不幸な令嬢に転生しましたが修道院には行きません。

しゃーりん

文字の大きさ
74 / 76

74.

 
 
ミアーナは物語が終わったことを手紙に書いてルティアに送ると、彼女の夢の中にも女神が現れてそう言っていたと返信があった。 

 
「終わった。本当に終わったのね。世界が滅ぶって何なのよ。意味不明だわ。」

「そうだな。私もこの世界が物語の中だと言われても信じられない。何百年もの歴史の記録はちゃんとあるし、自分の意志で行動していると思っているしな。」


そう言えば、物語ではフェルナンドは出てこないのではないか。
甥のブラッドが結婚する際にコーネル侯爵位もフェルナンドからブラッドに渡されたはず。
フェルナンドは代理の当主を終えて、騎士の育成指導でもしていた気がした。

ルティアの復讐で、ブラッドたちが女性を襲っていたことが明らかになってもフェルナンドが巻き込まれたとは思わない。

つまり、物語ではフェルナンドはモブ中のモブ。
主要人物であったディオルのように強制力などあるはずがない。
 
それは同じく物語では死人だったミアーナも同様である。
 

「でも物語でよかった。乙女ゲームならお手上げだったかも。」


小説かコミカライズ化された漫画の世界だったから、結末を避けるために動いて破綻することができた。

乙女ゲームなら、攻略だの好感度だの隠しキャラだので何をどうすればいいかわからなかった。
攻略対象には婚約者がいる設定が多いのだ。そしてその婚約相手が悪役令嬢。
主役のルティアが何もしなくても、強制力が働いて憎まれるというのが異世界あるあるなのだから。


「乙女ゲーム?なんだそれは。」 
 
「元の世界の娯楽の一種なんだけど、やったことがないから正確にはわからないのよね。」


異世界小説は読んでいたため、そういう設定は知っている。
ヒロインは誰かを攻略してハッピーエンドになるのが乙女ゲームだと勝手に思っていたが、小説ではヒロインがバッドエンドになることも多い。
 
そういう意味では、このルティアの復讐物語はバッドエンドがハッピーエンドになったため、定番の逆になった。


「あら。私、この世界で小説家になれるかも。」


乙女ゲームは知らなくても、元々この世界では知られていないのだから適当に書いても問題ない。 
純愛もの、不倫もの、略奪もの、幼馴染もの、歳の差もの……いろいろ書けそう。

書けそうだけど、不倫と略奪は悪影響になるかもしれない。
姉のものをなんでも欲しがる妹が婚約者や夫を奪うって話もよくあったし、元の世界でも略奪はあったけれど、家族がバラバラになりそうな話は批判を受けかねない。

もちろん、実名では書かないけれど。

女性が望みそうなことを書けば男性側にも勉強になるだろうし、政略結婚でも仲が良くなるかもしれない。 

恋愛のバイブルになるようなものを目指してみようか。


「体験談はやめてくれよ?」

「私たちの結婚の経緯はさすがに書けないわよ。それに結婚後の体験談を書いたら18禁になっちゃうわ。」

「18禁?」

「18歳未満は読んではいけませんってこと。私たちのSEXのアレコレ体験談は未婚の乙女に読ませると倒れちゃうわよ。」
 

SEXなしには語れない結婚生活。
さすがに赤裸々本を書くのは恥ずかしい。

でも既婚女性には需要はあるかもしれない。

書かないけど!

 

あなたにおすすめの小説

夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします

希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。 国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。 隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。 「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~

tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!! 壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは??? 一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…

ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。 一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。 そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。 読んでいただけると嬉しいです。 2/26 番外編を投稿しました。 読んでいただけると嬉しいです。 思っていたよりずっとたくさん読んでいただいていてとても嬉しいです。 とてもとてもありがとうございます!! 3/31 恋愛小説大賞に参加しておりました。最終順位27位です!嬉しすぎですっ!100位に入るのが目標でした。投票してくださった方、読んでくださった方、本当にありがとうございました!!本当に本当に感謝しております!!は~、やめないでよかった~いいこともあった~よかった~~ ありがとうございました!!!   

