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四日目の午後
めんどくさいクレタ
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けれど、ほんの三十分ほどの一番気持ちよく深く眠れたくらいの時におこされた。
「おい、理玖、勝手に寝るな。」
「なんだよ・・・クレタか・・・もっと風呂に入っていればいいだろ・・・起こすなよ。」
「だめだ、寝るな。」
「なんだよ、なんか大切な用があるのか?」
「俺が暇だ。だから寝るな。」
「クレタも昼寝しろよ・・・」
「寝れない。さっき池のほとりで爆睡したから眠くない。」
「だったら本でも読んでいたらいいだろ・・・」
「目が悪くなったらどうする。」
「じゃあ、ベジービーと話しして来いよ・・・」
「忙しいって。」
「じゃあ、散歩でもして来いよ・・・」
「一人じゃいやだ。」
「もー・・・・」
理玖は布団を頭からかぶってクレタのバカな話を聞かないことにした。けれど、布団を引っ張ったり、体を揺らしたり、ついには布団の中へもぐって来た。
「ねえ、ねえ、ねえ、おきろよ。俺が退屈なんだって。」
「知るかよ・・・」
「なんでだよ。この俺が、暇なんだぞ。可哀そうだろ。」
「べつに・・・寝かせてくれよ・・・」
「いやだ・・・いやだ・・・起きろよー起きろって。」
「うるさい!!」
太が怒って怒鳴った。太は寝起きがすこぶる悪い。特に、寝入り端を無理に起こされた時が最高に機嫌が悪い。太は眠ったままクレタを蹴った。
「お前誰に向かって・・・」
「もうやめとけよ、ぼこぼこにされるぞ。俺知らないからな。」
今度はクレタは泣き出した。グスグスと鼻をすすり、理玖の背中にしがみついてきた。
「めんどくせえな・・・」
理玖は太とヒロトを起こさないように、そっと起きて布団を直すと、クレタを連れて店に行った。
クレタの着るものは洗濯中で、貧相な細細の体にベジービーのランニングシャツを借りて着ていた。
「あ、もう起きたのか。」
「本当はもっと眠っていたかったんですけど・・・」
「クレタか・・・しょうがねえ奴だな・・・」
顔色の悪い理玖の後ろに、最高にテンションの高い風呂上がりのクレタの姿を見つけて、やれやれ・・・可哀そうに、と同情した。
「なあ、理玖、暇だから散歩してくる?」
「お前、暇ならサントさんのところ行ってこいよ。」
「えーやだ。行かない。第一、あの爺さん、まだ生きてんの?」
「お前を待っているんだぞ。お前が途中で放り出すから死ねないんだ。」
「なんだよ、俺のせいかよ。しらねえよ。行かねえ。」
「ここからならそう遠くはない、車かしてやるから行ってこいよ。」
ベジービーは車のカギをポケットから取り出し、クレタの手のひらに乗せようとしたが、手を引っ込めて後ろで組んだ。
「行かねえって。理玖、気分悪いからくるっと散歩してくるぞ。ついて来い。」
クレタは立ちふさがったベジービーの体を細―くなってよけ、店から外へ飛び出した。
理玖も又、クレタを追って店の外へと飛び出した。
「クレタ、行かなくていいのか?」
「なんでだよ。ここは楽しいところいっぱいあるんだぜ。鬼も来ないし。遊ぼうぜ。」
「サントさんって誰だよ。」
「しらねえ。お前にも俺にも関係のない人だ。」
クレタはゲームセンターめがけて走って行った。そしてこれ以上ないほど遊び回った。理玖はポツンとベンチに座り、転寝を始めた。
「こら、お前も遊べ。」
「どうやって遊んでいいかわからないよ。こういう場所に行ったことないんだ。」
「教えてやるよ。」
「いいよ。クレタ遊んできなよ。俺ここで見てる。」
「やだ。一緒に遊ぶ。」
クレタは駄々っ子のように体を左右に振って理玖に甘えた。クレタは今までの経験上、こうすれば、対外わがままが通ると信じていたが、少しくたびれていた理玖には、ただめんどくさいだけだった。
