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7.
しおりを挟む予定通り結婚式をあげた僕たちは、ベッドの上にいた。
「ライザ、君がいいというまで僕は触れない。ただ、一緒には寝たい。」
「……私が純潔じゃないから?聞いたんでしょ?あの男に。
2か月前に襲われた時、黙ってないとあなたに言うぞって言うから、話せばいいと言ったの。
そしたら今度は逆に、あなたに話せばリーラを襲うっていうから。
何度も無理やり抱かれて嫌な思いをしたのに、結局自分でバラしたんだから。あの男は。」
涙が流れているわけでもないのに泣いているようなライラの言葉に違和感があった。
「ちょっと待って?リーラって君の侍女だよな。
何度も無理やりってどういうことだ?
あの男は、ライザが僕に仕返しをしたいから協力を頼まれたって言った。
ライザがあの男に純潔を奪うように頼んだんじゃないのか?」
「違うわ。あの男は、仕返ししたいなら協力するって言ってきた。
だけど、私は断ったの。
裏切られたけどヒューをそれでも愛してるって。
ヒューは後悔している。だから、新たな気持ちで結婚後の人生を歩んでいくことにするって。
そう言ったら、無理やり襲われたわ。
痛かった。血がいっぱい出た。
慌ててやってきたリーラが父に言うって言ったの。
そしたら、父にもあなたにも言ったら結婚できなくなるぞって言われた。
私は話せばいいと言ったの。もう何もかも嫌になって。
そんな私に気づいて、あの男は、話せばリーラを何人もの男に襲わせるって言ってきた。
伯爵家には自分の言うことを聞いてくれる使用人がいるから監視させるって。
誰にも言えなくなった私は、あの男に何度も抱かれた。
結婚するまでの我慢だと思って、言いなりになった。
それが一昨日、私が純潔じゃないことを少し前にあなたに話したって。
結婚式が中止になったら私を愛人にするつもりだったんですって。
だけど、あなたがそれでも私と結婚するって言ったことに腹が立ったらしくて。
初夜がうまくいかないようにって、一昨日私の体に散々跡をつけたの。
殺せばよかった。あんな男。」
ライザの心はこれ以上ないほど傷ついているようだ。涙も枯れ果てた。そんな感じで。
僕が判断を誤ったんだ。
聞いてすぐ、僕がライザに確認していれば。それでも結婚したいと告げていれば。
僕が知っているということを知らなかったライザは、バリーに会うしかなかったんだ。
僕が知っていると言っていれば、少なくとも、一昨日に抱かれて跡をつけられるほど嫌な思いをすることはなかった。
式まであと1週間、式までもう1週間、だと思った僕は愚かだ。
まだ1週間あったんだ。
知った時点でライザを守ってやらなければいけなかったんだ。
僕は泣けないライザを軽く抱きしめた。拒否はされなかった。
「ライザ、僕に上書きさせてくれないか?君の体に跡をつけたのは僕。そうしたい。」
「……いいの?こんな体でも抱いてくれるの?」
「ライザはライザだ。僕が大好きな、誰よりも愛してるライザだ。」
ライザは僕を受け入れてくれた。
ドレスを着ても見えない部分につけられた数々の跡を、全部上書きした。
そして、ライザと一つになり、彼女の中に精を放った。
ただただライザを大切にしたい。ずっとそばにいたい。
そう思いながら、抱きしめて眠った。
徐々に、ライザに感情が戻り、笑顔も見られるようになっていた。
なかったことにはできないが、終わったこととして心の折り合いをつけ始めたのだ。
そんな時、ライザが妊娠しているとわかった。
彼女を抱くときは避妊をしていない。
いつできてもおかしくはなかったのだ。
生まれてくる子供と3人で、新たな幸せを築いていこう。
僕とライザは心を通わせ始めて、子供が生まれてくるのを楽しみにしていた。
だが生まれてきた子供は、僕の家系でもライザの家系でもない色だった。
そう、子供はバリーの色だったのだ。
結婚式の2日前、ライザはバリーに抱かれていた。避妊されなかったのだろう。
僕の父も母も気づいた。あの侯爵家の色だと。
ライザは責められ、バリーと関係を持ったことを認めた。
僕は承知の上で結婚したと告げた。僕が悪いのだから、と。
子供は僕たちが育てると言ったが、両親は認めない。
勝手に侯爵家のバリーに言い、子供の引き取りと慰謝料を求めた。
バリーは独断でそれを承諾し、ライザは離婚を迫られてサインするしかなかった。
ヒューイットが知らないうちに、勝手に話が進んでいってしまったのだ。
ライザは子供と実家に戻った。
僕は離婚を拒否した後、気づいたら家の地下に監禁されており、出られるようになった時にはライザは修道院に行った後だった。
子供はバリーに引き取られていた。
そして、僕は呆然としているうちに、再婚させられていた。
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