裏切られた令嬢は死を選んだ。そして……

希猫 ゆうみ
恋愛
スチュアート伯爵家の令嬢レーラは裏切られた。 幼馴染に婚約者を奪われたのだ。 レーラの17才の誕生日に、二人はキスをして、そして言った。 「一度きりの人生だから、本当に愛せる人と結婚するよ」 「ごめんねレーラ。ロバートを愛してるの」 誕生日に婚約破棄されたレーラは絶望し、生きる事を諦めてしまう。 けれど死にきれず、再び目覚めた時、新しい人生が幕を開けた。 レーラに許しを請い、縋る裏切り者たち。 心を鎖し生きて行かざるを得ないレーラの前に、一人の求婚者が現れる。 強く気高く冷酷に。 裏切り者たちが落ちぶれていく様を眺めながら、レーラは愛と幸せを手に入れていく。 ☆完結しました。ありがとうございました!☆ (ホットランキング8位ありがとうございます!(9/10、19:30現在)) (ホットランキング1位~9位~2位ありがとうございます!(9/6~9)) (ホットランキング1位!?ありがとうございます!!(9/5、13:20現在)) (ホットランキング9位ありがとうございます!(9/4、18:30現在))

「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」と言われたので別れたのですが、呪われた上に子供まで出来てて一大事です!?

綾織季蝶
恋愛
「貴女じゃ彼に不釣りあいだから別れて」そう告げられたのは孤児から魔法省の自然管理科の大臣にまで上り詰めたカナリア・スタインベック。 相手はとある貴族のご令嬢。 確かに公爵の彼とは釣り合うだろう、そう諦めきった心で承諾してしまう。 別れる際に大臣も辞め、実家の誰も寄り付かない禁断の森に身を潜めたが…。 何故か呪われた上に子供まで出来てしまった事が発覚して…!?

姉の方を所望していたと言った婚約者に、突然連れ帰られて気づいたら溺愛されています

もちもちほっぺ
恋愛
侯爵家の地下室に住み、姉の食べかけで飢えをしのぎ、婚約者には初対面で「老婆のようだ、姉の方がよかった」と言われた令嬢リリアーナ。 ある日その婚約者に問答無用で公爵邸に連れ帰られた。 庭の恵みを口にするたびに肌が輝き、髪が艶めき、体に力が満ちていく。首に巻いたお守りの秘密、十数年続く国の不作の真実、虐げられ続けた令嬢の出生の謎。 全てが明かされる時、地下室令嬢の逆転劇が始まる。 なお婚約者は今日も庭でグルメリポートを最後まで聞いている。

【完結】白い結婚を終えて自由に生きてまいります

なか
恋愛
––アロルド、私は貴方が結婚初日に告げた言葉を今でも覚えている。  忘れもしない、あの時貴方は確かにこう言った。  「初めに言っておく、俺達の婚姻関係は白い結婚として……この関係は三年間のみとする」 「白い結婚ですか?」 「実は俺には……他に愛する女性がいる」   それは「公爵家の令嬢との問題」を理由に、三年間だけの白い結婚を強いるもの。 私の意思を無視して三家が取り決めたものであったが、私は冷静に合意を決めた ――それは自由を得るため、そして『私自身の秘密を隠すため』の計算でもあった。 ところが、三年の終わりが近づいたとき、アロルドは突然告白する。「この三年間で君しか見えなくなった。白い結婚の約束をなかったことにしてくれ」と。 「セシーリア、頼む……どうか、どうか白い結婚の合意を無かった事にしてくれ」 アロルド、貴方は何を言い出すの? なにを言っているか、分かっているの? 「俺には君しかいないと、この三年間で分かったんだ」 私の答えは決まっていた。 受け入れられるはずがない。  自由のため、私の秘密を守るため、貴方の戯言に付き合う気はなかった。    ◇◇◇ 設定はゆるめです。 とても強い主人公が自由に暮らすお話となります。 もしよろしければ、読んでくださると嬉しいです!