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幕間のお話3
219、ダイロス、女のタイプを自覚する
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黒髪美女が怒っている姿というのは、迫力があるものだ。
金髪でも銀髪でもいけない。黒髪を振り乱しているのが、極寒の真夜中の悪夢みたいで、心を揺さぶる。ダイロスはそんな感想を抱いた。ひとことで言うと、好みのタイプなのだ。
百五十歳にもなって女のタイプを自覚するなんて、人生とはわからないものである。
見てくれ。あの美しい女王様みたいな顔。
正義派というだけあって、自分は誰よりも正しくて善良ですという眼をしているのだ。その瞳が、意思の光でギラギラと輝いているのだ。
凛とした眉は妥協を知らぬ風情で、唇は赤くぽってりとしていて、自分を誰より愛せ、大事にしろと訴えかけてくるようで。
その割に首などはほっそりとして、鎖骨が浮いていて、露出した肩などはそれはもう頼りない風情なのだ。しかし、胸元は母性を感じさせるようなふっくら、やわらかなラインで、枯れたダイロスの雄の本能みたいなものをぐつぐつとあっためようとしてくれるのだ。
ひとことで言うと、好みなのである。
あんな女性に怒られたい。そんな欲が湧くのである。
「わしの、この感情はなにごとか。錯乱しておるよな、わし? 精神がおかしくなっておるよな?」
冷静に自分を見つめながら、ダイロスは杖を手に食堂の壁際へと近づいた。
客人仲間のグレイの前に立ちふさがるようにしたのは、グレイを守るというよりは「グレイよりわしを見てくれ」というしょうもない動機から。ふう。
「グレイ殿。よくわからぬが、わしらは衣食住をご厄介になっている身。郷に入っては郷に従えと申しますからの。ルエトリー殿がおっしゃるルールは守らねばなりませんな。やってしまったことは仕方ありませんが、次からは守りましょうな」
ダイロスはわかりやすくルエトリーの点数を稼いだ。好感を持ってほしいと思った。
わしのことを気に入っておくれ――……と、思った。
自分がこんな欲を抱くのは、なにやら百年ぶりぐらいのことではないだろうか。まったく、おかしい。
ルエトリーの瞳が自分を見ると嬉しくなって、思わずローブのフードをちょっとだけつまみあげて顔を覗かせてしまった。
「おう、おう。意外と熱いところがあるんだな。気に入ったぞ」
ルエトリーが何かを言うより早く、エリュタニア青年が隣にやってくる。青年は拳をにぎり、脇をしめてファイティングポーズを取った。小心者かと思っていたら、喧嘩も好むのか。それとも、そんな自分を装っているのか。変な性格だ。なにより、お前に気に入られたかったわけではない。
「エリュタニア様に気に入られたかったわけではないのですがな」
「その言い方、なんかいいな。俺の時代の預言者も、そんなんだった。なにか、預言者というのはひねくれがちなのか」
この王族青年の時代の預言者がどんな人物なのかは知らぬが、ダイロスは後半に「まあ、ひねくれもするでしょうな」と笑った。
自分は笑ったり軽口を叩いたりもできるのだ。
枯れたと思っていた心は、案外枯れていないのかもしれぬ。
「うるわしい同郷人の友情ではないか。よきかな、よきかな」
赤毛の船人ソルスティスが天下万民の父めいた笑顔でその場を取りなそうとしたとき、もうひとりの客人が食堂にやってきた。
「グレイ男爵、お迎えがいらしたようですよ」
なんと、グレイの知り合いが元の世界で扉を開いてくれそうだという。
それでは、グレイは帰れるのか。来た早々、「こんな条件で帰れる客人がいるのか」という疑問が解決するではないか。
「ほほう、めでたい」
「待て待て。期待していたら扉を開けずに帰ってしまったとか、扉を開けてすぐこちらに入って来てしまって相手も客人になったという例もある。油断はいかんぞ」
ああだこうだと盛り上がる食堂の中、グレイはパッと顔をあげ、立ち上がって、駆けだした。
「た、たいへんだ。こっちに入ってくるなと言わないと!」
その声には、相手を思いやる気持ちが溢れていた。
大人しい青年だと思っていたが、意外と情熱的な一面もあるではないか。
