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先輩のカレシ?
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沙織にお茶を勧められ、祐二たちは休憩室に向かった。
来る時に居た人たちは既に居らず、休憩室には祐二たち5人だけ。ガランと静かな空間に、外から聞こえる鳥の囀りがやけに清々しい。
「岬さんの姿を最後に見たのが菅沼さん、という事ですね」と、水野はお茶の入ったコップを手で包み訊ねる。
「多分。…ただ、この寮から出る時に、誰かの車に乗って行ったので、その方が最後に見た人だと思います」
「その人って、この寮の人?」
すかさず佐伯が訊ねる。
「いいえ、男の人ですから。ここは女子だけしか居ないんで。岬さんの友達か、恋人か、誰かは分からないけど、顔は2、3回程見た事があります」
沙織はそう言うと静かにコップのお茶を飲んだ。
皆の視線は一斉に沙織に注がれるが、その後の言葉は出てこないのでシンと空気が張り詰める。
「あの、.....志保先輩って廃墟を巡るのが好きだったの知ってましたか?」
美乃利が菅沼に訊くと、コップを持つ手が一瞬だけピクッと動いた。祐二はそれを見て水野に視線を送ると、水野も祐二を見返す。が、偶然視線が合っただけなのかもしれない。
「私、ああいう趣味って分からないんですよね。何が面白いのか知らないけど、テレビとか動画配信でもやってるでしょ?気味悪くって.....」
菅沼が眉をひそめて言うので、祐二も佐伯も大きく頷く。ふたりとも同感だった。
「多分いろんな所に行ってたと思うんですけど、そういう話、聞かれたりしました?」
美乃利が再度訊ねる。
「行ってたのは知ってますけど、一々聞きませんよ、興味ないから。佐伯さんだってそうでしょ?」
菅沼に訊かれて「ええ、まあそうですね」と頷く佐伯。
「岬さんの趣味に興味を示してた人っていますか?この寮の中でも、社内でも」
「さあ、.........私は部署が違うし、平日は時々夜ご飯を一緒に食べる程度で。寮の中に親しい人っていないんじゃないかしら。とにかく休日は出掛けちゃうから、寮の人と話したりする時間もない。そちらの真壁さんの方が岬さんの親しい人を知っているんじゃ?」
水野の問いに答える菅沼だったが、美乃利は天井を見上げながら誰かの顔を思い浮かべている様な仕草。岬から聞いた事のある人物を思い出しているのだろうか。
「そういえば.....大学生の時に、何かのサークルで一緒だった男の人。えーっと、名前は忘れちゃったけど、動画配信やりたくて教えてもらってるって云ってた。でも、今もしているのか分からないなぁ。名前が分からないと調べようもないですもんね」
美乃利は肩を落とすと言う。一瞬光が見えたのに、また暗闇に引き戻された様な顔付きだった。
「その男の人が、菅沼さんの見た男性だったんじゃ?車で迎えに来たって事は、岬さんとまだ繋がりを持っているのかもしれない。まあ、別人って事もありますが.....。もし、休日に一緒に出掛ける間柄なら、付き合っている人か、同じ趣味を持っている人か。どちらかでしょう」
「そうね!もしも、その男性が大学のサークルの人なら、きっと動画配信してる人。それも、多分だけど、廃墟とかに行く人なんじゃないかしら」
祐二の話に水野が食いついて、パッと視界が開けた感じがした。
佐伯も美乃利も、口がぱっくり開くと「ああ~、そうなのかも!」と手をパンと叩き、休憩室に響き渡る声を発する。
来る時に居た人たちは既に居らず、休憩室には祐二たち5人だけ。ガランと静かな空間に、外から聞こえる鳥の囀りがやけに清々しい。
「岬さんの姿を最後に見たのが菅沼さん、という事ですね」と、水野はお茶の入ったコップを手で包み訊ねる。
「多分。…ただ、この寮から出る時に、誰かの車に乗って行ったので、その方が最後に見た人だと思います」
「その人って、この寮の人?」
すかさず佐伯が訊ねる。
「いいえ、男の人ですから。ここは女子だけしか居ないんで。岬さんの友達か、恋人か、誰かは分からないけど、顔は2、3回程見た事があります」
沙織はそう言うと静かにコップのお茶を飲んだ。
皆の視線は一斉に沙織に注がれるが、その後の言葉は出てこないのでシンと空気が張り詰める。
「あの、.....志保先輩って廃墟を巡るのが好きだったの知ってましたか?」
美乃利が菅沼に訊くと、コップを持つ手が一瞬だけピクッと動いた。祐二はそれを見て水野に視線を送ると、水野も祐二を見返す。が、偶然視線が合っただけなのかもしれない。
「私、ああいう趣味って分からないんですよね。何が面白いのか知らないけど、テレビとか動画配信でもやってるでしょ?気味悪くって.....」
菅沼が眉をひそめて言うので、祐二も佐伯も大きく頷く。ふたりとも同感だった。
「多分いろんな所に行ってたと思うんですけど、そういう話、聞かれたりしました?」
美乃利が再度訊ねる。
「行ってたのは知ってますけど、一々聞きませんよ、興味ないから。佐伯さんだってそうでしょ?」
菅沼に訊かれて「ええ、まあそうですね」と頷く佐伯。
「岬さんの趣味に興味を示してた人っていますか?この寮の中でも、社内でも」
「さあ、.........私は部署が違うし、平日は時々夜ご飯を一緒に食べる程度で。寮の中に親しい人っていないんじゃないかしら。とにかく休日は出掛けちゃうから、寮の人と話したりする時間もない。そちらの真壁さんの方が岬さんの親しい人を知っているんじゃ?」
水野の問いに答える菅沼だったが、美乃利は天井を見上げながら誰かの顔を思い浮かべている様な仕草。岬から聞いた事のある人物を思い出しているのだろうか。
「そういえば.....大学生の時に、何かのサークルで一緒だった男の人。えーっと、名前は忘れちゃったけど、動画配信やりたくて教えてもらってるって云ってた。でも、今もしているのか分からないなぁ。名前が分からないと調べようもないですもんね」
美乃利は肩を落とすと言う。一瞬光が見えたのに、また暗闇に引き戻された様な顔付きだった。
「その男の人が、菅沼さんの見た男性だったんじゃ?車で迎えに来たって事は、岬さんとまだ繋がりを持っているのかもしれない。まあ、別人って事もありますが.....。もし、休日に一緒に出掛ける間柄なら、付き合っている人か、同じ趣味を持っている人か。どちらかでしょう」
「そうね!もしも、その男性が大学のサークルの人なら、きっと動画配信してる人。それも、多分だけど、廃墟とかに行く人なんじゃないかしら」
祐二の話に水野が食いついて、パッと視界が開けた感じがした。
佐伯も美乃利も、口がぱっくり開くと「ああ~、そうなのかも!」と手をパンと叩き、休憩室に響き渡る声を発する。
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