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33.試作品一号
その日の昼営業も忙しく、試作品を作る暇もなかった。
「おやっさん、もう少ししたら祭りだけど、なんかやるんですか?」
お客さんに突然質問された。
キチっとした服装の男性。
いつも来てくれる人だとは思うけど、名前までは知らない人だった。
「はい。新作の料理を出そうと考えていますよ」
「そうなんですか⁉ うわー楽しみだなぁ」
お客さんは、身体を前のめりにして体を揺らしている。キチッとした服装からは想像できないような可愛らしさがある人のようだ。
「どういうのを食べたいですか?」
折角だから、お客さんの声も聞こうと思ったのだ。
少し考えた様子の男性。
しばらく考えた後に、おもむろに口を開いた。
「んー……丼もの食べたいかなぁ」
言われてハッとなった。この店、丼ものはない。弁当にしても何にしても丼ものっていいよなぁ。俺も好きだし。
子供達へ出したりするときは丼ものにしたりしていたのだ。その方が食べやすいから。ただ、こういうお昼に食べてくれる人も丼ものがいいんだ。
これは、いい発見だったかもしれない。
「いいこと聞きました。有難う御座います」
「えっ? もしかして、丼もの作ってくれる?」
顔を華やかにして嬉しそうに俺へと問いかける。
自分の意見が採用されたから、嬉しかったのかもしれない。
「何か考えてみます」
「やった! 言ってみてよかった!」
喜んでくれているが、こちらも嬉しかった。そんなに俺の料理の新作を楽しみにしていてくれる人もいるんだ。その事実がモチベーションにもつながる。
その男性は、会計を終えると声をかけてくれた。
「おやっさん、どんな丼になるのか、楽しみにしてるよ!」
「どうも。頑張って考えますんで」
手を上げて出口へと向かう。
暖簾をくぐった後は、スキップをして遠ざかっていく。
そんなに嬉しかったのだろうか。
会計を終えたサクヤが振り返って笑顔で寄ってきた。
「丼もの作るんですか?」
「お客さんに求められているものを作るのが一番いいだろうからな」
ピンク色の髪を揺らしながら、満面の笑顔を見せて胸の前で手を叩いたサクヤ。
「ウチも丼好きなんですよ!」
「そうなのか? ……そういえば、丼にしたとき、食べるの早かったような」
サクヤは恥ずかしそうに俯いて顔を赤くしている。目を泳がせながら頬を掻いているところを見ると、恥ずかしいと思っているのかもしれない。
「ちょっとガッツいちゃうんですよねぇ。よくないと思うんですけど……」
「いや、俺はよく食べる女性、良いと思うぞ?」
少し顔を赤らめているサクヤ。
そんなに沢山食べることが恥ずかしいのだろうか。
沢山食べて健康的な方が俺は好きだけどなぁ。
「そうですかぁ? いやぁ。照れるなぁ」
ハニカミながら顔を覆っている。
なんか勝手に照れているが大丈夫か?
