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第0章 始まりの戦い
第八話 実戦と訓練と
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「疲れた……。もう動きたくない。」
入隊二日目。アルバートはエミリアと一緒にエマソンに訓練を受けていた。そして一人だけ座り込んで弱音を吐いていた。
「だらし無いですね。もっとしっかりしてください。ゼウスの調整も今日一日で完成させなきゃいけないんですから。」
「そうよ。デグレア准尉。もっとしっかりしないと。」
そのエミリアの言葉に誰のせいだと思う。
「でしたらなんで自分がアークウィン少尉の分の初期セットアップをやらなきゃいけないんですか?」
「下っ端だからに決まっているじゃないですか。」
エマソンからの言葉に返す言葉も無かった。
「ですが、キャスターをずっと駆動させたままセットアップしてるんですよ? 三時間も連続で。流石に疲れます。」
「まぁ確かに普通戦闘時間なんて一時間くらいですからね。」
エマソンはそう言いながらアルバートとエミリアの乗機である二機のゼウスを確認していた。
ゼウス、そう呼ばれる機体は現在の帝国の主力機であった。
全長十八メートル程度で量産が最優先された直線的なデザインであった。
各武装もオーソドックスなもので130mmのライフルと刀身が六メートルに及ぶ両刃の実体剣を一本左腰に装備していた。
「セットアップは問題なしと。」
エマソンはそう確認をすると機体を出すための手配をする。
もう少しセットアップに時間がかかると思っていたが、早く終わったため訓練のための出撃時刻を繰り上げる申請を出した。それもすぐに承認されたため、ゼウスから降りると二人の前に立った。
「エミリア様、それとデグレア准尉。機体に乗ってください。今から実機を使った訓練をします。」
「分かりました。」
エミリアはそれに頷いた。
「え?」
一方でアルバートはそう間抜けな声が出た。
「つべこべ言わず乗ってください。」
「はい。分かりました。」
彼は項垂れるとゼウスに乗り込む。
*
ブライムはエミリアとアルバートがエマソンと実機を使用した訓練をしているということを聞いていたので格納庫に来ていた。ただまだ実機を使用した訓練を行っていた。丁度その様子が格納庫のモニターに映し出されていたのでブライムはそれを見る。
状況を見るとエマソン・エミリアのコンビ対アルバートになっていた。
「なんかチームがおかしくないか。」
ここは普通指導する者がアグレッサーとなって新兵二人と戦って圧勝してってやるのが筋ではないかと思う。
ただアルバートとエミリアの動きを見ていたらそういうことが出来ないのかと考えを改めた。エミリア、アルバートともに成績上位なのは知っていた。
「だけど思った以上にやるかもな。」
その戦闘を見ていてそう感じた。戦場での立ち回りや動き方はまだ実戦慣れしていない感じがあり、粗削りではあった。しかし機体の操縦センスは幼年学校上りとは思えないものであった。これだけ戦えるのならば、当初予定していた基地の防衛設備の破壊ではなく、敵キャスターの撃破でも良いのかもしれないと思う。
ただ流石に二対一かつ現役のパイロットであるエマソンに勝てる訳もなく、アルバートが被弾判定を受けて格納庫へ戻ってきた。
ブライムは三機から皆が降りてくるのを待っていた。
「三人とも戻ったか。」
コックピットから降りてきた三人を見る。
アルバートのみ脂汗をかきながら立っている一方で他の二人は澄ました顔をしていた。
「作戦だ。決行は明日行う。ブリーフィングは0900に行う。アークウィン少尉とデグレア准尉はそれまで休んでおけ。エチュード少佐は私と一緒に作戦会議に出てもらう。以上、解散。」
ブライムの言葉にアルバートはようやく解放されたと自分の部屋に覚束無い足取りで帰っていく。それをエミリアが後ろから追っていた。二人の姿が見えなくなるとブライムはエマソンの方に向き直る。
「結構やったのか?」
