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第1章 幼少期(7歳)
57 お婆様の屋敷にて
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屋敷に入ってすぐ、家令と思われる老齢の男性が出迎えてくれた。
恐らくシュベーフェル家の者だろう、白髪交じりの色素の薄いアイボリーの長めの髪と、きっちり整えられた口髭。
……なんだか見覚えがある気がする。
おかしいわね、前の家令はもっと若い人だったし……どこで見たのかしら。
「どんな状態だろうか」
「はい。全ての使用人を広間に集め、今も留めております。しかし、今朝になり二人ほど姿の見えない者がおりました。一人はヴィクトリア様付きの侍女の一人、もう一人はその侍女の紹介で昨年雇われたハウスメイドです。屋敷の出入り可能な出入り口は騎士様方が見張っておられ、かつ見回りをされていたため外へは逃れていないかと思われます」
「ふむ。屋敷の外にオーウェン・シュベーフェルが居たが、会ったかい?」
「オーウェン様が?いえ、会っていません。そして先触れもありませんでした」
「そうか。……その二人も探した方がいいな。広間の見張りを少し減らして捜索へ回そうか。貴方はこちらの捜索に同行してもらう」
「了承いたしました」
イース様と老家令の間でさくさくと話が進んでいく。
この人も同行するのね。
いつ見たか、思い出せるかしら?
老家令の先導で、屋敷内を歩く。
広い廊下には、人ひとりいない。当然だけれど。皆広間にいるらしいもの。
例外は消えたという二人の女。
本当に見逃してしまったのか、泳がせているのか。
とりあえず勘だけれど、叔父様を呼んだ……いえ、情報を流したのはそのどちらかと思うのよね。あまりにもタイミングが良すぎるもの。
叔父様がどこで暮らしていらっしゃるかは知らないけれど、こんな早い時間――更に言うと私達よりも早く――に来ていたあたり、少なくとも昨日の時点で知っていなければならないはず。
でもやっぱり、こちらも行動が早すぎると思うのよね……。
「おいで、アーシャ」
「はい」
屋敷を奥へと進み、しばらく。
大きな扉の前で前を行くイース様の足が止まった。
そして、振り返ったイース様が私に手を差し出す。
多分、一人で動かず一緒に、というような意味よね。
一応敵陣だもの、当然だわ。そも、7歳の子供、ですもの。
納得してその手を取ろうとした――――その時。
「――――お嬢様」
思わず零した、というような声音で。
この場合『お嬢様』という呼び名が示すのは、私しかいない。
でも今の声って。
「え?」
その声が誰なのか分かったから、わざとらしくならないように声がした方を見る。
あの、老家令と目が合った。
私をそう呼ぶということは、私を知っているということ。
ずっとお婆様の下に……この屋敷に居たとしたら、分からないはずよね。
そして何よりも――――その、目の色。見たことが、ある気がする。
私とよく似た、銀色の目。
そう、お母様が、同じ銀色ねって。笑って。
「アーシャ?どうし、」
「貴方は……昔、お母様が笑っていらしたころ……シュベーフェルの屋敷に、おりました……よね?」
どうしても聞きたくて、つい、イース様の言葉を遮ってしまった。
で、でも不可抗力よね?タイミングが悪かっただけで不敬にはならないわよね?
と、少し内心で焦っていると。
「ええ……ええ。覚えていらっしゃるとは……とても幼かったですのに」
「では」
「はい。私はお嬢様が3歳になられる年まで、シュベーフェルの屋敷にて当主様に仕えておりました」
やっぱり……その頃よね。
それより後なら、もっとちゃんと覚えていたはずよ。
だって、同じような目の色なんだもの。
散々色のことで言われてきたのだから、同じような色の持ち主が居ると知っていれば、少しは言い返せた。
銀は、シュベーフェルの色だ、と。
「長らくお傍を離れてしまい、申し訳ありませんでした。ウルティアネ様のことも……せめて私が居れば、当主様の暴走を止めることができたかもしれませんのに」
「……それは、どういう?」
「私は、私の一族はシュベーフェル家当主様にお仕えする家令の一族です。息子に引継ぎはしておりません。故に、今もシュベーフェル家の家令はこの私なのです。何度も現当主様を説得しようとしましたが……あの方は道を踏み外してしまわれた。ヴィクトリア様と同じように」
後悔を滲ませそう言う老家令。
ええとつまり、今シュベーフェル家のお屋敷に居る家令は彼の息子で、だけど引継ぎはしていない、言うなれば代理のような状態。
彼はなんらかの理由でその状態を維持しつつ、お父様に自分をシュベーフェル家の屋敷に戻すように説得していた。
つまり……家令の一族しか知らない何かがある、ということよね?
