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しおりを挟むメーティリアは週に一度、王城に通っている。
王太子殿下の婚約者として、少し公務をしているから。
もちろん、重要なものではなく、代わりがきくもの。
慰問や奉仕活動の予算や日程、人員などを検討したりしている。
他にも、本来であれば王妃の執務であるものも、少し手伝っている。
王妃に押しつけられているとも言えるけど……
メーティリアの執務室へと向かっていると、国王陛下の側近であるウォレスに出会った。
「メーティリア嬢、学園はどうだい?」
ウォレスはザッカルドとエリーゼのことを知っていて、このように聞いてきた。
「ウォレス様、お聞きしたいことがあるのですが。」
「じゃあ、部屋に入れてくれる?」
廊下では話せないことだとわかっていたらしい。すぐ近くにあるメーティリアの執務室に入った。
侍女にお茶を入れてもらい、ウォレスに聞いた。
「エリーゼさんの調査書、ウォレス様もご覧になられていますよね?」
「ああ、もちろん。」
「学園に提出されている調査書の内容は、随分と簡単に纏められていますよね?」
「まぁ、そうだね。生徒会メンバー全員が読むから、書けないこともあるからな。」
ウォレスも20年ほど前に生徒会メンバーだったらしく、問題のある学生の調査書は生徒会メンバーで共有されていることを知っている。
「エリーゼさんは……純潔ではないのでは?」
ウォレスは目を丸くした。
「まさか、いきなりそう聞かれるとは思わなかったな。どうしてそういう結論になったか聞いていい?」
メーティリアは、生徒会メンバーと『手口が悪質』と調査書にあったことと、学園を退学になったことから、学園で性行為に及んでその現場を侯爵令息の婚約者に見せたのではないかと思ったのだと話した。
「ああ。ほぼ、そんな感じで間違いないよ。エリーゼはよりにもよって母親が王女である令嬢の婚約者を寝取ったんだ。」
王女が公爵家に嫁ぎ、現在は公爵夫人になっており、娘が二人いる。
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学園は国の運営であり、しかも国王陛下の姪を傷つけたとあって、エリーゼと侯爵令息は処分が重くなったのだ。
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ルベリオ夫妻はエリーゼを手元に置いておきたくて、エリーゼと結婚してくれる相手を探していたという。
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