317 / 384
幕間のお話5「商業神ルートとフェリシエン」
311、この少年は天才だが、放っておくと死んでしまう
しおりを挟む
深い緑色の髪をした少年は、短杖を手にルートをにらんだ。殺意すら感じさせる物騒な眼差しだが、手負いの小動物感があって、いたいけだ。
「貴様も盗賊か」
ルートに問いかける少年の顔立ちは、どちらかといえば中性的だ。
あどけなさが残っていて可愛らしい印象もあるが、神経質そうで陰鬱な印象が勝る。頬もこけていて、顔色も最悪。今にも死にそう。
「あ、いや。通りすがりの商人さんだよ」
「あやしい」
「アッ」
サッと短杖が向けられる。
一瞬で、ルートは盗賊たちといっしょに縛り上げられていた。地上人の常人離れした鮮やかなお手並みだ。
(へえ! まだ子どもで、しかも死にかけてるってのに)
思わずルートは口笛を吹いた。
(すごいじゃないか! 少年!)
「盗賊に囲まれたときにそれをやれよ!」
「剣を見たとき、首を落とされて一瞬で絶命するのも悪くないかと気の迷いを起こしたんだ」
「なるほど、あるある。わかるよ」
と、のんきにしていると、手に持っていた星の石がコロッと転がる。それに気付いて、ルートは冷静に戻った。
(あ、いけない)
「なんだこの魔宝石は。ずいぶん強い魔力を感じるが」
少年は、ひょいっと魔宝石を拾って「不快な思いをした詫びに、これはもらっていこう」と言った。
「あ~、そ、その石はだめだよっ」
ルートは慌てて、魔法を使って自由を取り戻した。
石を使わなくても、それなりに魔法は使えるのだ。この世界ほどではないが、元いた故郷世界にも魔法技術はあった。
この世界にたどり着いた船人たちは原住民のつくった『体内魔力を向上させて体質を超人的に変える』果実を食べて、さらに星の石を使って現在の『神々』になったのだ。
石がなくても、全員がそのへんの地上人には負けない魔法の腕はある。
魔法や呪術というのは、すべての人間が使えるわけではない。使えない者や初級者にとっては、奇跡に等しい現象である。
たとえば指先に火をポッと灯したとか、部屋をパッと明るくしたとか、他の術者の火を消したとか、それぞれ難易度というものがあるのだが、ある程度その道に精通していないと実力の差はわからない。
わかる者にとっては「火をつけた者よりその火を消した者の方が強い」みたいに判断できることでも、わからない者にとっては、全部ひとしく「よくわからないがすごい」で終わる。
さて、目の前の少年はルートの魔法の実力がわかるタイプの人間だった。これだけ自分が術を使えるのだ、さもありなん――少年は目を見開いた。
「わ、吾輩の呪術が簡単に破られたっ?」
「なにをびっくりしているんだ。びっくりなのは、こっちだぜ」
ルートは石の表面を指でこすりながら心を落ち着かせた。
(すごくないか? この子。てっきりそのまま死ぬと思っていたのに。瀕死の状態から自力で回復しちゃう人間がいる? 呪術を使ったぜ)
そんな瀕死の病人がいる?
……いるんだ、目の前に!
……この少年は、普通ではない!
