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コーネル侯爵は甥のブラッドらがミアーナを襲ったと知り、ブラッドを殴り飛ばした。
「ミアーナ嬢の視界に入らない場所に並んで口を閉じて立っていろっ!!」
その場にいた者は驚いて硬直していたが、コーネル侯爵の睨みでテオドールとアレス、殴られたブラッドは部屋の隅に立った。
「ネヴィル殿下?」
コーネル侯爵が動かないネヴィルを睨むと、国王陛下がなだめるように言った。
「まあまあ、ひとまず話し合いで解決しようじゃないか。」
国王陛下がネヴィルを庇ったため、コーネル侯爵は納得はいかないものの引き下がったようだ。
「ロングストン公爵はこちらからの妥協案を断ってこの場を望んだ。慰謝料の交渉と考えていいか?」
なんとも的外れな言葉だった。
こちらが望んだのは処罰だ。
すると、コーネル侯爵が国王陛下に聞いた。
「国王陛下がどんな妥協案を出されたか、我々は知りませんが。」
「ネヴィルは王位継承権を外し、臣籍降下にして公爵位にする。あとの三人は跡継ぎの座を外れてネヴィルに仕える。もちろん、各々、慰謝料は払うことになるが。」
国王陛下の言葉に、取り巻き二人の親が驚いていた。
「跡継ぎを外す?慰謝料?そんな話、聞いていない……」
「なんてことをしたんだ、あのバカがっ!」
テオドールとアレスの親たちは部屋の隅に立っている息子を睨んでいた。
しかし、コーネル侯爵は彼らとは違うところに反応していた。
「公爵位なんてあり得ない。しかも四人を一緒にするなんて、してはいけないことだ!」
その通りである。
コーネル侯爵の呟きは国王陛下の耳にも入ったようで、気まずそうな顔をしながらも言った。
「ロングストン公爵、慰謝料の額は奮発する。ミアーナ嬢のためにもやはり四人を処罰するのは混乱を招くと思わないか?」
父はミアーナの様子を見てから言った。
「いえ、こちらが望むのは、法に則った処罰です。それにより、ミアーナの身に何があったかを憶測する者はいるでしょう。それは承知の上です。」
こちらの意思は変わらない。
「少しいいでしょうか?そもそもミアーナ嬢はネヴィル殿下の婚約者だというのに襲ったというのはどういうことなのでしょうか。経緯がわかりません。」
コーネル侯爵は冷静にそう聞き、父が答えた。
「ネヴィル殿下はミアーナと婚約解消したかったのです。そのためにミアーナを穢し、しかもあやつらにも与えて自ら修道院に行くよう仕向けたのです。しかし、ミアーナは修道院に行くよりも彼らの処罰を望んだ。なぜだかわかりますか?」
「……被害者が口を噤むことで、加害者がのうのうと暮らし続けることが許せない?」
コーネル侯爵はよくわかっている。
「そうです。そして彼らはこれが初めてではない。少なくともミアーナは七人目なのですから。」
「七っ!?」
ネヴィルは顔を顰め、それ以外の者は一様に驚きを見せた。
部屋の隅にいる三人は下を向いたようだ。
そう。
少なくとも七人。
これは貴族令嬢だけで判明した人数である。
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