三尺刀使いの仮想現実戦記

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始まり

始まりの町

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その後特に魔物とエンカウントせずに街に着いた。
街を一言で言うと萎びれている。まるで荒野の村の様だ。貧しいのだろう。
そう思いながら村の中に入ろうとした時だった。
「待て!貴様なんだその返り血は?殺人でも犯したのか?」
「ゴブリンの返り血です。道中ゴブリンの群れと戦った為返り血がつきました。群れは殲滅したのでご安心を。決して殺人など犯していません」
「そうか。疑って悪かったな」
「いえ大丈夫です。それに貴方がした事は何も間違ってはいませんし。こんな返り血だらけの奴が来たらそら誰だって疑いますよ」
「そうか。君は優しいのだな」
「優しい?私が?」
「君以外に誰が居るんだい?優しいよ、君は。疑われても笑顔でこちらの失態を過剰に責める事なく注意しながら返してくれる。優しいじゃないか。少なくとも大体の大人よりもね」
「そうですね・・・まあ、貴方の事を
責めて誤ちが治るなら喜んで責めます。しかし大体の人間は責められるよりも褒められるほうがやる気が出ます。私が強く責めて何か意味はありますか?貴方がドMで責められるとやる気が出るのであれば責めますけど」
「つまり君は自身が責めて効果のある時以外は責めないと言うことか?」
「細かくは違いますがそうですよ」
「・・・少し話が重くなったな。まあいい。ようこそ、辺境の街イカリソウへ」
「失礼します」
そんな感じで衛兵と駄弁っていた後に街へとお邪魔した。
最初に向かうはギルド。
ギルドでモンスターの素材を換金することができる為早くギルドに行って資金を調達しなければ。
自分の工房を持つには幾ら位お金がかかるのか?っと考えながら歩いていたら、着いた。
「ここがギルドなのかな?」
「そうだぜ。嬢ちゃん」
「あっ、ありがとうございます」
「嬢ちゃん。あんたは綺麗だからな、
黒き嬢盗みにきいつけな」
「ありがとうございます。その黒き嬢盗みには気をつけます」
「この嬢ちゃんめっちゃいい子だ」
「人に注意しろと言われたら誰だって気をつけますよ」
「というか言おうか言わまいか迷っていたんだが言うことにするぜ」
「何をですか?」
「嬢ちゃん、その返り血はなんだ?」
「ゴブリンの返り血ですね」
「この周辺にそんなゴブリンいたか?嬢ちゃん何処にいた?」
「此処とスタート地点の間3対1位の箇所の森に入るといました」
「聞いたか?野郎共。ゴブリンを殲滅しに行くぞ」
「「「おー」」」
「あのーすいません」
「なんだ?嬢ちゃん」
「ゴブリンの群れ殲滅しました」
「マジ?」
「マジです」
そう言うと証拠としてアイテムボックスからゴブリン将軍のククリナイフを出してみせた。ついでにゴブリン将軍の角も。
「これが証拠です」
その角を上から降りて来たお爺さんが見てこう言った。
「信じられん。ゴブリンの将軍じゃと。それも殺されている。誰がやった?」
言わないと殺される。少なくとも今の私ではあのお爺さんには勝てない。
そう錯覚した。
「わっ私です」
「そうか。武功の偽りは重罪じゃ。訓練場に出ろ。ワシと戦え」
「おいおいギルマスが出て来たぜ」とか「あの嬢ちゃん死なない?大丈夫?」とほざく外野共、見せてやる。我が大海流を!
「面倒臭いですがいいですよ。我が流派
大海流その力の一端を見せてあげます」
「その大海流とやら楽しみにしとくぞ」
「後悔はさせませんよ」
「ガッハッハ。ワシにそんな風に言うとは益々楽しみじゃわい」
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