「いえ、キャスターのセットアップをやらせたあとにニ時間程度実機を使った訓練をしてました。」
「そうか。どうだ? 使えそうか?」
「はい。問題なく使えると思います。エミリア様もパイロットとして優秀化と。」
「デグレア准尉はどうだ?」
その言葉にエマソンは心底嫌そうな顔をする。
「まぁ貴官がエミリア様を溺愛しているのは知っているが、あまり苛めてやるな。それこそ彼が辞めたりしたらエミリア様から恨まれるぞ。」
「流石にそこまで酷いことはしませんよ。かわいい後輩ですから。」
エマソンの回答にブライムは思わず吹き出してしまう。
「そうか。それで彼の方はどうだ?」
「パイロットとしての腕は十分ですね。天使シリーズと闘って生き残ったというのも納得は出来ました。」
「だろうな。あのデグレア大佐のご子息だ。それくらいは出来てもらわねば困る。」
その言葉にエマソンはブライムの方がアルバートを苛めそうだなと感じる。
「それで明日の作戦についてですが。」
「あぁ。そうだな。貴官も承認してくれたのだし、予定通り四人でやる。分隊の方は俺がデグレア准尉、貴官にはエミリア様を見てもらう。」
「それは、私達が比較的安全な方をやるということですか?」
「あぁ。その認識で合っている。」
「分かりました。そのつもりで準備します。」
*
「以上が今回の作戦内容だ。全員解散。」
出撃前のブリーフィングをアルバートは受けていた。作戦内容についても初出撃にしては基地の攻撃と迎撃に上がったキャスターの破壊とやることが多かった。
「大丈夫。いけるはずだ。」
一番最後にブリーフィングルームから出るとアルバートは下を向きながら自分にそう言い聞かせた。だから目の前に人が立っていることに気づくまで時間がかかってしまった。
「エミリアか。どうした?」
アルバートはなんとなくエミリアの気持ちを察したが普段通りにと、そう彼女に尋ねた。
「特に何も無いけど作戦まで一緒にいたくて。」
そう恥ずかしがりながら言うエミリアをアルバートはため息をつきながら見る。
「別にこれから死ぬ可能性があるって程度で死ぬわけじゃないぞ。」
ただここで何かあっても面倒だと感じるのでエミリアの手をそっと握る。
するとエミリアが顔を赤くして下を向くので本当に扱いやすいなと思いながらもすぐに手を離す。流石に基地内なのであまりこういったことは大っぴらにしたくない。エミリアも同様の意見なのかそれに対して特に文句を言うことは無かった。
「そういえば、クラスの他のやつってどうなったんだ?」
「他の人ならまだ軍に入隊せずに訓練を受けてるわよ? 私達だけ早期卒業。」
「そうか。まぁ残りの期間ってある意味入隊前の最後の遊ぶ期間だよな。」
「そうね。あの期間で旅行とか行こうって話をしてたわよね。」
エミリアとそう話をしていると前方に仁王立ちしている将校がいた。
その人物にアルバートは内心会いたくなかったなと思いながら歩みを止める。
「戦場でロマンスとはずいぶん余裕そうじゃないか。それとも敵と内通しているから余裕といった感じか?」
オリバーはそう嫌味を言う。
「これは中佐。私の同僚に何か文句でも?」
アルバートはあたりさわりのない答えを返そうとした瞬間、エミリアが反論してしまう。
(ちょっと待て、エミリア。頼むから喧嘩を売らないでくれ。)
内心そう思いながらもアルバートはどうこの場を立ち去るか考える。
「別に特にそういうわけでもないですが、これでまた私の部下が全滅でもしたら問題なので。」
「あんな指揮をしていれば全滅するのも当然かと思いますが。」
そうエミリアが返すとドンと大きな音がした。
エミリアは涼しい顔をしてそれを受け流す。
彼女の肝の座り方にアルバートは逆に恐怖心を抱く。頼むからこれ以上喧嘩を売るのは辞めてくれと本音で思う。
「ふざけるなよ、ガキが……!」
オリバーがそう歩みだす。アルバートは二人の間に入る。
「申し訳ありません、中佐。以後気をつけます。」
アルバートはそう謝罪をする。
「気をつける? なにを気をつけるのか分かっているのか?」
「えっと……。」