ダイロスはそんな感想を抱きつつ、他の船人たちや客人たちと一緒にグレイの後を追いかけた。
並走するエリュタニアとノルディーニュが、こそこそとなにかを企んでいる。
「気を引くのは俺がやろう」
「お気をつけて」
こいつらは、なにを企んでいるのか。ダイロスが眉を寄せた次の瞬間に、エリュタニアは懐からなにかを取り出し、上に投げた。
そして、閃光と爆音が混乱を招いた。
移動中の通路――真っ白で、汚れひとつなく、つるんとしていた完璧で無機質すぎる空間が、打って変わって騒乱に包まれる。
「キャアッ!!」
「なにごとか!」
宝石のような煌めくなにか。それが天井付近で、ドォン! と爆発を起こしたのだ。ダイロスはすぐに理解した。
それが、なかなか破壊力のある爆発だったらしい。天井の素材がパラパラ落ちて、
「ワッハハハ!」
エリュタニア青年は、祭り会場で酔いどれて騒ぐ若衆のように笑い声を響かせた。なにも考えていない、その場が楽しければいいというような笑いである。ダイロスには、とんと縁がないタイプの。
「大変だ。手が滑ったぞ。いや、誰にでも失敗というのはあるものだから。すまぬ」
もう、誰が聞いても「お前、わざとだろう」と言いたくなる言い分である。
だが、このエリュタニア青年はニカッとして、真夏の快晴みたいに瞳を青々とさせて、悪びれない。背筋はしゃんとしていて、縮こまったりすることはなく、「許してくれ!」と愛嬌たっぷりに笑うのだ。
「あなたねえ!」
ルエトリーが噛みつくように説教する声と、ソルスティスが宥める声を背に、グレイが一心不乱に「騒動なんて、知るものか」と扉に向かう。
ノルディーニュが影のようにその後ろについていき、さりげなく何かを捨てた。
エリュタニアが上に投げたのとよく似た宝石だ。
それが、床でドォン、ドォンと破裂音を立てる。
「おいっ、なにをしているのだ!」
「落としました、落としました。俺が」
「お前ではないだろう!」
エリュタニアが船人たちを挑発するように笑い、お道化て――ダイロスはそこで少しだけ、迷った。
怒る美女ルエトリーと、おそらくは囮役として船人たちの足止めを引き受けたエリュタニア青年。
扉へ向かうグレイ青年と、それを追うノルディーニュ青年。
自分は、どちらを見るか?
……と、迷ったのだ。
金髪でも銀髪でもいけない。黒髪を振り乱しているのが、極寒の真夜中の悪夢みたいで、心を揺さぶる。ダイロスはそんな感想を抱いた。ひとことで言うと、好みのタイプなのだ。
百五十歳にもなって女のタイプを自覚するなんて、人生とはわからないものである。
見てくれ。あの美しい女王様みたいな顔。
正義派というだけあって、自分は誰よりも正しくて善良ですという眼をしているのだ。その瞳が、意思の光でギラギラと輝いているのだ。
凛とした眉は妥協を知らぬ風情で、唇は赤くぽってりとしていて、自分を誰より愛せ、大事にしろと訴えかけてくるようで。
その割に首などはほっそりとして、鎖骨が浮いていて、露出した肩などはそれはもう頼りない風情なのだ。しかし、胸元は母性を感じさせるようなふっくら、やわらかなラインで、枯れたダイロスの雄の本能みたいなものをぐつぐつとあっためようとしてくれるのだ。
ひとことで言うと、好みなのである。
あんな女性に怒られたい。そんな欲が湧くのである。
「わしの、この感情はなにごとか。錯乱しておるよな、わし? 精神がおかしくなっておるよな?」
冷静に自分を見つめながら、ダイロスは杖を手に食堂の壁際へと近づいた。
客人仲間のグレイの前に立ちふさがるようにしたのは、グレイを守るというよりは「グレイよりわしを見てくれ」というしょうもない動機から。ふう。
「グレイ殿。よくわからぬが、わしらは衣食住をご厄介になっている身。郷に入っては郷に従えと申しますからの。ルエトリー殿がおっしゃるルールは守らねばなりませんな。やってしまったことは仕方ありませんが、次からは守りましょうな」
ダイロスはわかりやすくルエトリーの点数を稼いだ。好感を持ってほしいと思った。
わしのことを気に入っておくれ――……と、思った。
自分がこんな欲を抱くのは、なにやら百年ぶりぐらいのことではないだろうか。まったく、おかしい。
ルエトリーの瞳が自分を見ると嬉しくなって、思わずローブのフードをちょっとだけつまみあげて顔を覗かせてしまった。