石を取り返して、ルートは好奇心に満ちた声で少年に話しかけた。
「あのさあ。僕は君を助けたんだぜ。あの盗賊たちを眠らせたのは、なにを隠そうこのルート様なんだ。感謝してもらおうじゃないか」
少年は「なぜ盗賊が眠ったのか」と疑問を抱いていたらしい。
なにより、ルートの魔法の実力がわかるらしい。
そのため、目の前で自分の呪術を破ってみせたばかりのルートの言葉を信じたのだ。
「そうだったのか。感謝する。あいつらに殺されるのは癪だと思っていたところだったので」
意外にも、少年は殊勝に感謝してくれる。
「吾輩はフェリシエン・ブラックタロン。この手紙を実家に届ければ、謝礼金がもらえるので、受け取れ」
さらさらと紙に事情を書いて、謝礼金の手配までしてくれる。ちょっと偉そうだが、お礼をしてくれるとは。
「好い子じゃないか~」
ルートは相好を崩した。
「病気の体でどこへいくんだい。ブラックタロン家は、空国の呪術の名家だろ。病気のお坊ちゃんがお供もなしで、どこへいくんだい。また襲われちゃうぜ」
「……レクシオ山へ」
この少年は、意思が強い。
平然と歩いているが、病気にむしばまれた体は通常の人間は歩いたりできない状態なのがルートにはわかった。
先ほど瀕死の状態で動いてみせたように、気力で歩いているのだ。今は、呪術も使っている様子ではある。
(この子は、すごい)
ルートは健気で才能あふれる少年にすっかり魅了された。
使うのが当然、といった自然な所作でなにかにつけて行使する呪術の腕は上等で「その年齢でこんなに呪術の腕が立つなんて将来はどれほど化けるのか」というゾクゾクとした思いが湧く。
(て……天才だ)
ルートには少年の才能がピカピカと光輝いて見えた。
(でも、もうすぐ死んじゃう。この子に「将来」はない! わあ、わあ、うわあ)
好奇心。同情心。
葛藤――
「君、すごいね。君みたいな子は初めてみた」
「よく言われる」
「でも、重病だよね。ふつう、そんな病状で旅はしないだろ」
「ふつうではないので」
「ああ、うん。君、ふつうではないね」
ルートはどきどきした。
すっかり目の前の特異な存在に心を奪われた。
もうすぐ死んでしまう、「とても珍しい生き物」がいる。
そう思うと、少年から目を離せなくなった。
「君、その病状だと、街道を歩いてるだけで力尽きて死ぬぜ」
「そうかもしれない。だが、歩かないと目的地にはつかない」
「呼吸するだけでもつらいだろ? 歩ける体調じゃないだろ? 痛いだろ? 苦しいだろ?」
「気合でなんとかなる」
「気合でなんとかなるのかぁ……」
この生き物は、なんだろう。
知ることができるのは、あと少しだけ。
そのあとはこの生き物は死んで、世界に知られず、最初からいなかったみたいに存在が埋もれていく。
そう思うと、ルートは目の前の少年が愛しく思えてきた。
「その病気を治すことはしないが、その余生を見届けてやるのも悪くないのではないか」と思った。
なにより――少年が向かう先、レクシオ山には、喧嘩別れしたナチュラが住んでいる疑惑がある。
ルートはちょうどナチュラを探していて、レクシオ山に会いに行くところだったのだ。
(ナチュラ。どうせ数か月も生きていられないよ、この少年。寿命を延ばしたりはしないから、旅についていって穏やかに死ねるように守ってあげるくらいの気紛れ、許してよ)
ナチュラは許してくれないんだろうな――と考えながら、真っ白な友人に想いを馳せる。
『世界が滅びるときに別の世界に逃げて種族を存続させる人類は自然か? 他の世界出身の人類はこの世界にとって自然な存在か?』
記憶の中の友人は、めんどくさいことを問いかけてくる。
(不自然ならどうするというのだ? 僕たちは滅べばよかったのか?)
ルートは滅びた故郷を思い出しながら、ちょっとだけこの世界の自然な日差しを眩しいと思った。
「貴様も盗賊か」
ルートに問いかける少年の顔立ちは、どちらかといえば中性的だ。
あどけなさが残っていて可愛らしい印象もあるが、神経質そうで陰鬱な印象が勝る。頬もこけていて、顔色も最悪。今にも死にそう。
「あ、いや。通りすがりの商人さんだよ」
「あやしい」
「アッ」
サッと短杖が向けられる。
一瞬で、ルートは盗賊たちといっしょに縛り上げられていた。地上人の常人離れした鮮やかなお手並みだ。
(へえ! まだ子どもで、しかも死にかけてるってのに)
思わずルートは口笛を吹いた。
(すごいじゃないか! 少年!)
