2 / 33
1、タロットハート伯爵家のお嬢様
しおりを挟む
伯爵家の庭の枝が、初々しいつぼみを抱えている。
季節は三月――溶雪月。
春目前という時期だけど、私が住む屋敷の中は冷え冷えとした空気だった。
「知恵熱ですって……」
「タロットハート伯爵家のお嬢様がマジカリア王立学園で最下位だなんて恥ずかしい」
「王太子殿下の婚約者に選ばれてから、お嬢様の品格に疑問の声が絶えませんわね」
マジカリア王立学園とは、私が試験を受けた王立学園の名前だ。
試験結果は使用人たちの間に広まり、廊下を歩くたびに囁き声が私の後を追いかける。
見かねた両親は使用人たちに注意喚起して、私を「身体の回復のため」という美名のもとに寝室に閉じ込めた。
「臭い物に蓋をする」という言葉を思い付いたけど、気にしないでおこう。
前世を思い出した私は、今までのパメラとしての記憶や自意識を持ちつつ、ちょっとだけ性格が変わったと思う。
例えば、前世の私は病弱だった。
だから、健康な現在の身体がありがたい。
日本人の感覚からすると今の自分の部屋は広くて立派だし、悪役令嬢である自分の美少女ぶりに驚いたりもする。
破滅回避しないと……という危機感もある。
そんなわけで、自室での謹慎の日々は苦にならない。
療養の建前があるので、眠くなったらいつでも眠れるし、食事も美味しい。
外を出歩くことはできないけど、広い寝室の中では自由に過ごせる。食事も部屋まで運ばれてくる。
優雅な引き篭もりお姫様生活だ。
「パメラお嬢様、失礼いたします」
「はいっ、どうぞ」
こんこん、とノックがされて、ハウスメイドが父親からの差し入れを持ってくる。本がいっぱいだ。
可愛らしいカモミールとミモザの花束も持っていて、花瓶に生けてくれた。
「旦那様は、学園生活に備えて予習をするようにと仰せです。それと、こちらは婚約者の殿下からと、隣国に留学中のお兄様からのお見舞いの花です」
「可愛いお花ね……!」
カモミールはアトレイン殿下から。ミモザは私のお兄様から。
両方とも綺麗で、相性抜群だ。
お部屋が華やかになって嬉しい。
「嬉しいわ。お礼のお手紙を書くべきよね?」
「旦那様が感謝状を出されるので、お嬢様は結構でございます」
「そう。お父様にも感謝を伝えてくださる?」
「かしこまりました」
「いつもありがとう」
意識してお礼の言葉を口にするようにしていると、メイドも心なしか優しくなってきた気がする。
今までは身近で何かしていても、あまり気にしてなかったんだよね。生まれながらの貴族令嬢にとって使用人は当たり前の存在だったから。
「今日は特に学問の本が多いわね」
差し入れに道徳書や基礎学問の教科書が多いのは、「入学までにしっかりと体調を整え、できれば自身の言動を振り返って改善してほしい」という両親の無言の要望だろうか。
幸い、私は本好きだ。
入院生活では身体の自由が利かない分、本をよく読んでいた。
本を渡される端から読み、紅茶とお菓子に囲まれる謹慎生活を送りながら、私は破滅回避のための計画を立てることにした。
「まずは情報整理ね。ゲーム攻略みたいに楽しんでいこう」
何事も気持ちの持ちようだ。楽しみながら取り組むと、うまくいきやすい。
前向きに楽しもう。
私は前世の記憶をノートに書いていった。
