オリンピック選手金メダリストが転生後、最高の武器屋のマスターになった

【素材集め編 第1話】──“龍の骨”を求めて、空を裂く峡谷へ

王都鍛冶ギルドを卒業し、正式な“武器屋マスター”となった隼人は、次なる目標を定めていた。

「最強の武器は、最強の素材から生まれる――」

その第一歩として選んだのは、遥か西方、空の峡谷《ドラギア渓谷》。
そこに眠るという伝説の素材――

【素材：龍の骨（りゅうのほね）】
・古代飛竜の骸骨より削り出す
・圧縮された魔力が残っており、刃に“震え”を宿す
・加工には“竜語の火”が必要


【同行メンバー】
•リリィ（風魔法の弓使い）
•クロード（戦士／槍の使い手）
•ガルザック（狩猟ギルド推薦の獣人ハンター）
•エルシア（王都学術院所属の魔導学者・素材鑑定担当）


【ドラギア渓谷・入口】

断崖絶壁の間を縫うように吹き荒れる風。翼竜が飛び交い、地表は崩落寸前の岩場。

「ここが……“龍の墓場”か」

エルシアが記録を確認する。

「最深部に、眠っているわ。“斃れた始祖竜”――その骨が目的よ」

だが、そこに現れたのは……“骨を喰らう魔獣”、

【亜種レッドモウ】
・死肉と骨のみを捕食する巨大獣
・龍の骨を巣にしている

リリィが矢を放ち、クロードが接近。
だが、亜種レッドモウは通常武器を弾く強度を持っていた。

「くそっ、普通の刃じゃ通らない……！」

隼人は即座に判断する。

「素材を手に入れる前に、ここで一つ“試し打ち”してやる――！」

取り出したのは、自作の練成炉付き携帯ハンマー。
現地で拾った《崩岩鉱》を即席で加工し、“穿孔杭”を生成。

「地中に杭を打ち込み、跳躍の支点に！ リリィ、風を後押しに使ってくれ！」

→【即席戦術武具：崩岩穿杭（★3）】【効果：跳躍＋足止め／1回使用】

作戦成功！　モウの腹に杭が突き立ち、仲間の一撃が通る！

そして――

隼人はついに、始祖竜の残骸にたどり着く。

「これが……“龍の骨”か」

【素材：始祖竜の胸骨×1】【等級：S】
【特性：魔力震動／筋繊反応／再生鋳造適性】
【用途：刀身・弓芯・魔導駆動軸に最適】