「ごめん。無理。」
理玖はベンチから立ち上がるどころか、寝転がった。
そんな理玖の手をぐいっと引っ張って遊園地に連れて行き、コーヒーカップに乗せた。
「これなら乗ってるだけだからいいだろ。俺が回すから。」
クレタはコーヒーカップがゆっくりと動き始めると同時に、テンションが上がりハンドルをぐるぐる回し始めた。ただでさえ調子が悪い理玖はヘロヘロになったが、クレタのテンションは上がる一方だった。つぎはメリーゴーランド、ゴーカートと、理玖を散々連れ回した。理玖は僅かに残った気力を振り絞って立ち上がり、クレタに向かって一言、
「もう帰る。」
と言った。
「あと一個だけ。後、一個乗ったら帰るから。お願い!!」
「絶対だな。」
「うん。うん。絶対!」
理玖は肩で息をして、やっと立っているような状態だった。クレタはぎゅっと腕を掴むと今度は観覧車にムリクリ押し込んだ。
「これならいいだろ。ラクチンで楽しい!!」
理玖は高所恐怖症だった。
キャアキャアはしゃぐクレタとは逆に、どんどん顔色も悪くなって、体の力も抜けて窓に頭をくっつけてダルダルっと溶けてようにすわった。
「やばい・・・気持ち悪い・・・」
「そうやって真下を見るから気分が悪くなるんだって。遠くを見ろよ。遠くを。
きれいな景色だろ・・・」
理玖もほんの少しだけ視線を上にあげた。景色は理玖たちが住んでいた町の景色とはだいぶ違って、空は七色に輝き、水は青く、草木は美しい緑。豊かな色彩にキラキラと光の粒が輝いていた。みんな幸せそうで、みんな仲良し。それが見ているだけでよくわかった。
「なんだか、見える景色が変わって来たね。」
「だいぶ近づいてきたからな・・・・ゴールに・・・ほら、あのピンクと薄紫が混じったようなあそこ・・・あそこに俺の家があるんだ。パパまってるだろうなー・・・あー、早く家に帰りたい・・・」
「パパ・・・」
「あ・・・」
クレタは気まずくなって、理玖とは反対側の窓を見た。
理玖は観覧車が昇っていくごとに少しずつ変わる景色に見とれていた。気分も少しづつよくなっていくように感じた。
みんなが幸せそうな中、少し離れた広場にポツンと一人立つ寂しそうな老人がいた。
その老人の立っている広場だけが色のない荒れ果てた荒野で、上空には大きな鳥が一羽、飛んでいた。
「クレタ・・・あそこは何?あの人は鳥を飼っているの?」
「なに?どれ?」
「ほら、あの広場に一人立っている人・・・」
「あ・・・サントさん・・・」
クレタの顔色が変わった。さっきまで子供のようにはしゃいで笑い転げていた顔が、一気に深い後悔と懺悔・・・悲しそうで苦しそうな顔に変わった。
遠くにいるその人の表情もなぜか手に取るように分かった。
怒ってはいない。
それより、会えた事を喜んでいる。
そして、ただ・・・心配している。病院で見た父母や祖母のあの表情に似ていた。
「クレタのことを待っている人だろ?行かなくていいのか?」
「いい。」
「誰?」
「知らない人。」
クレタは反対側の窓のほうへ移動した。理玖はその老人の祈るような目にくぎ付けだった。長く伸びた白髪、長く伸びた髭。かなりそこに長くいたのだろう、足は地面に埋まりかかっている。
「知らない人じゃないだろ。誰?」
「知らないって・・・」
観覧車が下降し始めてその老人の姿が徐々に見えなくなると、その目は途轍もなく悲しい目に変わっていった。
「本当に会いに行かなくっていいのか?」
「いい。」
観覧車が到着すると、クレタは走って飛び出していった。
理玖は走って追いかける力も残っていなくて、よろよろと壁伝いに体を引きずるようにしてベジービーのお店に帰って行った。行きはクレタに引っ張られてきたから、そんなに遠くはないと思っていたが、いつまで歩いてもつかないし、しかも道が分からない・・・で、その場にぶっ倒れた。
空が青かったり、緑だったり、黄色だったり・・・きれいだな・・・と思いながら静かに目を閉じて行った。
