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B選✕選挙戦⇔赤い濁流✕泳ぎ疲れ⇔金色の小便器
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「グオォォォ」
倉橋は、泳ぎ続けていた。
赤い濁流は相変わらず、凄い勢いだった。
「チカレタビー」
兄貴の声がした。
「疲れないでしょ? 本当は、ホログラムなんだから、アンタ」
「そんなことないよ」
「そんなことない?」
「ああ。ジュニアだって嫌だろ、だろだろ? 全く疲れない《機械奴隷》になり下がるのなんて」
「それは、そうだ」
「うん。じゃあ、疲れたふりしたらいい」
「なぜ?」
「今のAI搭載の英会話ロボットだって、困った時は困った表情をするようにプログラミングされているんだ。だから、俺たちも無理せず、疲れた疲れたってドンドン表に出せばいいんだよ」
兄貴は、そう言い切った。
兄貴の言い分は、どこか辻褄があっていない。だが、倉橋も事あるごとに、以前、自分が人間だったことに固執しているのは事実だった。
その時
『ありがとうございます、ありがとうございますっ』
がなり声が聞こえてきた。
「ちょっと、覗いていこう。今、B選✕選挙戦の最中なんだ」
兄貴が提案してくる。
「選挙の最中だって? それに覗くって、どういうことさ?」
「次の王国の見学だよ」
「見学?」
これは、初耳だった。そんな制度があるのか?
「それは、無料の体験レッスンみたいなものなの」
倉橋が聞く。
「そう。そう、そう。正解、イエス」
と、兄貴が指差した。
兄貴が指差したところには、小便器がポッカリと浮かんでいる。
(あれが、次の国の入り口らしい)
この濁流の中でも、小便器は微動だにしなかった。
そして、その小便器は、なんと《金色》に輝いていた。
倉橋は、泳ぎ続けていた。
赤い濁流は相変わらず、凄い勢いだった。
「チカレタビー」
兄貴の声がした。
「疲れないでしょ? 本当は、ホログラムなんだから、アンタ」
「そんなことないよ」
「そんなことない?」
「ああ。ジュニアだって嫌だろ、だろだろ? 全く疲れない《機械奴隷》になり下がるのなんて」
「それは、そうだ」
「うん。じゃあ、疲れたふりしたらいい」
「なぜ?」
「今のAI搭載の英会話ロボットだって、困った時は困った表情をするようにプログラミングされているんだ。だから、俺たちも無理せず、疲れた疲れたってドンドン表に出せばいいんだよ」
兄貴は、そう言い切った。
兄貴の言い分は、どこか辻褄があっていない。だが、倉橋も事あるごとに、以前、自分が人間だったことに固執しているのは事実だった。
その時
『ありがとうございます、ありがとうございますっ』
がなり声が聞こえてきた。
「ちょっと、覗いていこう。今、B選✕選挙戦の最中なんだ」
兄貴が提案してくる。
「選挙の最中だって? それに覗くって、どういうことさ?」
「次の王国の見学だよ」
「見学?」
これは、初耳だった。そんな制度があるのか?
「それは、無料の体験レッスンみたいなものなの」
倉橋が聞く。
「そう。そう、そう。正解、イエス」
と、兄貴が指差した。
兄貴が指差したところには、小便器がポッカリと浮かんでいる。
(あれが、次の国の入り口らしい)
この濁流の中でも、小便器は微動だにしなかった。
そして、その小便器は、なんと《金色》に輝いていた。
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