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第1章 幼少期(7歳)
13 一つの決断
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「ええと、それは、無理なのでは……?」
だって、第一王子よ。のちの王太子よ。
王籍を抜けるなんて不可能でしょう普通に考えて。
いくら第二王子がいるとはいえ4つも年が離れているし、相当の問題でもない限り許されないはず。
レイオス殿下に問題なんてないはずよ。覚えている限りは、だけれど。
「どうしてそう思うのかな?」
「どうして、って……殿下は次代の国王になられるのですから、私がシュベーフェル家を継ぐのなら無理、ですよね?」
普通に考えて当主と王妃を兼任することはできない。
それにただでさえシュベーフェル家は要らない者の排除から始めてまともな人材を選んで集めなければならないのよ。
それ以前に、王族なんてこりごりだわ。王妃という座も魅力的には見れない。
レイオス殿下が嫌なわけではないのだけれど。
第二王子の伴侶という立場であれほどの教育があったのだもの、王妃の教育はそれよりも大変なのでしょう?
今は前とは状況が違う、あれ以上の教育を耐えきるモチベーションはないわね。
「なれないよ」
「はい?」
「私は王にはなれない。聖属性を持っていないから。聖属性は産まれた瞬間に分かるんだ」
「え、そんな、」
そんなはずない。
そう言おうとして、言えなかった。
レイオス殿下の目に、誤魔化し切れていない諦めの色が見て取れてしまったから。
レイオス殿下は本気で言っている。
それが、分かってしまった。
この国の頂点たる王は聖属性を持つ者。
建国王により定められ、ずっとそう在ってきた。
習わしであり、確固たるもの。
だけど、でも。
私はレイオス殿下が王太子になる未来を知っている。
「聖属性、とは。生まれつき以外、ありえないのですか?突然目覚めるなんてこと、」
「ないよ。何故なら聖属性は親から子へ移るものとほぼ断定されている。そしてその時代に一人しか存在しない。今代はロバート……弟だ」
「そんなっ!」
あのロバート殿下が聖属性持ち?次期国王?
ならどうしてレイオス殿下が王太子として正式に発表されたの?
私は次期シュベーフェル家当主。ロバート殿下はシュベーフェル家に入る。確かなこととして決まっていたことよ。
だけど今知ったことが前も事実だったのなら、考えられることは。
囮。
或いは、別の者――この場合はロバート殿下――を正当化するための、犠牲。
思いついた予想に背筋に冷たいものが走った。
7大貴族内の不破も合わせれば信憑性があまりにも高すぎる。
ただ、望まれた属性がない。
それだけの理由で?
「そんなこと、酷過ぎる……っ!」
じわりじわりと涙が溢れてくる。
酷い。酷過ぎるわ。レイオス殿下は何も悪くないのに。
そうであるとは限らない。違う可能性は十分にある。
だけどレイオス殿下は王族だ。王にはどうしたってなれない王族。
諦めの色の目、きっとレイオス殿下は全て理解している。
それでも王族として役目を果たそうとしたのなら。
どうしてこんなにも王に相応しい方が王になれず、あんな簡単に人を裏切るロバート殿下が王になるの。
そんなのってない。
あんまりだわ!
「君は私のために泣いてくれるんだね」
いつの間にか隣に来ていたレイオス殿下が、ハンカチを差し出してきた。
それをありがたく受け取り、目元と頬を拭う。
私、決めたわ。
今の自分に一体何ができるかは分からない。
けれど、レイオス殿下の味方になろう。
これは私にとっても悪い選択ではないはずよ。ただの保護なら立場は下、でも婚約者なら対等に近い。
いずれ危険があるだろうけれどその時はその時よ。今もさして変わらないもの。
「分かりました。不肖の身ながらレイオス殿下のお役に立てるよう尽力いたします」
「ありがとう。属性に恵まれなかった者同士、よりよい未来のために手を尽くそう」
そう言って微笑むレイオス殿下。
そういえば、そうね。私達、そんな共通点があったんだわ。
属性に恵まれなかった。本当にそう。
レイオス殿下の状況と比べるのは天と地の差があるかもしれないけれど……きちんと光属性を持っていたなら。何度思った事だろう。
でも無理ね。生まれ持ったものだもの。この青い髪も。
……あら?ちょっと待って?
