[ジセイタイになった俺]

itti(イッチ)

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51 何度でも引き合うよ 10

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 もつれながら転がるように寝室のドアを開けると、そこにあったベッドにダイブした。
反動で離れた身体をすぐさま手繰り寄せて抱き合うと、俺は恵の耳元で「愛してる」と囁いた。
一緒に暮らして三年。そんな言葉は不要だと思っていた。心が通じ合っている俺と恵に、言葉はいらないと...。
でも違った。
一緒に居れば居る程、見失うものに気付かない。失くしてからでは遅いんだと、初めて知った気がする。

「真琴.......、僕もだよ。離れてみて分かった事がある。愛してるって意味。」
「意味?」
「そう、......こうして身体を繋げることだけじゃない。そこに居ない相手の存在に愛おしさを感じるんだ。」
「......うん、俺もそう感じた。恵の温もりは記憶にあるけれど、この手で触れる恵の存在だけじゃなくて、どこかに居る恵の存在を愛おしく思ったよ。」

互いの瞳の奥に真実を見出した俺たちは、尚も愛おしく互いを抱きしめ合った。
恵の掌が俺の背筋を撫でる。狂おしい程に抱き寄せられて思わず俺の下半身が痺れた。
太腿が割って入ると、既にキツクなった場所に当たる。もうそれだけで跳ねるように仰け反る俺だったが、恵は尚も擦りつけるように腿を動かした。

「.....ぁ、......」

暫くぶりの高まりを感じて、このまま素肌を晒したい気分になる。
と、恵は察したように俺のベルトに手を掛けた。
するりと抜かれて前を解放されると、既に形を成している物は更に大きくなる。

「すごいね、真琴。.....ずっと我慢してた?」
「ああ、勿論だ。恵が居なくなってそんな気にもなれなかったし。」
「.....ゴメンね。」

そう云うと、恵は俺の下着に手を入れて指先で持ち上げるようにする。
「.....ン、」
恥ずかしいが、鼻から息が漏れてしまい恵の指に神経が集中した。気持ちいい......、恵のしなやかな細い指が俺のものをゆっくり扱き上げる。

集中しながらも、俺は恵のシャツのボタンに手を伸ばしてひとつずつ外していく。
鎖骨の下に薄くついた胸の筋肉を撫でると、それだけで恍惚の表情を浮かべた恵。時折指の腹で胸の粒を捏ねると、更に眉を下げて気持ちよさそうに目を閉じる。

俺は、恵のベルトに手を掛けると一気に引き抜いて同じように前を解放した。
恵のものも布越しにキツさを増していたから、俺はゆっくり握るように扱いた。

「ぁ、真琴.....」

「恵、.....」

互いに名前を呼びながら扱き合うと、くちびるを貪り獣のように熱い吐息を部屋中に充満させる。
今の二人にはこれで充分だった。
もう、何が大切か分かっている。心はしっかりと繋がっていた。


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