「盗賊に囲まれたときにそれをやれよ!」
「剣を見たとき、首を落とされて一瞬で絶命するのも悪くないかと気の迷いを起こしたんだ」
「なるほど、あるある。わかるよ」
と、のんきにしていると、手に持っていた星の石がコロッと転がる。それに気付いて、ルートは冷静に戻った。
(あ、いけない)
「なんだこの魔宝石は。ずいぶん強い魔力を感じるが」
少年は、ひょいっと魔宝石を拾って「不快な思いをした詫びに、これはもらっていこう」と言った。
「あ~、そ、その石はだめだよっ」
ルートは慌てて、魔法を使って自由を取り戻した。
石を使わなくても、それなりに魔法は使えるのだ。この世界ほどではないが、元いた故郷世界にも魔法技術はあった。
この世界にたどり着いた船人たちは原住民のつくった『体内魔力を向上させて体質を超人的に変える』果実を食べて、さらに星の石を使って現在の『神々』になったのだ。
石がなくても、全員がそのへんの地上人には負けない魔法の腕はある。
魔法や呪術というのは、すべての人間が使えるわけではない。使えない者や初級者にとっては、奇跡に等しい現象である。
たとえば指先に火をポッと灯したとか、部屋をパッと明るくしたとか、他の術者の火を消したとか、それぞれ難易度というものがあるのだが、ある程度その道に精通していないと実力の差はわからない。
わかる者にとっては「火をつけた者よりその火を消した者の方が強い」みたいに判断できることでも、わからない者にとっては、全部ひとしく「よくわからないがすごい」で終わる。
さて、目の前の少年はルートの魔法の実力がわかるタイプの人間だった。これだけ自分が術を使えるのだ、さもありなん――少年は目を見開いた。
「わ、吾輩の呪術が簡単に破られたっ?」
「なにをびっくりしているんだ。びっくりなのは、こっちだぜ」
ルートは石の表面を指でこすりながら心を落ち着かせた。
(すごくないか? この子。てっきりそのまま死ぬと思っていたのに。瀕死の状態から自力で回復しちゃう人間がいる? 呪術を使ったぜ)
そんな瀕死の病人がいる?
……いるんだ、目の前に!
……この少年は、普通ではない!
石を取り返して、ルートは好奇心に満ちた声で少年に話しかけた。
「あのさあ。僕は君を助けたんだぜ。あの盗賊たちを眠らせたのは、なにを隠そうこのルート様なんだ。感謝してもらおうじゃないか」
少年は「なぜ盗賊が眠ったのか」と疑問を抱いていたらしい。
なにより、ルートの魔法の実力がわかるらしい。
そのため、目の前で自分の呪術を破ってみせたばかりのルートの言葉を信じたのだ。
「そうだったのか。感謝する。あいつらに殺されるのは癪だと思っていたところだったので」
意外にも、少年は殊勝に感謝してくれる。
「吾輩はフェリシエン・ブラックタロン。この手紙を実家に届ければ、謝礼金がもらえるので、受け取れ」
さらさらと紙に事情を書いて、謝礼金の手配までしてくれる。ちょっと偉そうだが、お礼をしてくれるとは。
「好い子じゃないか~」
ルートは相好を崩した。
「病気の体でどこへいくんだい。ブラックタロン家は、空国の呪術の名家だろ。病気のお坊ちゃんがお供もなしで、どこへいくんだい。また襲われちゃうぜ」
「……レクシオ山へ」
この少年は、意思が強い。
平然と歩いているが、病気にむしばまれた体は通常の人間は歩いたりできない状態なのがルートにはわかった。
先ほど瀕死の状態で動いてみせたように、気力で歩いているのだ。今は、呪術も使っている様子ではある。
(この子は、すごい)
ルートは健気で才能あふれる少年にすっかり魅了された。
使うのが当然、といった自然な所作でなにかにつけて行使する呪術の腕は上等で「その年齢でこんなに呪術の腕が立つなんて将来はどれほど化けるのか」というゾクゾクとした思いが湧く。
(て……天才だ)
ルートには少年の才能がピカピカと光輝いて見えた。
(でも、もうすぐ死んじゃう。この子に「将来」はない! わあ、わあ、うわあ)
好奇心。同情心。
葛藤――
「君、すごいね。君みたいな子は初めてみた」
「よく言われる」
「でも、重病だよね。ふつう、そんな病状で旅はしないだろ」
「ふつうではないので」
「ああ、うん。君、ふつうではないね」
ルートはどきどきした。
すっかり目の前の特異な存在に心を奪われた。
もうすぐ死んでしまう、「とても珍しい生き物」がいる。
そう思うと、少年から目を離せなくなった。
「君、その病状だと、街道を歩いてるだけで力尽きて死ぬぜ」
「そうかもしれない。だが、歩かないと目的地にはつかない」
「呼吸するだけでもつらいだろ? 歩ける体調じゃないだろ? 痛いだろ? 苦しいだろ?」
「気合でなんとかなる」
「気合でなんとかなるのかぁ……」
この生き物は、なんだろう。
知ることができるのは、あと少しだけ。
そのあとはこの生き物は死んで、世界に知られず、最初からいなかったみたいに存在が埋もれていく。
そう思うと、ルートは目の前の少年が愛しく思えてきた。
「その病気を治すことはしないが、その余生を見届けてやるのも悪くないのではないか」と思った。
なにより――少年が向かう先、レクシオ山には、喧嘩別れしたナチュラが住んでいる疑惑がある。
ルートはちょうどナチュラを探していて、レクシオ山に会いに行くところだったのだ。
(ナチュラ。どうせ数か月も生きていられないよ、この少年。寿命を延ばしたりはしないから、旅についていって穏やかに死ねるように守ってあげるくらいの気紛れ、許してよ)
ナチュラは許してくれないんだろうな――と考えながら、真っ白な友人に想いを馳せる。
『世界が滅びるときに別の世界に逃げて種族を存続させる人類は自然か? 他の世界出身の人類はこの世界にとって自然な存在か?』
記憶の中の友人は、めんどくさいことを問いかけてくる。
(不自然ならどうするというのだ? 僕たちは滅べばよかったのか?)