原作では、私は主人公のコレットの恋のライバルだ。
『コレットさん、平民のくせに生意気よ。それに、闇属性が得意なんですって?』
私はみんなの前でコレットの評価を下げようとする。
この国では「全ての属性に貴賤なし」と謳われている。
でも、実は闇属性だけは「不吉」とか「悪人が多い」と言われていて、差別の対象になっている。
なので、「闇属性が得意」というのは欠点なのだ。
『闇属性って歴史的に見ても犯罪者が多いのよね! さすが人の婚約者を奪おうとする方だわ』
しかし、この発言はアトレイン殿下のご機嫌を損ねるものだった。
『……パメラ嬢。俺の婚約者が身分や属性を理由に学友を蔑むのは、心が痛む。やめてくれ』
――その事件から目に見えてアトレイン殿下はパメラを嫌い、コレットに優しくなっていく。
私はコレットをいじめる役。
アトレイン殿下はコレットを庇い、私を非難する役。
とてもわかりやすい役割配置である。
そして、ネクロセフ教授はアトレイン殿下の姉であるグレイシア姫殿下の婚約者だ。
姫殿下の病を治すために危険な研究に没頭し、禁忌の魔法に手を出してしまう。
その結果、教授は学園を追放され、姫殿下は病に倒れ、彼は自らの無力を嘆きながら闇に堕ちていく……悲劇の悪役だ。
「つまり、私がコレットに関わらず、そして教授の研究を成功させることができれば、破滅の未来は回避できる……?」
羽ペンを走らせ、思考整理する。
「破滅回避のためにすべきことは、コレットの恋のライバルにならないことと、シグフィード・ネクロセフ教授の研究を成功させること」
恋のライバルにならないのは簡単として、研究を成功させる方は難しそうだ。
原作にはグレイシア姫殿下の病名も出てこなかったし、教授の研究の詳細も書かれなかった。
ふーむ。私に必要なのは情報だな。
「グレイシア姫殿下の病気について調べてみよう。原作には病名は書いてなかったけど、何の病気だったんだろう? お父様はご存じだったりするかな?」
私のお父様は領地持ちの伯爵で、外交関係のお仕事もしている。王室にもお詳しい。
使用人を呼び、お父様にお伺いを立てると、お父様は病名をご存じだった。
姫殿下の病気は『魔力喪失症』。
徐々に魔力が失われ、最終的には命を落とす原因不明の難病だ。
「魔力喪失症って、原作にも出てきた病気じゃない。それなら治せるわ!」
原作では、『ルナティス山』という山に洞窟がある。
悪役の断罪が終わり、姫殿下も亡くなった後に、コレットが中に入って、魔力喪失症の治療薬の材料である薬草を発見するんだ。
そして、そのルナティス山には学園の実習で訪れる機会がある……!
「実習で洞窟に入って薬草を手に入れちゃえばいいのよ!」
私、レシピも覚えてる。特効薬が作れるよ!
「薬草をゲットして、薬のレシピも教授にお伝えしたい。でも、入学試験で最下位の新入生が言っても信じてもらえないよね」
材料は揃えられる。
あとは、どうすれば教授に話を聞いてもらえるだろうか?
落ちこぼれ生徒が「先生。こんな風にしたら薬を作れます!」と言っても信じてもらえないよね。
「信用が大事よね。教授の講義で優秀な成績を取って……研究助手を目指すとか?」
学園には、優秀な生徒が教授の研究助手になる仕組みがある。
教授の助手……いいな! なりたいな!