こんなところで俺は終わるのか・・・と、理玖が一筋涙をこぼしたとき、誰かにひょいっと抱っこされた。
ベジービーだった。
「おい、理玖、勝手に寝るな。」
「なんだよ・・・クレタか・・・もっと風呂に入っていればいいだろ・・・起こすなよ。」
「だめだ、寝るな。」
「なんだよ、なんか大切な用があるのか?」
「俺が暇だ。だから寝るな。」
「クレタも昼寝しろよ・・・」
「寝れない。さっき池のほとりで爆睡したから眠くない。」
「だったら本でも読んでいたらいいだろ・・・」
「目が悪くなったらどうする。」
「じゃあ、ベジービーと話しして来いよ・・・」
「忙しいって。」
「じゃあ、散歩でもして来いよ・・・」
「一人じゃいやだ。」
「もー・・・・」
理玖は布団を頭からかぶってクレタのバカな話を聞かないことにした。けれど、布団を引っ張ったり、体を揺らしたり、ついには布団の中へもぐって来た。
「ねえ、ねえ、ねえ、おきろよ。俺が退屈なんだって。」
「知るかよ・・・」
「なんでだよ。この俺が、暇なんだぞ。可哀そうだろ。」
「べつに・・・寝かせてくれよ・・・」
「いやだ・・・いやだ・・・起きろよー起きろって。」
「うるさい!!」
太が怒って怒鳴った。太は寝起きがすこぶる悪い。特に、寝入り端を無理に起こされた時が最高に機嫌が悪い。太は眠ったままクレタを蹴った。
「お前誰に向かって・・・」
「もうやめとけよ、ぼこぼこにされるぞ。俺知らないからな。」
今度はクレタは泣き出した。グスグスと鼻をすすり、理玖の背中にしがみついてきた。
「めんどくせえな・・・」
理玖は太とヒロトを起こさないように、そっと起きて布団を直すと、クレタを連れて店に行った。
クレタの着るものは洗濯中で、貧相な細細の体にベジービーのランニングシャツを借りて着ていた。
「あ、もう起きたのか。」
「本当はもっと眠っていたかったんですけど・・・」
「クレタか・・・しょうがねえ奴だな・・・」
顔色の悪い理玖の後ろに、最高にテンションの高い風呂上がりのクレタの姿を見つけて、やれやれ・・・可哀そうに、と同情した。
「なあ、理玖、暇だから散歩してくる?」
「お前、暇ならサントさんのところ行ってこいよ。」
「えーやだ。行かない。第一、あの爺さん、まだ生きてんの?」
「お前を待っているんだぞ。お前が途中で放り出すから死ねないんだ。」
「なんだよ、俺のせいかよ。しらねえよ。行かねえ。」
「ここからならそう遠くはない、車かしてやるから行ってこいよ。」
ベジービーは車のカギをポケットから取り出し、クレタの手のひらに乗せようとしたが、手を引っ込めて後ろで組んだ。
「行かねえって。理玖、気分悪いからくるっと散歩してくるぞ。ついて来い。」
クレタは立ちふさがったベジービーの体を細―くなってよけ、店から外へ飛び出した。
理玖も又、クレタを追って店の外へと飛び出した。
「クレタ、行かなくていいのか?」
「なんでだよ。ここは楽しいところいっぱいあるんだぜ。鬼も来ないし。遊ぼうぜ。」
「サントさんって誰だよ。」
「しらねえ。お前にも俺にも関係のない人だ。」
クレタはゲームセンターめがけて走って行った。そしてこれ以上ないほど遊び回った。理玖はポツンとベンチに座り、転寝を始めた。
「こら、お前も遊べ。」
「どうやって遊んでいいかわからないよ。こういう場所に行ったことないんだ。」
「教えてやるよ。」
「いいよ。クレタ遊んできなよ。俺ここで見てる。」
「やだ。一緒に遊ぶ。」
クレタは駄々っ子のように体を左右に振って理玖に甘えた。クレタは今までの経験上、こうすれば、対外わがままが通ると信じていたが、少しくたびれていた理玖には、ただめんどくさいだけだった。
「ごめん。無理。」
理玖はベンチから立ち上がるどころか、寝転がった。
そんな理玖の手をぐいっと引っ張って遊園地に連れて行き、コーヒーカップに乗せた。
「これなら乗ってるだけだからいいだろ。俺が回すから。」
