのです。
海賊を拿捕するのも時間の問題となり、海域一帯には魔界の戦艦だけでなく精霊界の戦艦も姿を現わしました。作戦行動の主体となるのは魔界側の海軍ですが、第三国の海域で魔界の力が行使されるので精霊界側も海軍を動かしたのです。
「行ってくる」
「いってらっしゃい。くれぐれも気を付けてくださいね」
海賊との対峙が迫り、ハウストが自ら全権の指揮を取ることになりました。
城門まで見送りに出た私とイスラをハウストが振り返ります。
本来なら海賊狩り程度の戦いは将校らで充分でしたが、ハウストが直々に海に出て海賊を拿捕することを希望しました。
魔王自らの出陣に家臣たちは驚いて引き止めようとしましたが、ハウストの意志は固いものでした。それだけ彼の怒りが強かったのです。
「大丈夫だ、すぐに片付けてくる」
ハウストはそう言うとガーゼを貼っている私の頬に触れ、そっと触れるだけの口付けをしてくれる。
口付けは労わるように優しく、私を見つめる眼差しは深い想いを宿したものです。でも今、彼の背後には錚々たる顔ぶれの将校たちが整列して控えている。これから海戦が始まるのです。
「この傷をつけたことを後悔させてこよう」
「ご武運を」
「ああ、待っていてくれ」
今度は唇に口付けられて顔が仄かに熱くなります。
私も彼の頬に手を添え、お返しの口付けをしました。
「イスラ、あなたもご挨拶してください」
私の後ろに隠れるように立っていたイスラを前に促します。
イスラは私の手をぎゅっと握り、おずおずとハウストを見上げました。怒られたことをまだ気にしているのです。
「……いってらっしゃい」
「ああ。お前もブレイラと待っていろ」
ハウストがそう言ったものの、イスラはまた私の後ろに隠れてしまいました。
そんな姿にハウストと私は顔を見合わせて苦笑してしまう。
「すみません、ハウスト」
「構わない。今回の件が片付いたらイスラとはちゃんと話しをするつもりだ」
「お願いします」
「ああ、では行ってくる」
ハウストはそう言うと踵を返し、長い外套を靡かせて颯爽と歩いて行く。
その後に将校たちが続き、私は彼らの姿が見えなくなるまで見送りました。
「イスラ、部屋のバルコニーに行きましょう。ハウストが乗っている船が見えるかもしれません」
このまま部屋に引っ込む気にもなれなくて、イスラの手を引いてバルコニーへ向かいます。
海を一望できるバルコニーからならハウストの船が見えるかもしれません。
部屋への回廊を歩いていると、ふとイスラが立ち止まりました。
「どうしました?」
振り向くと、イスラはいつになくソワソワしています。
「……おしっこ」
「そうでしたか、ではラバトリーに行きましょう」
「ううん。ひとりで、だいじょうぶ……」
「一人で行けるんですか?」
「うん、だいじょうぶ。だから、ブレイラはさきにいってて」
「分かりました。では先にバルコニーにいますね」
イスラを召使いの女性に任せて一人で部屋へ行きました。
バルコニーに出ると、気持ちいい潮風が吹き抜けて視界一杯に青い海が広がります。
でも今、青い海には隊列を組んだ戦艦が数多くありました。
海は物々しい雰囲気が漂い、遠目に見える沿岸には島民らしき人々が何ごとかと見物に出てきています。第三国の長閑な海を戦艦が往来するなど滅多にないことなのです。
隊列を組んだ中心に一際巨大な戦艦がありました。王旗と軍旗が掲げられたそれはハウストが乗船している戦艦です。
「あれにハウストが乗っているんですね」
船団が沖へ向かって出航していきます。
今回の海戦は魔界の海軍と海賊の戦いです。誰が考えても、海軍が圧倒的な火力と軍事力で海賊を制圧するのは分かっていました。
きっと今夜の舞踏会までには全て終わってしまうでしょう。
舞踏会のことを思うと胸がぎゅっと締め付けられましたが、首を振って痛みを振り払う。
ハウストがどうして私を連れて行きたがらないのか、私がいない舞踏会で誰と過ごすつもりなのか、……それは私が気にしてはならないことです。
今、ハウストが一番愛しているのは私です。それは間違いない事実で、愛されていることに自信だってあります。それで充分ではないですか。
「……今日はイスラにチョコレイトを作ってあげましょう。フルーツをたくさん使ったタルトを焼いてもいいですね」
気を取り直し、今日の予定を考えます。
先ほどのイスラはあまり元気がなかったので、大好きなお菓子を作って少しでも元気づけることにしました。きっと喜んでくれるはずです。
「それにしてもイスラは遅いですね……」
ラバトリーに行っているイスラが帰ってきません。
体調でも崩しているのかと心配していると、召使いの女性が血相を変えて駆けこんできました。
「失礼します! 大変です、ブレイラ様!」
「ど、どうしたんですか?」
ひどく慌てた様子に私の方が驚いてしまいます。
召使いの女性は乱れた呼吸を整え、深刻な顔で事態を告げる。
「大変です! イスラ様がラバトリーからいなくなってしまいました!」
「えええええ?! どういうことですっ、いったいどうして!」
「それが忽然と消えてしまったんです!」
「そんな……。と、とにかく探してください! どこかにいる筈です!」
「畏まりました!」
召使いの女性達がイスラを探して城中を駆けまわってくれます。
私も部屋から飛びだし、イスラが使っていたはずのラバトリーからその周辺を必死で探しました。
ラバトリーから突然消えたなんて有り得ません。なにか事件にでも巻き込まれたのでしょうか。
もう一度問題のラバトリーに戻り、いないと分かっていても隅々まで探します。そしてふと、気になる箇所が目に留まりました。それは換気口です。
換気口は子どもなら入れるくらいの大きさでした。
「まさかっ……」
嫌な予感に全身から血の気が引いていく。
そして思い出すのが、さっきハウストを見送りした時のこと。「ブレイラと待っていろ」と言ったハウストにイスラは返事をしなかったのです。それは怒られて拗ねているからだと思っていましたが、実は最初から待たないつもりだったとしたら……?
「イスラ!!」
ラバトリーから飛びだし、換気口の出口を予測します。回廊を抜けて外へ出ると城の裏手に回りました。
城は高い城壁に囲まれていますがイスラは勇者です。勇者とは人間でありながら規格外の存在。イスラの身体能力なら何の問題もなく突破できるでしょう。
「ああもうっ、勇者って厄介ですね!」
急いで裏門を駆け抜けました。
気付いた門番が「ブレイラ様? お待ちください!!」と慌てて制止しますが立ち止まっている暇はありません。
「すぐに戻ります!!」
「そういう訳には参りません!」
門番たちが慌てて城内の兵士に連絡してくれました。
でも彼らを待っている暇はないのです。
「イスラが城の外に出て行きました! 私は先に行きますから皆も探してください!!」
走りながらそう言うと海に向かって坂道を駆け下りました。
イスラがどこに向かおうとしているのか、何をしたいのか分かりません。
でも今一番いてほしくない場所は海です。海にいないことをまず確認したい。
それなのに、……ああ眩暈がしました。
「イ、イスラ?! どうしてあんな所に!」
最悪でした。よりにもよって一番いてほしくない場所にいたのです。
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