私は教科書を広げた。
錬金術、魔法薬学、魔法生物学……教授が担当する科目全ての予習を始めるために。
「推しのために、絶対に成果を出してみせる!」
ファンタジー世界のお勉強は、わくわくする。
魔法生物学は『スライムの生態』とか『ユニコーンの生息地』が図解付きで書いてある。
数学は前世とほとんど同じ。錬金術も歴史も面白い。
魔法も使える。
私は火属性の魔法が得意で、指先や手のひらに火の玉を出したり消したりできる。
投げたりもできるけど、間違って部屋を燃やしちゃいそうだから我慢。
学園に入学すると短杖が支給されるので、それを使うともっと繊細な魔力操作ができるようになるのが楽しみだ。
「学園に入学したら、訓練室でいっぱい魔法使うんだ……!」
運動不足にならないよう、室内でできる簡単な運動も日課にした。
朝は体操をして一日を始める。夜はストレッチ、スクワット、腹筋だ。
前世の入院生活では「体力作りをする体力がない」って感じだったんだけど、今は違う。
健康に感謝だ。
調子に乗ってダンスもしてみたら、ハウスメイドに目撃されてびっくりされてしまった。
メイドはそっとドアを閉じて、使用人仲間に助けを求めていた。
「お嬢様が変なことをなさってるの……!」
はい。すみません。
挙動不審でメイドたちに話題を提供しつつ、私の謹慎生活は続く。
アトレイン殿下は贈った花が枯れないうちに新しい花を届けてくれた。手紙はないけど、マメだ。
「お嬢様。新しいカモミールが届いたので入れ替えますね。それと、こちらは料理人からの新作のお菓子です」
「わぁ、ありがとう。料理人さんにも、『いつも美味しいお料理ありがとう』って伝えてくださる?」
ちなみに、今まで友達だと思っていた令嬢たちは、お見舞いの手紙を送ってくる様子がない。
前世の価値観も合わせて考えてみたんだけど、あの子たちとは距離を取り、新しい人生を生きようと思う。
学園で新しい友達を作るんだ。
季節は三月――溶雪月。
春目前という時期だけど、私が住む屋敷の中は冷え冷えとした空気だった。
「知恵熱ですって……」
「タロットハート伯爵家のお嬢様がマジカリア王立学園で最下位だなんて恥ずかしい」
「王太子殿下の婚約者に選ばれてから、お嬢様の品格に疑問の声が絶えませんわね」
マジカリア王立学園とは、私が試験を受けた王立学園の名前だ。
試験結果は使用人たちの間に広まり、廊下を歩くたびに囁き声が私の後を追いかける。
見かねた両親は使用人たちに注意喚起して、私を「身体の回復のため」という美名のもとに寝室に閉じ込めた。
「臭い物に蓋をする」という言葉を思い付いたけど、気にしないでおこう。
前世を思い出した私は、今までのパメラとしての記憶や自意識を持ちつつ、ちょっとだけ性格が変わったと思う。
例えば、前世の私は病弱だった。
だから、健康な現在の身体がありがたい。
日本人の感覚からすると今の自分の部屋は広くて立派だし、悪役令嬢である自分の美少女ぶりに驚いたりもする。
破滅回避しないと……という危機感もある。
そんなわけで、自室での謹慎の日々は苦にならない。
療養の建前があるので、眠くなったらいつでも眠れるし、食事も美味しい。
外を出歩くことはできないけど、広い寝室の中では自由に過ごせる。食事も部屋まで運ばれてくる。
優雅な引き篭もりお姫様生活だ。
「パメラお嬢様、失礼いたします」
「はいっ、どうぞ」
こんこん、とノックがされて、ハウスメイドが父親からの差し入れを持ってくる。本がいっぱいだ。
可愛らしいカモミールとミモザの花束も持っていて、花瓶に生けてくれた。
「旦那様は、学園生活に備えて予習をするようにと仰せです。それと、こちらは婚約者の殿下からと、隣国に留学中のお兄様からのお見舞いの花です」
「可愛いお花ね……!」
カモミールはアトレイン殿下から。ミモザは私のお兄様から。
両方とも綺麗で、相性抜群だ。
お部屋が華やかになって嬉しい。
「嬉しいわ。お礼のお手紙を書くべきよね?」
「旦那様が感謝状を出されるので、お嬢様は結構でございます」