ルートは滅びた故郷を思い出しながら、ちょっとだけこの世界の自然な日差しを眩しいと思った。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】完全無欠の悪女様~悪役ムーブでわがまま人生謳歌します~
藍上イオタ
恋愛
「完全無欠の悪女、デステージョに転生してる!?」
家族に搾取され過労で死んだ私が目を覚ますと、WEB漫画世界に転生していた。
「悪女上等よ! 悪の力で、バッドエンドを全力回避!」
前世と違い、地位もお金もあり美しい公爵令嬢となった私は、その力で大好きなヒロインをハッピーエンドに導きつつ、自分のバッドエンドを回避することを誓う。
婚約破棄を回避するためヒーローとの婚約を回避しつつ、断罪にそなえ富を蓄えようと企むデステージョだが……。
不仲だったはずの兄の様子がおかしくない?
ヒロインの様子もおかしくない?
敵の魔導師が従者になった!?
自称『完全無欠の悪女』がバッドエンドを回避して、ヒロインを幸せに導くことはできるのか――。
「小説化になろう」「カクヨム」でも連載しています。
完結まで毎日更新予定です。
追放聖女の再就職 〜長年仕えた王家からニセモノと追い出されたわたしですが頑張りますね、魔王さま!〜
三崎ちさ
恋愛
メリアは王宮に勤める聖女、だった。
「真なる聖女はこの世に一人、エミリーのみ! お前はニセモノだ!」
ある日突然いきりたった王子から国外追放、そして婚約破棄もオマケのように言い渡される。
「困ったわ、追放されても生きてはいけるけど、どうやってお金を稼ごうかしら」
メリアには病気の両親がいる。王宮で聖女として働いていたのも両親の治療費のためだった。国の外には魔物がウロウロ、しかし聖女として活躍してきたメリアには魔物は大した脅威ではない。ただ心配なことは『お金の稼ぎ方』だけである。
そんな中、メリアはひょんなことから封印されていたはずの魔族と出会い、魔王のもとで働くことになる。
「頑張りますね、魔王さま!」
「……」(かわいい……)
一方、メリアを独断で追放した王子は父の激昂を招いていた。
「メリアを魔族と引き合わせるわけにはいかん!」
国王はメリアと魔族について、何か秘密があるようで……?
即オチ真面目魔王さまと両親のためにお金を稼ぎたい!ニセモノ疑惑聖女のラブコメです。
※小説家になろうさんにも掲載
捨てられた聖女、自棄になって誘拐されてみたら、なぜか皇太子に溺愛されています
h.h
恋愛
「偽物の聖女であるお前に用はない!」婚約者である王子は、隣に新しい聖女だという女を侍らせてリゼットを睨みつけた。呆然として何も言えず、着の身着のまま放り出されたリゼットは、その夜、謎の男に誘拐される。
自棄なって自ら誘拐犯の青年についていくことを決めたリゼットだったが。連れて行かれたのは、隣国の帝国だった。
しかもなぜか誘拐犯はやけに慕われていて、そのまま皇帝の元へ連れて行かれ━━?