アルバートは今の状況を考える。この場合エミリアのやったことを思い出す。
「思ったことをすぐに口に出さないようにします。」
アルバートの言葉にオリバーは更に顔を赤くさせる。
「それと感情は極力表に出さないようにします。」
それを聞くとオリバーからは荒れ狂うような鼻息が聞こえる。
「そして最後に上官や立場が上の人に対して失礼な言動をしないようにします。」
「貴様ぁ!」
オリバーは今にも殴りかかりそうになる。
エミリアもアルバートが喧嘩を売っているのかと思うが、この表情はそんなことを考えていないのだろうなと思う。
「なにをしているんですか! パトン中佐!」
そのとき廊下にエマソンの声が響き渡る。
「新しい副官が探していましたよ。」
エマソンの言葉にパトンはアルバートを睨みつけると格納庫の方へ向かう。そして彼と入れ替わりでエマソンがアルバートたちの元へ向かう。
「作戦前に問題を起こさないでください。」
「申し訳ありません。」
エマソンの言葉にアルバートは謝罪する。
「まぁいいです。私達も格納庫に行きましょう。」
エマソンの言葉に合わせて三人は格納庫へ向かった。
*
『デグレア准尉。機体の方は大丈夫か。』
「はい。問題ありません。」
パイロットスーツに着替え、乗機であるゼウスに乗ったアルバートは努めて平静な声を出す。
『そうか。』
アルバートの気持ちを察してかブライムは特になにか言うことはしなかった。
『親衛隊各機、発進してください。』
イルキア基地のハンガーのロックが解除される。そしてブライムを先頭にして四機のキャスターが格納庫から出る。アルバートの機体は一番最後に位置していた。
『ブライム・エイブラウ、ゼウス、出撃します。』
『エマソン・エチュート、ゼウス、出撃します。』
『エミリア・アークウィン、ゼウス、出撃します。』
三人が先に言うのを確認する。
「アルバート・デグレア、ゼウス、出撃します。」
アルバートはその言葉を言い終わると、フットペダルをゆっくりと踏み込みメインスラスターを噴かせる。それに合わせて機体はゆっくりと青い空へ上昇していく。
『それでは親衛隊各機、これより作戦を開始する。』
ブライムの声と共にアルバートは機体を前進させた。
入隊二日目。アルバートはエミリアと一緒にエマソンに訓練を受けていた。そして一人だけ座り込んで弱音を吐いていた。
「だらし無いですね。もっとしっかりしてください。ゼウスの調整も今日一日で完成させなきゃいけないんですから。」
「そうよ。デグレア准尉。もっとしっかりしないと。」
そのエミリアの言葉に誰のせいだと思う。
「でしたらなんで自分がアークウィン少尉の分の初期セットアップをやらなきゃいけないんですか?」
「下っ端だからに決まっているじゃないですか。」
エマソンからの言葉に返す言葉も無かった。
「ですが、キャスターをずっと駆動させたままセットアップしてるんですよ? 三時間も連続で。流石に疲れます。」
「まぁ確かに普通戦闘時間なんて一時間くらいですからね。」
エマソンはそう言いながらアルバートとエミリアの乗機である二機のゼウスを確認していた。
ゼウス、そう呼ばれる機体は現在の帝国の主力機であった。
全長十八メートル程度で量産が最優先された直線的なデザインであった。
各武装もオーソドックスなもので130mmのライフルと刀身が六メートルに及ぶ両刃の実体剣を一本左腰に装備していた。
「セットアップは問題なしと。」
エマソンはそう確認をすると機体を出すための手配をする。
もう少しセットアップに時間がかかると思っていたが、早く終わったため訓練のための出撃時刻を繰り上げる申請を出した。それもすぐに承認されたため、ゼウスから降りると二人の前に立った。
「エミリア様、それとデグレア准尉。機体に乗ってください。今から実機を使った訓練をします。」
「分かりました。」
エミリアはそれに頷いた。
「え?」
一方でアルバートはそう間抜けな声が出た。
「つべこべ言わず乗ってください。」
「はい。分かりました。」
彼は項垂れるとゼウスに乗り込む。
*