「あっ、お客さん来たぞ」
「いらっしゃいませー!」
切り替えの早いサクヤ。
さすがだな。
昼営業中に少し構想を練るか。
トロッタ煮を丼にするのはマストだな。
角煮丼みたいになるからな。
ただ、漬物を添えた方がいいな。
ご飯とトロッタ煮も間に野菜を挟むといいだろう。
シチューも丼にしてしまおうか。
そうやって食べる人も日本にはいたはずだ。
それ用に少し変えればいいか。
ツノグロの漬け丼も人気が出るはずだ。
醤油と生姜で漬けるか。
ワサビがうちにはないけど、どうにかなんないだろうか。
この世界にあるのかもわからない。
ちょっとダリル商会のマルコさんに聞いてみようか。
もしかしたら、勇者シリーズの中に知らないものがあるかもしれない。
ホントはカレーを作りたいんだが。
スパイスもないしなぁ。
カレー粉もないからなぁ。
一から作るには知識が足りなさすぎる。
「ありがとうございましたー!」
サクヤの元気な声で我に返った。
暖簾を下げてきたところだったのだ。
「おう。最後のお客さんだったか」
「なんかリュウさん、心ここにあらずでしたけど、大丈夫ですか?」
心配したように、首を傾げながら歩み寄ってきた。
「そんな感じだったか? すまん。新作を考えていてな」
「注文は間違えてなかったから大丈夫ですよ。無意識でも作れるなんてすごいですね!」
「いや、すまん。集中していなかった。気を付けるよ」
首を振りながら頭の中にある雑念を振り払おうとした。余計な言葉ばかり考えていてはダメだな。
店を閉める少し前だったからよかったものの。
あまり集中を欠くのはよくないな。
「いいんです。私は、完全新作を食べてみたいです!」
「……もしかして、考えていることバレてる?」
「?……トロッタ煮を丼にするんですよね?」
「⁉……なんでわかるんだ?」
俺が驚いたはずなのに、サクヤも目を大きくして固まっている。
どういう反応なのだろう。
そんなことを思っていると、いきなり大声で笑いだした。
「あっはっはっはっ! 自分が小声で話してましたよ? 気が付いていなかったんですね!」
「全然気が付いてなったよ。それでは新作じゃないもんな」
いかんな。
そこまで集中力を欠いていたとは。
完全新作がいいなら、今作ってみるか。
材料はあるしな。
「お詫びに、今新作つくってやる」
「本当ですか⁉ うれしい!」
下ごしらえを始める。
ここで、また賢者シリーズの登場だ。
人参、じゃがいも、たまねぎ。
一口大に切って鍋へと投入していく。
そこへ水を入れてかき回しながら熱していく。
ふたを閉めて少し蒸らす。
柔らかくなったころ合いを見計らって、バターと小麦粉を投入する。
バターの少し甘い香りが漂う。
少し煮込んでミルクを投入する。
煮込みながら、更にミルクを投入していく。
濃いミルクの香りが鼻に訴えかけてくる。
おいしくなるぞぉと。
ちょっとニンニクをいれてみる。
香りが立ってきて、うまそうだ。
とろみがいい感じになってきた。
そこへ、火の通っているトロッタの角切りを加えていく。
後は、煮込むだけだ。
顔を上げると、サクヤだけでなく、アオイものぞいていて、横からはリツ、イワン、ミリアがのぞいていた。
「おぉっ。驚いたぁ」
「リュウさんが呼んでも返事をしないからですわ」
アオイに指摘されてしまった。
集中しすぎていて、声が聞こえなかったみたいだ。
時々、こういうことがあるから困る。
俺の欠点がこういう所で出てくる。
なれない作業だと、同時並行してうまく物事ができないのだ。
どうにか慣れてきて今はオーダーを聞きながら効率よく料理できるようになっているが。
「すまんかった。できたから食べよう」
どんぶりへご飯を盛り、シチューをかけていく。
みんなに配り終えると、目を瞑った。
「食材と、仕入れてくれた商会へ感謝を」
「「「ありがとうございます」」」
なんかどこかの祈りみたいになってきたが、気にせず食べよう。
レンゲのようなものですくって口にいれる。
うん。うまいな。
「サクヤおねぇちゃん、どうしたの⁉」
声を上げたのは、リツだ。
視線を巡らせると、サクヤが顔を抑えている。
「サクヤ! 大丈夫か⁉ どうした⁉ 口に合わなかったか⁉」
柄にもなく、大声を出してしまった。
俺が取り乱すと、みんなにも心配をかけてしまうのは、わかっているが。
そんなことを言っている余裕はなかった。
「……すみません。大丈夫です」
のぞき込むと、顔を赤くして目を濡らしていた。