「そう。お父様にも感謝を伝えてくださる?」
「かしこまりました」
「いつもありがとう」
意識してお礼の言葉を口にするようにしていると、メイドも心なしか優しくなってきた気がする。
今までは身近で何かしていても、あまり気にしてなかったんだよね。生まれながらの貴族令嬢にとって使用人は当たり前の存在だったから。
「今日は特に学問の本が多いわね」
差し入れに道徳書や基礎学問の教科書が多いのは、「入学までにしっかりと体調を整え、できれば自身の言動を振り返って改善してほしい」という両親の無言の要望だろうか。
幸い、私は本好きだ。
入院生活では身体の自由が利かない分、本をよく読んでいた。
本を渡される端から読み、紅茶とお菓子に囲まれる謹慎生活を送りながら、私は破滅回避のための計画を立てることにした。
「まずは情報整理ね。ゲーム攻略みたいに楽しんでいこう」
何事も気持ちの持ちようだ。楽しみながら取り組むと、うまくいきやすい。
前向きに楽しもう。
私は前世の記憶をノートに書いていった。
原作では、私は主人公のコレットの恋のライバルだ。
『コレットさん、平民のくせに生意気よ。それに、闇属性が得意なんですって?』
私はみんなの前でコレットの評価を下げようとする。
この国では「全ての属性に貴賤なし」と謳われている。
でも、実は闇属性だけは「不吉」とか「悪人が多い」と言われていて、差別の対象になっている。
なので、「闇属性が得意」というのは欠点なのだ。
『闇属性って歴史的に見ても犯罪者が多いのよね! さすが人の婚約者を奪おうとする方だわ』
しかし、この発言はアトレイン殿下のご機嫌を損ねるものだった。
『……パメラ嬢。俺の婚約者が身分や属性を理由に学友を蔑むのは、心が痛む。やめてくれ』
――その事件から目に見えてアトレイン殿下はパメラを嫌い、コレットに優しくなっていく。
私はコレットをいじめる役。
アトレイン殿下はコレットを庇い、私を非難する役。
とてもわかりやすい役割配置である。
そして、ネクロセフ教授はアトレイン殿下の姉であるグレイシア姫殿下の婚約者だ。
姫殿下の病を治すために危険な研究に没頭し、禁忌の魔法に手を出してしまう。
その結果、教授は学園を追放され、姫殿下は病に倒れ、彼は自らの無力を嘆きながら闇に堕ちていく……悲劇の悪役だ。
「つまり、私がコレットに関わらず、そして教授の研究を成功させることができれば、破滅の未来は回避できる……?」
羽ペンを走らせ、思考整理する。
「破滅回避のためにすべきことは、コレットの恋のライバルにならないことと、シグフィード・ネクロセフ教授の研究を成功させること」
恋のライバルにならないのは簡単として、研究を成功させる方は難しそうだ。
原作にはグレイシア姫殿下の病名も出てこなかったし、教授の研究の詳細も書かれなかった。
ふーむ。私に必要なのは情報だな。
「グレイシア姫殿下の病気について調べてみよう。原作には病名は書いてなかったけど、何の病気だったんだろう? お父様はご存じだったりするかな?」
私のお父様は領地持ちの伯爵で、外交関係のお仕事もしている。王室にもお詳しい。
使用人を呼び、お父様にお伺いを立てると、お父様は病名をご存じだった。
姫殿下の病気は『魔力喪失症』。
徐々に魔力が失われ、最終的には命を落とす原因不明の難病だ。
「魔力喪失症って、原作にも出てきた病気じゃない。それなら治せるわ!」
原作では、『ルナティス山』という山に洞窟がある。
悪役の断罪が終わり、姫殿下も亡くなった後に、コレットが中に入って、魔力喪失症の治療薬の材料である薬草を発見するんだ。
そして、そのルナティス山には学園の実習で訪れる機会がある……!
「実習で洞窟に入って薬草を手に入れちゃえばいいのよ!」
私、レシピも覚えてる。特効薬が作れるよ!
「薬草をゲットして、薬のレシピも教授にお伝えしたい。でも、入学試験で最下位の新入生が言っても信じてもらえないよね」
材料は揃えられる。
あとは、どうすれば教授に話を聞いてもらえるだろうか?