ブライムはエミリアとアルバートがエマソンと実機を使用した訓練をしているということを聞いていたので格納庫に来ていた。ただまだ実機を使用した訓練を行っていた。丁度その様子が格納庫のモニターに映し出されていたのでブライムはそれを見る。
状況を見るとエマソン・エミリアのコンビ対アルバートになっていた。
「なんかチームがおかしくないか。」
ここは普通指導する者がアグレッサーとなって新兵二人と戦って圧勝してってやるのが筋ではないかと思う。
ただアルバートとエミリアの動きを見ていたらそういうことが出来ないのかと考えを改めた。エミリア、アルバートともに成績上位なのは知っていた。
「だけど思った以上にやるかもな。」
その戦闘を見ていてそう感じた。戦場での立ち回りや動き方はまだ実戦慣れしていない感じがあり、粗削りではあった。しかし機体の操縦センスは幼年学校上りとは思えないものであった。これだけ戦えるのならば、当初予定していた基地の防衛設備の破壊ではなく、敵キャスターの撃破でも良いのかもしれないと思う。
ただ流石に二対一かつ現役のパイロットであるエマソンに勝てる訳もなく、アルバートが被弾判定を受けて格納庫へ戻ってきた。
ブライムは三機から皆が降りてくるのを待っていた。
「三人とも戻ったか。」
コックピットから降りてきた三人を見る。
アルバートのみ脂汗をかきながら立っている一方で他の二人は澄ました顔をしていた。
「作戦だ。決行は明日行う。ブリーフィングは0900に行う。アークウィン少尉とデグレア准尉はそれまで休んでおけ。エチュード少佐は私と一緒に作戦会議に出てもらう。以上、解散。」
ブライムの言葉にアルバートはようやく解放されたと自分の部屋に覚束無い足取りで帰っていく。それをエミリアが後ろから追っていた。二人の姿が見えなくなるとブライムはエマソンの方に向き直る。
「結構やったのか?」
「いえ、キャスターのセットアップをやらせたあとにニ時間程度実機を使った訓練をしてました。」
「そうか。どうだ? 使えそうか?」
「はい。問題なく使えると思います。エミリア様もパイロットとして優秀化と。」
「デグレア准尉はどうだ?」
その言葉にエマソンは心底嫌そうな顔をする。
「まぁ貴官がエミリア様を溺愛しているのは知っているが、あまり苛めてやるな。それこそ彼が辞めたりしたらエミリア様から恨まれるぞ。」
「流石にそこまで酷いことはしませんよ。かわいい後輩ですから。」
エマソンの回答にブライムは思わず吹き出してしまう。
「そうか。それで彼の方はどうだ?」
「パイロットとしての腕は十分ですね。天使シリーズと闘って生き残ったというのも納得は出来ました。」
「だろうな。あのデグレア大佐のご子息だ。それくらいは出来てもらわねば困る。」
その言葉にエマソンはブライムの方がアルバートを苛めそうだなと感じる。
「それで明日の作戦についてですが。」
「あぁ。そうだな。貴官も承認してくれたのだし、予定通り四人でやる。分隊の方は俺がデグレア准尉、貴官にはエミリア様を見てもらう。」
「それは、私達が比較的安全な方をやるということですか?」
「あぁ。その認識で合っている。」
「分かりました。そのつもりで準備します。」
*
「以上が今回の作戦内容だ。全員解散。」
出撃前のブリーフィングをアルバートは受けていた。作戦内容についても初出撃にしては基地の攻撃と迎撃に上がったキャスターの破壊とやることが多かった。
「大丈夫。いけるはずだ。」
一番最後にブリーフィングルームから出るとアルバートは下を向きながら自分にそう言い聞かせた。だから目の前に人が立っていることに気づくまで時間がかかってしまった。
「エミリアか。どうした?」
アルバートはなんとなくエミリアの気持ちを察したが普段通りにと、そう彼女に尋ねた。
「特に何も無いけど作戦まで一緒にいたくて。」
そう恥ずかしがりながら言うエミリアをアルバートはため息をつきながら見る。
「別にこれから死ぬ可能性があるって程度で死ぬわけじゃないぞ。」
ただここで何かあっても面倒だと感じるのでエミリアの手をそっと握る。