「おう、おう。意外と熱いところがあるんだな。気に入ったぞ」
ルエトリーが何かを言うより早く、エリュタニア青年が隣にやってくる。青年は拳をにぎり、脇をしめてファイティングポーズを取った。小心者かと思っていたら、喧嘩も好むのか。それとも、そんな自分を装っているのか。変な性格だ。なにより、お前に気に入られたかったわけではない。
「エリュタニア様に気に入られたかったわけではないのですがな」
「その言い方、なんかいいな。俺の時代の預言者も、そんなんだった。なにか、預言者というのはひねくれがちなのか」
この王族青年の時代の預言者がどんな人物なのかは知らぬが、ダイロスは後半に「まあ、ひねくれもするでしょうな」と笑った。
自分は笑ったり軽口を叩いたりもできるのだ。
枯れたと思っていた心は、案外枯れていないのかもしれぬ。
「うるわしい同郷人の友情ではないか。よきかな、よきかな」
赤毛の船人ソルスティスが天下万民の父めいた笑顔でその場を取りなそうとしたとき、もうひとりの客人が食堂にやってきた。
「グレイ男爵、お迎えがいらしたようですよ」
なんと、グレイの知り合いが元の世界で扉を開いてくれそうだという。
それでは、グレイは帰れるのか。来た早々、「こんな条件で帰れる客人がいるのか」という疑問が解決するではないか。
「ほほう、めでたい」
「待て待て。期待していたら扉を開けずに帰ってしまったとか、扉を開けてすぐこちらに入って来てしまって相手も客人になったという例もある。油断はいかんぞ」
ああだこうだと盛り上がる食堂の中、グレイはパッと顔をあげ、立ち上がって、駆けだした。
「た、たいへんだ。こっちに入ってくるなと言わないと!」
その声には、相手を思いやる気持ちが溢れていた。
大人しい青年だと思っていたが、意外と情熱的な一面もあるではないか。
ダイロスはそんな感想を抱きつつ、他の船人たちや客人たちと一緒にグレイの後を追いかけた。
並走するエリュタニアとノルディーニュが、こそこそとなにかを企んでいる。
「気を引くのは俺がやろう」
「お気をつけて」
こいつらは、なにを企んでいるのか。ダイロスが眉を寄せた次の瞬間に、エリュタニアは懐からなにかを取り出し、上に投げた。
そして、閃光と爆音が混乱を招いた。
移動中の通路――真っ白で、汚れひとつなく、つるんとしていた完璧で無機質すぎる空間が、打って変わって騒乱に包まれる。
「キャアッ!!」
「なにごとか!」
宝石のような煌めくなにか。それが天井付近で、ドォン! と爆発を起こしたのだ。ダイロスはすぐに理解した。
それが、なかなか破壊力のある爆発だったらしい。天井の素材がパラパラ落ちて、
「ワッハハハ!」
エリュタニア青年は、祭り会場で酔いどれて騒ぐ若衆のように笑い声を響かせた。なにも考えていない、その場が楽しければいいというような笑いである。ダイロスには、とんと縁がないタイプの。
「大変だ。手が滑ったぞ。いや、誰にでも失敗というのはあるものだから。すまぬ」
もう、誰が聞いても「お前、わざとだろう」と言いたくなる言い分である。
だが、このエリュタニア青年はニカッとして、真夏の快晴みたいに瞳を青々とさせて、悪びれない。背筋はしゃんとしていて、縮こまったりすることはなく、「許してくれ!」と愛嬌たっぷりに笑うのだ。
「あなたねえ!」
ルエトリーが噛みつくように説教する声と、ソルスティスが宥める声を背に、グレイが一心不乱に「騒動なんて、知るものか」と扉に向かう。
ノルディーニュが影のようにその後ろについていき、さりげなく何かを捨てた。
エリュタニアが上に投げたのとよく似た宝石だ。
それが、床でドォン、ドォンと破裂音を立てる。
「おいっ、なにをしているのだ!」
「落としました、落としました。俺が」
「お前ではないだろう!」
エリュタニアが船人たちを挑発するように笑い、お道化て――ダイロスはそこで少しだけ、迷った。
怒る美女ルエトリーと、おそらくは囮役として船人たちの足止めを引き受けたエリュタニア青年。
扉へ向かうグレイ青年と、それを追うノルディーニュ青年。
自分は、どちらを見るか?
……と、迷ったのだ。
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