夜の獣と人と

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村で

二人の日常昼

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「はい、出来ましたよ」
「ありがと」
「むふふっ、今日も美味しくつくれましたよ」
フィリアの昼食をフィリアと食べながら駄弁る。因みにフィリアも僕も昼すぐにはあまり予定が無い。だからかなりの時間駄弁ることが出来る。
「そういえば」
「ん?」
「フィリアって魔力が尽きることってあるの?」
「あるよ。ただ」
「ただ?」
「私は一応枠としては神獣だけど魔獣、魔物だからね。そして魔物は魔力で体を構築してるから魔力切れ=死だよ」
「魔法めっちゃ使ってなかった?」
「古葉白狼は魔力回復するのです!普通の魔物はしないけどね」
「つまりは魔力の自然回復を待てば魔法を使っても特に問題は無いってことね」
「そそ。それに古葉白狼は尻尾に魔力を貯めるからね。魔法を結構使っても尻尾から引かれるから他の魔力自然回復を持ってる魔物よりも使いやすいよ」
「危険だけど」
「うん。自分の存在を消す可能性が有るからね・・・ちょっと話が重くなっちゃったね。さて、洗い物するから食器下げてきて」
「了解」
「わかりましたお姉様」
「何でレーファが居るのかしら?」
「お姉様の居る所即ち私の居る所」
レーファさん、ドヤ顔で言ってます。そしてフィリアは引いてます。
「このシスコン妹!」
「あら?兄弟姉妹でお姉様に恋愛感情を向けていたのは私だけではないですよ」
「・・・は?」
「まあ、この話は置いておいて、手伝いますお姉様」
「やめてレーファ。もう貴女にキッチンを壊されたくないの」
フィリアがこう言うとかレーファさんはどんな事をするのか、興味がある。
「フィリア」
僕がフィリアにレーファさんが何をしたか気になり聞こうとフィリアを呼ぶとフィリアは満面の笑みを浮かべて答える。
「なぁに?ヴィレン」
「レーファさんって、何をしたの?」
「ああ、気にしないで。料理を作る時の工程で炒めるを痛めると勘違いしただけよ」
「発音は同じでしょ?」
「他には揚げ物をしようとしたら油で揚げるではなく魔法で中に上げるをしたり、お皿を拭くのを壊せば良いって言いながらお皿を壊したり」
「それは、やばいね」
「なっ!ヴィレンさん!」
「君が完璧に悪い」
「さて、そろそろ終わるよ」
「お姉様、私が拭きます」
「やめてください」
「何故ですか!?」
「貴女、割る割らない以前に不器用だから落として割るでしょう」
「なっ!」
「僕が手伝うよ」
「ありがとう、ヴィレン」
「お姉様!何でこんな男にデレデレするのですか!?」
その言葉を聞いてフィリアの声色は恐ろしくなる。
「殺すわよ?レーファ」
「むー!お姉様のわからずや!」
レーファさんはそう言い残すと帰って行った。
「ごめんね。妹が」
「いいよ。いつもの事だし」
「そうだね」
「布巾濡れてきたな。ちょっと替えてくる」
「いや、いいよ」
フィリアはそう言い魔法を使い布巾から水を飛ばす。
「はいこれで良いでしょ?」
「うん、ありがと」
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