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結婚までの7日間 Lucian & Rosalie
7日目㉜
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ようやく、ナダルとウィンスレット侯爵の顔がわかるところまで近づいたミランダは、ナダルを見て顔を僅かに顰めた。
だが、僅かに顰めた顔はウィンスレット侯爵を見て青褪め
「…ロイ、すぐにナダルを救護室に連れて行って!」
そう言いながら、ミランダはウィンスレット侯爵に向かって走り出すと、侯爵の腰に抱きつき
「…許さないわよ。」
「ミランダ姫…?!」
「侯爵は私の右腕。ここで命を捨てることは私を裏切る事と同じ!」
「…死ぬつもりは…」
「…でも、その覚悟なんでしょう?!」
「ですが!ルシアン殿下に…ロザリーを…」
「侯爵!」
ミランダは額を侯爵に押し付け
「ロザリーと対等に戦えるのは自分ではないってことを…わかっているくせに…。対等に戦えるのは…叔父様だけだってわかっているくせに…。」
項垂れる侯爵にミランダは
「叔父様に…任せるしかないわ。侯爵は他の輩から、叔父様を守るの!叔父様がロザリーと剣を交えるなら、その背中を狙う輩は必ず出てくるから!」
ミランダはウィンスレット侯爵の腰に回した手に力を入れ
「侯爵の気持ちは痛いほどわかる。でも!でも…侯爵の仕事はロザリーと剣を交えることではないわ。私だって身を挺してでもロザリーと叔父様を止めたい。でも私達のやるべきことは…それじゃない。そうだと思わない?…侯爵。」
「ミランダ姫?」
「侯爵が叔父様の背中を守る事がやるべきことなら、私がやるべきことは…」
ミランダはフウ~と大きく息を吐き、会場にいる30人ほどに招待客に目をやると
「ここの警護にあたっている近衛師団は、ヒューゴの暗示がかかっている可能性が大。でも個別に暗示を掛ける時間の余裕はなかったはず。大勢に掛ける暗示なら…暗示を解くカギは複雑なはずはない。なら鍵がわからなくても…私なら解けるはず…。私のやるべきことはこれ。」
そう言って、鼻を啜ると
「ヒューゴに見せてやるわ。本家本元の力を。」
*****
バウマン公爵はナダルの様子を見て
「…ヒューゴ。ナダルは…」
「ロザリーのように、何度も掛ける時間がなかったといえ、なかなか芯の強い男だったんですね。」
ヒューゴはクスリと笑い
「どうやったって、ナダルはルシアンには敵わない。でもルシアンに向かって剣を抜いてくれれば、良い目くらましになってくれると思ったのですが。でもナダルに本当にやらせたかった仕事ができなくなったのは残念です。まさかこの時点で暗示を解かれるとは…。」
「えっ?別の仕事があったのか?」
バウマンの問いに答えず、ヒューゴはにっこりと笑った。
(えぇ、私と二人で父親であるあなたを殺す仕事をね。)
ヒューゴの笑みに、バウマンは震えた。
(なんだかおかしい。ヒューゴが狙っているのはほんとうにルシアンなのだろうか…。)
ヒューゴの視線は、ルシアンとロザリーを食い入るように見つめ
「もうすぐですね。本当の愛などないって、ルシアンとロザリーが教えてくれるのは…」
バウマンは茫然とした顔で、ポツリと言った。
「愛?本当の愛?…ヒューゴ、おまえは何を言っているのだ?」
だが、ヒューゴはバウマンの声など耳に入らなかったのだろう。うっとりとした顔で
「ようやく、神は答えを下さる。愛などない…と。」
そう言って、バウマン公爵に微笑むと
「この世に愛などない。…ですよね。公爵様。」
ヒューゴのその笑みに、バウマンは言い知れぬ恐怖を感じた。
だが、僅かに顰めた顔はウィンスレット侯爵を見て青褪め
「…ロイ、すぐにナダルを救護室に連れて行って!」
そう言いながら、ミランダはウィンスレット侯爵に向かって走り出すと、侯爵の腰に抱きつき
「…許さないわよ。」
「ミランダ姫…?!」
「侯爵は私の右腕。ここで命を捨てることは私を裏切る事と同じ!」
「…死ぬつもりは…」
「…でも、その覚悟なんでしょう?!」
「ですが!ルシアン殿下に…ロザリーを…」
「侯爵!」
ミランダは額を侯爵に押し付け
「ロザリーと対等に戦えるのは自分ではないってことを…わかっているくせに…。対等に戦えるのは…叔父様だけだってわかっているくせに…。」
項垂れる侯爵にミランダは
「叔父様に…任せるしかないわ。侯爵は他の輩から、叔父様を守るの!叔父様がロザリーと剣を交えるなら、その背中を狙う輩は必ず出てくるから!」
ミランダはウィンスレット侯爵の腰に回した手に力を入れ
「侯爵の気持ちは痛いほどわかる。でも!でも…侯爵の仕事はロザリーと剣を交えることではないわ。私だって身を挺してでもロザリーと叔父様を止めたい。でも私達のやるべきことは…それじゃない。そうだと思わない?…侯爵。」
「ミランダ姫?」
「侯爵が叔父様の背中を守る事がやるべきことなら、私がやるべきことは…」
ミランダはフウ~と大きく息を吐き、会場にいる30人ほどに招待客に目をやると
「ここの警護にあたっている近衛師団は、ヒューゴの暗示がかかっている可能性が大。でも個別に暗示を掛ける時間の余裕はなかったはず。大勢に掛ける暗示なら…暗示を解くカギは複雑なはずはない。なら鍵がわからなくても…私なら解けるはず…。私のやるべきことはこれ。」
そう言って、鼻を啜ると
「ヒューゴに見せてやるわ。本家本元の力を。」
*****
バウマン公爵はナダルの様子を見て
「…ヒューゴ。ナダルは…」
「ロザリーのように、何度も掛ける時間がなかったといえ、なかなか芯の強い男だったんですね。」
ヒューゴはクスリと笑い
「どうやったって、ナダルはルシアンには敵わない。でもルシアンに向かって剣を抜いてくれれば、良い目くらましになってくれると思ったのですが。でもナダルに本当にやらせたかった仕事ができなくなったのは残念です。まさかこの時点で暗示を解かれるとは…。」
「えっ?別の仕事があったのか?」
バウマンの問いに答えず、ヒューゴはにっこりと笑った。
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「愛?本当の愛?…ヒューゴ、おまえは何を言っているのだ?」
だが、ヒューゴはバウマンの声など耳に入らなかったのだろう。うっとりとした顔で
「ようやく、神は答えを下さる。愛などない…と。」
そう言って、バウマン公爵に微笑むと
「この世に愛などない。…ですよね。公爵様。」
ヒューゴのその笑みに、バウマンは言い知れぬ恐怖を感じた。
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