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第一章 転生<脱ニートを目指して・・・・・・>

第14話 学園入学準備

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ゆるやかに時が流れ、ルディウスとアルディスは7歳になった。





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「さあさあさあさあ、いよいよこの時期がやってまいりましたー!」
「・・・・・・なにかあったか?」
「忘れたのかい?ルディ君。」
「まさか・・・・・・学園のことか?」
「せいかーい!」

 そう、来年ついに彼らは学園に入らなければならないのだ。

「失礼いたします。ルディ様、アル様。学園の資料をお持ちしました。」
「クロ、待ってました!」

 部屋に入ったクロの腕には、大量の資料がのせられていた。その資料のすべてが、学園のパンフレットである。

「さあ、どこの学園に行こうか。ルディも一緒に選ぼう。」
「・・・・・・へぇ。いろんな学園があるんだな。」
「うん、そうなんだ。僕はこの学校に行きたいと思ってるの。」

 そう言って、アルが取り出した資料には、ユーグレス学園と書かれていた。

「ユーグレス学園?」
「そう!セルジュール国が建国して、すぐに国が建てた学園で、常に最先端の知識を取り入れているんだって。僕が目を通して1番いいと思った学園がここだよ。」
「ならここにしよう。」
「即決だね。」
「ほかの資料を見るのがめんどくさい。」
「まあいっか。父上に報告に行こう。」
「ああ。」

こうして、ルディウスとアルディスが通う学園が決定したのだった。






「ユーグレス学園か。懐かしいな。」
「ええ。懐かしいわ。」
「父上と母上も、ユーグレス学園に通っていたのですか。」
「ああ、レグルスもそこに通っているんだ。」
「「え!」」

 新事実、レグルスが通っている学園はユーグレス学園だった。ルディウスとアルディスは学園でも兄と顔を合わせることになるのかと少し落ち込む。レグルスが自分たちに対して普段通りに抱きしめたり、頭をなでたりしてきたらどうしようかと悩む。そのようなことを考えていても、行く学園を変更しようとしないのは・・・・・・ただ単に学園を選びなおすのが、めんどくさいだけなのだろう。

「いいぞ。ただし・・・・・・ちゃんと勉強しておけ。この学園は、入学前に実力試験があるからな。別に点数が悪かったら入学できないというわけではないが、クラス分けがこの試験の点数で決まるからな。」
「試験は筆記と実技があるのよ。ルディとアルなら大丈夫だと思うけど、きちんと復習をしておいてね。」
「「分かりました、父上、母上。」」
「あと、今日レグルスが帰ってくるぞ。」
「「っ!」」
「一昨日くらいから長期休暇に入ったからな。」
その時、外から馬車の走る音が聞こえてきた。馬車はすごいスピードでこちらに近づいてきているのがわかる。
「噂をすれば、だな。」
「まあまあ、ふふふ。」
「「・・・・・・お兄様。」」






こうして、ルディウスとアルディスが通う学園が決定したのだった。
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