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40歳以下の独身者に送る質問票は男女で内容が異なる。
手の空いている人事部の者に手伝ってもらい、該当者に封書で送っていった。
回答期限は一週間後。
「はい。書いたよ。」
一緒に働いている独身のマイケルがアンリエッタに質問票を渡してきた。
「え!?もう書いたのですか?」
「こんなの、すぐに書き終わるさ。」
「確かにそうですね。」
深く悩むような質問はないもの。
「この質問って、女性には聞いてないけどどうやって判断するんだ?」
マイケルは、男性側だけにある質問、『結婚相手に純潔を望むか』というところを指さして聞いてきた。
「『望む』と答えた男性とカップルになれる女性はその該当者だけということになりますね。」
「該当しない女性はその男と気が合いそうでも選べないってことか。」
「そうなりますね。カップルが成立した後でわかるよりはいいと思うので。」
「まぁ、そうだな。舞い上がったのにどん底ってなるよな。」
マイケルは『どちらでもいい』にしている。
女性に男性経験があっても構わないらしい。
「子供を望むってことは結婚する気があるってことになるよな。」
「そうですね。なので、その意思のある方々とお見合いした方が効率的だと思っています。」
「確かに。俺の予想だと、子供が欲しいと思っている奴が女性に純潔を望む男だと思うね。」
「そういうものですか?」
「ああ。俺、大体当てられると思うよ。真面目で頭が固そうな男がそうだから。」
「ふふ。ちょっと楽しみです。」
そんな男性ばかり集まったお見合いパーティーなら、真剣な雰囲気になりそう。
そして一週間後、集まった質問票を見てみると、マイケルの言う通り純潔を望むと答えた男性は子供も欲しいと思っている人がほとんどだった。
その数、15人。
それに対し、子供が欲しいと答えた女性は8人。
よって、女性の人数に合わせて二度お見合いパーティーをすることが決まった。
ちなみに、恋人がいるために参加を断ってきた男女は計37人に及んだ。
お見合いパーティーへの参加が面倒なのか、あるいは本当に恋人がいるのかは定かではないが、かなり人数が減って今後の案内状が送りやすくなると感じた。
「あの、どなたかこの業務をやりたいという方はいませんか?」
アンリエッタは手伝ってくれたみんなに問いかけてみた。
するとマイケルが答えた。
「それは君に代わってということ?」
「ええ、そうです。」
「担当責任者はマーラー宰相補佐なんだろう?だったら担当補佐は女性の方がいいと思うよ。」
それはそうね。
アンリエッタは手伝ってくれた他の女性の様子を伺った。
「私はお断りするわ。」
「ごめんなさい、私も。」
残念ながら誰も代わってくれることはなかった。
一応、残業手当も出ると言ってみても、笑って躱された。
『部長が頼んだのはアンリエッタさんでマーラー宰相補佐もあなたがいいと言ったのだから』と。
……部長はおしゃべりが過ぎるわ。
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