するとエミリアが顔を赤くして下を向くので本当に扱いやすいなと思いながらもすぐに手を離す。流石に基地内なのであまりこういったことは大っぴらにしたくない。エミリアも同様の意見なのかそれに対して特に文句を言うことは無かった。
「そういえば、クラスの他のやつってどうなったんだ?」
「他の人ならまだ軍に入隊せずに訓練を受けてるわよ? 私達だけ早期卒業。」
「そうか。まぁ残りの期間ってある意味入隊前の最後の遊ぶ期間だよな。」
「そうね。あの期間で旅行とか行こうって話をしてたわよね。」
エミリアとそう話をしていると前方に仁王立ちしている将校がいた。
その人物にアルバートは内心会いたくなかったなと思いながら歩みを止める。
「戦場でロマンスとはずいぶん余裕そうじゃないか。それとも敵と内通しているから余裕といった感じか?」
オリバーはそう嫌味を言う。
「これは中佐。私の同僚に何か文句でも?」
アルバートはあたりさわりのない答えを返そうとした瞬間、エミリアが反論してしまう。
(ちょっと待て、エミリア。頼むから喧嘩を売らないでくれ。)
内心そう思いながらもアルバートはどうこの場を立ち去るか考える。
「別に特にそういうわけでもないですが、これでまた私の部下が全滅でもしたら問題なので。」
「あんな指揮をしていれば全滅するのも当然かと思いますが。」
そうエミリアが返すとドンと大きな音がした。
エミリアは涼しい顔をしてそれを受け流す。
彼女の肝の座り方にアルバートは逆に恐怖心を抱く。頼むからこれ以上喧嘩を売るのは辞めてくれと本音で思う。
「ふざけるなよ、ガキが……!」
オリバーがそう歩みだす。アルバートは二人の間に入る。
「申し訳ありません、中佐。以後気をつけます。」
アルバートはそう謝罪をする。
「気をつける? なにを気をつけるのか分かっているのか?」
「えっと……。」
アルバートは今の状況を考える。この場合エミリアのやったことを思い出す。
「思ったことをすぐに口に出さないようにします。」
アルバートの言葉にオリバーは更に顔を赤くさせる。
「それと感情は極力表に出さないようにします。」
それを聞くとオリバーからは荒れ狂うような鼻息が聞こえる。
「そして最後に上官や立場が上の人に対して失礼な言動をしないようにします。」
「貴様ぁ!」
オリバーは今にも殴りかかりそうになる。
エミリアもアルバートが喧嘩を売っているのかと思うが、この表情はそんなことを考えていないのだろうなと思う。
「なにをしているんですか! パトン中佐!」
そのとき廊下にエマソンの声が響き渡る。
「新しい副官が探していましたよ。」
エマソンの言葉にパトンはアルバートを睨みつけると格納庫の方へ向かう。そして彼と入れ替わりでエマソンがアルバートたちの元へ向かう。
「作戦前に問題を起こさないでください。」
「申し訳ありません。」
エマソンの言葉にアルバートは謝罪する。
「まぁいいです。私達も格納庫に行きましょう。」
エマソンの言葉に合わせて三人は格納庫へ向かった。
*
『デグレア准尉。機体の方は大丈夫か。』
「はい。問題ありません。」
パイロットスーツに着替え、乗機であるゼウスに乗ったアルバートは努めて平静な声を出す。
『そうか。』
アルバートの気持ちを察してかブライムは特になにか言うことはしなかった。
『親衛隊各機、発進してください。』
イルキア基地のハンガーのロックが解除される。そしてブライムを先頭にして四機のキャスターが格納庫から出る。アルバートの機体は一番最後に位置していた。
『ブライム・エイブラウ、ゼウス、出撃します。』
『エマソン・エチュート、ゼウス、出撃します。』
『エミリア・アークウィン、ゼウス、出撃します。』
三人が先に言うのを確認する。
「アルバート・デグレア、ゼウス、出撃します。」
アルバートはその言葉を言い終わると、フットペダルをゆっくりと踏み込みメインスラスターを噴かせる。それに合わせて機体はゆっくりと青い空へ上昇していく。
『それでは親衛隊各機、これより作戦を開始する。』
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