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しおりを挟むとうとう夜会の日になりました。
朝からバタバタです。
キレイにお肌を磨いてもらい、ツルツルピカピカですね。
着替える前に双子に母乳を飲んでもらう。
最近は果汁やすり下ろした果物などの違う味を覚えて、母乳ばかり欲しがらない。
前ほど量も出てないし、卒乳する日が近くなりそうだ。
モニカはアクア様の侍女にお願いをしていたらしく、カレンと共にメイクや髪型など今風の勉強をしてきたらしい。ルビーナは侍女も連れてこなかったし(専属なんていなかった)オシャレをする前に妊婦になったので、外出する機会がなく、簡単なメイクと髪型で過ごしてきた。
メイクと髪、ドレスを着てヒールを履き、準備の整ったルビーナは全身を鏡に映した。
「わあ!すごい!こんな私、初めて見たわ。」
それは侍女たちも思っていた。
ルビーナはどちらかというと美人より可愛いタイプである。
それがメイクと衣装の雰囲気が合わさり可愛いと美人が混在した状態になっていた。
準備を終えたルビーナのところへエドワードとニコラスがやってきた。
手には何かの箱をいくつか持っている。
「「………」」
この兄弟は驚くと揃って固まるなぁとルビーナは思っていた。
「びっくりした。綺麗だよ。とても似合ってる。なぁ、兄上。」
「…ああ。子供が大人になったかと思った。…いや、すまない。」
…モニカとカレンが笑いを堪えている。エドワードにとって私は子供枠だったようだ。うん。
手にしていた箱をテーブルに置き、アレコレ相談している。
「これがいいね。」
ネックレスとイヤリングと指輪のセットだった。
「侯爵家に伝わるものだ。古いが良いものらしい。」
ニコラスがつけてくれた。
派手さがない落ち着いたものだった。
他の箱の宝石も見せてくれた。色や大きさは様々でピカピカ輝いて眩しい。
「母が持っていた宝石もまだ別に保管している。ルビーナが使うといい。」
「ありがとうございます。」
使う機会が訪れるかは…これからはあるかな?お茶会もあるしね?うん。
馬車に乗り込み、着いた先はとても大きな公爵邸。
ニコラスのエスコートで馬車を降り、侍従により応接室に案内された。
中には公爵夫妻(と思われる)と令息夫妻がおり、挨拶を交わした。(公爵夫妻だった)
ソファに座ると公爵からの視線を感じる。無視も出来ず様子を伺うと笑われた。
「いやいや、すまない。君の父上を思い出してね。」
そして、父がルビーナを売った際の一部始終を聞かせてくれた。
別件で父が王宮を訪れることを知っていた宰相(公爵)が父を呼び止め、話があると空いてる応接室に誘導したそうだ。
「伯爵には学園を卒業したばかりのご令嬢がいるそうだね?」
「はい。もうすぐ王宮で侍女になりますが…」
「実は、伯爵領に援助をしてもよいという者が…」
「売ります!喜んで売ります!娘を買ってください。貴族の後妻ですか?商人ですか?」
「…ランドル侯爵だ。援助と人材の派遣での契約だ。婚約ではなく、すぐ婚姻だ。」
「…潔癖の?侯爵?ルビーナが侯爵夫人???」
「どうだ?承諾するか?」
「もちろんです。伯爵家のために頑張る良い娘です。絶対に拒否はしません。」
「では、ランドル侯爵に話を通しておく。5日後に侯爵邸に…」
「はい。何があろうと伺います。」
という具合だったそうだ。…恥ずかしい!
「確かに父は『お前が売れた』と帰ってきました。
宰相である公爵様の紹介なので、怪しいところに私を売るはずはないと思ったのでしょう。
…父は領地領民のためを思う、良い領主であると思います。」
「ああ。それはわかっているよ。
本当にあくどい父親なら、端金で娘をとうに売り払っていただろう。
ただ、話の途中でグイグイと迫られた経験があまりなくて私が圧倒されそうだったよ。」
「父が大変失礼いたしました。」
ああ…みんなに笑われているわ。お父様ったら!
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