「あの、レイオス殿下。一つ聞いても良いですか?」
「うん?いいよ、なんだい?」
「第二王子殿下は鮮やかな赤い髪と聞いています。属性は、火だと。属性は、色に出るのではないのですか?」
「ああ、そこが気になっちゃったか。そうだよね、君はシュベーフェルの金ではなく青だから気付いちゃうか。でも答えは簡単だよ。聖属性は第二属性として現れるというのが通説だ」
「第二属性……そうなのですね」
確かに第二属性なら色はあまり意味を持たなくなるわ。
「でも、生まれつきなのにそちらが第一属性ではないのですね」
「そうだね。その理由も良く分かっていない。神のみぞ知る、と伝わっている」
つまり分からないということね。
それにしても、神のみぞ、か。
時間が巻き戻ってからどうも、神の存在を突き付けられるようなことばかり起きている。
何かが起きようとしているのかもしれない。前は起きなかった、何かが。
単純に恐ろしいわ。今の自分には前に持っていた水属性すらない。
それでも前とは何もかもが変わった。それを希望に前とは違う未来を掴み取ってみせる。
今度は誰にも負けたくない。お父様にもお婆様にもロバート殿下にもイヴリンにも。
レイオス殿下にもよ。
ただ利用されるだけなんてまっぴらごめんだわ。
「この後のことだけど、一緒に来てほしいところがあるんだ」
「あ、はい。同行いたします」
「うん。流石にちゃんと報告しないと不味いからね。準備を終えたら呼びに来るから待っていて」
「……はい」
………………。
行く先ってもしかしなくても、よね。
報告って言ったもの。しなければ不味いと。
つまり、よ?
確実に行き先は王城で、報告する相手、といえば……一人、では?
だって、第一王子よ。のちの王太子よ。
王籍を抜けるなんて不可能でしょう普通に考えて。
いくら第二王子がいるとはいえ4つも年が離れているし、相当の問題でもない限り許されないはず。
レイオス殿下に問題なんてないはずよ。覚えている限りは、だけれど。
「どうしてそう思うのかな?」
「どうして、って……殿下は次代の国王になられるのですから、私がシュベーフェル家を継ぐのなら無理、ですよね?」
普通に考えて当主と王妃を兼任することはできない。
それにただでさえシュベーフェル家は要らない者の排除から始めてまともな人材を選んで集めなければならないのよ。
それ以前に、王族なんてこりごりだわ。王妃という座も魅力的には見れない。
レイオス殿下が嫌なわけではないのだけれど。
第二王子の伴侶という立場であれほどの教育があったのだもの、王妃の教育はそれよりも大変なのでしょう?
今は前とは状況が違う、あれ以上の教育を耐えきるモチベーションはないわね。
「なれないよ」
「はい?」
「私は王にはなれない。聖属性を持っていないから。聖属性は産まれた瞬間に分かるんだ」
「え、そんな、」
そんなはずない。
そう言おうとして、言えなかった。
レイオス殿下の目に、誤魔化し切れていない諦めの色が見て取れてしまったから。
レイオス殿下は本気で言っている。
それが、分かってしまった。
この国の頂点たる王は聖属性を持つ者。
建国王により定められ、ずっとそう在ってきた。
習わしであり、確固たるもの。
だけど、でも。
私はレイオス殿下が王太子になる未来を知っている。
「聖属性、とは。生まれつき以外、ありえないのですか?突然目覚めるなんてこと、」
「ないよ。何故なら聖属性は親から子へ移るものとほぼ断定されている。そしてその時代に一人しか存在しない。今代はロバート……弟だ」
「そんなっ!」
あのロバート殿下が聖属性持ち?次期国王?