「すまないが、その話は捜索の後でも構わないだろうか。そちらも重要なことは分かるが、こちらも急を要する」
「これは、申し訳ありません。はい、まずはヴィクトリア様の始末をつけることを優先いたしましょう」
深々と謝罪の礼をする。
始末……ね。
…………彼は既にお婆様を見限り、そして恐らくお父様のことも見限っている。
その視線の先に居るのは――――私。
「あの、イース様、申し訳ありません。一つだけ彼にお聞きしたいです」
「ん?ああ、手早くね」
「はい。……貴方の、お名前は?」
流石に名前を知らないままでは不味いわよね。
私の家令になる人だもの。
「ああ、そうでしたな。申し遅れてしまい申し訳ありません。私は、カイニス・シエーレと申します」
膝をついて私に向かい、視線を合わせて老家令――カイニスは名乗る。
私が知らない私の幼い頃の事や、お母様がどんな人だったかも知っている人。
そして……私が知らないシュベーフェル家のことも。
彼は一体、何を知っているのだろう。
恐らくシュベーフェル家の者だろう、白髪交じりの色素の薄いアイボリーの長めの髪と、きっちり整えられた口髭。
……なんだか見覚えがある気がする。
おかしいわね、前の家令はもっと若い人だったし……どこで見たのかしら。
「どんな状態だろうか」
「はい。全ての使用人を広間に集め、今も留めております。しかし、今朝になり二人ほど姿の見えない者がおりました。一人はヴィクトリア様付きの侍女の一人、もう一人はその侍女の紹介で昨年雇われたハウスメイドです。屋敷の出入り可能な出入り口は騎士様方が見張っておられ、かつ見回りをされていたため外へは逃れていないかと思われます」
「ふむ。屋敷の外にオーウェン・シュベーフェルが居たが、会ったかい?」
「オーウェン様が?いえ、会っていません。そして先触れもありませんでした」
「そうか。……その二人も探した方がいいな。広間の見張りを少し減らして捜索へ回そうか。貴方はこちらの捜索に同行してもらう」
「了承いたしました」
イース様と老家令の間でさくさくと話が進んでいく。
この人も同行するのね。
いつ見たか、思い出せるかしら?
老家令の先導で、屋敷内を歩く。
広い廊下には、人ひとりいない。当然だけれど。皆広間にいるらしいもの。
例外は消えたという二人の女。
本当に見逃してしまったのか、泳がせているのか。
とりあえず勘だけれど、叔父様を呼んだ……いえ、情報を流したのはそのどちらかと思うのよね。あまりにもタイミングが良すぎるもの。
叔父様がどこで暮らしていらっしゃるかは知らないけれど、こんな早い時間――更に言うと私達よりも早く――に来ていたあたり、少なくとも昨日の時点で知っていなければならないはず。
でもやっぱり、こちらも行動が早すぎると思うのよね……。
「おいで、アーシャ」
「はい」
屋敷を奥へと進み、しばらく。
大きな扉の前で前を行くイース様の足が止まった。
そして、振り返ったイース様が私に手を差し出す。
多分、一人で動かず一緒に、というような意味よね。
一応敵陣だもの、当然だわ。そも、7歳の子供、ですもの。
納得してその手を取ろうとした――――その時。
「――――お嬢様」
思わず零した、というような声音で。
この場合『お嬢様』という呼び名が示すのは、私しかいない。
でも今の声って。
「え?」
その声が誰なのか分かったから、わざとらしくならないように声がした方を見る。
あの、老家令と目が合った。
私をそう呼ぶということは、私を知っているということ。
ずっとお婆様の下に……この屋敷に居たとしたら、分からないはずよね。
そして何よりも――――その、目の色。見たことが、ある気がする。
私とよく似た、銀色の目。
そう、お母様が、同じ銀色ねって。笑って。
「アーシャ?どうし、」
「貴方は……昔、お母様が笑っていらしたころ……シュベーフェルの屋敷に、おりました……よね?」
どうしても聞きたくて、つい、イース様の言葉を遮ってしまった。
で、でも不可抗力よね?タイミングが悪かっただけで不敬にはならないわよね?
と、少し内心で焦っていると。
「ええ……ええ。覚えていらっしゃるとは……とても幼かったですのに」
「では」
「はい。私はお嬢様が3歳になられる年まで、シュベーフェルの屋敷にて当主様に仕えておりました」
やっぱり……その頃よね。
それより後なら、もっとちゃんと覚えていたはずよ。
だって、同じような目の色なんだもの。
散々色のことで言われてきたのだから、同じような色の持ち主が居ると知っていれば、少しは言い返せた。
銀は、シュベーフェルの色だ、と。
「長らくお傍を離れてしまい、申し訳ありませんでした。ウルティアネ様のことも……せめて私が居れば、当主様の暴走を止めることができたかもしれませんのに」
「……それは、どういう?」
「私は、私の一族はシュベーフェル家当主様にお仕えする家令の一族です。息子に引継ぎはしておりません。故に、今もシュベーフェル家の家令はこの私なのです。何度も現当主様を説得しようとしましたが……あの方は道を踏み外してしまわれた。ヴィクトリア様と同じように」
後悔を滲ませそう言う老家令。
ええとつまり、今シュベーフェル家のお屋敷に居る家令は彼の息子で、だけど引継ぎはしていない、言うなれば代理のような状態。
彼はなんらかの理由でその状態を維持しつつ、お父様に自分をシュベーフェル家の屋敷に戻すように説得していた。
つまり……家令の一族しか知らない何かがある、ということよね?
「すまないが、その話は捜索の後でも構わないだろうか。そちらも重要なことは分かるが、こちらも急を要する」
「これは、申し訳ありません。はい、まずはヴィクトリア様の始末をつけることを優先いたしましょう」
深々と謝罪の礼をする。
始末……ね。
…………彼は既にお婆様を見限り、そして恐らくお父様のことも見限っている。
その視線の先に居るのは――――私。
「あの、イース様、申し訳ありません。一つだけ彼にお聞きしたいです」
「ん?ああ、手早くね」
「はい。……貴方の、お名前は?」
流石に名前を知らないままでは不味いわよね。
私の家令になる人だもの。
「ああ、そうでしたな。申し遅れてしまい申し訳ありません。私は、カイニス・シエーレと申します」
膝をついて私に向かい、視線を合わせて老家令――カイニスは名乗る。
私が知らない私の幼い頃の事や、お母様がどんな人だったかも知っている人。
そして……私が知らないシュベーフェル家のことも。
彼は一体、何を知っているのだろう。
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