落ちこぼれ生徒が「先生。こんな風にしたら薬を作れます!」と言っても信じてもらえないよね。
「信用が大事よね。教授の講義で優秀な成績を取って……研究助手を目指すとか?」
学園には、優秀な生徒が教授の研究助手になる仕組みがある。
教授の助手……いいな! なりたいな!
私は教科書を広げた。
錬金術、魔法薬学、魔法生物学……教授が担当する科目全ての予習を始めるために。
「推しのために、絶対に成果を出してみせる!」
ファンタジー世界のお勉強は、わくわくする。
魔法生物学は『スライムの生態』とか『ユニコーンの生息地』が図解付きで書いてある。
数学は前世とほとんど同じ。錬金術も歴史も面白い。
魔法も使える。
私は火属性の魔法が得意で、指先や手のひらに火の玉を出したり消したりできる。
投げたりもできるけど、間違って部屋を燃やしちゃいそうだから我慢。
学園に入学すると短杖が支給されるので、それを使うともっと繊細な魔力操作ができるようになるのが楽しみだ。
「学園に入学したら、訓練室でいっぱい魔法使うんだ……!」
運動不足にならないよう、室内でできる簡単な運動も日課にした。
朝は体操をして一日を始める。夜はストレッチ、スクワット、腹筋だ。
前世の入院生活では「体力作りをする体力がない」って感じだったんだけど、今は違う。
健康に感謝だ。
調子に乗ってダンスもしてみたら、ハウスメイドに目撃されてびっくりされてしまった。
メイドはそっとドアを閉じて、使用人仲間に助けを求めていた。
「お嬢様が変なことをなさってるの……!」
はい。すみません。
挙動不審でメイドたちに話題を提供しつつ、私の謹慎生活は続く。
アトレイン殿下は贈った花が枯れないうちに新しい花を届けてくれた。手紙はないけど、マメだ。
「お嬢様。新しいカモミールが届いたので入れ替えますね。それと、こちらは料理人からの新作のお菓子です」
「わぁ、ありがとう。料理人さんにも、『いつも美味しいお料理ありがとう』って伝えてくださる?」
ちなみに、今まで友達だと思っていた令嬢たちは、お見舞いの手紙を送ってくる様子がない。
前世の価値観も合わせて考えてみたんだけど、あの子たちとは距離を取り、新しい人生を生きようと思う。
学園で新しい友達を作るんだ。
137
あなたにおすすめの小説
甘党魔女の溺愛ルートは乙女ゲーあるあるでいっぱいです!
朱音ゆうひ@11/5受賞作が発売されます
恋愛
パン屋の娘が殺害された日、魔女のマリンベリーは、「私が乙女ゲームの悪役令嬢で、パン屋の娘は聖女ヒロインだ」と気づいた。
悪役の生存ルートは、大団円ハーレムルートのみ。聖女不在だと世界滅亡END一直線。魔女に聖女の資格はない。
マリンベリーは考えた。
幼馴染で第二王子のパーニスは優秀な兄王子の引き立て役に徹していて民からは「ダメ王子」だと勘違いされているが、実は有能。秘密組織を率いて王国の平和のために暗躍しているいいひとだ。彼には、聖女役をする素質がある。
「俺がいるのに、他の男拾ってきやがって」
「パーニス王子殿下、美男子を攻略してください!」
マリンベリーは決意した。必ず彼をハーレムルートヒロインにしてみせる!
……と思ったら、彼が婚約を申し込んできて、自分が溺愛ルートに!?
「俺はお前に婚約を申し込む」
「えっ?」
一途な王子×明るく引っ張っていく系魔女のラブコメです。
別サイトにも投稿しています(https://ncode.syosetu.com/n9600ix/)
『悪役令嬢は、二度目の人生で無言を貫く。~処刑回避のために黙っていただけなのに、なぜか冷徹宰相様から「君こそ運命の人だ」と溺愛さています~』
放浪人
恋愛
「もう、余計なことは喋りません(処刑されたくないので!)」
王太子の婚約者エリスは、無実の罪を着せられた際、必死に弁解しようと叫び散らした結果「見苦しい」と断罪され、処刑されてしまった。 死に戻った彼女は悟る。「口は災いの元。二度目の人生は、何があっても口を閉ざして生き延びよう」と。
しかし、断罪の場で恐怖のあまり沈黙を貫いた結果、その姿は「弁解せず耐え忍ぶ高潔な令嬢」として称賛されてしまう。 さらに、人間嫌いの冷徹宰相クラウスに「私の静寂を理解する唯一の女性」と盛大な勘違いをされ、求婚されてしまい……!?