ならどうしてレイオス殿下が王太子として正式に発表されたの?
私は次期シュベーフェル家当主。ロバート殿下はシュベーフェル家に入る。確かなこととして決まっていたことよ。
だけど今知ったことが前も事実だったのなら、考えられることは。
囮。
或いは、別の者――この場合はロバート殿下――を正当化するための、犠牲。
思いついた予想に背筋に冷たいものが走った。
7大貴族内の不破も合わせれば信憑性があまりにも高すぎる。
ただ、望まれた属性がない。
それだけの理由で?
「そんなこと、酷過ぎる……っ!」
じわりじわりと涙が溢れてくる。
酷い。酷過ぎるわ。レイオス殿下は何も悪くないのに。
そうであるとは限らない。違う可能性は十分にある。
だけどレイオス殿下は王族だ。王にはどうしたってなれない王族。
諦めの色の目、きっとレイオス殿下は全て理解している。
それでも王族として役目を果たそうとしたのなら。
どうしてこんなにも王に相応しい方が王になれず、あんな簡単に人を裏切るロバート殿下が王になるの。
そんなのってない。
あんまりだわ!
「君は私のために泣いてくれるんだね」
いつの間にか隣に来ていたレイオス殿下が、ハンカチを差し出してきた。
それをありがたく受け取り、目元と頬を拭う。
私、決めたわ。
今の自分に一体何ができるかは分からない。
けれど、レイオス殿下の味方になろう。
これは私にとっても悪い選択ではないはずよ。ただの保護なら立場は下、でも婚約者なら対等に近い。
いずれ危険があるだろうけれどその時はその時よ。今もさして変わらないもの。
「分かりました。不肖の身ながらレイオス殿下のお役に立てるよう尽力いたします」
「ありがとう。属性に恵まれなかった者同士、よりよい未来のために手を尽くそう」
そう言って微笑むレイオス殿下。
そういえば、そうね。私達、そんな共通点があったんだわ。
属性に恵まれなかった。本当にそう。
レイオス殿下の状況と比べるのは天と地の差があるかもしれないけれど……きちんと光属性を持っていたなら。何度思った事だろう。
でも無理ね。生まれ持ったものだもの。この青い髪も。
……あら?ちょっと待って?
「あの、レイオス殿下。一つ聞いても良いですか?」
「うん?いいよ、なんだい?」
「第二王子殿下は鮮やかな赤い髪と聞いています。属性は、火だと。属性は、色に出るのではないのですか?」
「ああ、そこが気になっちゃったか。そうだよね、君はシュベーフェルの金ではなく青だから気付いちゃうか。でも答えは簡単だよ。聖属性は第二属性として現れるというのが通説だ」
「第二属性……そうなのですね」
確かに第二属性なら色はあまり意味を持たなくなるわ。
「でも、生まれつきなのにそちらが第一属性ではないのですね」
「そうだね。その理由も良く分かっていない。神のみぞ知る、と伝わっている」
つまり分からないということね。
それにしても、神のみぞ、か。
時間が巻き戻ってからどうも、神の存在を突き付けられるようなことばかり起きている。
何かが起きようとしているのかもしれない。前は起きなかった、何かが。
単純に恐ろしいわ。今の自分には前に持っていた水属性すらない。
それでも前とは何もかもが変わった。それを希望に前とは違う未来を掴み取ってみせる。
今度は誰にも負けたくない。お父様にもお婆様にもロバート殿下にもイヴリンにも。
レイオス殿下にもよ。
ただ利用されるだけなんてまっぴらごめんだわ。
「この後のことだけど、一緒に来てほしいところがあるんだ」
「あ、はい。同行いたします」
「うん。流石にちゃんと報告しないと不味いからね。準備を終えたら呼びに来るから待っていて」
「……はい」
………………。
行く先ってもしかしなくても、よね。
報告って言ったもの。しなければ不味いと。
つまり、よ?
確実に行き先は王城で、報告する相手、といえば……一人、では?
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