「おかえりなさいませ、皇太子殿下」
「は? 皇太子? 誰が?」
「俺と婚約してほしいんだが」
「はい?」
なぜか皇太子に溺愛されることなったリゼットの運命は……。
不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!
捨てられた王妃は情熱王子に攫われて
きぬがやあきら
恋愛
厳しい外交、敵対勢力の鎮圧――あなたと共に歩む未来の為に手を取り頑張って来て、やっと王位継承をしたと思ったら、祝賀の夜に他の女の元へ通うフィリップを目撃するエミリア。
貴方と共に国の繁栄を願って来たのに。即位が叶ったらポイなのですか?
猛烈な抗議と共に実家へ帰ると啖呵を切った直後、エミリアは隣国ヴァルデリアの王子に攫われてしまう。ヴァルデリア王子の、エドワードは影のある容姿に似合わず、強い情熱を秘めていた。私を愛しているって、本当ですか? でも、もうわたくしは誰の愛も信じたくないのです。
疑心暗鬼のエミリアに、エドワードは誠心誠意向に向き合い、愛を得ようと少しずつ寄り添う。一方でエミリアの失踪により国政が立ち行かなくなるヴォルティア王国。フィリップは自分の功績がエミリアの内助であると思い知り――
ざまあ系の物語です。
氷の公爵は、捨てられた私を離さない
空月そらら
恋愛
「魔力がないから不要だ」――長年尽くした王太子にそう告げられ、侯爵令嬢アリアは理不尽に婚約破棄された。
すべてを失い、社交界からも追放同然となった彼女を拾ったのは、「氷の公爵」と畏れられる辺境伯レオルド。
彼は戦の呪いに蝕まれ、常に激痛に苦しんでいたが、偶然触れたアリアにだけ痛みが和らぐことに気づく。
アリアには魔力とは違う、稀有な『浄化の力』が秘められていたのだ。
「君の力が、私には必要だ」
冷徹なはずの公爵は、アリアの価値を見抜き、傍に置くことを決める。
彼の元で力を発揮し、呪いを癒やしていくアリア。
レオルドはいつしか彼女に深く執着し、不器用に溺愛し始める。「お前を誰にも渡さない」と。
一方、アリアを捨てた王太子は聖女に振り回され、国を傾かせ、初めて自分が手放したものの大きさに気づき始める。
「アリア、戻ってきてくれ!」と見苦しく縋る元婚約者に、アリアは毅然と告げる。「もう遅いのです」と。
これは、捨てられた令嬢が、冷徹な公爵の唯一無二の存在となり、真実の愛と幸せを掴むまでの逆転溺愛ストーリー。
【完結】愛する人が出来たと婚約破棄したくせに、やっぱり側妃になれ! と求められましたので。
Rohdea
恋愛
王太子でもあるエイダンの婚約者として長年過ごして来た公爵令嬢のフレイヤ。
未来の王となる彼に相応しくあろうと、厳しい教育にも耐え、
身分も教養も魔力も全てが未来の王妃に相応しい……
と誰もが納得するまでに成長した。
だけど───
「私が愛しているのは、君ではない! ベリンダだ!」
なんと、待っていたのは公衆の面前での婚約破棄宣言。
それなのに……
エイダン様が正妃にしたい愛する彼女は、
身分が低くて魔力も少なく色々頼りない事から反発が凄いので私に側妃になれ……ですと?
え? 私のこと舐めてるの? 馬鹿にしてます?
キレたフレイヤが選んだ道は───
※2023.5.28~番外編の更新、開始しています。
ですが(諸事情により)不定期での更新となっています。
番外編③デート編もありますので次の更新をお待ちくださいませ。
【完結】年下幼馴染くんを上司撃退の盾にしたら、偽装婚約の罠にハマりました
廻り
恋愛
幼い頃に誘拐されたトラウマがあるリリアナ。
王宮事務官として就職するが、犯人に似ている上司に一目惚れされ、威圧的に独占されてしまう。
恐怖から逃れたいリリアナは、幼馴染を盾にし「恋人がいる」と上司の誘いを断る。
「リリちゃん。俺たち、いつから付き合っていたのかな?」
幼馴染を怒らせてしまったが、上司撃退は成功。
ほっとしたのも束の間、上司から二人の関係を問い詰められた挙句、求婚されてしまう。
幼馴染に相談したところ、彼と偽装婚約することになるが――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる