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9.マジックパーク
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「なんかゴメンねぇ。絡まれちゃって」
「エリスさんが悪いわけじゃないから。王都はあぁいう人多いんだね?」
「うーん。なんかオーウェン王がなめられてるって噂があるんだぁ」
王様がなめられるとかあるんだ。
なんでだろう?
「他の国はさ、実力主義で王様を決めてるんだけど、この国は人の良さで選ばれて今の人族のオーウェン王になったんだって」
だから、強くないと思われていてなめられてるのか。なるほど。それはなんとも可哀想な話だ。
たしか、先代の王様からの指名で王に選ばれたはずだ。国民のことを考えてくれる王様だということだと思うけど。
それは力でねじ伏せるのではなく、対話で国造りを進めていこうという素晴らしい王様だということじゃないか。
この国は自由が多い。治安が悪いのはそれの悪影響か。何かそれを抑止できるやり方があればいいんだけどなぁ。
「僕は、いい事だと思うよ。強さだけでは人はついてこないと教わった。それは小さい頃から僕が口を酸っぱくして言われてきたことなんだ」
「へぇー。そんな教育するなんて珍しいねー?」
「それは、リオンくんの両親ができた人なんだよ!」
エリスさんとバアルくんが褒めてくれるのはちょっと嬉しい。
「リオンくん喜んでる?」
「う、うん」
「なんか可愛いー! プルプル震えてるー!」
ツンツンされながら歩いているとマジックパークに着いた。
入場料をそれぞれ払ってはいる。
テーマパークみたいなところはどこも一緒だね。
射的のような的を壊すゲームがあった。
ただ、試験の時の倍くらいの距離がある。
「これ、難しくない?」
「的を壊せたら景品だって。エリスさんやってみる?」
エリスさんが躊躇っているところに勧めるバアルくん。
流石だね、レディーファーストってやつかな?
「よぉーっし!」
手を前に突き出して魔力を練る。
「風の刃よ、的を射よ! ウインドカッター!」
放たれた風が的へと吹き抜けていく。
ゆらゆら揺れながら迫っていき、着弾。
「えぇー! むずっ!」
惜しくも外れてしまった。
たしかに試験は十メートルくらいだった。
これは倍あると考えるとコントロールはかなり難しいだろう。
「オレもやってみよう」
次はバアルくんが挑戦する。
「暗闇よ、突き刺せ! ダークスピア!」
黒々とした矢は真っ直ぐ飛んでいく。
いけるのではないかと思われた。
的に着弾したかに見えた。
煙がまっている。
「いったんじゃない!?」
煙が晴れた先の的は無傷。
「えぇー! 当たったのにぃ!」
エリスさんが悔しそうに地団駄を踏む。
景品欲しいのかな?
「エリスさん、あの景品欲しいの?」
僕が指したのは体くらいの大きさのクマのぬいぐるみだ。
すると、コクリと恥ずかしそうに頷いた。
なんだ。それなら僕が取ってあげよう。
「あれは防御魔法もかかっているみたいだねぇ」
バアルくんの分析ではそうらしい。
まぁ、あんまり関係ないと思うけど。
ちょっと力入れようかな。
僕は的を正面から見据える。
足を半歩下げ、素早く腰をひねり拳を射出した。
凄まじい轟音と地面が若干揺れた。
周囲の人は驚いてこちらを注目していた。
だが、ここの客層はほぼ学院生が占めている。
(((また黒襟がやらかしてる)))
ギャラリーの考えていることは一緒だった。
「お、お客様ですか? 的を壊したのは?」
「あっ、そうです」
「魔法の威力はもう少し落として頂けると幸いです」
「防御魔法の強度が分からなかったので、少し力入っちゃいました。すみません」
「いえいえ。これが景品です。是非、│違うゲーム《・・・・・》をお楽しみください!」
係員の人は慌てて去っていくとまた的を作り出していたようだ。
魔道具で出てくるやつだから大変では無さそうだからよかった。
「はい。ぬいぐるみ」
エリスさんに渡すと嬉しそうに抱きしめていた。
「ありがとー! めっちゃ気持ちいい! フカフカだぁー!」
エリスさんが喜んでくれてよかった。
「リオンくん。あれ、試験でもやったの?」
「うん。威力はもっと弱いけど」
「あの時の轟音はリオンくんだったんだね」
轟音?
たしかに大袈裟な音はしてたような。
でも衝撃波だからそこまで威力ないはずなんだけどね。
「かな?」
「プッ! 自覚ないんだ」
僕はあんまり力を出している自覚はないし、目立たないようにしているから。
「ねぇ、次あれやろ!」
エリスさんが選んだのは電気のビリビリが飛んでくるのを小さいシールドで弾き返すというゲーム。
これもクリアすると兎のぬいぐるみだ。
ぬいぐるみがホントに好きなんだなぁ。
「リオンくんやってみて!」
「えっ? 僕?」
「ぬいぐるみ、とって?」
そのウルウルした目をやめてほしい。
わかったよ。とるよ。
「わかった。やってみるよ」
迫り来る電撃はわりと速い。
打ち返すには反射神経が必要だ。
一歩も動かず、次々とシールドで弾き返していく。
レベルが上がった。
どの位まであるんだろうなぁ。
あっ、また速くなった。
結構はやいね。
いいトレーニングになるかも。
『パパパッパパーン ゲームクリアー!』
おぉ。クリアしたんだ。
「あっ、またお客様でしたか。凄いですねぇ。では、これが景品です」
「有難う御座います」
それをそのままエリスさんへ渡す。
二つのぬいぐるみを抱えているとぬいぐるみが歩いているように錯覚する。
喜んでもらえてよかった。
◇◆◇
店員side
「あの的ってそんな簡単に壊れないよな?」
「あれクリアされたの初めてじゃね?」
「あの黒襟要注意だな。他も覚悟しないといけないぞ」
「クッソー! 可愛い子連れやがって羨ましい!」
「怪しい格好のクセに!」
「あっ! またゲームクリアしやがった!」
「しかたねぇ、俺が言ってくるわ」
「頼んだ。他を警戒しよう。ぬいぐるみの景品のやつ要注意だな」
この日から、このテーマパークでは要注意人物に黒襟とうさ耳が、追加されたとか。
「エリスさんが悪いわけじゃないから。王都はあぁいう人多いんだね?」
「うーん。なんかオーウェン王がなめられてるって噂があるんだぁ」
王様がなめられるとかあるんだ。
なんでだろう?
「他の国はさ、実力主義で王様を決めてるんだけど、この国は人の良さで選ばれて今の人族のオーウェン王になったんだって」
だから、強くないと思われていてなめられてるのか。なるほど。それはなんとも可哀想な話だ。
たしか、先代の王様からの指名で王に選ばれたはずだ。国民のことを考えてくれる王様だということだと思うけど。
それは力でねじ伏せるのではなく、対話で国造りを進めていこうという素晴らしい王様だということじゃないか。
この国は自由が多い。治安が悪いのはそれの悪影響か。何かそれを抑止できるやり方があればいいんだけどなぁ。
「僕は、いい事だと思うよ。強さだけでは人はついてこないと教わった。それは小さい頃から僕が口を酸っぱくして言われてきたことなんだ」
「へぇー。そんな教育するなんて珍しいねー?」
「それは、リオンくんの両親ができた人なんだよ!」
エリスさんとバアルくんが褒めてくれるのはちょっと嬉しい。
「リオンくん喜んでる?」
「う、うん」
「なんか可愛いー! プルプル震えてるー!」
ツンツンされながら歩いているとマジックパークに着いた。
入場料をそれぞれ払ってはいる。
テーマパークみたいなところはどこも一緒だね。
射的のような的を壊すゲームがあった。
ただ、試験の時の倍くらいの距離がある。
「これ、難しくない?」
「的を壊せたら景品だって。エリスさんやってみる?」
エリスさんが躊躇っているところに勧めるバアルくん。
流石だね、レディーファーストってやつかな?
「よぉーっし!」
手を前に突き出して魔力を練る。
「風の刃よ、的を射よ! ウインドカッター!」
放たれた風が的へと吹き抜けていく。
ゆらゆら揺れながら迫っていき、着弾。
「えぇー! むずっ!」
惜しくも外れてしまった。
たしかに試験は十メートルくらいだった。
これは倍あると考えるとコントロールはかなり難しいだろう。
「オレもやってみよう」
次はバアルくんが挑戦する。
「暗闇よ、突き刺せ! ダークスピア!」
黒々とした矢は真っ直ぐ飛んでいく。
いけるのではないかと思われた。
的に着弾したかに見えた。
煙がまっている。
「いったんじゃない!?」
煙が晴れた先の的は無傷。
「えぇー! 当たったのにぃ!」
エリスさんが悔しそうに地団駄を踏む。
景品欲しいのかな?
「エリスさん、あの景品欲しいの?」
僕が指したのは体くらいの大きさのクマのぬいぐるみだ。
すると、コクリと恥ずかしそうに頷いた。
なんだ。それなら僕が取ってあげよう。
「あれは防御魔法もかかっているみたいだねぇ」
バアルくんの分析ではそうらしい。
まぁ、あんまり関係ないと思うけど。
ちょっと力入れようかな。
僕は的を正面から見据える。
足を半歩下げ、素早く腰をひねり拳を射出した。
凄まじい轟音と地面が若干揺れた。
周囲の人は驚いてこちらを注目していた。
だが、ここの客層はほぼ学院生が占めている。
(((また黒襟がやらかしてる)))
ギャラリーの考えていることは一緒だった。
「お、お客様ですか? 的を壊したのは?」
「あっ、そうです」
「魔法の威力はもう少し落として頂けると幸いです」
「防御魔法の強度が分からなかったので、少し力入っちゃいました。すみません」
「いえいえ。これが景品です。是非、│違うゲーム《・・・・・》をお楽しみください!」
係員の人は慌てて去っていくとまた的を作り出していたようだ。
魔道具で出てくるやつだから大変では無さそうだからよかった。
「はい。ぬいぐるみ」
エリスさんに渡すと嬉しそうに抱きしめていた。
「ありがとー! めっちゃ気持ちいい! フカフカだぁー!」
エリスさんが喜んでくれてよかった。
「リオンくん。あれ、試験でもやったの?」
「うん。威力はもっと弱いけど」
「あの時の轟音はリオンくんだったんだね」
轟音?
たしかに大袈裟な音はしてたような。
でも衝撃波だからそこまで威力ないはずなんだけどね。
「かな?」
「プッ! 自覚ないんだ」
僕はあんまり力を出している自覚はないし、目立たないようにしているから。
「ねぇ、次あれやろ!」
エリスさんが選んだのは電気のビリビリが飛んでくるのを小さいシールドで弾き返すというゲーム。
これもクリアすると兎のぬいぐるみだ。
ぬいぐるみがホントに好きなんだなぁ。
「リオンくんやってみて!」
「えっ? 僕?」
「ぬいぐるみ、とって?」
そのウルウルした目をやめてほしい。
わかったよ。とるよ。
「わかった。やってみるよ」
迫り来る電撃はわりと速い。
打ち返すには反射神経が必要だ。
一歩も動かず、次々とシールドで弾き返していく。
レベルが上がった。
どの位まであるんだろうなぁ。
あっ、また速くなった。
結構はやいね。
いいトレーニングになるかも。
『パパパッパパーン ゲームクリアー!』
おぉ。クリアしたんだ。
「あっ、またお客様でしたか。凄いですねぇ。では、これが景品です」
「有難う御座います」
それをそのままエリスさんへ渡す。
二つのぬいぐるみを抱えているとぬいぐるみが歩いているように錯覚する。
喜んでもらえてよかった。
◇◆◇
店員side
「あの的ってそんな簡単に壊れないよな?」
「あれクリアされたの初めてじゃね?」
「あの黒襟要注意だな。他も覚悟しないといけないぞ」
「クッソー! 可愛い子連れやがって羨ましい!」
「怪しい格好のクセに!」
「あっ! またゲームクリアしやがった!」
「しかたねぇ、俺が言ってくるわ」
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この日から、このテーマパークでは要注意人物に黒襟とうさ耳が、追加されたとか。
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