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ミアーナは物語が終わったことを手紙に書いてルティアに送ると、彼女の夢の中にも女神が現れてそう言っていたと返信があった。
「終わった。本当に終わったのね。世界が滅ぶって何なのよ。意味不明だわ。」
「そうだな。私もこの世界が物語の中だと言われても信じられない。何百年もの歴史の記録はちゃんとあるし、自分の意志で行動していると思っているしな。」
そう言えば、物語ではフェルナンドは出てこないのではないか。
甥のブラッドが結婚する際にコーネル侯爵位もフェルナンドからブラッドに渡されたはず。
フェルナンドは代理の当主を終えて、騎士の育成指導でもしていた気がした。
ルティアの復讐で、ブラッドたちが女性を襲っていたことが明らかになってもフェルナンドが巻き込まれたとは思わない。
つまり、物語ではフェルナンドはモブ中のモブ。
主要人物であったディオルのように強制力などあるはずがない。
それは同じく物語では死人だったミアーナも同様である。
「でも物語でよかった。乙女ゲームならお手上げだったかも。」
小説かコミカライズ化された漫画の世界だったから、結末を避けるために動いて破綻することができた。
乙女ゲームなら、攻略だの好感度だの隠しキャラだので何をどうすればいいかわからなかった。
攻略対象には婚約者がいる設定が多いのだ。そしてその婚約相手が悪役令嬢。
主役のルティアが何もしなくても、強制力が働いて憎まれるというのが異世界あるあるなのだから。
「乙女ゲーム?なんだそれは。」
「元の世界の娯楽の一種なんだけど、やったことがないから正確にはわからないのよね。」
異世界小説は読んでいたため、そういう設定は知っている。
ヒロインは誰かを攻略してハッピーエンドになるのが乙女ゲームだと勝手に思っていたが、小説ではヒロインがバッドエンドになることも多い。
そういう意味では、このルティアの復讐物語はバッドエンドがハッピーエンドになったため、定番の逆になった。
「あら。私、この世界で小説家になれるかも。」
乙女ゲームは知らなくても、元々この世界では知られていないのだから適当に書いても問題ない。
純愛もの、不倫もの、略奪もの、幼馴染もの、歳の差もの……いろいろ書けそう。
書けそうだけど、不倫と略奪は悪影響になるかもしれない。
姉のものをなんでも欲しがる妹が婚約者や夫を奪うって話もよくあったし、元の世界でも略奪はあったけれど、家族がバラバラになりそうな話は批判を受けかねない。
もちろん、実名では書かないけれど。
女性が望みそうなことを書けば男性側にも勉強になるだろうし、政略結婚でも仲が良くなるかもしれない。
恋愛のバイブルになるようなものを目指してみようか。
「体験談はやめてくれよ?」
「私たちの結婚の経緯はさすがに書けないわよ。それに結婚後の体験談を書いたら18禁になっちゃうわ。」
「18禁?」
「18歳未満は読んではいけませんってこと。私たちのSEXのアレコレ体験談は未婚の乙女に読ませると倒れちゃうわよ。」
SEXなしには語れない結婚生活。
さすがに赤裸々本を書くのは恥ずかしい。
でも既婚女性には需要はあるかもしれない。
書かないけど!
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