クレタはコーヒーカップがゆっくりと動き始めると同時に、テンションが上がりハンドルをぐるぐる回し始めた。ただでさえ調子が悪い理玖はヘロヘロになったが、クレタのテンションは上がる一方だった。つぎはメリーゴーランド、ゴーカートと、理玖を散々連れ回した。理玖は僅かに残った気力を振り絞って立ち上がり、クレタに向かって一言、
「もう帰る。」
と言った。
「あと一個だけ。後、一個乗ったら帰るから。お願い!!」
「絶対だな。」
「うん。うん。絶対!」
理玖は肩で息をして、やっと立っているような状態だった。クレタはぎゅっと腕を掴むと今度は観覧車にムリクリ押し込んだ。
「これならいいだろ。ラクチンで楽しい!!」
理玖は高所恐怖症だった。
キャアキャアはしゃぐクレタとは逆に、どんどん顔色も悪くなって、体の力も抜けて窓に頭をくっつけてダルダルっと溶けてようにすわった。
「やばい・・・気持ち悪い・・・」
「そうやって真下を見るから気分が悪くなるんだって。遠くを見ろよ。遠くを。
きれいな景色だろ・・・」
理玖もほんの少しだけ視線を上にあげた。景色は理玖たちが住んでいた町の景色とはだいぶ違って、空は七色に輝き、水は青く、草木は美しい緑。豊かな色彩にキラキラと光の粒が輝いていた。みんな幸せそうで、みんな仲良し。それが見ているだけでよくわかった。
「なんだか、見える景色が変わって来たね。」
「だいぶ近づいてきたからな・・・・ゴールに・・・ほら、あのピンクと薄紫が混じったようなあそこ・・・あそこに俺の家があるんだ。パパまってるだろうなー・・・あー、早く家に帰りたい・・・」
「パパ・・・」
「あ・・・」
クレタは気まずくなって、理玖とは反対側の窓を見た。
理玖は観覧車が昇っていくごとに少しずつ変わる景色に見とれていた。気分も少しづつよくなっていくように感じた。
みんなが幸せそうな中、少し離れた広場にポツンと一人立つ寂しそうな老人がいた。
その老人の立っている広場だけが色のない荒れ果てた荒野で、上空には大きな鳥が一羽、飛んでいた。
「クレタ・・・あそこは何?あの人は鳥を飼っているの?」
「なに?どれ?」
「ほら、あの広場に一人立っている人・・・」
「あ・・・サントさん・・・」
クレタの顔色が変わった。さっきまで子供のようにはしゃいで笑い転げていた顔が、一気に深い後悔と懺悔・・・悲しそうで苦しそうな顔に変わった。
遠くにいるその人の表情もなぜか手に取るように分かった。
怒ってはいない。
それより、会えた事を喜んでいる。
そして、ただ・・・心配している。病院で見た父母や祖母のあの表情に似ていた。
「クレタのことを待っている人だろ?行かなくていいのか?」
「いい。」
「誰?」
「知らない人。」
クレタは反対側の窓のほうへ移動した。理玖はその老人の祈るような目にくぎ付けだった。長く伸びた白髪、長く伸びた髭。かなりそこに長くいたのだろう、足は地面に埋まりかかっている。
「知らない人じゃないだろ。誰?」
「知らないって・・・」
観覧車が下降し始めてその老人の姿が徐々に見えなくなると、その目は途轍もなく悲しい目に変わっていった。
「本当に会いに行かなくっていいのか?」
「いい。」
観覧車が到着すると、クレタは走って飛び出していった。
理玖は走って追いかける力も残っていなくて、よろよろと壁伝いに体を引きずるようにしてベジービーのお店に帰って行った。行きはクレタに引っ張られてきたから、そんなに遠くはないと思っていたが、いつまで歩いてもつかないし、しかも道が分からない・・・で、その場にぶっ倒れた。
空が青かったり、緑だったり、黄色だったり・・・きれいだな・・・と思いながら静かに目を閉じて行った。
こんなところで俺は終わるのか・・・と、理玖が一筋涙をこぼしたとき、誰かにひょいっと抱っこされた。
ベジービーだった。
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