「君の沈黙は、愛の肯定だね?」(違います、怖くて固まっているだけです!) 「この国の危機を、一目で見抜くとは」(ただ臭かったから鼻を押さえただけです!)
怯えて黙っているだけの元悪役令嬢と、彼女の沈黙を「深遠な知性」と解釈して溺愛する最強宰相。 転生ヒロインの妨害も、隣国の陰謀も、全て「無言」で解決(?)していく、すれ違いロマンティック・コメディ! 最後はちゃんと言葉で愛を伝えて、最高のハッピーエンドを迎えます。
3回目の人生は、悪役令嬢を辞めて引きこもります~一歩も出ずに国を救ったら、なぜか「聖女」として崇められ最強の男たちが部屋を包囲してくる件~
放浪人
恋愛
公爵令嬢エリザベートは、1度目は悪役令嬢として断罪され処刑、2度目は改心して聖女となり国に尽くしたが過労死……という悲惨な最期を遂げた。 記憶を持ったまま3度目の人生が始まった瞬間、彼女は固く決意する。 「もう絶対に働きません! 今世は部屋から一歩も出ず、睡眠と趣味に命をかけます!」
最強の拒絶結界『絶対領域』で部屋に籠城し、婚約破棄イベントも夜会も全て無視して惰眠を貪ろうとするエリザベート。 しかし、彼女の「働きたくない」一心からの行動――適当な農業アドバイスや、安眠妨害への容赦ない迎撃――が、周囲には「国を憂う深慮遠謀」「慈愛に満ちた奇跡」として超好意的に解釈されてしまう!?
ヤンデレ化した元婚約者の王太子、物理で愛を語る脳筋騎士団長、効率厨の隣国王子、さらには古代の引きこもり少年までをも巻き込み、事態は国家規模の大騒動へ。 部屋ごと空を飛んで戦場を浄化し、パジャマ姿で古代兵器を操り、地下牢をスイートルームに変えながら、エリザベートは究極の安眠を手に入れることができるのか? 塩対応すればするほど愛され、逃げれば逃げるほど伝説になる、最強引きこもり令嬢の勘違いドタバタ溺愛ファンタジー、ここに完結!
偽聖女として断罪追放された元令嬢は、知らずの森の番人代理として働くことになりました
石河 翠
恋愛
見習い聖女として神殿で働いていた伯爵令嬢リリィは、異母妹に嵌められ偽聖女として断罪される。頼りの大聖女も庇ってくれないまま、リリィは貴族ではなく平民として追放された。
追放途中リリィは、見知らぬ騎士に襲われる。危ないところを美しい狼の加勢で切り抜けた彼女は、眠り続けているという森の番人の代理を務めることに。
定期的に森に現れる客人の悩みを解決するうちに、働きづめだった神殿やひとりぼっちだった実家よりも今の暮らしを心地よく感じ始めるリリィ。そんな彼女の元に婚約破棄したはずの婚約者が復縁を求めてやってきて……。
真面目でちょっとお人好しなヒロインと、訳ありヒーローの恋物語。ハッピーエンドです。
約10万字、2025年6月6日完結予定です。
この作品は他サイトにも投稿しております。
表紙画像は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:1602447)をお借りしております。
お堅い公爵様に求婚されたら、溺愛生活が始まりました
群青みどり
恋愛
国に死ぬまで搾取される聖女になるのが嫌で実力を隠していたアイリスは、周囲から無能だと虐げられてきた。
どれだけ酷い目に遭おうが強い精神力で乗り越えてきたアイリスの安らぎの時間は、若き公爵のセピアが神殿に訪れた時だった。
そんなある日、セピアが敵と対峙した時にたまたま近くにいたアイリスは巻き込まれて怪我を負い、気絶してしまう。目が覚めると、顔に傷痕が残ってしまったということで、セピアと婚約を結ばれていた!