「どうした?」
「お母さん……。これ、お母さんの味がするんです」
「そうなのか。これのレシピをしっている人だったんだな」
「……グスッ。はい。たまに作ってくれて。すごく美味しくて……思い出したら、泣けてきちゃって……」
サクヤは目を拭いながら鼻をすすっている。アオイからハンカチのような布を渡されている。それで涙を拭き、鼻を拭っていた。
この味が母親の味だったのか。
再現できてよかった。
料理で母を感じられたんだな。
「これからも、作るさ。味わって食うといい。まだ、たくさんある」
「はい。ありがとうございます」
サクヤは珍しく、お代わりをして食べた。
お母さんも、サクヤに沢山食べて欲しくてこういうレシピになったんだろうな。
試作品第一号は、奇跡的に母の味となった。
「おやっさん、もう少ししたら祭りだけど、なんかやるんですか?」
お客さんに突然質問された。
キチっとした服装の男性。
いつも来てくれる人だとは思うけど、名前までは知らない人だった。
「はい。新作の料理を出そうと考えていますよ」
「そうなんですか⁉ うわー楽しみだなぁ」
お客さんは、身体を前のめりにして体を揺らしている。キチッとした服装からは想像できないような可愛らしさがある人のようだ。
「どういうのを食べたいですか?」
折角だから、お客さんの声も聞こうと思ったのだ。
少し考えた様子の男性。
しばらく考えた後に、おもむろに口を開いた。
「んー……丼もの食べたいかなぁ」
言われてハッとなった。この店、丼ものはない。弁当にしても何にしても丼ものっていいよなぁ。俺も好きだし。
子供達へ出したりするときは丼ものにしたりしていたのだ。その方が食べやすいから。ただ、こういうお昼に食べてくれる人も丼ものがいいんだ。
これは、いい発見だったかもしれない。
「いいこと聞きました。有難う御座います」
「えっ? もしかして、丼もの作ってくれる?」
顔を華やかにして嬉しそうに俺へと問いかける。
自分の意見が採用されたから、嬉しかったのかもしれない。
「何か考えてみます」
「やった! 言ってみてよかった!」
喜んでくれているが、こちらも嬉しかった。そんなに俺の料理の新作を楽しみにしていてくれる人もいるんだ。その事実がモチベーションにもつながる。
その男性は、会計を終えると声をかけてくれた。
「おやっさん、どんな丼になるのか、楽しみにしてるよ!」
「どうも。頑張って考えますんで」
手を上げて出口へと向かう。
暖簾をくぐった後は、スキップをして遠ざかっていく。
そんなに嬉しかったのだろうか。
会計を終えたサクヤが振り返って笑顔で寄ってきた。
「丼もの作るんですか?」
「お客さんに求められているものを作るのが一番いいだろうからな」
ピンク色の髪を揺らしながら、満面の笑顔を見せて胸の前で手を叩いたサクヤ。
「ウチも丼好きなんですよ!」
「そうなのか? ……そういえば、丼にしたとき、食べるの早かったような」
サクヤは恥ずかしそうに俯いて顔を赤くしている。目を泳がせながら頬を掻いているところを見ると、恥ずかしいと思っているのかもしれない。
「ちょっとガッツいちゃうんですよねぇ。よくないと思うんですけど……」
「いや、俺はよく食べる女性、良いと思うぞ?」
少し顔を赤らめているサクヤ。
そんなに沢山食べることが恥ずかしいのだろうか。
沢山食べて健康的な方が俺は好きだけどなぁ。
「そうですかぁ? いやぁ。照れるなぁ」
ハニカミながら顔を覆っている。
なんか勝手に照れているが大丈夫か?
「あっ、お客さん来たぞ」
「いらっしゃいませー!」
切り替えの早いサクヤ。
さすがだな。
昼営業中に少し構想を練るか。
トロッタ煮を丼にするのはマストだな。
角煮丼みたいになるからな。
ただ、漬物を添えた方がいいな。
ご飯とトロッタ煮も間に野菜を挟むといいだろう。
シチューも丼にしてしまおうか。
そうやって食べる人も日本にはいたはずだ。
それ用に少し変えればいいか。
ツノグロの漬け丼も人気が出るはずだ。
醤油と生姜で漬けるか。
ワサビがうちにはないけど、どうにかなんないだろうか。
この世界にあるのかもわからない。
ちょっとダリル商会のマルコさんに聞いてみようか。
もしかしたら、勇者シリーズの中に知らないものがあるかもしれない。
ホントはカレーを作りたいんだが。
スパイスもないしなぁ。
カレー粉もないからなぁ。
一から作るには知識が足りなさすぎる。
「ありがとうございましたー!」
サクヤの元気な声で我に返った。
暖簾を下げてきたところだったのだ。
「おう。最後のお客さんだったか」
「なんかリュウさん、心ここにあらずでしたけど、大丈夫ですか?」
心配したように、首を傾げながら歩み寄ってきた。
「そんな感じだったか? すまん。新作を考えていてな」
「注文は間違えてなかったから大丈夫ですよ。無意識でも作れるなんてすごいですね!」
「いや、すまん。集中していなかった。気を付けるよ」
首を振りながら頭の中にある雑念を振り払おうとした。余計な言葉ばかり考えていてはダメだな。
店を閉める少し前だったからよかったものの。
あまり集中を欠くのはよくないな。
「いいんです。私は、完全新作を食べてみたいです!」
「……もしかして、考えていることバレてる?」
「?……トロッタ煮を丼にするんですよね?」
「⁉……なんでわかるんだ?」
俺が驚いたはずなのに、サクヤも目を大きくして固まっている。
どういう反応なのだろう。
そんなことを思っていると、いきなり大声で笑いだした。
「あっはっはっはっ! 自分が小声で話してましたよ? 気が付いていなかったんですね!」
「全然気が付いてなったよ。それでは新作じゃないもんな」
いかんな。
そこまで集中力を欠いていたとは。
完全新作がいいなら、今作ってみるか。
材料はあるしな。
「お詫びに、今新作つくってやる」
「本当ですか⁉ うれしい!」
下ごしらえを始める。
ここで、また賢者シリーズの登場だ。
人参、じゃがいも、たまねぎ。
一口大に切って鍋へと投入していく。
そこへ水を入れてかき回しながら熱していく。
ふたを閉めて少し蒸らす。
柔らかくなったころ合いを見計らって、バターと小麦粉を投入する。
バターの少し甘い香りが漂う。
少し煮込んでミルクを投入する。
煮込みながら、更にミルクを投入していく。
濃いミルクの香りが鼻に訴えかけてくる。
おいしくなるぞぉと。
ちょっとニンニクをいれてみる。
香りが立ってきて、うまそうだ。
とろみがいい感じになってきた。
そこへ、火の通っているトロッタの角切りを加えていく。
後は、煮込むだけだ。
顔を上げると、サクヤだけでなく、アオイものぞいていて、横からはリツ、イワン、ミリアがのぞいていた。
「おぉっ。驚いたぁ」
「リュウさんが呼んでも返事をしないからですわ」
アオイに指摘されてしまった。
集中しすぎていて、声が聞こえなかったみたいだ。
時々、こういうことがあるから困る。
俺の欠点がこういう所で出てくる。
なれない作業だと、同時並行してうまく物事ができないのだ。
どうにか慣れてきて今はオーダーを聞きながら効率よく料理できるようになっているが。
「すまんかった。できたから食べよう」
どんぶりへご飯を盛り、シチューをかけていく。
みんなに配り終えると、目を瞑った。
「食材と、仕入れてくれた商会へ感謝を」
「「「ありがとうございます」」」
なんかどこかの祈りみたいになってきたが、気にせず食べよう。
レンゲのようなものですくって口にいれる。
うん。うまいな。
「サクヤおねぇちゃん、どうしたの⁉」
声を上げたのは、リツだ。
視線を巡らせると、サクヤが顔を抑えている。
「サクヤ! 大丈夫か⁉ どうした⁉ 口に合わなかったか⁉」
柄にもなく、大声を出してしまった。
俺が取り乱すと、みんなにも心配をかけてしまうのは、わかっているが。
そんなことを言っている余裕はなかった。
「……すみません。大丈夫です」
のぞき込むと、顔を赤くして目を濡らしていた。
「どうした?」
「お母さん……。これ、お母さんの味がするんです」
「そうなのか。これのレシピをしっている人だったんだな」
「……グスッ。はい。たまに作ってくれて。すごく美味しくて……思い出したら、泣けてきちゃって……」
サクヤは目を拭いながら鼻をすすっている。アオイからハンカチのような布を渡されている。それで涙を拭き、鼻を拭っていた。
この味が母親の味だったのか。
再現できてよかった。
料理で母を感じられたんだな。
「これからも、作るさ。味わって食うといい。まだ、たくさんある」
「はい。ありがとうございます」
サクヤは珍しく、お代わりをして食べた。
お母さんも、サクヤに沢山食べて欲しくてこういうレシピになったんだろうな。
試作品第一号は、奇跡的に母の味となった。
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