「どうか怪我を負わせた責任をとって君と結婚させてほしい」
こんな怪我、聖女の力ですぐ治せるけれど……本物の聖女だとバレたくない!
このまま正体バレして国に搾取される人生を送るか、他の方法を探して婚約破棄をするか。
婚約破棄に向けて悩むアイリスだったが、罪悪感から求婚してきたはずのセピアの溺愛っぷりがすごくて⁉︎
「ずっと、どうやってこの神殿から君を攫おうかと考えていた」
麗しの公爵様は、今日も聖女にしか見せない笑顔を浮かべる──
※タイトル変更しました
虐げられた聖女は精霊王国で溺愛される~追放されたら、剣聖と大魔導師がついてきた~
星名柚花
恋愛
聖女となって三年、リーリエは人々のために必死で頑張ってきた。
しかし、力の使い過ぎで《聖紋》を失うなり、用済みとばかりに婚約破棄され、国外追放を言い渡されてしまう。
これで私の人生も終わり…かと思いきや。
「ちょっと待った!!」
剣聖(剣の達人)と大魔導師(魔法の達人)が声を上げた。
え、二人とも国を捨ててついてきてくれるんですか?
国防の要である二人がいなくなったら大変だろうけれど、まあそんなこと追放される身としては知ったことではないわけで。
虐げられた日々はもう終わり!
私は二人と精霊たちとハッピーライフを目指します!
虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。
専業プウタ
恋愛
ミリア・カルマンは帝国唯一の公爵家の次女。高貴な皇族の血を引く紫色の瞳を持って生まれたワガママな姉の陰謀で、帝国一裕福でイケメンのレナード・アーデン侯爵と婚約することになる。父親であるカルマン公爵の指示のもと後継者としてアカデミーで必死に勉強してきて首席で卒業した。アカデミー時代からの恋人、サイラスもいる。公爵になる夢も恋人も諦められない。私の人生は私が決めるんだから、イケメンの婚約者になど屈しない。地位も名誉も美しさも備えた婚約者の弱みを握り、婚約を破棄する。そして、大好きな恋人と結婚してみせる。そう決意して婚約者と接しても、この婚約者一筋縄ではいかない。初対面のはずなのに、まるで自分を知っていたかのような振る舞い。ミリアは恋人を裏切りたくない、姉の思い通りになりたくないと思いつつも彼に惹かれてく気持ちが抑えられなくなっていく。
私、魅了魔法なんて使ってません! なのに冷徹魔道士様の視線が熱すぎるんですけど
紗幸
恋愛
社畜女子だったユイは、気づけば異世界に召喚されていた。
慣れない魔法の世界と貴族社会の中で右往左往しながらも、なんとか穏やかに暮らし始めたある日。
なぜか王立魔道士団の団長カイルが、やたらと家に顔を出すようになる。
氷のように冷静で、美しく、周囲の誰もが一目置く男。
そんな彼が、ある日突然ユイの前で言い放った。
「……俺にかけた魅了魔法を解け」
私、そんな魔法かけてないんですけど!?
穏やかなはずの日々に彼の存在が、ユイの心を少しずつ波立たせていく。
まったりとした日常の中に、時折起こる小さな事件。
人との絆、魔法の力、そして胸の奥に芽生え始めた“想い”
異世界で、ユイは少しずつ——この世界で生きる力と、誰かを想う心を知っていく。
※タイトルのシーンは7話辺りからになります。
ゆったりと話が進みますが、よろしければお付き合いください。
※カクヨム様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる